第1,036.5回 ジャンヌ永原引退記念パーティー
2055年7月24日、ジャンヌ永原の引退記念パーティーがベイサイドホテルのバンケットルームで盛大に行われた。
「おかげ様で、レスラー生活を完走できました。これまで支援いただいた皆様に、感謝します!!」
フローラ小川以来、SPZのスター選手は自腹で引退記念パーティーを開くのが慣例となりつつある。
テーブルの上にはローストビーフや牛フィレ肉のパイ包みなどの豪華な料理が並べられ、招待されたマスコミ記者さんやトレーナー、リングドクター、そしてSPZ選手の関係者は一心不乱に飲食した。
ジャンヌ永原は関係者一人ひとりに声をかける。先輩のフローラ小川がまめな人だったのでその影響を相当受けている。
「龍子ちゃん」
ジャンヌ永原がサンダー龍子に声をかける。
「来月のSクラ、頑張ってね。白石さんの次はあなたがエースなんだから。SPZをあなたが引っ張っていってね。」
「あ、はい・・・分かりました」
ジャンヌ永原は知っている。サンダー龍子はキャリアのわりに支援者がやたら多く、ギャラの交渉もいつも長引くなど、他の選手とは色が違うことを。
「永原!引退おめでと!まあ飲め」
このためだけに新潟から上京したジャスティスえちごが和って入り、ジャンヌ永原のグラスにビールを注ぐ。
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