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2007年5月26日 (土)

第127回 第10回SPZクライマックス(前編)

10年目9月

小川ひかる引退シリーズで「ボロ儲け」して、手持ちのキャッシュが多くなってきたので今野社長は10億円を投じ、2番目の自社ビル「SPZトレーニングセンター」を戸塚にオープンした。本社ビルとは歩いて数分の距離。

1階はテナントのスーパー、2階はイタリアンレストラン「アレグロ」の支店が入り、3階はSPZの道場。最新式のトレーニングマシンを備えた。4階が選手ミーティング室、食堂、ロビーや大浴場で、5階が選手寮。

したがって8期生以降の寮生は「ニューまつかぜ寮」から全員引越し。ニューまつかぜ寮は照明や音響関係の倉庫に改造した。

「あ、吉田さん。小川選手引退したんで選手会長やってください。姉御肌だから、会社への要望があったらお願いします」

「うん・・わかった」

***********************

そして、1ヶ月遅れになっていたSPZクライマックス、第10回記念大会が開催。9月3日の夜9時、閉店後のメイド喫茶「あばしり」を借り切って記者会見が行われた。

「最強巫女伝説」草薙みこと(23) 

第7回・第6回・第5回大会優勝、8年連続8回目の出場「全力で行きます」

殺人ヒザ魚雷」伊達遥(24)

第4回大会優勝 5年連続9回目の出場

(オレンジジュースをすすった後一呼吸おいて) 「えっと・・あの・・・その・・・がんばります」

「超龍伝説」吉田龍子(20)

第8回・第9回大会優勝、5年連続5回目の出場

 「全員倒して、優勝する、それだけ。」

「七色のスープレックス」永沢舞(21)

SPZ世界王者 5年連続5回目の出場

 「SPZチャンピオンとして、応援していただいているファンの皆さんの期待に応えられるよう、頑張ります」

「南風GOGO」上原今日子(22)

6年連続6回目の出場

「優勝するつもりで闘う。まだトップを取るのを諦めたわけじゃない」

「最強戦士」ハイブリッド南(19)

3年連続3回目の出場。

「完璧な闘いを見せるわ」

大食い女」新咲祐希子(19)

前SPZ王者 2年連続2回目の出場

「目標は優勝。賞金でおいしいものを食べに行きます」

「新・最強巫女伝説」スイレン草薙(17)

2年連続2回目の出場

「修行の成果を見せないといけませんね」

そして例によってマスコミ各社が予想記事。

今年はSPZ四天王―「吉田龍子・永沢舞・新咲祐希子・ハイブリッド南」の誰が優勝してもおかしくないと思われるが、強力な必殺技を持っている吉田龍子が一歩リードし3連覇するのではないかといったものであった。で、京スポ新聞はいつものように草薙みことの直前合宿に同行・・・

最強巫女伝説、超龍神に挑む 

草薙みことが最終調整 SPZクライマックスまであと1週間と迫った8月上旬、第5回大会から3回連続でSPZクライマックス優勝を続けたが前回は後輩の勢いに押されて4位に終わった「夏女」草薙みことが例年通りに山形県の奥地、古寺温泉で最終調整を行った。パートナーの小川ひかるは引退したので、ひとり朝4時に起きて山中を6時間ゆっくり「もう無理がきかなくなっているので」歩きながら体を動かし、仕上げは河原で瞑想。死闘が連続するSPZクライマックスを勝ち抜くために精神統一を図っているのか。もはやかつての輝きはなく、トップグループからも脱落した草薙が、どういった戦いを見せてくれるのか。ことしは草薙みこと、覚悟を決めて臨む。」

そのあと温泉でインタビュー。和室でどてらを着てくつろいでいる写真が一面を飾った。「リーグ戦に出られるのも今年が最後だと思うので、精一杯自分のプロレスをやります」

そして「SPZクライマックス」開幕。初戦は高知大会での「前夜祭マッチ」そのあと2戦目の愛媛大会から地獄のリーグ戦が始まる。

草薙○(2点、水面蹴りからの片エビ固め 2848)伊達

かつてSPZベルトを巡って死闘を繰り広げた両者、草薙が投げれば伊達が殴る、数多の名勝負がフラッシュバックする。

伊達さんは、痛め技に難があるから・・・

後半、サソリ固めやドラゴンスリーパーといった痛め技をしつこくしつこく繰り出し、タイガードライバー、タイガースープレックス2連発で勝負、しかしロープに救われた伊達、渾身のSPZキックが草薙を捉える。

