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2011年11月30日 (水)

大関キセノサト20111130

こんばんわ。今年もあと1ヶ月+1日となりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

■相撲

大関稀勢の里誕生へ

直近3場所の成績が32勝と合格ラインの33勝に1つ足りないことからどうかと思われたが

1.押し相撲、寄り相撲の正統派であること

2.八百長に手を染めたことのないガチンコ力士であること

3.このチャンスを逃すと次ははなはだ怪しいこと

4.白い子との相性が比較的良いこと

5.相撲協会も不入りに苦しんでおり、スターを作りたいこと

6.鶴竜が次チャンスをものにして大関になってしまうと大関が5人になってしまうこと

おそらく上記1から6の理由でもって、昇進が決まりました。

平社員が課長や部長に昇格すれば行動や言動が変わってくるように、「地位が人をつくる」という面は確かにあります。これで「さらにグレードアップしたキセの里」が白鵬の独走態勢に待ったをかける。そういう(希望的)構図を相撲協会は狙っているものと思われます。あと3年白鵬の天下が続いたら大鵬の優勝回数を抜かれる事態になります。そういう意味ではいま昇進させたのは正解だと思います。

■プロ野球

横浜DeNAの監督は工藤公康さんが濃厚。フレッシュさに加え、在籍経験もあるということで。

村田FA宣言・・・巨人行きか。内川選手に刺激されたんだろうな。

■プロレス

バイソン・スミスさん急死。

合掌。しかしなぜ外国人レスラーは30代40代でコロコロ死ぬのか。ギガンテス、ジャマール、ランスケイド・・・・やはりステロイドとかに手ぇ出したんだろうな。

世界最強タッグリーグ戦

リーグ戦ならではの絶賛星のつぶしあい。大日本の関本岡林が5勝1敗でトップって。(11/28時点)渕ケアはここまで7点、混戦に良く付いて行ってますが、ケアが三冠どり失敗して気力ダウン、そして残る相手がゲットワイルド、巨漢外人、船木河野、ジュニスタではこれ以上勝ち点を伸ばすのは・・・・・・・

2011年11月29日 (火)

第1,195回 SPZ、その程度か?

54年目8月

第54回SPZクライマックス。

第7戦は仙台大会。リーグ戦も後2戦。

アバチャ(10点、アバチャロック 9.15)A菊澤(5点)

ここまで1敗と好調のアバチャ、菊澤もこの勢いで料理するかと思われたが、ひたすら動き回る菊澤のファイトにたじたじ。それでも最後は逆転のアバチャロックを決めて菊澤からギブアップを奪い、1敗を守った。ともかくこれで優勝争いは最終戦まで持ち越された。

美冬(7点、掌底からの片エビ固め 9.18)ミントス(2点)

この試合は美冬が快勝。人気者ミントスを容赦なく殴り倒した。

T龍子(12点、ニーリフトからの片エビ固め 11.07)小嶋(4点)

「うおっ・・・・・」

小嶋のヘッドバットが鼻に入り流血したサンダー龍子、これで血を見たサンダー龍子がムッとしたのか、怒涛の攻め。重爆ドロップキック、重爆ギロチン、DDTと小嶋を圧倒。普通流血するとレスラーは萎縮してしまうものなのだが、サンダー龍子は血を見ると興奮するタイプのようだ。

「そろそろ派手に決めようか」

プラズマサンダーボムは何とか返した小嶋だったが、続くニーリフトに沈んだ。サンダー龍子、6連勝。欠場明けとは思えない・・・・最終戦の相手がここまで1勝のミントスなので、サンダー龍子の優勝が事実上決まった。

サンダー龍子、流れ出る鼻血を抑えながらひとこと。

「楽な試合なんてない。Sクラに出る選手はみんなそれなりの力量は持っている。」

G武藤(8点、エンジェルダイブからの体固め 10.37)杉浦(0点)

2連覇の望みが絶たれたジーニアス武藤。それでも仙台のファンの前で全力ファイト、ソバットで杉浦を悶絶させる。最後はエンジェルダイブで快勝した。

**********************

最終戦は本拠地に戻って横スペ大会。

第1試合でガイア尾白川がプロ初勝利。村上千秋をドロップキックでなぎ倒し、フォール勝ち。

そしてリーグ戦最後の4試合

小嶋(6点、シャイニングウィザードからの体固め、23.01)A菊澤(5点)

実力者対決は小嶋がA菊澤を振り切り、先輩の貫禄を示した。フィニッシュは重さのあるシャイニングウィザードだった・・・

「負け越しましたから全然納得してません。来年は優勝狙います」(小嶋)

アバチャ(12点、アキレス腱固め 8.10)杉浦(0点)

杉浦美月7連敗、勝ち点を上げられぬままSクラを終えても、淡々とした表情で引き揚げた。

勝ったアバチャ、次の試合の結果によってはまだ優勝の可能性を残しているが、次の試合を見もしないで、シャワーに向かい私服に着替えた。

T龍子(14点、パイルドライバーからの片エビ固め 6.31)ミントス(2点)

負けなければ優勝のサンダー龍子、いきなりのラリアット、エルボーと荒々しい攻めそしてニーアタック、パイルドライバーと速攻勝負に出る。
「ふっ!」

2発目のパイルでさくっとミントスからフォール勝ち。この瞬間、サンダー龍子の優勝が決定。

G武藤(10点、延髄斬りからの片エビ固め 20分くらい)美冬(7点)

けっきょくメインイベントは消化試合となった。7点の美冬と8点のG武藤が対戦。いちおう勝った方が3位なので賞品がもらえる。

―負けたことはしょうがない。メインをしっかり務める。

美冬の裏投げ、バックドロップを受けてからジーニアス武藤、反撃開始、タイガードライバー、ニーアタック。しかしカウント2、メインにふさわしいいい試合となった。

「覚悟して」

最後は延髄斬りで美冬を振り切ったG武藤がフォール勝ち。
3位の賞品、スポーツドリンク1ケースをもらって引き揚げた。

*********************

メイン終了後、表彰式。

「SPZ、その程度か?」

優勝賞金100万円プラス副賞のブランドジュエリーをゲットしたサンダー龍子、マイクで叫ぶ。準優勝のアバチャには横浜中華街のお食事券5万円分が贈られた。

2011年11月28日 (月)

第1,194回 闘いの年季が違う

第5戦は若鯉球場大会。

小嶋(4点、ミサイルキックからの片エビ固め 7.40)杉浦(0点)
「おりゃああ」

小嶋が快勝。一方的に杉浦を押し込み、ミサイルキックでトドメ。これで2勝2敗の五分に戻した。

杉浦美月、ちょっと元気がない。やはり同期の優香引退とサンダー龍子の復帰で闘う気力がうせてしまったのだろうか・・・・

アバチャ(6点、アバチャロック7.50)ミントス(2点)

外人対決はアバチャが制した。執拗なグラウンドスリーパーで先手を取り、怯んだところをアバチャロック。懸命にこらえたミントスだったが、脱出できず無念のタップ・・・

美冬(3点、時間切れ引き分け)A菊澤(5点)

美冬はここまでで既に2敗。アバチャ、T龍子に敗れもうあとがない。この日もエアリアル菊澤相手なのでラクではない。しかし菊澤も相手の打撃を警戒してやりづらそうなファイト。息詰まる攻防が展開されたが、菊澤がシャイニングウィザード、美冬も掌底連打。このあたり、25分過ぎから試合が動き始めた。

―引き分けではダメだ、なんとしても勝ち点2.

