第1,036回 業務命令
47年目7月
「みんな、ありがとう!!」
最終戦を最高のジャーマンで制したジャンヌ永原が叫ぶ。
所属全選手の手により3度胴上げされたジャンヌ永原、最後は優香とガッチリ握手して、引き揚げた。
そのあとメインイベントまで5分ほどの合間。場もたせで渡辺智美(SPZ5期)歌謡ショーが行われた。
そして新日本ドーム大会メインはSPZ戦、新王者スーパーカオスに挑むのはサンダー龍子。
5月の横スペ大会で白石に敗れた際、「1年間は白石さんに挑戦しない」と発言していたが、ベルト海外流出という異常事態なので、スーパーカオスに勝ったことがある選手ということで、半ば「業務命令」で、サンダー龍子が挑戦者となった。
「あの選手はなるようにしかならん」
後援者から贈られた黒いロングガウンを着て入場したサンダー龍子、赤コーナー側に立つスーパーカオスをきっと見据える。午後8時33分、ゴングが鳴った。
「フフフフフ」
スーパーカオスの重厚な攻め。やはりパワーなら圧倒的に上だ。サンダー龍子、きょうはズルズルといってしまい、パワーボム、裏投げをもらってしまって劣勢に追い込まれる。
「フフフフフ」
2発目のパワーボム。これ以上受けられないと判断したサンダー龍子、ふらつく足で踏ん張りながらターボドロップ2、あの重量級のスーパーカオスを回転させながら落としたがスーパーカオスもきっちり受け身を取っていた。さすがプロレスサイボーグ。
「フフフ・・・無駄ダ。そんな攻撃は、きかん。」
サンダー龍子、なおもミサイルキック、タイガードライバーで反撃したが後が続かず
「フフフフフフ」
スーパーカオス、ここで切り札のスーパーハンマー。
「ぐがっ」
これでサンダー龍子をなぎ倒し3カウントを奪った。勝負タイム17分1秒。新王者が初防衛に成功。
「うう・・・・相手のペースでプロレスをしてしまった・・・・」
サンダー龍子、ベルト獲りはならなかった。スーパーハンマーのダメージが深く、ドルフィン下窪の肩につかまって引き揚げた。
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そのあとジャンヌ永原の引退セレモニー。私服に着替えたジャンヌ永原が笑顔でリングイン。そしてファンに最後の挨拶。
「みんな、今まで応援ありがとう!!」
スープレックス攻勢で多くのファンを魅了してきた個性派レスラーがリングを降りた。
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ジャンヌ永原
SPZ38期
2046年4月20日、京都府立体育館での対 クラリッジ成瀬戦でデビュー。2055年7月23日、新日本ドームでの対優香戦で引退。稼動月数112ヶ月、出場試合数(概算)816試合。
タイトル歴
第103代、第105代・第107代SPZ世界タッグ王者(パートナーはフローラ小川)
第111代SPZ世界タッグ王者 (パートナーはミシェール桜井)
第73代・第75代 あばしりタッグ王者(パートナーはクラリッジ成瀬)
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