第402回 武藤めぐみ・1日で3連勝
第23回SPZクライマックス(後編)
第7戦京都大会。
N白石(10点、STOからの片エビ固め)氷室(4点)
昨日は内田を失神させた氷室だが、この日はパワーに定評のあるN白石。タッグパートナーだけにやりづらい雰囲気。
氷室も懸命に応戦したものの最後はバックドロップ、STOと畳み掛けられて終了。氷室も来年の予選会行きが濃厚となった。
R神威(6点、カムイエクウチカウシからのエビ固め 15.30)C斉藤(0点)
DFの同門対決。だがライラはシード権確保のためにはこれ以上負けられない。ジェットスマッシュ、裏拳を食らって危ない場面はあったものの、なんとかカムイエクウチカウシで勝利。
M上戸(10点、フェイスクラッシャーからの片エビ固め 15.21)L内田(2点)
タッグパートナー同士の対戦。しかし優勝の可能性を残すマッキー上戸がハッスル。頭突きも冴える。パワースラム2連発でグロッキーに追い込んでジャーマンを狙う。これは切り返されたが、フェイスクラッシャーでトドメを刺した。マッキー上戸もこれで1敗を堅持。
「あしたの横スペ?さあ、どうなるかねえ」
武藤(10点、延髄斬りからの片エビ固め 11.55)A中森(4点)
武藤完勝。イージス中森に付け入る隙を与えず1敗をキープ。
***************************
そして最終戦、横スペ大会。
第1試合は成瀬唯対ナイトメア神威。15期生の関西弁ファイター成瀬まだまだ元気。スクラップバスターで投げつける。最後はドラゴンスリーパーで痛めつけておいてのステップキックでカウント3奪取。
第2試合タッグマッチはシンディー・ウォン、ハムルシアター組が野村つばさ、ジーナ・デュラム組を撃破。
第3試合はヒューイット家3人組がそろい踏み。フレイア鏡・REKI・マーメイド千秋を寄せ付けず、最後はローズヒューイットがバスターローズでフレイアを仕留めた。
いよいよリーグ戦残り4試合。
M上戸(12点、ジャーマンSH 12.06)氷室(4点)
ここは負けられねえぜ。
マッキー上戸、気合のこもった攻め。氷室を圧倒してジャーマンで勝利。これで1敗をキープ。
「これも、運命・・・」
元SPZ王者の氷室4点どまりでリーグ戦を終えた。
N白石(12点、ジャーマンSH 18.01)A中森(4点)
序盤は静かな立ち上がり、しかしイージス中森のエルボーがノエルの鼻に入ったあたりから動き出した。ムッとしたのかノエルがタックル連発。そしてブレーンバスター。しかしイージス中森もコブラツイストで反撃。
しかし膠着化した試合は一発を持っている選手が強い。N白石STO。これはなんとか2.5で返したが、イージス中森、続くジャーマンに力尽きた。これでノエル白石も1敗をキープ。これでメイン終了後の優勝決定戦実施が決まった。ファンは大喜び。
L内田(4点、STOからの片エビ固め 22.22)C斉藤(0点)
ここまで白星のないコンバット斉藤、内容は悪くないだけに来年以降の再チャレンジが期待できそう。打撃に頼るファイトスタイル。この日も掌底ニーリフト裏拳と追い込んでゆく。
しかしラッキー内田も2点で終わるわけには行かない、ラッキーキャプチャーZ,コブラツイストと猛反撃。最後は隠し技STOでなんとか、コンバット斉藤を振り切った。
―危なかった・・・
―くっ、ひとつも、勝てなかった・・・
コンバット斉藤、結果を出すことができず、拳を震わせながら引き揚げた。この結果、4点のイージス中森、氷室紫月、ラッキー内田、0点のコンバット斉藤の4名はシード権を得られず来年、予選会スタートとなった。
武藤(12点、ノーザンライトSH 11.25)R神威(6点)
「テメーの足を引っ張って精神的苦痛を与えてやるぜ!」
ライラ神威、邪悪な笑みを浮かべながら武藤を挑発。
「あなたなんかに関わっていられないわ、あと2試合あるんだから」
武藤めぐみ、決定戦を意識したのかイッキの攻め。ローリングソバットでペースを握るやあとはもう一方的な展開。DDTで揺さぶってノーザンでトドメ。
「クソ、覚えてろ・・・」
ライラ神威、凶器を使う暇もなく敗戦。結局6点に終わったが、順位では4位なのでかろうじてシード権を確保した。
*************************
そしてメインイベント終了後、優勝決定ともえ戦。抽選の結果まず武藤とN白石が対戦。
武藤(ムーンサルトプレスからの片エビ固め 13.18)N白石
―勝つ。白石さんに勝つ。
武藤めぐみ気合の表情でエルボー連打そしてドロップキック、付け入る隙を与えないままダメージを積み重ねてゆく。N白石もタックルで応戦したが、武藤、ローリングソバットでいつもどおりペースをつかみ、
「覚悟して」
珍しくタイガードライバーを見せて、そのあとムーンサルト。これでカウント3奪取。
15分のインターバルを置いて、優勝決定戦第2試合。
武藤(ブレーンバスターからの片エビ固め 12.42)M上戸
―本割りで勝ってるって行っても、今度は向こうも気合はいってんだろうなー、ま、やるしかねえけど。
マッキー上戸、ボディスラムでこつこつ切り崩す戦術。しかし武藤もきっちりドロップキックで手数を返す。
―悪く思わないでね!
この展開にじれた武藤、いきなりシューティングスタープレス。
「うわー、そんな・・・」
こうなったらあとは武藤の一方的ペース、DDT、サソリ固めと痛めつけたあと、
M上戸が強引にブレンバスターを狙ってきたところを逆に投げ返してカウント3.マッキー上戸を下した。これで優勝決定。武藤めぐみ堂々の3連覇。
「ありがとう、普段の力が出せてよかった」
優勝した武藤めぐみには賞金100万円と副賞のブランド時計が贈られた。
準優勝はノエル白石(マッキー上戸も12点で並んでいるが直接対決で勝っているため)、横浜中華街のお食事券5万円分が贈られた。
「解説の吉田さん、武藤めぐみが優勝しましたね」
「んー、でもひとつ負けましたからね。これで来月から武藤とやる選手は簡単に諦めず一発狙ってきますから、その意味では面白くなるんじゃないですか、これから」
最近のコメント