第649回 藤島瞳の大試練?(上)
32年目11月
サキュバス真鍋、藤島瞳のファンクラブができた。アイドル商会も徐々に知名度が上がってきたようだ。何しろ抜群の弱さなのだから。
恒例のウルトラタッグリーグ戦、今年のエントリーは下記の通り。
霧島レイラ&藤原和美(SPZタッグ王者)
斉藤彰子&中江里奈(前SPZタッグ王者)
八島静香&ハリケーン神田(元SPZタッグ王者)
ナイトメア神威&グリズリー山本(極悪コンビ)
マイティ祐希子&藤島瞳(予測不能?)
ジェーンメガライト&アニービーチ(TWWA代表)
ブルックウォン&ブリジットウォン(TWWA悪役)
RIKKA&葛城早苗(フレッシュコンビ)
マイティ祐希子のパートナーを誰にするか激論が交わされたが、(過去2回務めたサキュバス真鍋が負傷欠場してしまったため)他チームとの実力差を考慮して31期生の藤島瞳が選ばれた。しかしその藤島瞳、前座要員どころか新人の域を出ず、初戦の青森大会では新人の早瀬葵にシングル初勝利を献上してしまうなどいいところがない。
第2戦盛岡大会からリーグ戦が始まった。
N神威○、G山本(2点、地獄落としからの片エビ固め 24.11)RIKKA,葛城×
前半はRIKKAが前面に立ってヒール軍団の攻めを受け続ける。いい流れのまま葛城にタッチ。葛城早苗も悪役相手に怯まず掌底をガスガス打ち込んでゆく。ナイトメア神威にも臆することなくドロップキック連打、そしてタックル。そしてRIKKAを呼び込んで合体パワーボムまで見せる。しかし、ナイトメア神威がこれ以上受けられないと判断したのか、えぐい角度の地獄落としで頭から葛城を落とす。返せるわけもなく3カウント。
「うう・・・」
試合後も起き上がれなかった葛城早苗、セコンドの早瀬の肩を借りて引き揚げた。
斉藤、中江○(2点、バックドロップからの片エビ固め 23.09)八島、H神田×
SPZタッグの元王者と前王者が激突。斉藤彰子とハリケーン神田がものすごい打撃戦を展開。飛燕脚を食らってクラッときたH神田、フラフラと酔っ払いのような足取り。そこへ、
「中江さん!」
「はいー」
中江のバックドロップ炸裂。これでH神田撃沈・・・
「んー、これわ恐ろしい連係ですよ。斉藤が蹴りつぶした相手に中江が大技やってきますから。こりゃあはまれば相手は受けられませんね」
吉田社長が冷静にかいせつ。
M祐希子○、藤島(2点、合体パワーボムからのエビ固め 13.39)ジェーン×、アニー
マイティ祐希子が外人2人をひとりでやっつけた。ラストこそ藤島瞳に配慮して合体パワーボムだったものの、藤島瞳の出番はそれだけ。絶対王者の強さが際立った一戦。
霧島○、藤原(2点、ラリアットからの片エビ固め10.36)ブリジット×、ブルック
こちらも霧島レイラがひとりで10分間暴れて完勝。
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第3戦は山形大会。
RIKKA○、葛城(2点、DDTからの片エビ固め15.42)ブルック、ブリジット×(0点)
「私が行けるところまで行く、葛城は控えてろ」
RIKKAが前面に立って奮闘するが、相手はインサイドワークには長けているウォン一族。つかまってしうが、代わった葛城が懸命のファイト。
「この一撃にすべてをかける」
思い切った掌底がスパーンと入り、ブリジットが大きくよろめいた。そこへ出てきたRIKKAが手早くDDTでカウント3奪取。フレッシュコンビ初白星。
八島、H神田○(2点、ゴッドハンドからの片エビ固め)N神威×、G山本(2点)
若手のグリズリー山本が奮闘したが、25期生コンビの連係の前に劣勢に追い込まれる。なんとかナイトメア神威にタッチしたもののそのまま場外で沈没。これでナイトメア神威が孤立。
ナイトメア神威もパワーボムで八島を追い込むなど健闘したが、ハリケーン神田のゴッドハンドの前についに力尽きた・・・・
斉藤、中江○(4点、ダブルインパクトからの片エビ固め 16.08)ジェーン、アニー×(0点)
外人組の攻勢を耐えた中江が場外戦をきっかけに反撃。場外STOという荒技でアニーに大ダメージを与える。最後は超合体技、ダブルインパクトまで繰り出してアニーを沈めた。
霧島○、藤原(4点、スプラッシュマウンテンからのエビ固め 17.38)M祐希子×、藤島(2点)
「覚悟」
5分過ぎに出てきた藤島瞳に霧島レイラが高々とかついでスプラッシュマウンテン!
ズドーン
―藤島瞳が殺される!
場内大ブーイング。しかしマイティ祐希子がカット。半失神の藤島を自軍コーナーへ引きずっていってタッチ。そのあとM祐希子が奮闘したが、藤原のJOサイクロンを食らってしまって動きが止まった。
「覚悟」
霧島レイラ、スプラッシュマウンテン!しかしカウント3直前で藤島が場外からカットに入った!!
ドドドド
場内大盛り上がり。
「雑魚は引っ込んでろ」
霧島レイラ、藤島を場外へ投げ捨てると、半失神のM祐希子を担いで2度目のスプラッシュマウンテン!!
ワン、トゥ、スリー。
絶対王者マイティ祐希子が3カウントを奪われた。日本人相手ではいつ以来だろうか。試合後もピクピクと痙攣したまま動けない。場内悲鳴・・・
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第4戦は茨城カシマ大会
N神威、○G山本(4点、合体パワーボムからのエビ固め 20.44)ブルック×、ブリジット(0点)
ナイトメア神威がややつかまる場面があったものの、最後はグリズリー山本が暴走ファイト。体重の乗ったラリアットで吹っ飛ばす。そして合体パワーボムで勝利。2勝目を挙げた。
M祐希子○、藤島(4点、ジャーマンSH 9.17)RIKKA×、葛城(2点)
前夜、霧島レイラのスプラッシュマウンテン2連発にフォール負けを喫した祐希子だが表情はさばさばしていた。
「んー、流れ、流れでああなっただけ。気にしてないヨ」
マイティ祐希子と葛城早苗のファーストコンタクトに沸いた。昨日の後遺症かいきなりムーンサルトを持ってきてフォールを狙ったがRIKKがカット。ならばとこんどはRIKKAに狙いを定めいつものハイスパートプロレス。あっけ無くジャーマンで幕。藤島瞳、出番なし・・・
ジェーン○、アニー(2点、キャプチュード 22.54 )八島×、H神田(2点)
25期生コンビが外人組の猛攻に沈んでしまった・・・・
霧島、藤原○(6点、ダイビングプレスからの体固め 30.0)斉藤×、中江(4点)
2連勝同士の対戦は4人の個性がぶつかり合う保証書どおりの一戦となった。最後は中の消耗戦にバテた霧島ら斉藤彰子の裏拳を食らってピンチに。しかし藤原を迎え入れて合体パイルで応戦これで斉藤彰子の動きが止まった。
「行くヨッ」
藤原和美がダイビングプレス。これで30分の熱戦に終止符を打った。
(続きます)
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