顔面蹴りでエアリアル菊澤を「わけわかんなく」させたが、その後の攻め手を欠き、30分時間切れドローとなった。2敗1分けとなった美冬、優勝戦線から完全脱落・・・

T龍子(8点、プラズマサンダーボムからのエビ固め 17.10)G武藤(4点)

このリーグ戦のヤマ場。勝てば優勝に大きく近づくサンダー龍子、負けたら後がないG武藤、セミ同様に息詰まる展開。

「つぶれろおっ」

サンダー龍子のプラズマサンダーボム、しかしG武藤も2で返す。
「どうだっ」

サンダー龍子ならばとバックドロップ、しかし2度目のバックドロップは上から冷静に潰した、ジーニアス武藤、反撃に転じてノーザン、

「うおおおっ!」

返したサンダー龍子、フェイスクラッシャーで顔面を叩きつけ

「遊びじゃないんだよ!」

2度目のプラズマサンダーボム。

ワン、トゥ、スリー。

これで3カウントが入ってしまった。ジーニアス武藤撃沈。SPZの現エースがまたもサンダー龍子の牙城に屈した・・・

「まだまだあんなのには負けられないよ。」

サンダー龍子、残る相手は菊澤、小嶋、ミントスなので久方ぶりの優勝が見えてきたか。

*************************

第6戦は九州ドーム大会。

アバチャ(8点、ドラゴンスリーパー 23.13)小嶋(4点)

アバチャ、1敗を守った、執拗なアキレス腱固めで足を封じて動けなくしておいて、ドラゴンスリーパーで落とす。まさに公開オペ。危険と判断したレフェリーが試合を止めた。

T龍子(10点、裏投げからの片エビ固め 17.46)A菊澤(5点)

もはやSPZ最後の希望となったエアリアル菊澤、果敢にドロップキックなど打ち込んでいくが、

「闘いの年季が違う」

サンダー龍子、ほー、なかなかやるなーといった余裕の表情。そしてラリアット、ブレンバスターで反撃開始。菊澤もソバットで抵抗するが、岩のようなサンダー龍子のガタイには通じない。

そしてサンダー龍子、ラリアット、ニーリフトで勝負に出て、
「・・・・・うう」
菊澤がぐらついたところを裏投げ。この重厚な攻めを菊澤は耐えられなかった・・・・サンダー龍子6連勝。優勝が濃厚になった。

美冬(5点、バックドロップからの体固め 13.35)杉浦(0点)

美冬にとってはこれは安パイ試合。前半は静かなグラウンドの攻防をやり、10分過ぎからスパートした美冬、バックドロップでフォール勝ち。

G武藤(6点、ムーンサルトプレスからの体固め 6.23)ミントス(2点)

ジーニアス武藤、連敗を2で止めた。イッキの攻めでわずか6分少々、ミントスの挑戦を退けた。

第54回SPZクライマックス。所属選手が星の潰しあいを演じる中、残り2戦の段階でサンダー龍子が全勝街道。残る相手から言って優勝が濃厚な状況・・・

(続きます)

2011年11月27日 (日)

第1,193回 厳重な警戒下での対決

54年目8月 SPZクライマックス。

第3戦は大阪大会。

A菊澤(2点、ダイビングプレスからの体固め 8.24)ミントス(2点)

エアリアル菊澤がミントスを圧倒して下した。菊澤のスピードは、ミントスにプロレスをさせなかった・・・

T龍子(4点、STOからの片エビ固め 8.33)杉浦(0点)

「今日はお前か。この陰湿ヤロウ。さっさと始末してやる」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ゴング前から険悪な雰囲気。吉見レフェリーのチェックも入念。

杉浦の暴走を警戒して、厳重なセコンドの警戒下で行われたこの一戦。

のっけから杉浦が狙いを右腕一本に絞ってきたが、力ずくで腕ひしぎをふりほどくT龍子も凄い。

「オラアアアア」

ヘタに試合を長くすると危険と感じたサンダー龍子が力ずくのSTOで杉浦をなぎ倒して3カウント。

「・・・・・・」

それでも試合後、サンダー龍子は攻められ続けた右腕をしばらく押さえていた・・・

アバチャ(2点、トラースキックからの片エビ固め 15.0)美冬(2点)

美冬、きょうの相手はSPZクライマックス優勝経験のあるアバチャ。厳しい相手だが打撃を叩き込んで行く。そして頃合いを見て得意の裏投げ。アバチャの表情が苦悶にゆがむ。アバチャも寝かそう寝かそうとして関節技絞め技を狙う。

しかし最後はアバチャのパルティカNo3の受け身を取り損ねた美冬が前後不覚に陥り、察したアバチャがトラースキックでトドメを刺した。美冬、早くも1敗・・・

G武藤(4点、ノーザンライトSH 16.31)小嶋(0点)

同期対決。手の内はお互い分かっているので、こういうパターンだと実力が何枚か上のジーニアス武藤が有利。基本的な攻防をしっかりやったのち、大技の攻防に。小嶋もパイルドライバー、シャイニングウィザードと存在感を発揮したが、もう一歩及ばず、ジーニアス武藤のノーザンライトスープレックスに力尽きた・・・

***********************

第4戦は名古屋しゃちほこ大会。

A菊澤(4点、ダイビングプレスからの体固め 11.12)杉浦(0点)

エアリアル菊澤が快勝。ミサイルキックでなぎ倒してダイビングプレスで終了。杉浦3連敗・・・

小嶋(2点、タイガードライバーからのエビ固め 7.32)ミントス(2点)

小嶋が3戦目で初日を出した。タイガードライバーを2連発で繰り出して、ミントスを粉砕。

T龍子(6点、プラズマサンダーボムからのエビ固め 14.26)美冬(2点)

因縁の対決。5月にサンダー龍子は美冬の蹴りを食らって首を負傷し、入院に追い込まれている。

「この野郎・・・」

サンダー龍子、ニーアタックも本気、シュートを仕掛けてきたらシュートで返す。

「・・・・・っ」

しかし美冬も場外マットをはがしての裏投げと言う非情な技を使う。目から火花が飛んだサンダー龍子、カウント19でリングに戻る。

「てめえええええ」

サンダー龍子、これで半切れしてバックドロップ、プラズマサンダーボムの大技攻勢で美冬から3カウント。14分26秒ながらエキサイティングな試合だった。

アバチャ(4点 アバチャロック 11.12)G武藤(4点)

サンダー龍子が3連勝したので負けられない思いを強くしたジーニアス武藤、攻め急ぐ。早い段階からエンジェルダイブを繰り出すなど性急な攻め。このスキをアバチャは見逃さなかった。

