第797回 守りたいもの、ありますか。
38年目7月
晴れてSPZ王者になったフローラ小川にファンクラブが結成された、母親に人気面でも追いついたか。
サマースターナイツシリーズ開幕。
第6戦宇都宮大会、SPZタッグ戦、王者グリズリー山本、中村真帆に挑んだ佐久間理沙子とM石川のお嬢様コンビだったが、終盤ミネルヴァ石川がつかまってしまい、26分27秒、G山本の重爆DDTに散った。王者組が3度目の防衛に成功。
第7戦茨城カシマ大会ではメインでWWCA選手権、新王者・佐久間理沙子に挑むのはWWCAの女帝ダークスターカオス。ベルト奪回が至上命題のWWCAサイド、ダークスターカオスにここは託した。
「フフフフフ」
ダークイスターカオス、得意のパワーファイトで追い込んでゆく。ダークスターハンマーで佐久間を追い込んで、動きが鈍ったところをニーリフト連打。佐久間もノーザンで反撃したが続かず、最後はこの試合4度目のニーリフトで終了。勝負タイム16分58秒。ダークスターカオスがWWCAベルトを奪還した。
****************************
最終戦は千葉幕張大会。メインに組まれたSPZ戦、場内に「ディヴェルティメントK138」が流れるや轟きわたる歓声が!
新王者フローラ小川、初防衛戦の相手は葛城早苗。
ー1回は、防衛したい・・・・まぐれって言われるのもアレだから。
ーチャンスかもしれない。
葛城早苗、SPZベルトが手の届く位置にあった。
攻めやすいところのあるフローラ小川がSPZ王者の現在、ベルトを取るなら今がチャンスである。殺戮魔王のG山本やスープレックス魔人の佐久間に比べるとくみしやすい相手。
「オラオラオラオラ!!」
葛城早苗、エルボー連打でフローラ小川を流血に追い込む。
これでフローラ小川の動きが弱った。しかし懸命にバックドロップ2連発で反撃。高さはないがスピードはある。
しかし葛城も、
「終わりッ」
殺人ヒザ魚雷を叩き込む。カウント2で返すフローラ小川。
―勝って、ベルトを守る・・・
フローラ小川、得意の寝技に持ち込んで、STF、ドラゴンスリーパーでじわじわと攻め立てる。懸命にこらえてギブアップだけはしなかった葛城だったが、動きがおかしい、目がうつろだ。
「・・・・・うう・・・・」
フローラ小川、対戦相手の葛城をぐったりとさせてからコーナーに上がり、飛んだ。
ムーンサルトプレス。これで3カウントが入った。勝負タイム27分16秒。フローラ小川が初防衛に成功。
**************************
SPZ世界選手権(60分1本勝負)
フローラ小川(27分16秒、ムーンサルトプレスからの片エビ固め)葛城早苗
第106代王者が初防衛に成功
**************************
「クッ・・・・」
悔しさをこらえて引き揚げる葛城
勝算はあった、でも結果は出なかった。後輩ふたりにベルト奪取で先を越された葛城、心中いかばかりか・・・
「この悔しさを、Sクラにぶつける」
そう、今年もやってくる。真夏の祭典、SPZクライマックス・・・・・
« 第796.5回 106枚目の額縁 | トップページ | 第798回 ジャーマンノーザンノーザンノーザン »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント