第210回 15年目6月 SPZクライマックス予選会
15年目6月。
SPZ前王者の菊池が首の痛みで欠場、マイトス香澄もわき腹を痛めて負傷欠場。新人の成瀬唯も横浜での「居残り練習」(真相はハデに負け続けて「このまま巡業に帯同させると精神的にまずいですよ」と井上社長代行が申し出てきた)のため欠場。
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6月恒例のSPZクライマックス予選会。今年の出場者は以下の8名。本大会に出られるのはリーグ戦上位4名。
芝田美紀(12期:前回本大会7位)
ギムレット美月(10期:前回本大会8位)
ビーナス麗子(10期)
ビューティ市ヶ谷(13期)
ロイヤル北条(13期)、
ガイア小早川(9期)
キューティー金井(12期)、
フレイア鏡(14期)
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1戦目の山口大会から激闘開始。
R北条(2点、パワースラムからの片エビ固め)G美月
昨年の予選会は全敗に終わったロイヤル北条、初戦のギムレット美月戦、関節技がことごとくニアロープだったことにも助けられ、豪快なパワースラムで先輩越えを果たした。
G小早川(2点、ミサイルキックからの片エビ固め)V麗子
ガイア小早川がコーナー最上段から華麗に飛んでミサイルキック。これが顔面に入ってしまったのか、ビーナス麗子3カウントを取られてしまい黒星発進・・・
「今年こそ、SPZクライマックスに出るんだ・・・」
後輩のV麗子G美月や芝田がSPZクライマックスに参戦経験があるのに、ガイア小早川はまだ一回も出たことがない。もうプロ6年目、今年が最後のチャンスかもしれない。
芝田(2点、延髄斬りからの片エビ固め)Q金井
芝田、同期の金井を子供扱い。
「くすん・・・」
キューティー金井、本大会出場よりも予選会1勝できるかどうかすら微妙。
B市ヶ谷(2点、フィッシャーマンバスター)F鏡
「予選会などやらなくてもわたくしが全勝することはわかっていますわ」
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2戦目は島根大会。
G美月(2点、バックドロップからの片エビ固め)G小早川(2点)
ギムレットがガイアのジャーマンをカウント2.8で返してバックドロップの反撃。ガイア小早川これを返せなかった。
V麗子(2点、ジャンピングニーからの片エビ固め)Q金井(0点)
ビーナス麗子、キューティーを問題にせず。
芝田(4点、ハイキックからの片エビ固め)F鏡(0点)
芝田危なげなく2連勝。
B市ヶ谷(4点、ニーリフトからの片エビ固め)R北条(2点)
市ヶ谷も同期の北条をまったく問題にせず。
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第3戦は鳥取大会。
G美月(4点、スリーパーホールド)Q金井(0点)
10分過ぎ、ギムレットのスリーパーが決まる。つなぎ技ではなく決めるつもりで絞めてきている。こらえきれずキューティー金井、ギブアップ・・・
V麗子(4点、ギロチンドロップからの片エビ固め)F鏡(0点)
ビーナス麗子、手堅く2勝目を挙げた。
芝田(6点、逆片エビ固め)R北条
芝田がお嬢様軍団先輩の意地を見せて勝利。逆片エビでギブアップを奪った。
市ヶ谷(6点、バックドロップからの片エビ固め)G小早川(2点)
市ヶ谷が3勝目を挙げた。SPZタッグ王者のガイア小早川をまったく問題にせず。
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4戦目は福井大会。
G美月(6点、ドラゴンカベルナリア)F鏡(0点)
ギムレット美月がドラゴンカベルナリア発動。これでギブアップを奪った。フレイア鏡、芽が出ず4連敗・・・
「3勝1敗・・・75%の確率で本大会に出場できる・・・」
V麗子(6点、キャプチュード)R北条(2点)
ビーナス麗子もうまく勝ち点2をプラス。新鋭のロイヤル北条の勢いにうまく対応していって最後はキャプチュードがズバリ。
芝田(8点、延髄斬りからの片エビ固め)G小早川(2点)
芝田がガイア小早川を延髄で退けた。
B市ヶ谷(8点、ニーリフトからの片エビ固め)Q金井(0点)
市ヶ谷様完全勝利。
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第5戦は石川大会。
R北条(4点、ロイヤルスパイクからの片エビ固め)F鏡(0点)