「ウフフフフフ」
伝家の宝刀アバチャロック、ジーニアス武藤、抜け出せず無念のタップ・・・これで全勝はサンダー龍子のみとなった・・・・

第54回SPZクライマックス、公式戦3試合を消化して、サンダー龍子が単独トップに立ってしまった・・・

2011年11月26日 (土)

第1,192回 サンダー龍子6年ぶりのリーグ戦

筆者より、おかげ様でこの連載も1,192回まで来ました。

2007年の連載開始以来よくも飽きずに続けられたなと自分でも感心します。最近はブレード上原をエースにして必殺技の名前を「ティロフィナーレ」にして遊んでます。

1192つくろうジンギスカン、

794坊さんジンギスカン、

1941発ジンギスカーン、

ひつじ、ひつじ、ひつじ肉。

************************

54年目8月 

恒例のSPZクライマックス。参加メンバーは下記の8名。

サンダー龍子(25)

6年ぶり3度目の出場 SPZ世界王者
第46回優勝
「ケガの具合?まあまあだ。まあ、寝首をかかれないようにやる」

杉浦美月(23)

6年連続6度目の出場
「・・・・まあ、やるだけです」

ジーニアス武藤(19)

4年連続4度目の出場 前回優勝
「全員倒して、優勝賞金をもらいます」

小嶋聡美(19)

4年連続4度目の出場

 「1点でも多く勝ち点を積み上げたいとおもいます」

美冬(18)

3年連続3度目の出場
「日ごろの修練の成果をぶつける・・・」

エアリアル菊澤(17)

2年連続2度目の出場
「頑張ります!!」

所属選手はこの6名だけで、あとは外国人選手が参戦。

アデライーダ・アバチャ(24)

第51回・52回優勝
「ハードな闘いになることは間違いない。だが、最高のパフォーマンスを発揮したい」   

ミントス・フジニャーノ(24)

2年連続4度目の出場  
「エスクラ、暴れてきまーす」

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第2戦札幌大会から地獄のリーグ戦がスタート。

ミントス(2点、ラリアットからの体固め 15.15)杉浦

根強いファンを持つ両者の対戦は、パワーに勝るミントスが優勢に試合を運び、最後は気合のこもったラリアットで杉浦を退けた。

T龍子(2点、ニーリフトからの片エビ固め 13.16)アバチャ

欠場明けのサンダー龍子、体調はいまひとつ。緒戦の釧路大会はザコ外人相手に快勝したが、公式リーグ戦さいしょのきょうの相手は長年の好敵手、アデライーダ・アバチャ。

力でねじ伏せるタイプのサンダー龍子はアバチャのような技術に裏打ちされたタイプは苦手。この日も鋭いフロントスープレックスで投げられるなどほんらいの動きではなかった。それでも強引にニーリフトを叩き込んで怯んだ隙に3カウント奪取。

「6年ぶりにSクラに出たんだ。手ぶらじゃ帰れない」

美冬(2点、DDTからの片エビ固め 15.24)小嶋

―星を落とさなければ、結果はついてくる・・・・

美冬、この日の相手は先輩の小嶋。力押しで攻めてくるので油断のならない相手。慎重に闘って、最後は鋭いDDTが炸裂。

「ううっ・・・・」

これで悶絶した小嶋。そのまま押さえ込んだ美冬、手堅く白星発進。

G武藤(2点、ニーアタックからの片エビ固め 18.50)A菊澤

「全勝優勝します。こんなところでもたついてられません」

終始優勢に試合を運んだジーニアス武藤。相手の攻めを終盤ある程度受けてから、
「覚悟して」
鋭いニーアタックでエアリアル菊澤を退けた。

第54回SPZクライマックス。サンダー龍子が久々参戦で、誰が優勝するのか読めない展開であります。

2011年11月25日 (金)

第1,191回 54年目7月 サマースターナイツシリーズ

54年目7月
サマースターナイツシリーズ開幕。SPZ王者のサンダー龍子は退院したものの、まだリングに上がれる状態ではなく、自宅で静養となったため、所属選手プラス外人のみで東北サーキットとなった。

シリーズ第3戦、山形大会のセミ前でエアリアル菊澤VS小嶋聡美、23分の好勝負を展開し、最後は菊澤が特訓の末習得したタイガースープレックスで小嶋を投げきった。小嶋、返そうと足をばたつかせるが、腕のフックがきっちりはまっており、肩が上がらずそのまま3カウントを聞いた。

シリーズ第4戦カシマ大会、美冬が小嶋聡美のラリアットをもらって敗北。前半戦を終えて勝ちっぱなしはアバチャ、G武藤、エアリアル菊澤の3人のみとなった。

*************************

そして第6戦群馬大会では驚いたことに菊澤がアバチャと五分の闘いを繰り広げる。体勢を立て直すために場外にエスケープしたアバチャだが、追ってきた菊澤が場外フランケンシュタイナーと言う荒技。
「AU・・・・」
これで悶絶したアバチャ、カウント19でリングに戻ったものの続く菊澤のシャイニングウィザードをまともに食らって3カウントを許した。勝負タイム14分35秒。菊澤が最強外人アバチャも倒してまさかの6連勝。

群馬大会メインはSPZの両エースが激突。ジーニアス武藤VS美冬。プロレスのセンスや動きの良さはG武藤だが、美冬には一発がある。やはりジーニアス武藤が打撃を警戒し慎重なファイトに終始、しかし20分過ぎに勝負に出てエンジェルダイブ。しかし美冬も返してバックドロップで反撃。両者ダウン。

ドワアアアア
美冬の膝蹴り、G武藤崩れ落ちる。カウント2.美冬、ここでパワーボムを狙ったがウラカンラナで返したジーニアス武藤、ムーンサルト、ニーアタックで攻め込んだが美冬2.9で返す。しかし美冬、再度の膝蹴りでG武藤を悶絶させる。
「これでっ」

しかしジーニアス武藤、場外に逃れて、場外戦で体勢を立て直してなんとか、ノーザンライトスープレックスで美冬を振り切った。群馬という地方興行ながら、59分55秒の大激戦。場内はSPZコールに包まれた。

「勝つには勝ちましたけど、打撃をもらいすぎました。反省します」

***********************

翌日の千葉大会、ジーニアス武藤は菊澤のすばやさに手こずったもののエンジェルダイブ、ラリアット、ムーンサルトと畳み掛けて快勝。勝負タイム18分19秒、エアリアル菊澤の連勝を止めた。

最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合は村上千秋VSガイア尾白川。優勢に進めたのは村上の方で、財後は気魄のこもった頭突きで尾白川を悶絶させ3カウントを奪った。勝負タイム6分39秒。
「負けん気の強そうな新人ですね・・・・」

控室でエアリアル菊澤が呟く。

続く第2試合はhibari VS 今治みさえ。今治のマットさばきにも磨きがかかってきて、よく相手の動きを見てhibariの動きを封じる。そして執拗な逆片エビ。最後は相手が弱ったところをエルボーを当てて3カウントを奪った。勝負タイム12分42秒。

