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2007年5月28日 (月)

第129回 スターライト相羽海外修行中

10年目10月。

そのころー

メキシコシティーの体育館。第3試合。

場内のボロスピーカーから軍歌が流れ出す。

「わが大君に 召されたる

 命栄えある 朝ぼらけ

 たたえて送る 一億の

 歓呼は高く 天を突く

 いざ行け つわもの 日本男児」

(超訳:いよいよあなたにも召集令状が来て戦争に行くことになりました。天皇陛下のために呼ばれて戦うとはなんと光栄なことなのでしょう。戦いに行く兵士を見送る人々の歓声はものすごく、天を突くようです。さあ、お国のために頑張って戦ってきなさい!)

花道からスターライト相羽、ではなかった、神風相羽が入場。日の丸ハチマキには「必勝」、白いガウンの背中には「八紘一宇」などと書かれている。

カミカゼ!カミカゼ!カミカゼ!カミカゼ!

「花と咲く身の 感激を

 戒衣の胸に 引きしめて

正義の戦 行くところ

たれか阻まん その歩武を

いざ行け つわもの 日本男児」

 (超訳:お国のために戦える、感激を、軍服を着込んだ胸に抱いて、威風堂々と進むあなたをどんな敵が止められるでしょうか。さあ、お国のために頑張って戦ってきなさい!)

カミカゼ相羽はリングインするなりコーナーに登り叫ぶ。

「大日本帝国!バンザイッ!」

関内の熱狂はピークに達する。要するにAACのプロモーターに「日本軍国主義キャラ」を演じるよう「要請」されたのである。

―故郷の母さんごめんなさい、ボクは今メキシコでこんなことやってます。

「青コーナー、カミカゼ、アイバー!」

「赤コーナー、エル・ウトンベリノ~!」

相手はAACの若手覆面レスラー。きょうは楽な相手と組まれた。

「せぇやああああ」

ボディスラム、フロントスープレックスで追い込む。

「ウォォォォォ」

ウトンベリノのラリアットをうまくかわして、そのままバックに回ってバックドロップ!

そして相羽、コーナーに登って相手が起き上がってくるのを待つ。

ころあいを見て、

「大日本帝国、バンザイッ!」

常連ファンは一緒に唱和する。こうやって日本の誤ったイメージが植えつけられていくのだが。

そしてコーナー最上段からダイビングショルダー「カミカゼ特攻たいあたり」が決まる。そのままフォール。

ワン、トゥ、スリー。カミカゼ相羽勝利。

勝利した相羽、お約束のバンザイ三唱。ファンも一緒にバンザイ。そしてまた「出征兵士を送る歌」が流れて意気揚々と神風相羽が引き上げる。

「ナイスファイト!アイバサン」

メキシコで軍国主義キャラが大うけで、相羽へのファイトマネーもだんだん増えていった。

夜12時ころ、仲間レスラーの車で送られて、ひとり滞在先のアパートに戻る。

日本から荷物が届いていた。差出人は「SPZ選手会 吉田龍子」となっていた。

「頑張って強くなって、戻って来い」

簡単な手紙と一緒に入っていたのは、大量のポッキーだった。異国の地では日本の食い物が恋しくなる。永沢や新咲も同じ思いをしてきたのだ。

「ありがとう、吉田さん・・・」

スターライト相羽はポッキーをほおばった。

**************

10月シリーズ「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。小川ひかるのいない通常シリーズ。前月はSPZクライマックスの熱狂で小川不在の影を感じなかったが、さすがに今月は社長は少し落ち込んだ。

「ベストを尽くしてきます・・・」

初戦山口大会で、SPZタッグタイトル戦が組まれた。王者のナターシャ・ハン、アンナ・クロフォード組に挑むのは伊達遥、草薙みことの「SPZ伝説」コンビ。SPZの歴史をつくってきたベテラン2人が最後の輝きを見せるのか、ファンの注目は高まった。

だが、伊達草薙の衰えは明らかで、アンナ・クロフォードにも攻め込まれる草薙。じっくりと脇固めでいたぶられる。それでも合体ドロップキックでアンナを蹴散らすも、ナターシャが伊達を攻め込み、アキレス腱固めであっさりギブアップを奪った。勝負タイム27分17秒、ベテランコンビ本領発揮できずに敗戦。

_________________

SPZタッグ選手権

○ナターシャ・ハン、アンナクロフォード(27分17秒、アキレス腱固め)伊達遥×、草薙みこと

第15代王者組が初防衛に成功。

_________________

伊達の極め技防御が穴なのは今に始まったことではないが、いままでは圧倒的な破壊力でカバーしてきて、それがなくなってしまうと弱点を突かれてしまう・・・

「もう、私たちの時代ではないのかもしれませんね・・」

控室で嘆く草薙。

*******************

最終戦は新日本ドーム大会。相変わらずの人気で5万2千の大観衆で埋まった。

第1試合は渡辺智美対ギムレット美月。渡辺が8分44秒、ヒップアタックで快勝。

第2試合はビーナス麗子対ガイア小早川。ガイアがミサイルキックで追い込んだが、2発目を自爆させられ、ビーナス麗子が強烈なエルボーでカウント3を奪った。

第3試合はスイレン草薙対マイトス香澄。いちおう8期生の同期対決。スイレンが投げまくりの草薙劇場。デスバレーボムからバックドロップとつないで6分10秒で完勝。

その試合が終わると休憩。休憩明けは新咲、富沢レイ対ハイサスカラス、ドスカナ・リブレのAAC勢。いまやSPZの4強の1角にまで地位を上げた新咲がハイサスカラスを追い込む。苦し紛れにドスカナにタッチしてからも容赦のない攻めを見せ最後はフェイスクラッシャーでカウント3奪取。

セミ前は伊達遥、草薙みこと、上原今日子の1-3期生トリオにロレン・エレン・アンナクロフォードのEWA勢。草薙流兜落としが炸裂しアンナから3カウントを奪った。

セミファイナルはハイブリッド南対ナターシャ・ハンの関節最強対決。しかしハイブリッドの完勝。わずか7分45秒、ジャーマンで葬った。ハイブリッド南、実力は完全に全盛期の南利美をはるかに超えている。

そしてメイン

「そろそろSPZベルトを返してもらおうか」

6月にハイブリッドに敗れて手放したベルトをいよいよ吉田が取り返しにきた。SPZクライマックスでは吉田が全勝優勝しているので、王者永沢の防衛は厳しいと見られていた。だが、何も考えずフロントスープレックスをタタキこんでいったのは永沢、しかし吉田も挽回のためにスプラッシュマウンテンを出し、どちらが勝ってもおかしくない死闘になっていった。

永沢キャプチュードからネックブリーカーで吉田をカウント2.8まで追い込む。

しかしここで吉田が「奥の手」シューティングスタープレス。

これをなんと永沢、カウント2.9でクリア。

ドドドドドド。

永沢がドラゴンカベルナリア。しかしあまりにもロープに近い。

そして吉田が最後の力を振り絞って永沢にパイルドライバー。頭をモロに打った永沢はフォールを返す事ができなかった・・・

___________________

SPZ選手権

吉田龍子(36分25秒 パイルドライバーからの片エビ固め)永沢舞

第23代王者が初防衛に失敗、吉田龍子が第24代王者となる。

__________________

36分25秒の死闘の末、吉田がSPZベルトを取り返した。吉田龍子は5度目のベルト戴冠である。試合後は両者ダメージが深く起き上がれず、SPZコールが会場にこだました。

「はっきりいって、あぶなかったよね、勝ててよかったよ。永沢さんとは差がない。そういう相手に勝てて嬉しい」

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