ガスッ。

場内に響く鈍い音。

フラフラと草薙が起き上がって来たところを2発目のSPZキックを伊達狙う、しかし草薙、視界から消えて水面蹴り。長年闘っている相手だけに狙っていた。

あっ・・・

キックの軸足を刈られてすっ転ぶ伊達、上にのしかかった草薙がフォールを強引に奪った。28分48秒の激闘に館内ものすごい拍手。

新咲○(2点、ネックブリーカーからの片エビ固め 1849)永沢

先月札幌でのSPZタイトルマッチの再戦。新咲が高速ジャーマンを繰り出せば永沢はJOサイクロン。互いの意地がぶつかりあう好勝負。さいごはハイキックをもらって動きの止まった永沢にネックブリーカー2連発で新咲が勝利。札幌大会の雪辱を果たした。

上原○(2点、ブレーンバスターからの片エビ固め 19.35)ハイブリッド

SPZベルトを巻いたことのある上原だが、絶対的な必殺技がなく、痛め技に弱いこともあり「四天王」からは外れている。それでも「剛脚」ニールキック、ローリングソバットでハイブリッドを追い込む。ハイブリッドのネオサザンはロープ際だったので不発。最後は力比べの末、ブレーンバスターを決めた上原がハイブリッドから3カウント奪取。先輩の意地を見せて逆転勝利。場内、ウエハラコールが爆発した。

「油断したら全敗しちゃうからね。勝てる試合は拾っとかないと」上原はホッとした表情でコメント。

本命吉田対抗ハイブリッドと見られていただけに痛い星を初戦から落としたハイブリッドは「くっ、納得いかないわ・・」

吉田○(2点、ギロチンドロップからの片エビ固め)スイレン

愛媛大会メインはこのカード。SPZクライマックスは横浜名古屋大阪といった大会場を回るのだが、今年は小川引退の影響で1ヶ月ずれたので地方のファンも超絶シングル戦の激闘を多数見られることになった。3連覇を狙う吉田、初戦の相手は新鋭のスイレン草薙。相撲で言えば横綱と平幕の対戦。吉田がラリアットを重ねてペースを握り、ニーリフトで動きを止めプラズマサンダーボム。

カウント2.8で返すスイレン。場内大歓声。

「負けるもんか・・・っ」

吉田はスイレンのダメージが深いのを察知し、あっさり組み付いてボディスラムで投げてから、重爆ギロチンドロップ。本人はつなぎ技で多用していると言っているが、相手が深手を負った終盤だとフィニッシュにもなりえる。これでカウント3奪取。万全のプロレスで白星発進。

    *****************

翌日は徳島鳴門大会。

伊達○(2点、SPZキックからの片エビ固め)スイレン(0点)

バックドロップ、ノーザンで伊達のバリアを崩したスイレン。伊達、投げ技の波状攻撃で防戦一方に追い込まれる。しかし伊達は一発逆転を狙っていた。

「勝機、見逃すわけにはいかない」

SPZキック!

顔面に鋭い蹴りがまともに入ってしまう。滴り落ちる鮮血がスイレンの白いコスチュームを染める。

一瞬たじろいだスイレン。そこを逃さず、

殺人ヒザ魚雷!

ドボドボと鋭い膝蹴りがスイレンの腹部に命中。その破壊力は健在だ。ふらふらと起き上がってきたスイレンを逃さず、この日2度目の、

SPZキック!