外人同士のシングルをはさんで、第4試合はジュリア渡辺VSミスティック。今シリーズ好調の渡辺、あっさりとサソリ固めでミスティックを片付けた、勝負タイム4分44秒。ジュリア渡辺、下位の選手には強く、今月は6勝2敗の好成績で終えた。その試合が終わると休憩。

外人同士のシングルをはさんで、セミ前は小嶋聡美VS杉浦美月の一戦。同期の優香が引退してしまい、杉浦もどこかピリッとしないファイト。小嶋の頭突き連打にたじたじ。グラウンドに持ち込もうとするが相手もそれは承知で、重量感に満ちた攻撃で返り討ち。

「オーリャー!!」

最後はパイルドライバーで怯ませて、シャイニングウィザードで杉浦から3カウント。

セミファイナルは美冬VSエアリアル菊澤。ナンバー2の美冬に菊澤がどこまで食いついていけるかという試合だったが、

―打撃をもらったら、本当にやばい・・・

とにかく動き回って美冬の隙をうかがう戦法に出た菊澤だが、そんな腰の引けたファイトではダメージを与えにくい。時間だけが過ぎてゆくと言うパターンになりかけたが、15分過ぎに菊澤の動きが止まった。やはり最終戦で相当疲れている。

「せえええい」

そこを狙って掌底、デスバレーで決めに来た美冬、しかしエアリアル菊澤もシャイニングウィザードで形勢逆転、倒れ伏す美冬にダイビングプレス。これで3カウント奪取。勝負タイム28分13秒、接戦を何とかものにした。

菊澤はG武藤に負けただけの7勝1敗。美冬は5勝3敗で7月シリーズを終えた。

********************

メインイベントはジーニアス武藤VSアバチャ。アバチャの執拗なグラウンド攻めにやや手こずったG武藤だが、きっちりタイガードライバーで勝利。シリーズを8戦全勝で終えた。

2011年11月24日 (木)

第1,190回 サンダー龍子も人の子だったか

54年目6月
「ちょっと体調がおかしい」

SPZ世界王者のサンダー龍子が入院。先シリーズで美冬に蹴られたさいに深刻な問題が起こったらしい。

新人2人はまだ基礎ができていないので、道場に閉じ込めて練習。

「バトルアトランティス」開幕。

シリーズ最終戦はさいたまドーム大会。

外人同士のシングルマッチ2試合をはさんで、第3試合はhibari対今治みさえ。今治が10分過ぎに仕掛けたアキレス腱固め。
「ぐあああああ」
Hibari、抜けられず無念のギブアップ負け。

休憩前の試合は杉浦美月VSダイナマイト・リン。今シリーズの杉浦は上位の選手と当たらなかったこともあり6勝1敗の好成績を収めている。しかしこの日はダイナマイト・リンの力攻めにたじたじ。それでもラリアットをかわしての脇固めなど、見事な右腕一点集中を見せて、最後も狙い澄ました脇固めでダイナマイトリンからギブアップを奪った。勝負タイム12分17秒。

休憩後の試合はジュリア渡辺VSミントス・フジニャーノ。なんとジュリア渡辺が執拗なサソリ固めでミントスからギブアップを奪った。

セミ前はエアリアル菊澤VSソレッタ・フジニャーノ。SPZの上位戦線に定着した菊澤、この日の相手は実力派外人、ソレッタ。

ソレッタのノーザンやヒップアタックに手こずった菊澤だが、最後はラリアットを叩き込んで3カウント奪取。勝負タイム14分4秒。

セミは小嶋聡美VSアバチャ。小嶋もよく粘ったのだが、最後はアバチャのジャーマンに力尽きた。

**********************

さいたまドームメインはSPZのエース同士のカード。

ジーニアス武藤VS美冬。一進一退の攻防が展開されたが、ローリングソバット連発で美冬の表情がゆがむ。そこへ

「この技を受けても立っていられる?」
エンジェルダイブ炸裂。しかし美冬も2.8で返しての裏投げ。これは2で返したジーニアス武藤、両者フラフラな状態、しかし、

「覚悟して」
ジーニアス武藤が延髄斬りでなんとか美冬をなぎ倒し3カウント奪取。勝負タイム20分21秒。

2011年11月23日 (水)

今年もあと38日だ 20111123

こんばんわ、WAS没頭中筆者のkonnoです。

最強タッグが開幕したので今年もああ終わりだという気分になってきました。

■野球

日本シリーズは4勝3敗でソフトバンクが制しました。最終戦を新宿のバーで観戦しましたが、まるで打てない中日打線。良くこれで3勝できたなと逆に感心。

巨人軍内紛は清武さんの解任という形で一区切り。日本シリーズ後に新展開あるらしいが、どうせ組織の中のゴタゴタ。

巨人軍スーパー補強再開か

杉内を獲るとか村田を獲るとか億単位の補強再開とか。ヘタに金をケチって育成とかお買い得外人を連れてきても・・・ということらしい。栗原は広島残留ということになりましたが、村田はどう出るか。

■相撲

大相撲九州場所ガラガラ開催中。高い金払って相撲を生観戦するのはよほど経済力のある方か暇をもてあましてる人か、特定の力士に思い入れがある人ぐらいだろう。キセノサト大関昇進まであと6戦で4勝。はらはらどきどき。

■プロレス

最強タッグ開幕。大森隆男と征矢学のコンビが「ゲットワイルド」って。TMNの昔のヒット曲で入場って、一体どこへ向かおうとしているのか。

渕選手、初戦で曙を丸め込む大金星。しかし2戦目は早くも疲れたのか第二本の岡林選手にアルゼンチンバックブリーカーで担がれギブアップ負け・・・

2011年11月22日 (火)

第1,189回 優香、落ちる。

54年目5月

「バトル・カデンツァ」最終戦は横スペ大会。

「優香 最終試合」の大看板が掲げられた。

「やっぱりサンダー龍子を戻したのはまずかったよ」

「いや、多分フロントは峠を越えた優香と杉浦を見切っただけで、サンダー龍子は美冬と武藤の壁にするつもりだよ」

会場ロビーでファン同士が談笑。

第1試合はガイア尾白川VS村上千秋。新人同士の直接対決が組まれた。村上がボディスラムを決めてプロ入り初勝利を挙げた。勝負タイム7分22秒。

第2試合は今治みさえが同期のhibariをアームホイップで下して勝利。

第3試合はジュリア渡辺VSダイナマイト・リン。

ジュリア渡辺も地力はつけてきているのだが、外人のパワーに太刀打ちできず、ラリアット、ブレンバスターの猛攻に散った。それでも今シリーズの渡辺は後輩から4勝、外人から2勝を挙げ、6勝2敗の好成績で終えた。

外人同士のシングルマッチをはさんで、休憩後にエアリアル菊澤登場、今シリーズは負傷箇所の右ひじが思わしくなく、ここまで3勝4敗と星は上がっていない。しかしこの日の相手は常連外人、ミントス・フジニャーノ。菊澤が個々2年の成長を見せて、ミントスをダイビングプレスであっさり片付けた。勝負タイム8分4秒。

