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2007年3月 6日 (火)

第51回 7年目4月 初ドームっついカード編成会議

レッスルエンジェルスサバイバー プレイ日誌のようなもの

「輝くエッセンシャル」

(かなり脳内妄想はいってます)

7年目 春 

「本気、まごころ、手作り感」を標榜する女子プロレス団体SPZも旗揚げから6周年となり、そこそこ人気も出てきたので、今野社長は本拠地の横浜戸塚に自社ビルである「SPZビル」の建設を断行し、その2階の一隅にグッズショップ「SPZフィーバー」を開店した。

4月1日の開店イベントには秋山美姫、渡辺智美、保科優希の3人によるサイン会を行い、商品構成は人気選手のTシャツ、パーカー、写真集や過去の名勝負を収めたDVDのほか、ここでしか買えない選手ポスターやら扇子、マグカップなどバラエティに富んでいた。なかでも人気の商品は「オープン記念限定発売」の南利美のヴォイス目覚まし時計であった。あのクールな声で「さっさと起きなさい!」と言われるのは濃いファンにはたまらない。開店日にはWEB上での告知のみだったが、熱心なファンが多数詰めかけ、今野社長自らレジを打って来店客をさばいた。ちなみにサッカー(袋詰め)は井上秘書と小川ひかるが担当した。

「社長、レジ打つの速いですね」

「ふ、以前コンビニで『夜の帝王』と呼ばれていたことがあってね」

ようやく閉店時間の19時を過ぎ、今野社長はカード会議のため一・二期生選手たちに予め集合をかけてあった本社会議室へ向かった。

***********************

話は2ヶ月前にさかのぼる。朝の合同練習前、道場で

「みんな揃ってるね、じゃあ結論から言うよ、ドームやるべ」

「ドームっ?」

「4月21日、新日本ドームを押さえました。埋まらないと会社がつぶれるので頑張ってください、以上」

で、きょうはそのドーム大会の戦略会議だったりする。

「3月シリーズお疲れ様でした。そろそろ旗揚げ6周年記念シリーズ最終戦、421ドーム決戦「a will」の作戦を練りたいと思います、いままでうちの団体の最大動員数は埼玉スペシャルの3万人が最高です。足りない2万人をどう集客するか、知恵の出しどころです。まずは皆さんの意見を聞いてカードを決めたいと思います。普段はカードは私と井上さんとで相談して決めるのですが今回は失敗が許されないので皆さんの意見を聞きたいと思います」

「やっぱりメインはうちの団体の看板、SPZ選手権で勝負した方がいいと思います」

小川ひかるが最初に発言。異論はなかった。

「じゃあ現チャンプの吉田さんの相手はどうしましょうか、草薙さんやる?」

「いえ、私は・・・最近吉田さんに2連敗してますから、もちろんやるときはベストをつくしますが、吉田さんがまだ勝ったことのない人を当てた方がお客さんの興味を引くと思います」

「うーん、そうかもしれない、じゃあ、メインは吉田さん対伊達さんのSPZ選手権だ、いいね伊達さん」

伊達の拳に力が入る。

「あ・・・・はい・・・がんばります」

「じゃあ、セミはどうする?」

一同沈黙、2期生の富沢レイが発言。

「メインはすごいカードなので、セミはあっと驚く・・ていうか、もうここでしか見られないカードにしたほうがいいと思います」

「その意見には賛成、ただ、いままで私たちのカベとしてSPZを支えてくれたAACやEWAの選手をメインにもセミにも入れないのはおかしいので、外国人選手を入れたほうがいいと思う」

井上秘書が発言。

「じゃ、こんなのはどうかな」

今野社長がホワイトカードに書き入れる。

「南利美、小川ひかる、ナスターシャ・ハン VS草薙みこと、秋山美姫、チョチョカラス」

「アハハハハハ、おもしろーい!」

「なんてカードなの、メチャクチャで整理がつかないわ」

「そう、賛否両論。話題になるよこれは」

と言う具合でカード編成が進んでいった。

「それではこれで行きたいと思います。あとはシリーズ開始前まで営業活動をみんな少しでいいので手伝ってください」

その翌週の月曜日、

東京のスポーツ新聞社を手分けして襲撃。

日刊ブルース新聞社へは伊達遥と保科優希が襲撃。

「えっと・・・あの・・・その・・・」

「えーっと~、この人がメインで吉田選手と戦います。膝蹴りがすごいので見に来てください~」

スポーツジャパン新聞社へは南姉妹が襲撃。

「興味があれば来て。・・・待ってるわ」

サンズイスポーツ新聞社へは秋山沢崎が襲撃。

「完全燃焼しますっ!ぜひ宣伝してくださいっ!」

「初ドームです。秋山さんからのお願いっ!」

スポーツ報連新聞社には草薙みことと上原が襲撃。

「日ごろの修行の成果をぜひご覧になってください」

東京中部スポーツには富沢レイと永沢舞が襲撃。

「すごいのが見れるよ~。、来てキテ~」

エブリデースポーツ社には井上霧子秘書と吉田龍子が襲撃。

「伊達さんを今度こそ越えてみせるっ!」

あとは身内同然なのだけど京スポ新聞には今野社長と小川ひかるが挨拶に。身内同然の若林太郎記者が応対。

「メインはすごいことになりそうなカードだね、怪獣の激突みたいな。でも一期生の伊達選手に意地を見せて欲しいな、・・・あとは小川選手セミ!?このメンツで!?社長ヒイキなんじゃない、小川さんやられ役!?」

「ま、がんばります」

そしてあっという間に4月シリーズが始まった。まだ寒さの厳しい北海道釧路からスタート。年に3回も札幌興行があるのは単に今野社長が北海道のうまいもの好きだからという説が根強い。

札幌キターアリーナ大会のメインは秋山沢崎のSPZタッグ王座に草薙小川の「ザイテングラート」が挑むカード。試合は草薙が前面に立って秋山沢崎を投げまくって圧倒する展開。小川もうまくつないだり合体攻撃で草薙をよくサポート。最後は39分23秒、合体パワーボムで秋山を仕留めた。草薙小川が2代目のSPZタッグ王者に輝いた。

ベルトを獲った草薙や小川より社長の喜びようが半端ではなく。その夜は南姉妹、井上秘書を交えた6人で「北海寿司食べ放題」を敢行した。

「小川さんと、ベルトをまた獲れて、嬉しいです」

「ありがとう、草薙さん」

5戦目高知大会のメインでは南姉妹プラス小川の「関節地獄トリオ」にジョーカーウーマン、クロフォード、スミルノフのあくの外国人選手軍団が激突。パワーで押す外国人軍と技のキレで立ち向かう南姉妹他1名の激闘は見どころ満載。最後はハイブリッドがジョーカーウーマンの裏投げに沈んだが、館内からは大きな拍手が。

そして最終戦、新日本ドーム。

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コメント

 おお・・・どーむ進出おめです!

 さあどうなるか・・・続きまってますよ。

N様いつもお世話になっております。
7年目でやっとドームまで来ました。
これからSPZは世代交代の嵐です。

この記事へのコメントは終了しました。

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