第1,171回 53年目のSPZクライマックス(下) 優勝かけて
第53回SPZクライマックス
第7戦は仙台大会、リーグ戦も残り2日。
美冬(6点、顔面蹴りからの片エビ固め 11.54)杉浦(4点)
2勝3敗同士の対戦、落ち着いて攻めた美冬が押し切り、最後はえげつない顔面蹴りで杉浦を沈めた
コーディ(10点、デスバレーボムからの片エビ固め 10.09)菊澤(2点)
エアリアル菊澤、地元凱旋、しかも入社2年目でSPZクライマックス公式戦のセミ前に登場。故郷に錦を飾ったと言ってよいだろう。しかしきょうの対戦相手はSPZ世界王者レディ・コーディ。
これもはっきりいって勝負の見えている一戦。コーディの強烈な攻めに菊澤なすすべなし。まさに交通事故級の衝撃。悪いことにエルボーが鼻に入り流血。菊澤、コスチュームを血に染めながらドロップキックで反撃したがまったく通じない。デスバレーで落とされて終了。
「コテンパンに叩きのめされました・・・・」(A菊澤)
優香(8点、ムーンサルトプレスからの体固め 12.50)小嶋(6点)
小嶋もラリアットを連発するなど良く粘ったのだが、優香のムーンサルトに力尽きた。
G武藤(12点、ニーアタックからの片エビ固め11.41 )ミントス(0点)
仙台大会メインはジーニアス武藤の横綱プロレス。ミントスを圧倒して下したジーニアス武藤、6連勝で最終戦の横浜へ。この結果優勝争いは全勝のG武藤と1敗のコーディに絞られた。
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そして最終戦、横スペ大会。
小嶋(8点、エルボーからの片エビ固め 12.29)杉浦(4点)
ようしゃなくタイガードライバーを連発する小嶋、返し続けた杉浦だったが、棒立ちになったところをエルボーでなぎ倒されてそのままフォールされてしまった。小嶋、8点でリーグ戦を終えた。SPZ王者のコーディに勝てたのは大きい。
美冬(8点、飛びつき腕ひしぎ逆十字 8.08)ミントス(0点)
SPZクライマックスで準優勝したこともあるミントス、けっきょく全敗に終わった。美冬は3連敗のあと4連勝。
優香(10点、逆さ押さえ込み 22.0)A菊澤(2点)
カード編成の都合上とはいえ、横スペのセミ扱いということで、さすがに菊澤は緊張していた。しかし対戦相手は百戦錬磨の優香。レスリング技術では比較にならない。終始攻め続けて菊澤に反撃の糸口を与えない。菊澤もよくねばったのだが、最後は非力になったところでやってくる、フローラ小川直伝の逆さ押さえ込み。これで3カウントが入った。敗れたとはいえエアリアル菊澤、横スペのセミで22分持ったのだからたいしたもの。
「まあ、いまの状態ではこんなものでしょう。賞品もらえただけ良しとします」
3位が確定した優香、賞品のスポーツドリンク1ケースをもらって引き揚げた。
G武藤(14点、ムーンサルトプレスからの片エビ固め 15.15)コーディ(10点)
かくてメインイベント。
―同じ相手に2連敗はできない・・・
Sクラ初制覇のためには負けられないし、何より次期挑戦権のことを考えると負けられない。エースとしての責任感でコーディに向かっていったG武藤、ドロップキックを乱発してからソバット、掌底、シャイニングウィザードとハイスパートでダメージを与える。
コーディは優勝するためには2連勝しなければならない。10分過ぎに早くもコーディクラッシュで勝負に出た、そして裏拳。
ガシイッ
遠のくジーニアス武藤の意識。
―負けられない・・・
なんとかボディスラムで転ばせて、エンジェルダイブ!
2.8で返すコーディ、しかしジーニアス武藤、STFでつないでから、グロッキー状態のコーディをもう一度ダウンさせ、
「はっ」
ムーンサルトプレス。これで3カウントを奪った。ジーニアス武藤、SPZクライマックス初制覇!
賞金100万円をもらって笑顔のジーニアス武藤、トロフィーと並んで記念撮影。
「今日の試合は絶対に落とせない一戦でした。賞金をもらえて嬉しいです。ファンの皆様、応援ありがとうございました」
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