***********************

そのあとセミ前、優香の最終試合。

「次の試合に出場する優香選手はこの試合が最後のファイトとなります。ファンの皆様より一層のご声援をお願いいたします」

対戦相手は同期の杉浦美月。団体の一番苦しい次期をともに支えた間柄。

「はっ!」

タックル連発、ドロップキックで先手を取った優香。しかし杉浦もミサイルキック、ダイビングプレスと持てる技を総動員して抗戦、そしてフィニッシュは唐突に

「行きます」

杉浦美月、変形のドラゴンスリーパーに捕らえた。

「あが・・・・ぎ・・・・っ」

優香、もがこうとするが抜けられない。優香抜けられない。ギブアップの言葉を口にしたいが、その言葉を口にすればその瞬間レスラーとしての優香が終わりを告げる。

「マイッタしてください!」

杉浦が泣きそうな表情で懸命にしめ上げる。こらえた優香だが意識が漂白されていき、ぐったりと身体から力が抜けていった。

「ストップ!ストップ!」

危険と判断した吉見レフェリーが試合を止めた。勝負タイム13分6秒、杉浦美月がようやく、最後の試合で優香に勝つことができた。

「・・・・・・・・・・・・・」

失神してしまった優香、担架で控室に運ばれた。場内どよめき。

セミファイナルは美冬VS小嶋聡美、なんと小嶋が力のこもったラリアットで美冬をなぎ倒し3カウントを奪った。

*************************

横スペ大会メインはSPZ戦、

王者サンダー龍子に対する挑戦者はジーニアス武藤。

―あの人だって化け物じゃない。美冬さんが勝ったんだから、自分のプロレスをやりきれば・・・

鋭いローリングソバットでサンダー龍子の顔がゆがむ。どうやら一昨日の美冬戦で痛めているようだ。それでもブレーンバスターを連発し、ジーニアス武藤を追い込み、身体ごとぶつかるネックブリーカー。このあたりの組み立てはさすがだ。そして

「あそびじゃないんだよ」

ジーニアス武藤、健闘むなしくSTOでやられてしまった。勝負タイム27分54秒、王者が3度目の防衛に成功。

そのあと、優香の引退セレモニー。

セミ前の試合で杉浦に落とされてしまった優香だが、応急処置を受けファンの前に最後の挨拶。

「こんばんは。優香です。いろいろありましたけど、レスラー生活に幕を下ろすことにしましたー。みんなー、いままで応援ありがとう!」

優香、最後は笑顔で締めくくった。

****************

優香

SPZ46期

2054年4月11日、京都市体育館の対フローラ小川戦でデビュー。2062年4月22日、新日本ドーム大会での対 杉浦美月戦で引退 稼動月数97ヶ月 出場試合数(概算)792試合

タイトル歴

第134代・138代・140代・142代・145代SPZ世界王者(累計防衛回数4回)

第117代SPZ世界タッグ王者(パートナーは白石なぎさ)

第123代・125代SPZ世界タッグ王者(パートナーは杉浦美月)

2011年11月21日 (月)

第1,188回 54年目5月 心の折れたエンジェル

54年目5月
「ずっと考えていたんです、もうそういう頃かなって・・・」

SPZ46期、優香が引退を表明。

デビューから8年余り、SPZマットを懸命にひっぱってきたが燃え尽きてしまったようだ。水面下ではサンダー龍子の出戻り参戦で相当ショックをうけており、杉浦は激怒したが、優香は心が折れてしまったようだ・・・・

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5月シリーズ、バトルカデンツァ、第1戦山梨大会第1試合で村上千秋デビュー戦、相手はベテランの杉浦美月。

「まあ気魄があるので将来有望ではないでしょうか」

杉浦美月が軽く相手して最後は相手が息切れした頃合いを見計らって、ミサイルキックを叩き込んで終了。勝負タイム5分49秒。

第2試合でガイア尾白川のデビュー戦、なんと対戦相手は人気外人のミントス・フジニャーノ。

「軽くひねってあげまーす」

いきなりシシリアンスライス、秒殺かと思われたが、ガイア尾白川、2で返してソバットで反撃するも

「ウゴカナイデ」
バックドロップ炸裂、ガイア尾白川は目の前が真っ黒になって敗北。勝負タイム4分13秒。こうして新人2人のデビュー戦は終わった。

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山梨大会メインは優香VSサンダー龍子。もはや元気の無い優香、サンダー龍子の馬力に押されっぱなし。ラリアットで派手になぎ倒される。そのままズルズルと押し込まれ、サンダー龍子のジャンピングハイキックに力尽きた。勝負タイム14分42秒。

「これが今の私の力です。それにしても龍子さん、まだまだ元気ですね」

そのあとSPZは九州サーキットに入る。第2戦別府大会で優香は村上千秋と対戦。5分36秒、ニーアタックで快勝。

別府大会メインではサンダー龍子VSエアリアル菊澤のカードが組まれた。諦めの悪い菊澤、サンダー龍子相手に20分粘ったが、プラズマサンダーボム、ニーリフトの猛攻に散った。

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第7戦佐賀大会、セミ前で優香はかつてのライバル、ミントス・フジニャーノと最後のシングルマッチ。22分26秒の熱戦の末、ムーンサルトでミントスを退けた。

佐賀大会メインはサンダー龍子VS美冬。

SPZ現王者と前王者が激突。美冬、積極的に蹴っていき、サンダー龍子にいやな顔をさせた。そして、

せえやっ!

組み付いての膝蹴り。

「うごっ・・・・・」

これがまともに入った。

サンダー龍子が崩れ落ちた。

美冬、

無我夢中で押さえ込む。

そのまま3カウントが入った。

どえええええええええ!!

美冬、ノンタイトル戦ながらサンダー龍子超えに成功。

勝負タイム18分11秒の激闘を制した。

「ちょっとヒザをモロに入れられた。次やるときはあいつを潰すつもりでやる。」

サンダー龍子、応急処置をしながらコメント。やはり馬力はともかく、もう10年も闘ってきた選手なので、ガタは確実に来ている。

シリーズ最終戦は横スペ大会。

「優香 最終試合」

大看板が掲げられた。

(続きます)

2011年11月20日 (日)

第1,187回 昔のSPZはそんなじゃなかったぞ!

54年目4月

「旗揚げ53周年記念 エッセンシャルシリーズ」

休憩後の試合、オーガ朝比奈対優香の試合前、定型のアナウンスが流れた。

「次の試合に出場するオーガ朝比奈選手はこの試合が最後のファイトとなります。ファンの皆様より一層のご声援をお願いいたします」

えええええええええ!!