ロイヤル北条が後輩のフレイアを厳しく攻め、最後はロイヤルスパイクを決めて3カウント奪取。これで2勝目ゲット。
G小早川(4点、フェイスクラッシャーからの片エビ固め)Q金井(0点)
キューティー金井、怒涛の5連敗・・・
芝田(10点、パワースラム)V麗子(6点)
23分に及ぶ壮絶な打撃戦になった。激戦に終止符を打ったのは芝田、延髄斬りで崩れ落ちたところをパワースラムで仕留めた。
B市ヶ谷(10点、デスバレーボム)G美月(6点)
この試合もシビアな攻防。ギムレットがドラゴンカベルナリア、アキレス腱固めで勝負をかけるも耐え切った市ヶ谷、怒りのビューティボム。これで動けなくなったギムレット、続くデスバレーの前に完全に沈黙。
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第6戦は富山大会。
Q金井(2点、バックドロップからの片エビ固め)F鏡(0点)
キューティ金井がどうにか1勝。
「勝てた、勝てた、勝てたアアアーーーー!」
R北条(6点、ロイヤルスパイクからの片エビ固め)G小早川(4点)
負けたほうが本大会出場権争いから脱落する一戦。ロイヤル北条がパワーで攻める、しかし悲願の本大会初出場を狙うガイアもミサイルキックで応戦。しかしそれをカウント2.5で返した北条、ロイヤルスパイク一撃。これでガイア小早川を倒した。
「アー、今年もダメだったかっ。くっそー!」
芝田(12点、延髄斬りからの片エビ固め)G美月(6点)
すでに予選会通過を決めた芝田、予選会通過のためにもう1勝上積みしたいギムレット。しかし芝田がギムレットを寄せ付けず、延髄斬りで葬った・・。
「あと1勝が・・・遠い・・・ですね。」
B市ヶ谷(12点、ビューティボム)V麗子(6点)
ビューティ市ヶ谷強い。ビーナス麗子も軽くひねってしまった。高々と抱えてビューティボムでたたきつけ。
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第7戦、予選会最終日は神戸大会。
G小早川(6点、ミサイルキックからの片エビ固め)F鏡(0点)
ガイア小早川、かっこよくミサイルキックを決めて3勝目。出場権は得られなかったので憮然とした表情で引き上げた。敗れたフレイアもチャンスをもらいながら1勝もできなかった悔しさ。そのこぶしは震えていた。
R北条(8点、片エビ固め)Q金井(2点)
勝てば予選会通過が決まる北条。積極的に攻めてキューティー金井を6分56秒で沈めた。
G美月(8点、ドラゴンカベルナリア)V麗子(6点)
普段は仲がよい10期生同士の対決だが、勝ったほうが予選会通過、負けたほうが予選落ちという運命の一戦。ビーナス麗子が積極的に仕掛け、掌底で流血に追い込むが、ギムレット美月は一発逆転を狙っていた。
「すべては私の計算どおり」
ドラゴンカベルナリア発動。1度目はどうにか耐えて、ロープに逃げたビーナス麗子だが、立て続けにもう一度極められてついにギブアップ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ」
わかっていて関節地獄にはまる悔しさ。ビーナス麗子は悔しさをあらわにして引き上げた。
B市ヶ谷(14点、ラリアットからの片エビ固め)芝田(12点)
全勝どうしの対決は市ヶ谷に軍配。序盤は互角だったがビューティボムであっという間に市ヶ谷が優位に立つ。あとはトドメをさすだけ。館内に響く市ヶ谷お嬢さまの高笑い。
この結果予選会リーグ戦の結果は、1位通過B市ヶ谷、2位通過芝田、3位通過R北条、4位通過G美月となった。以上の4名が8月のSPZクライマックス本大会に出場できる。
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シリーズ最終戦さいたまドームのメインはスイレン草薙対スターライト相羽のSPZ選手権。1月に相羽に敗れてベルトを手放しているスイレン。今回は慎重に攻めていって相羽に付け入る隙を与えない。一方的に攻めて最後はバックドロップでトドメ。勝負タイム18分59秒、スイレンの完勝といっていい内容。
「また、ボクは、勝てなかった・・・」
1月にスイレン草薙を破って王座奪取してようやく新時代を拓いたと思ったら1ヶ月でボンバー来島に破れて手放し、奪還のチャンスを2度もらいながら失敗。S相羽の苦難の日々は続く・・・・・・・・
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