第634回 ジェシー・ビートン最終戦
31年目2月シリーズ最終戦
続く第4試合、
「次の試合に登場するジェシー・ビートン選手はこの試合が最後の日本でのファイトとなります、ファンの皆様より一層の声援をお願いいたします」
外人のバイプレイヤー、ジェシービートンが最後のリング。Jビーチやハムルシアターと組んで、過去あばしり王者に2度輝いた名選手。引退後はアメリカで女優を目指すらしい。
対戦相手は31期のサキュバス真鍋、アイドルレスラーだがSPZで2年近くもまれて力はつけてきている。
軽快に飛びまわった真鍋が優位に立ちミサイルキックをヒットさせる。そして最後は、
「て、やーっ!」
真鍋なりに力のこもったチョップ一撃。倒れこむビートン。片エビ固めで押さえ込む。ビートン返せない。そのまま3カウントが入った。
勝負タイム10分19秒、やや拍子抜けの幕切れだったが、起き上がって深々と一礼するビートンにけっこうな拍手が送られた。今野役員がリングに上がり、金一封と記念品を贈呈した。
「サヨナラ、SPZ,ヨコハマ、ショーナン、サヨナラ~」
片言の日本語で挨拶するビートン。最後の一言で笑いを取った。
「キヨーケン、シュマーイベント、サイコーーーー」
そして休憩。
後半、休憩明けの第5試合に革命軍の藤原和美とRIKKAが登場、対戦相手はロゼヒューイット、ワイルドローズ1号組。タッグベルトを奪われた因縁の相手だ。
しかしロゼ様ゼッ好調。得意のバスターローズのキレはさすがというしかない。しかし藤原もリベンジに燃えていた、逆襲のJOサイクロン。あわやと思わせたが、
ワン、トゥ・・・・ドドドドドドド!
なんとかカウント2でクリアしたロゼ様、ここで意外な技を使った。藤原に絡み付いて見事なスモールパケージ!
「なっ・・・」
虚を突かれた藤原和美、無念の3カウントを聞いた。勝負タイム13分33秒。
「んー、うまいですねーー」
ロゼ様、まさに機を見るや敏。かいせつの吉田社長も舌を巻いた。
続くセミファイナル、またもいつもの決まり文句が流れた。
「次の試合に登場するキャシー・ウォン選手はこの試合が最後の日本でのファイトとなります、ファンの皆様より一層の声援をお願いいたします」
元あばしりタッグ王者、キャシーウォンが登場。パートナーのブルックウォンと一緒。ラフファイトと鋭い投げ技で存在感のあった名選手も、きょうがSPZ最後の登場。
対戦相手は25期の八島静香&ハリケーン神田。
「イヤアッ」
キャシーウォンが見得を切ってから八島にハイキック。しかし打たれ強いのは八島の特徴、そんなものでは倒れない。攻めづかれたキャシーはブルックにタッチして場外でうずくまる。
「・・・SPZは、ハードダ・・・」
ブルックウォンもパートナーとのラストタッグで燃えたのか、ミサイルキック、延髄で八島を追い込み、代わったハリケーン神田には膝撃連弾。試合は白熱化した。
「でやあっ」
ブルックウォンが勝負をかけた延髄はH神田がカット、八島がデスバレーで逆襲、しかしブルックはカウント2.8で返して膝撃連弾、しかし八島もカウント2.9で返して、
「うーらーーーーっ!!」
滞空時間の長いブレンバスター。
「アブナイ!」
キャシーウォンがカットに入ろうとしたが、H神田が抱きついて阻止。そのまま3カウントが入った・・・
「24分48秒、ブレーンバスターからの片エビ固めでハリケーン神田、八島静香組の勝ち」
最後はブルックが出張りすぎて敗北。キャシーウォンは試合後のセレモニーを拒否して、荒れ狂いながらひとりで控室に引き上げ、最後までヒール道を全うした。
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そしてメインイベントはSPZ戦、今回の挑戦者は霧島レイラ。SPZに人はいないのかと思えるマッチメイク。なにしろ昨年12月の7回やって7回とも負けた劇は記憶に新しい。
「もう出たとこ勝負でいくしかないすよ」
で、試合が始まったらいつものM祐希子のハイスパートレスリング。霧島も懸命に応戦したが、悲しいかな役者が違いすぎる。ノーザンを食らって霧島の動きが止まった。
しかし霧島レイラも最後まで勝負を捨てず、エルボーを乱打してM祐希子を流血に追い込む、
「これでどうだ!」
怒ったマイティ祐希子、ニーリフトからシャイニングウィザードの荒々しい攻め。なんとか2.8で返した霧島だったが、もう目がうつろ。続くムーンサルトを返す力は残っていなかった・・・勝負タイム26分45秒。
王者が5度目の防衛に成功。シングルマッチの連勝も22に伸ばした。
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