第636回 SEEK AND DESTROY(中)
第5戦群馬大会、マーメイド千秋は第2試合でグリズリー山本と組んで、ハムルシアター、マリシアルイスと対戦。
若いグリズリー山本を懸命にリードして試合を作るM千秋。正統派レスラーとしても充分やっていける力量を持っていたが、ライラ神威の影響で悪の道を志した。ライラ神威引退後はPDFのキーパーソンとして悪役軍団を引っ張った。
「イケ山本―――」
ノリノリでグリズリー山本との連係、サンドイッチラリアットまで見せる。しかしハムル&マリシアも同じ技でお返し。バッタリと倒れるM千秋。
「さあ!」
直後の合体パワーボム2連発であえなくマーメイド千秋が散ってしまった。勝負タイム17分39秒。
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マーメイド千秋、第6戦宇都宮大会では第4試合でナイトメア神威とシングルで激突、悪役集団PDF最後の同門対決。
「うるぁぁ」
マーメイド千秋、頭突き。しかしナイトメア神威もボディスラムで投げまくって、ものすごいパワーボム。同志だろうがまったく容赦ない。動けなくなったマーメイド千秋にサソリ固め、これはなんとかロープへ逃れたものの
「URAAAAAAAA」
裏投げ。これでマーメイド千秋は3カウントを奪われた。勝負タイム9分49秒。
「アークソ、腰いてぇ、首いてぇ、あと2つもあんのかよ畜生」
悪態をつくマーメイド千秋。
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第7戦幕張大会。マーメイド千秋ラストツー。
この日はセミ前でRIKKAと対戦。最後にあばしりタッグをとったパートナーだ。
いきなり掌底を食らって流血に追い込まれるマーメイド千秋。
「てめええ・・・」
しかし気合いだけから回り。RIKKAのスピードはM千秋にプロレスをさせなかった。フェイスクラッシャー、ジャンピングニーと流れるような攻めをもらってしまう。最後はヒップアタックで3カウントを奪われた。勝負タイム8分39秒、
「アーもうやってランねえ、あと一つもあんのカヨ」
幕張大会メインはSPZタッグ戦、王者ロゼ、ワイルドローズ1号に挑むのは斉藤彰子、中江里奈組。
斉藤彰子、久々のタッグ王座挑戦。コンバット斉藤が引退してからは長らくシングルプレーヤーだったが、軍団再編のあおりで中江とタッグを組むようになった。気合い充分。
先発はワイルドローズ1号と斉藤。しかし出会いがしらでネックブリーカーを繰り出した後スッとロゼに代わる。
―蹴りつぶすしかない。
斉藤彰子、掌底をこつこつ当ててゆく戦法。この流れに嫌気がさしたロゼ様、Wローズ1号にタッチ。斉藤もここで中江にタッチ。
―このチャンス、ものにする!
中江里奈、ラリアットでWローズ1号を吹っ飛ばす。ここでロゼが再登場。スピードあるラリアットで応戦。
「中江、代われ」
斉藤彰子がリングイン。ならばと王者組みは合体攻撃、ダブルドロップキックでぐらつかせて、ここでロゼ様のバスターローズ。そしてSTO2連発。さすがロゼ様、世界のトップ選手、流れるような連続攻撃、たまらず際等は中江にタッチ。
―ボクが、決める!
しかし中江も意地がある。渾身のパワーボムでロゼを追い込む。リング上は中江とWローズ1号の局面。
―決めるなら今しかないっ
タッグマッチでは弱いほうを狙うのが鉄則。中江里奈、思い切りよくSTO,これでワイルドローズ1号からカウント3を奪った。勝負タイム28分14秒。
「へへっ、やったぜ!」
28期の中江里奈、SPZタッグベルトを初戴冠。
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