第979回 シード権争い
第7戦は仙台大会。
Jえちご(6点、フライングニールキックからの片エビ固め 29.57)T龍子(6点)
―今日勝てば、シード権・・・
入社2年目でのシード権獲得はSPZの長い歴史でも吉田龍子とマイティ祐希子しかいない。しかしそのためにはきょうのJえちご戦、あしたのNARATA戦で最低勝ち点1をもぎ取らなくてはならない。そしてえちご、シード権のためにはもうこれ以上負けられない。シビアな星のつぶしあい。
―えぐい打撃が来る前に試合を決めないと。
サンダー龍子、気ばかり焦るがなかなか試合の流れをつかめない。
しかし今シリーズから使い出した新技、ターボドロップ2で形勢逆転。
回転を加えた状態で落とすので受け身がとりづらいのだ。
「うううっ・・・・」
これで動きが止まったえちご、懸命にDDTなどで反撃、サンダー龍子も動きが止まり消耗戦の様相。ブレーンバスターで勝ちを狙うがえちごも2.8で返して必死の反撃。
ステップキックを雨あられと叩き込んでから
「潰れろ!!」
隠し技のフライングニールキック。これがジャストヒット。崩れ落ちるサンダー龍子、懸命にカバーするジャスティスえちご。これで3カウントが入った。
「あー、シード権云々よりえちごさんに負けたことが悔しい」
サンダー龍子あと一歩で大魚逃す。あと数秒粘ればシード権が転がり込んできたものを・・・
「見ての通り。あいつとの差はなかった。あのターボドロップ2、出すタイミングによっては取られてたよ。」
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「いい試合でした。サンダー龍子選手、Sクラにあわせて新技を公開してくるあたり頭がいいんですけど、ターボドロップ2に続く裏技がないんですよねえ、キャリア浅いから仕方がない面もあるんですけど」
中森社長が冷静に解説。
近藤(12点、デスバレーボムからの片エビ固め 19.17)G山本(2点)
近藤真琴、大先輩を容赦なく殴って蹴って6連勝。全勝で横スペ決戦になだれ込む。グリズリー山本、久々に出たSクラだったが、シード権獲得はならなかった・・・
NARATA(6点、逆さ押さえ込み 15.28)J永原(2点)
「シード権獲得ライン、6点まで下がるんじゃないですかね」
かいせつの中森社長がぼそっと。
なにしろ1位2位の白石と近藤以外に誰もシード権を決めていない。この試合も負けたらシード権が厳しくなるNARATAが奮闘。ジャーマンをカウント2で返して農鳥で反撃、弱ったところをまさかの逆さ押さえ込み。これでJ永原から3カウント。
「あっちゃーーーー」
虚を突かれたJ永原、5敗目を喫してしまい、来年は予選会からのスタートが決定・・・
白石(12点、パイルドライバーからの片エビ固め 12.36)M桜井(2点)
白石なぎさ圧勝。まったく危なげなし。格下のミシェール桜井を沈めた。これで6連勝。優勝の行方は最終戦メインの直接対決にゆだねられることになった・・・
シード権争いは残り2つの枠を3人で争う、ジャスティスえちご、NARATA、サンダー龍子が6点。
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