オーガ朝比奈27歳(フリー)がこの日の試合前、「持病の腰痛」を理由に引退を表明。

「オラアアアア」

最後まで持ち前の馬力で優香を苦しめる。ボディスラムも高いところから落とすので、受けのうまい優香も痛そう。

しかし優香、

「やああっ」

DDTで形勢逆転、オーガ朝比奈は頭を打って苦しそうな表情。そしてニーアタックで追撃、崩れ落ちるオーガ朝比奈

「行きます」

そしてムーンサルトプレス。オーガ朝比奈の上に優香が落ちてきた。そのまま3カウントが入った。勝負タイム12分27秒。

敗れたオーガ朝比奈、ダウンしたままドームの天井を見やったあと、起き上がり一礼してから引き揚げた。所属選手ではないのでセレモニーは行われない。あとはメインでサンダー龍子のセコンドにつく仕事だけ。

***********************

セミ前の試合は小嶋がパイルドライバーでエアリアル菊澤を振りきり先輩の面目を保った。

セミはジーニアス武藤が登場したが、本来の動きが出ず、14分52秒、アバチャのジャーマンに3カウントを奪われた。

メインイベントのSPZ戦は王者サンダー龍子、2度目の防衛戦の相手は前王者の美冬。

サンダー龍子25歳もこの試合でデビュー10周年を迎えた。SPZで暴れた若手時代、新団体を旗揚げしてエースとして君臨した全盛期、プロレスリング・VGが左前になってからはSPZに出戻りチャンプに返り咲いた。その驚異的なパワーは健在。

この日も美冬をラリアットで追い込んでゆくが

―相手の動きを良く見る。。。。。

美冬が相手の力の動きを見て、うまくカウンター気味に掌底を叩き込む。

「ぐ、があっ」

サンダー龍子片ヒザをつく

「きいてるキいてる!」

セコンドの優香が叫ぶ。

しかし美冬もダメージが深く、相手のレッグドロップで動きが止まってしまう。そこへ背後から力ずくのフェイスクラッシャー。

「いくぞ、フィニッシュはこれだ!」

これで非力となった美冬を、サンダー龍子がプラズマサンダーボムで料理した。

サンダー龍子、2度目の防衛に成功。勝負タイム29分25秒。

サンダー龍子がマイク。

「昔のSPZはそんなじゃなかったぞ!」

BOOBOOOBOOO・・・・・

「まあ、来月、誰の挑戦でも受ける。で、きょうは、朝比奈先輩が引退するんで、朝比奈先輩から一言」

ここでオーガ朝比奈がリングに上がった。ペイントは落としていてジャージ姿。セレモニーは行われないはずだったが、サンダー龍子の計らいで急遽ご挨拶のみ実現。

「まー、なんだ・・・・今日で引退することになったけど、いままでアリガトよッ」

不器用だがその上背と力任せのファイトでSPZマット、プロレスリングジオを席巻した個性派レスラーがリングを去った。

2011年11月19日 (土)

第1,186回 旗揚げ53周年エッセンシャルシリーズ

レッスルエンジェルスサバイバー プレイ日記
輝くエッセンシャル
54年目4月

新人スカウトで村上千秋を獲得、新人テストで尾白川舞を獲得。どちらも負けん気の強そうな感じのコだったので活躍してくれるだろうと黒田社長は感じた。

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「旗揚げ53周年記念エッセンシャルシリーズ」開幕。

シリーズ緒戦の札幌どさんこドーム大会第1試合で、テロリスト・杉浦美月の復帰戦が組まれた。相手は出戻り27歳・オーガ朝比奈。

2ヶ月前の神戸鉄パイプ殴打事件で制裁金100万円と2ヶ月出場停止処分を食らった杉浦がリングに帰ってきた。

「あの時は感情をコントロールできませんでした。今は反省しています。大変申しわけございません」

さすがに2ヶ月間基本給の10万しか振り込まれなかったので、内心はまだわだかまりのある杉浦、ここは「大人の対応」をせざるを得なかった。

「くっ・・・・」

オーガ朝比奈と力のこもった攻防を展開。だが非力ゆえオーガ朝比奈の馬力にどうしても力負けしてしまう展開。それでもミサイルキック、コブラツイストなど持てる技を繰り出したが、

「ウルアア」

オーガ朝比奈のパイルドライバーで悶絶、これで3カウントを奪われた。
17分35秒、杉浦は復帰戦を飾れなかった。

「久しぶりにリングに上がりましたから、まあこんなものでしょう」

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シリーズ第2戦仙台大会、前月引き分けに終わった、エアリアル菊澤VS美冬の一戦がセミ前で組まれた、一進一退の熱戦が繰り広げられたが

「うわあっ」

裏投げで頭から落とされた菊澤、続くフォールは何とかギリギリで返したが、
「い、いまだ」

飛びつき腕ひしぎを仕掛けられて無念のギブアップ。27分29秒の熱戦の末惜敗した。

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第3戦、名古屋しゃちほこドーム大会メインは、サンダー龍子VS杉浦美月。あの事件以来の対決だ。

「きょ、凶器とか持ってないよね?」

ミネルヴァ石川レフェリーが杉浦に尋ね、入念なレフェリーチェック。今度問題を起こしたら杉浦はおそらく解雇される。

場内ざわめき。不測の事態に備え、サブレフェリーがリング下に配置された。

そしてゴング、いきなり組み付いてグラウンドに引きずり込む杉浦。

「ふっ・・・・」

いきなりスリーパーでサンダー龍子を絞めた杉浦だが、サンダー龍子力ずくで振りほどく。

あとはサンダー龍子がガタイを利して攻め込み、ラリアット、STOの大技攻勢。そして身体ごとぶつかるネックブリーカーで3カウントを奪った。勝負タイム10分25秒、杉浦美月が玉砕した。

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そのあとシリーズは進む。サンダー龍子は連勝街道を突っ走る。第6戦九州ドームではジーニアス武藤をプラズマサンダーボムで撃破。しかしこれで疲労したのか、翌日の京都大会ではアバチャのジャーマンに不覚を取った。

一方今シリーズベルト挑戦予定の美冬は、すでにジーニアス武藤、優香に2敗を喫し調子がいまいち。

そしてシリーズ最終戦は新日本ドーム大会。

2011年11月18日 (金)

第1,185回 サンダー龍子VSジーニアス武藤

53年目3月

「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。傷のいえたサンダー龍子は今度こそシリーズ全戦参戦。格下の相手を確実に倒してゆく。さすがは元SPZエース、ベテランの域に入って試合運びも堅実。

「オラオラオラオラ」

第6戦宇都宮大会メインでは伸び盛りのエアリアル菊澤を子供扱い。なにしろ軽いからポイポイ投げ飛ばせる。菊澤もシャイニングウィザードを見せたが、
「その程度か」

痛がるそぶりも見せず、STO連発で戦意をそいでから、ジャンピングハイキック、これは2.9で返した菊澤だが、つづくニーリフトに力尽きた。

「あがががが・・・」
菊澤を粘らせずに下したサンダー龍子、勝負タイム15分16秒。

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サンダー龍子は第7戦、幕張大会では美冬も下し7連勝。ファンに健在を印象付けた。

最終戦はさいたま大会。第3試合で新人同士の対戦、hibariVS今治みさえ。お互いSPZマットで1年もまれた両者の対戦、こんかいは今治がタックルで倒してそのまま押さえ込みフォール勝ち。今治みさえ、下半期の勝率は12.5%、hibariの勝率は6.3%。