文字通りこの団体を支えて来た意地と気迫のこもった蹴りが、スイレン草薙の戦意を不稼動状態に追い込んだ。往年の輝きがよみがえったか。伊達遥の奮闘に涙を流すファンもいた。これでカウント3奪取。

試合内容ではスイレンが圧倒的に押していただけに、劇的な勝ち方に場内は爆発した。保科レフェリーの肩につかまりながら伊達は苦しそうな表情で、引き揚げた。

一方的に投げて、油断したのだろうか・・・

スイレンは悔しそうな表情で、鼻から流れる血を押さえながら引き揚げた。

新咲○(4点、パワーボム13.19)草薙(2点)

「夏女」登場にものすごいミコトコール。しかし時の流れは残酷。前SPZ王者の新咲が終始優勢に試合を展開。草薙ただじっと受け続けるサンドバッグ状態。追い詰められた草薙は場外で草薙流兜落としを繰り出すが試合の流れを変えるには至らず、最後は新咲がパワーボムで3カウント奪取。新咲が完勝。

ハイブリッド南○(2点、ハイキックからの片エビ固め)永沢(0点)

ファイトスタイルが全然違う両者の対戦なので試合展開が読みづらいカード。押していたのはハイブリッドだったが、試合中盤永沢がJOサイクロン、ノーザンの猛攻。しかしこの攻めをしのぎきったハイブリッドがぶっこ抜きジャーマン、そしてハイキックでSPZ王者を半失神に追い込みカウント3奪取。SPZ王者が開幕2連敗。

吉田○(4点、スプラッシュマウンテン 15.41)上原(2点)

上原のドロップキックは団体内で随一の美しいフォーム。これを序盤、何発も叩き込んだので会場は沸いた。しかし「重戦車」吉田がだんだん持ち前のパワーで盛り返して行って、鋭いDDT、重いステップキックで上原を追い込む。上原もローリングソバット、フランケンシュタイナーを出すなど健闘したが、最後は吉田がキャプチュードからスプラッシュマウンテンと大技をたたみかけて勝利。こういうのを横綱相撲と言うのだろうか。

リーグ戦2試合を消化した時点で全勝は吉田と新咲のみとなった。

*********************

第4戦高松大会。会場入り前、草薙みことと伊達遥は「本場のさぬきうどん」をすすった。

スイレン○(2点、ヒップアタックからの片エビ固め12.57)草薙(2点)

実力では草薙みことを追い抜いたと言われているスイレン、その評価を実証するように草薙を投げまくって追い込んでゆく。草薙が挽回のため早めの勝負。

「勝たせて頂きます」

草薙流兜落とし発動。カウント2で返すスイレン、っしてサッと立ち上がり草薙に組み付き、

「修行の成果、お見せします」

草薙流兜落としでお返し。自分の必殺技でフォール負けだけはしたくなかったのか、カウント2.9で返す。しかし、草薙の意地はそこまでで、続くヒップアタックからのフォールを返せなかった。

上原(3点、時間切れ引き分け)伊達(3点)

序盤は静かなスリーパーの攻防。伊達は上原の足を狙ってしつこくアキレス腱固め。上原は伊達の突進力を鈍らそうと考え、パイルドライバーで頭を集中攻撃。3発食らって頭を押さえて場外に転落する伊達、上原容赦せず場外でフランケンシュタイナーの追い打ち。フラフラとリングに戻った伊達、上原がトドメのジャーマンを狙うが回転エビに切り返されて、ここで30分タイムアップ。上原は伊達のバリアを切り崩すのが遅すぎた。

ハイブリッド南○(4点、ネオ・サザンクロスロック 22.11)新咲(4点)

試合を7割がた攻めていた新咲だったが、終盤盛り返され、ハイブリッドが逆転のネオ・サザンクロスロック。

吉田○(6点、プラズマサンダーボム 7.06)永沢(0点)

開幕2連敗を喫しあとがない永沢。しかし吉田龍子は短期決戦を狙ってきて、いきなりラリアット、スプラッシュマウンテン、フランケンシュタイナーの猛攻で潰しにかかる。予想外の展開にあわてた永沢、JOサイクロンで反撃するもあとが続かず、プラズマサンダーボムに3カウントを聞いた。勝負タイムわずか7分6秒・・・吉田龍子が開幕3連勝。

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