第635回 SEEK AND DESTROY(上)
31年目3月
「ま、そこそこ稼げたし、いつまでも続けてられないよ」
22期生のマーメイド千秋が引退を表明。悪役バイプレイヤーとして息の長い活躍をしてきたが、さすがに全身ボロボロでということらしい。
3月シリーズ「マーメイド千秋引退シリーズ」初戦青森大会、
メインでマーメイド千秋が登場、ナイトメア神威、グリズリー山本と組んで、マイティ祐希子、斉藤彰子、中江里奈と対戦。
先発を買って出たマーメイド千秋、団体最強のM祐希子と相対。
ビシィィィィ
いきなり激しいチョップを食らう。そしてM祐希子いきなり組み付いてパワーボムを狙ったが、これはうまくローリングクラッチに切りかえした。
「あぶねえあぶねえ」
そのままN神威にタッチ。10分過ぎにまた出番、こんどは中江にボディスラム連打をくらうなどいいところなし。
「イテーナオラ」
それでも懸命にスリーパーで反撃してグリズリー山本にタッチ。悪役軍団PDFが早いタッチワークで懸命に試合を作ろうとしたが、マイティ祐希子が一気に飲み込んでしまう。それでもマーメイド千秋、祐希子のタイガースープレックス狙いを冷静に前方回転エビでつぶす。
試合はグリズリー山本がまずムーンサルトを食らって戦線離脱。マーメイド千秋が孤立。
「せいっ」
M祐希子、大先輩へ延髄。これでぐらつかせて、
「斉藤さん!」
斉藤彰子を呼び込んで、マーメイド千秋をダブルインパクト葬。これで試合は終わった。勝負タイム19分36秒。
「あー、イテ」
頭からマットに落ちたマーメイド千秋だが、ギリギリのところで受け身は取っていた。ナイトメア神威の肩につかまりながら引き揚げた。
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第2戦、岩手友愛ドーム大会。
この日のマーメイド千秋は第1試合でサキュバス真鍋(30期)と対戦
「アータリィ、シングル連戦って社長は何考えてんだよ」
30期、8歳年下のサキュバス真鍋の攻めを懸命に受ける。ライラ神威の下でDF構成員として働いていた頃からやられ役を演じてきた。
「調子にノンな、タコ」
ばこッ、ステップキック一撃。サキュバス真鍋の動きが止まった。これを見逃すマーメイド千秋ではない。
「てゅりやああああ」
みごとなフィッシャーマンバスター。これでサキュバス真鍋をしとめた。勝負タイム10分35秒。
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第3戦山形大会では、マーメイド千秋が第3試合で新人の藤島瞳と対戦。
「け、体のいい若手育成マッチだろ、適当に遊んでやるよ」
藤島瞳のチョップチョップチョップを胸を出して受けるマーメイド千秋。悪役だが年季の入ったレスラーの姿がそこにはあった。そして藤島が息切れを起こすや
「終わったのか?」
ローリングソバットで反撃開始。そしてSTFでいたぶる。藤島瞳、ミサイルキックで逆転を狙うがマーメイド千秋はカウント2で返してネックブリーカーで反撃。これでカウント3が入った。勝負タイム15分44秒。
「カカカカ、弱すぎだよお前」
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第4戦カシマ大会ではマーメイド千秋。シングルマッチで26期生のスカーレット小縞と対戦。
しかしスカ小はすし屋の娘で幼い頃から米袋やビールケースを運んでただけあって、それなりに力はある。この日も徐々に優位に立ってゆく。しかしマーメイド千秋も背面トペなどの返し技で懸命に応戦。しかしジャンピングニー3連発をまともに食らって勝負あり、最後はスカ小のタイガードライバーに散った・・・
「ありがとうございました。」
試合後、勝ったスカ小のほうが頭を下げて、M千秋に握手を求めていた。
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