休憩前の試合はジュリア渡辺VSオーガ朝比奈。元SPZ世界タッグ王者ででもどり参戦のオーガ朝比奈、上背と体力を活かしジュリア渡辺を攻め込む。そのまま押し切り、スクラップバスターで渡辺から3カウントを奪った。勝負タイム20分8秒、ジュリア渡辺、下半期の勝率は41.7%。前半の試合では結果を残せるようになってきた。

休憩後、外人同士のシングルマッチをはさんで、セミ前は小嶋聡美VS優香。・

「おりゃああ」

小嶋が重爆ミサイルキックで優香を吹き飛ばし3カウント奪取。今月は2勝6敗と結果が出なかったが、下半期の勝率は43.8%をマークした。敗れた優香、今月は1勝7敗という戦績で、下半期の勝率も33.3%まで下がった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

痛々しい表情で引き揚げる優香。今月は特に精彩を欠いていた。サンダー龍子の復帰があって、杉浦は激怒してテロ行為に走ったが、優香は戦う気力が萎えてしまったようだ・・・

セミファイナルはエアリアル菊澤VS美冬。今月の菊澤は出だしこそ優香、小嶋を破り3連勝スタートだったが、その後外人2人に連敗して首を痛め、その後はサンダー龍子、G武藤にせり負け3勝4敗で最終戦を迎えた。先月勝っている美冬相手のシングルマッチだが、コンディションが悪いのかなかなか攻勢に出られない。しかし美冬も菊澤のすばやい動きの前に攻め手を欠き、そのまま30分ドローとなった。エアリアル菊澤、下半期の勝率は39.6%、美冬は70.8%。

この結果団体内ランキングは、1位ジーニアス武藤、2位美冬、3位小嶋聡美、4位エアリアル菊澤、5位優香、6位杉浦美月、7位ジュリア渡辺、8位今治みさえ、9位hibariとなった。

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そしてメインイベントSPZ戦

王者サンダー龍子に対するは、ジーニアス武藤。

「サンダー龍子さんとは、はじめてやるんですけど、全力でぶつかります。」

パワーならサンダー龍子なのだが、ジーニアス武藤にはスピードと技のキレがある。SPZのエース対かつてのエースの対戦に沸いた。しかし、サンダー龍子のレッグドロップがG武藤の喉元に命中

「うえっ」

これで流れが変わった。DDT、STOの波状攻撃を食らってジーニアス武藤がふらつく。
「遊びじゃないんだよ」

バックドロップでジーニアス武藤、敗北。新王者が初防衛に成功。勝負タイム26分10秒。

マイクを取ったサンダー龍子、言いたい放題。

「フフン、ジーニアスムトウもたいした事ねえよオラッ、この、クズ団体」

2011年11月17日 (木)

第1,184.3回 ニュー川端屋ホテルにて

ざば・・・・・・

杉浦美月、上諏訪温泉の旅館「ニュー川端屋」の2階にある大浴場に漬かっていた。

「・・・・・・・・・・」

横スペ大会興行のある日、神戸大会テロ事件のかどで3月末まで出場停止処分を受けている杉浦、自宅マンションで休養しているところに、いきなり団体スタッフが現れ「ちょっと温泉旅行に行ってもらえますか」などといわれたときにはたじろいだが、ああ、会社が不測の事態、襲撃を警戒しているんだなと悟り、おとなしく用意された車で上諏訪温泉の一室に軟禁されて、お茶を飲むはめになった。

夜9時頃興行が終わったらしく、会社スタッフは去っていったが、宿泊費は会社が出したので杉浦はそのままニュー川端屋に投宿することにした。

ーもうどうでもよくなってきた。

浴室の天井を見上げながら物憂げに。

ーあのとき会社に残る判断をしたのは、残ったほうが自らのキャリア形成にプラスになるという打算が働いたから。この会社が好きとか、そんなんじゃない。会社側もそれは同じ・・・・現時点で利益が出る手をただ打ってくるだけ。

「アーッ!!」

いらいらむしゃくしゃした杉浦、だれもいない浴室で声を荒げた。

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「くは・・・・」

温泉あがりのビールはこたえられない。杉浦が手酌でビールを飲んでいると、携帯が鳴った。ディスプレイには「大谷優香」

「はいもしもし、川端屋に軟禁されている杉浦です。」

 「あ。杉浦さん・・・まーその、あたし心折れた。こんな会社にいたくない。」

優香、盟友の杉浦には本心を打ち明けた。

「ちょちょっと大谷さん、」

その夜2人は1時間ほど携帯で話しこんだが、優香の決意は変わらなかった。

2011年11月16日 (水)

そろそろマフラー20111116

こんばんわ、WAS没頭中筆者のkonnoです。

■プロレス

プロレス界年末の風物詩、世界最強タッグ決定リーグ戦はいよいよ18日に開幕。渕正信選手おそらく最後のリーグ戦出場なのでどこかの会場に密航したい。

■相撲

新大関琴奨菊は2連勝スタート。稀勢の里も2連勝スタート。まあなんとなくこんどこそ大関昇進しそうな予感。5つ負けなければいいのだから。

■野球

・巨人内部抗争勃発

要するに補強したのに優勝できずCSも勝ちあがれなかった責任を誰が取るのかという話。会議室の中でやれよと思う。

・横浜DeNAベイスターズ

GMは高田繁さんで固まったらしい。監督は新聞報道レベルではフレッシュさということで桑田さんか。村田を引き止められるのか。

・日本シリーズ

中日2連勝。打線のしょぼさをテッペキ投手陣が今のところはカバーしています。第3戦以降で先発がネルソンとか川井とか山井とか格落ちしてくるのでそのへんどうなるか。

2011年11月15日 (火)

第1,184回 過去と現在が交わる時

53年目2月

シリーズ初戦、メインイベントで行われた優香VSサンダー龍子戦の試合後に杉浦美月が鉄パイプでサンダー龍子を殴打し、病院送りにしてしまった。「神戸大会テロ事件」として後々まで語り継がれることになった。

サンダー龍子のカムバックを事前に会社側が当時残った2人に説明せず、コンセンサスをとらずにリングに上げてしまったことで、大量離脱で会社を懸命に支えてきた杉浦と優香は激怒した。そして2月シリーズの初戦で温厚な杉浦美月がキレてテロ行為に走ってしまった・・・・

************************

あってはならないテロリスト劇、SPZは杉浦美月に即刻帰京を命じた上、「制裁金100万円と2ヶ月出場停止」の処分が科された。

「あのなあ杉浦さん。申し訳ない言い方だけど、過去のいきさつとか出戻りとかそんなのは関係ないんだ。選手がいま時点でどれだけ会社の利益に貢献してくれるかどうかが重要なんだよ。サンダー龍子を参戦させることで儲かる。会社はそう判断した。それだけだ。」

総務部長が説諭する。

「・・・・100万円くらい払いますよ。あれだけは絶対に許さない」

翌日、SPZ総務部で処分をいいわたされた杉浦美月、すぐさま近くの「ブルーライト銀行」と「しぐま銀行」のATM2軒で100万円を引き出すや、1万円札の束をSPZ経理部社員にたたきつけた。

