第1,123回 50年目1月 新春ロケットシリーズ
50年目1月
新春ロケットシリーズ開幕。
第6戦長崎大会でSPZタッグ戦、前月のウルトラタッグリーグで優勝した優香・杉浦組対SPZタッグ王者のアデライーダ・アバチャ、ミストレス・バイテン組。
「ククククク」
グラウンドではこちらのものとばかりに、執拗なスリーパーで優香を苦しめるアバチャ。たまらず優香は体勢を立て直すと杉浦にタッチ。しかし出てきた杉浦もただやられるだけ。攻め込んでバイテンを引っ張り出さないと勝ち目はないのに。
「くっ・・・・」
なんとか反撃しようと杉浦、バックドロップを狙ったが、
―甘い。
アバチャ、上から押しつぶしてそのまま3カウントを奪い、3度目の防衛成功。勝負タイム24分55秒。SPZはまたしてもタッグベルトを取り返せなかった。
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最終戦新日本ドーム。営業努力の甲斐あって超満員の入り。セミ前から3大シングルマッチ。
セミ前は小嶋聡美対杉浦美月。
小嶋がこの1年近くの成長を見せて杉浦に懸命に食らいついていく。
「えええい!」
体重の乗ったラリアットで杉浦の表情を一変させる。本気になった杉浦、シャイニングウィザードを珍しく公開。しかし小嶋も臆せず2度目のラリアット。ふっとぶ杉浦。このあたりで両者の息が乱れてきた。最後は
「はっ」
バックドロップで杉浦が何とか先輩の面目を保った、それでも15分51秒の試合を成立させるあたり長足の進歩。
セミファイナルはジーニアス武藤VSアデライーダ・アバチャという前衛的なカード。前SPZ王者のアバチャにも積極的に向かっていったジーニアス武藤だが、まったく通じない。
「オラアア」
強烈なボディスラムで投げつけて逆エビ攻め。そして起き上がったところを殴りつける。最後はドラゴンスリーパーでぐったりさせておいたところをキャプチュードで終了。勝負タイム10分20秒。
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メインイベントはSPZ戦、優香、初防衛戦の相手は新外国人のレディ・コーディ、あのジュディ・コーディの親戚に当たる選手らしい、まだキャリアは浅いがあのスーパーカオスとWWCAマットで大立ち回りをやったので推薦があった。
「ソノベルトハ頂いて帰る」
いきなりボディスラムで先制したレディだが、優香も鋭いドロップキックを連発して反撃。ならばとレディはタックルで応戦。
「ヤルナ・・・・」
パワーならレディなのだが優香にはスピードと技のキレがある。それでもボディスラムをまともに食らうと息が一瞬詰まる。初来日のわりには強敵といえた。優香はローリングソバットで相手に嫌な顔をさせることができた。
「ウオー」
レディが強引なラリアットをねらったがうまくかわした優香、逆にラリアットを叩き込んでダウンさせる。
「コノウッ」
もう一度ラリアットを狙うも同じ結果に終わり場内失笑。
―このあたりかな。
優香、相手の息が乱れだしたのを見るやアームホイップで転ばせて、すばやくコーナー最上段に上り
せいっ
ムーンサルトプレスで熱戦にけりをつけた。勝負タイム42分1秒。
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