第818回 最強熊は死なず
39年目6月
最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合は八島静香対カトリーヌチャン。
「帰ってきたぜ!」
今シリーズから晴れて現役復帰したSPZ25期生八島静香29歳だが、まだ3年に及ぶブランクで実戦カンが戻っていないのか動きがいまいち。それでも休んでいる間に徹底的にオーバーホールしただけあってラリアットの腕の振りもさすが。
しかし10分しないうちにスタミナ切れを起こしてしまい、カトリーヌチャンの逆襲にあってしまう。最後はアームホイップを連発で食らって3カウントを奪われた。やはり29歳、プロレス現役復帰は無理があったのだろうか・・・・勝負タイム9分40秒。
「あたしは稼がなくちゃならないんだ。半端な気持ちで戻ってきたわけやないで」
そのあと予選会リーグ戦最後の4試合。まずAブロックから。
Jえちご(6点、タイガードライバーからのエビ固め 6.40)ミシェール(0点)
ジャスティスえちごが一方的に攻めて3連勝。堂々のAブロック1位通過。
早瀬(4点、ギロチンドロップからの片エビ固め 13.07)J永原(2点)
Aブロックの残る1枠は早瀬葵とジャンヌ永原の直接対決で決まることとなった。J永原は「4色のスープレックス」があるが、早瀬にも長年の経験と強烈な打撃がある。一進一退の攻防を制したのは早瀬、シャイニングウィザードで意識を遠ざけてから、
「チェスとーーーー」
延髄炸裂。これでジャンヌ永原は動けなくなった。続けざまにギロチンを入れて3カウント。これで早瀬も予選会Aブロック2位通過を決めた。
休憩を挟んで、続いて予選会Bブロック。
中村(3点、掌底からの片エビ固め 12.51)ラズベリー(1点)
M石川に破れ、C成瀬に引き分けた1点同士の戦い。勝てば可能性がつながるのでお互い必死。しかし地力に勝る中村が掌底一撃。これがまともに入ってしまった。中村真帆3点で予選会を終えた。後は次の試合の結果待ち・・・
M石川(6点、パワーボムからのエビ固め 9.38)成瀬(2点)
勝てば予選会出場のクラリッジ成瀬だが、最終戦の相手は馬力には定評のあるミネルヴァ石川(既に通過を決めている)。一方的に攻め込まれ、パワーボムに屈した。これで
中村真帆のBブロック2位通過が確定。
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セミファイナルは日本人外人混合の6人タッグ、フローラ小川、マユリシアター、グレースハン対葛城早苗、ダークスターカオス、ブリジットウォン組。
果敢にもドロップキックをカオスに打ち込んでいったF小川だったがカオスは余裕の表情で受けて、ボディスラムで壊れたおもちゃのようにぶん投げる。このやられっぷりはさすがフローラ小川。これだけで試合は盛り上がった。
この試合、ひとり格落ちのグレースハンが捕まってしまい、最後は葛城の殺人ヒザ魚雷で幕。勝負タイム13分26秒。
そしてメインはSPZ戦、先月引き分けに終わったので同一カードの再戦、
王者佐久間理沙子に挑むのはグリズリー山本。
―疲れているけど、やるほかねえ・・・
一昨日の高岡で60分近いタッグ戦を戦い、そして団体エース佐久間との決戦、
―あたしには馬力しかない。
開き直ったグリズリー山本、ヘッドバット、スクラップバスターそして大振りの掌底、ラリアット。
―行ける、行けるぞ
しかし佐久間も起死回生のビートエンド。しかし受けきったG山本、
「うるあーーーーーー
起き上がって組み付き、すばやくバックに回ってジャーマン。
「ぐふっ・・・・」
唐突な一撃に佐久間、フォールを返せなかった。
一瞬の機転がグリズリー山本に勝利をもたらした。勝負タイム26分55秒、グリズリー山本が王座奪還。
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SPZ世界選手権試合(60分1本勝負)
グリズリー山本(26分55秒、ジャーマンSH)佐久間理沙子
第108代王者が4度目の防衛に失敗。G山本が109代王者となる
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「ウァハハハハ、まだまだ暴れてやるぜえええええええ」
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