第1,050回 東京決戦(下)
メインイベントはSPZ戦。
新王者サンダー龍子、初防衛戦の相手は白石なぎさ。
力に翳りは見えてきているが、元絶対王者だけに油断ならない相手だ。
午後8時22分、ゴング、
「はっ」
いきなり組み付いてボディスラム、起き上がったところをエルボーで先手を取るサンダー龍子。そして重爆ドロップキックを連発。荒っぽいプロレスをやらせたら右に出るものはいない。
「たっ」
しかし白石も負けじとタックルを連発。その後リング中央で力比べ。力押しの消耗戦となった。
「・・・・長期戦はいかんと思いますよ」
解説の中森社長がぼそりと。長期戦になれば身体のあちこちから悲鳴が上がるのはベテラン選手の宿命である、
「くっ・・・」
顔面蹴りを食らってムッとした白石、唐突にスプラッシュマウンテンを放ったが、受けきったサンダー龍子、延髄斬り、ギロチンドロップで反撃した後、
「これで、トドメだ!!」
ここでサンダー龍子、切り札のターボドロップ2炸裂、
「ぐうう」
しかし叩きつけられるや身体を捻って、かろうじてロープに逃げた白石、場外でエスケープして回復を図った後、リングに戻って疲労困憊のサンダー龍子に組み付き、
「んっ」
この日二度目のスプラッシュマウンテン!
ワン、トゥ・・・ドドドド
カウント2で返すサンダー龍子。そのまま両者ダウン。
ドワアアアアアア
先に起き上がったサンダー龍子掌底、続くフォールは白石なんとかロープへ。フラフラになりながら白石起き上がった。
―目の前の相手・・・片付ける・・・
白石なぎさSTO,一度はギリギリで返したサンダー龍子だったが、間髪いれず白石2度目のSTO!!
ワン、トゥ、スリー!!
サンダー龍子、全身を強く打ってしまって続くフォールを返せなかった。勝負タイム30分35秒、王座移動。
勝った白石だがダメージが深く、ベルトを巻いての記念撮影もそこそこに、優香の肩につかまって引き揚げた。
「クソッ・・・・」
またしてもサンダー龍子、タイトル戦で白石に敗れてしまい、やっとの思いで手に入れたベルトを手放すはめになった。
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