第376回 ケンドー・カミスワ デビュー戦
22年目6月
恒例のSPZクライマックス予選会。
ノエル白石(19期:前回本大会7位)
フレイア鏡(14期)
フォクシー真帆(14期)
成瀬唯(15期)
野村つばさ(18期)
REKI(20期)
イージス中森(20期)
コンバット斉藤(21期)
リーグ戦を行い、上位3名が本大会に出場できる。
初戦の沖縄大会は通常の興行。
「青コーナー、ケンドー・カミスワ!」
銀色の覆面をかぶった新人レスラー「ケンドー・カミスワ」が第1試合に登場、長野県の温泉旅館で働いていたが突如プロレス転向を決意したという経歴の持ち主というギミック。マスクの額の部分には温泉マークが。
デビュー戦の相手は14期のフォクシー真帆。あっさりとパワーボム、ギロチンを食らって敗戦。勝負タイム5分9秒、SPZにまた新しい選手が登場した。
2戦目の静岡大会から予選会リーグ戦が始まった。若手中堅選手が限られた椅子を奪い合うのでマニアなファンの間では本大会より面白いといわれている。
REKI(2点、農鳥からの片エビ固め 10.47)野村
REKIがまず1勝。アイドルレスラー野村を寄せ付けず攻め込んで、最後は農鳥(高角度ミサイルキック)がズバリ。
A中森(2点、ブレーンバスターからの片エビ固め 20.59)成瀬
「これが、本ッ当に、最後のチャンスや・・・」
15期の成瀬、まだSPZクライマックス本大会に出たことがない。すでにベテランの域に入りかつてのような瞬発力がみられなくなっているのは自覚していた。
しかしイージス中森も3年目、確実に力をつけてきている。終盤スタミナ切れを起こした成瀬を攻め立てる。
「もう逃げられへん!」
成瀬、懸命のストレッチプラムもイージス中森、脱出して、強烈なブレーンバスターで反撃。
「くっ・・・そんなぁ・・・」
成瀬、5期後輩のA中森に痛い敗戦。
F真帆(2点、フォクシードライバーからのエビ固め28.56)C斉藤
フォクシー真帆もあばしりタッグを何度も取っているSPZの中堅選手なのだが、まだSPZクライマックスには一度も出ていない。往年の動きの野性味は影を潜めているが、それでも対戦相手のコンバットをタックルで吹っ飛ばす。
「パワー全開、いくぞーッ!」
フォクシー真帆のパワーボム、そしてフォクシードライバー。何とか2年目のC斉藤を振り切った。勝負タイム29分弱の熱戦。
N白石(2点、ニーリフトからの片エビ固め 12.52)F鏡
ノエル白石は完全にトップグループに入っているので予選通過は確実と見られていた。この日もまったく危なげなくフレイア鏡を追い込んでニーリフトで終了。
シリーズ3戦目、三重大会。
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A中森(4点、ジャンピングニーからの片エビ固め 8.35)野村(0点)
「ノエルさんは確実に突破するから、あとの6人から4勝すれば本大会が見えてきます」
イージス中森、冷静な星勘定。中学時代に数学の授業で居眠りをしなかったに違いない。この日はアイドルレスラーの野村を軽く一蹴。
「あと・・・2勝」
C斉藤(2点、飛燕脚からの片エビ固め 19.51)成瀬(0点)
コンバット斉藤の突きを脇固めで切り返しまくる成瀬。ならばとコンバット斉藤、タックル3連発で成瀬をなぎ倒す。そしてボディスラム。成瀬なかなか攻め手が見出せない苦しい展開。
「はいっ!」
コンバット斉藤、頭突き、膝蹴りと暗黒空手道の荒々しさを見せ付ける厳しい攻め。そして裏拳。これで成瀬の意識が飛んだ。足元がふらついても懸命にファイトする成瀬だったが、
がつん、がつん。
強烈なヘッドバットで追い込まれ、飛燕脚でのされてしまった。成瀬唯、いきなり2連敗。
N白石(4点、パワーボムからのエビ固め 12.55)F真帆(2点)
ノエル白石、危なげなくフォクシー真帆をパワーボムでしとめた。
F鏡(2点、アキレス腱固め 9.05)REKI(2点)
「ぐああああ!」
REKI、あっさりと関節技の達人・フレイア鏡のアキレス腱がために悶絶・・・
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シリーズ第4戦は岐阜大会
C斉藤(4点、飛燕脚からの片エビ固め 13.02)野村(0点)
コンバット斉藤の豪脚がうなる。野村吹っ飛ばされて3連敗・・・
N白石(6点、バックドロップからの片エビ固め 16.24)成瀬(0点)
ノエル白石強い。成瀬の関節攻撃をものともせず勝利。
F真帆(4点、フォクシードライバーからのエビ固め 22.51)REKI(2点)
「もうあきらめろ」
フォクシー真帆、REKIのすばやい動きに苦しんだものの20分過ぎ、ついに捕まえた。パワーボム、そしてフォクシードライバー。これで2勝目を挙げた。
A中森(6点、ジャンピングニーからの片エビ固め 19.45)F鏡(2点)
この試合はやはり壮絶な極めあいとなったが、最後はイージス中森がジャンピングニーを繰り出し、フレイア鏡から3カウント奪取。
「あと1勝・・・」
イージス中森これで3連勝。
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第5戦は滋賀県立スポーツセンター大会。
N白石(8点、パワーボムからのエビ固め 9.23)野村(0点)
ノエル白石磐石の4連勝。野村のトリッキーな動きをまるで問題にせず。
成瀬(2点、ドラゴンスリーパー 14.31)REKI(2点)
「きょう負けたら、完全に、終わってまう・・・」
しかしその気負いがかえってREKIに付け入る隙を与える。REKIのドロップキックなどを立て続けにもらってしまうが、10分過ぎ、攻め疲れを見せたREKIを捕らえて、ドラゴンスリーパーが決まった。たまらずREKIはギブアップ。
A中森(8点、ドラゴンスリーパー 27.56)F真帆(4点)
「勝てば、本大会に出られる・・・」
当確ラインを読みきっていたイージス中森。しかしそれがかえって緊張につながったのか、フォクシー真帆のパワフルな攻撃を受けまくって、パワーボム、フォクシードライバーと追い込まれる。しかし、一瞬の隙を突いてドラゴンスリーパー。これでフォクシーからギブアップを奪った。堂々の4連勝。本大会出場に限りなく近づいた。
F鏡(4点、逆片エビ固め 12.15)C斉藤(4点)
フレイア鏡、勝負どころでえぐい逆片エビでグイグイグイ!
22年目の夏、SPZクライマックス予選会、残り3戦でイージス中森、ノエル白石が8点でトップ。F鏡、F真帆、C斉藤が追う展開。本大会出場の椅子は3つ・・・
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