「・・・・・・・」

取材した記者陣が近寄れないほどの緊迫した雰囲気。

サンダー龍子は頭部挫傷で2週間の安静を医師から言い渡され、そのまま帰京し、アポカリプス病院に入院する破目になった。残りのシリーズは全戦欠場が発表された。最終戦では美冬とのSPZ戦が組まれていたが、扱いは保留となった。

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サンダー龍子に敗れた優香も心理的ショックが深く、シリーズ第3戦でエアリアル菊澤、第4戦で小嶋聡美に連敗を喫した。

「杉浦さんの気持ちは私も痛いほど分かります。やったことは決して許されることではありませんが」

不穏な空気を抱えたままシリーズは続く、エースのジーニアス武藤は連勝を続ける。SPZ王者の美冬も負けじと白星を重ねる。しかし第5戦の福井大会でエアリアル菊澤にまさかの敗北、シャイニングウィザードでくらっと来たところにDDTで頭をやられてまさかのフォール負け。福井市総合文化体育館が爆発した。勝負タイム28分20秒。

「イタタタ、・・・でもチャンピオンに勝てて嬉しいです」

エアリアル菊澤もついにトップグループに割って入ってきた。

美冬はこの一戦で消耗したのか、翌日は格下のロシア人レスラー、セリョトカにまさかの敗北。

第7戦高岡大会ではメインが美冬VSジーニアス武藤のエース対決。一進一退の攻防が続いたが、美冬の裏投げ、膝蹴りをしのぎきったG武藤がノーザンライトスープレックスで美冬を倒した。勝負タイム44分33秒の激戦を制したのはジーニアス武藤。高岡のプロレスファンはハイレベルな攻防に酔いしれた。

「勝てなかった・・・」

美冬3連敗。タイトル戦に向けて暗雲が。

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そして最終戦は横スペ大会。

「本日のカードを申し上げます」

奥森リングアナが第1試合前、カードの読み上げ。

「メインイベント、SPZ世界選手権、60分1本勝負、チャレンジャー、サンダー龍子対チャンピオン、美冬」

ドワアアアアアアア

負傷でアポカリプス病院に入院していたはずのサンダー龍子が強行参戦。ここでオーロラビジョンにサンダー龍子の映像が

「怪我は治った。SPZベルトをいただく。ところであのアホは隔離してあるんだろうな」

杉浦美冬は再度のテロを恐れたSPZスタッフの手により、「上諏訪温泉・ニュー川端屋」の一室に軟禁されるに至った。

「・・・・・・っ」

温泉旅館に隔離されたどてら姿の杉浦に場内爆笑。

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セミ前からの3試合。

まずセミ前はエアリアル菊澤VS小嶋聡美。今シリーズは優香、美冬に勝つなど好調なエアリアル菊澤だが、馬力にものを言わせるタイプの小嶋は苦手としている。

―とにかくつかまらないように
アウトレインジ戦法でドロップキックを連打する菊澤。

「おりゃああ」
捕まえてしまえばこっちのものと、パイルドライバーを連発する小嶋、これで頭を打った菊澤、これまでならそのままズルズル行ってしまうところだが、
「あたしが、勝つんだから!」
シャイニングウィザード、延髄斬りで小嶋にも勝利。23分20秒の熱戦を制した。これで今シリーズはG武藤とセリョトカに負けただけの6勝2敗で終えた。いっぽうの小嶋聡美は4勝4敗。

セミはジーニアス武藤VS優香。ムーンサルトを連発したG武藤が優香を振り切り3カウントを奪取。これで先月に続き8戦全勝でシリーズを終えた。勝負タイム18分35秒。

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そしてメインイベント。「Too Many Broken Hearts」がかかり、サンダー龍子が久々にタイトル戦のリングへ。そのあと美冬がリングへ、腰には団体の至宝SPZ世界王者のベルトが巻かれている。

サンダー龍子の額と右肩にはテーピングが巻かれていた。今朝までアポカリプス病院にいたが、医師の制止を振り切って強行参戦。

「美冬?知らない名前だなあ」

午後8時22分、運命のゴング。

「はっ」

初手はサンダー龍子がエルボー、怯んだところをボディスラム、そして重爆ドロップキック。

―なんという重さだ・・・・

美冬の表情が曇る。単純なドロップキックでも威力が違う。

「おらあああああ」

サンダー龍子、DDT、バックドロップの猛攻。負傷しているので早い仕掛けか。

「つぶれろ」
2発目のバックドロップが美冬の頭をマットに突き刺す。
ワン、トゥ、スリー

12分16秒、美冬がさして存在感を残せぬまま完敗を喫した・・・・

やはり修羅場をかいくぐってきた経験の差が出たようだ。

ベルト移動。サンダー龍子が5年ぶりにSPZベルトを巻いてしまった。

「ええおい!帰ってきたぞ!SPZ!」

2011年11月14日 (月)

第1,183回 神戸大会テロ事件

53年目2月
「スノーエンジェルシリーズ」開幕。

SPZに出戻り参戦したサンダー龍子のシリーズフル参戦が発表された。緒戦の神戸大会でいきなり優香と対戦するカードが組まれた。

神戸大会試合前、会場入り口に杉浦美月欠場を知らせる貼紙が。

「本日出場予定の杉浦美月選手は、風邪による発熱のため欠場となりました。大変申し訳ございませんが、あしからずご諒承のほどお願いいたします。株式会社スーパースターズプロレスリング・ゼット」

***************************

神戸大会メインイベント。優香VSサンダー龍子。

複雑な表情でサンダー龍子を見据える優香。

―5年ぶり、か・・・

あのころ若手期待の星だった優香はサンダー龍子にいいように叩きのめされた。

「うらああああ」

そのやりづらさを見透かしたようにサンダー龍子がDDTやパイルドライバーで猛攻。優香もシューティンスターで懸命に反撃したが、

「その程度か」

場外乱闘のラフファイトでいたぶる。場外エクスプロイダーで優香も大ダメージ。

「遊びじゃないんだよ」

最後はジャンピングハイキックが命中。優香の意識を闇に落とした。勝負タイム16分31秒。

「相変わらず、重さのない攻めだ。まあ、なかなかやるね」

優香、この5年間SPZマットを支えてきた力を見せることはできなかった。

「おおう!SPZはこの程度なのか!」

試合後、ダウンしたまま動けない優香を指さしながらマイクでアジるサンダー龍子。SPZにしばらくなかった殺伐とした光景だ。

BOOOOOOOOOOOO

BOOOOOOOOOOOOOO

そのとき、

バキョッ!

「うぐわっ」

リング下から鉄パイプを持ったジャージ姿の女がすっと現れ、背後からサンダー龍子を鉄パイプでなぐりつけた!

バキョ、バキョ、バキョ、バキョ!!

ダウンしたサンダー龍子へなおも鉄パイプを振り下ろすのは、この日試合のなかった、杉浦美月!

「あなただけは、許さない!!」

バキョ、ばきょ、バキョ・・・・

悪鬼のように鉄パイプを振りおろす杉浦

「あなたは一度砂かけてでていった人です。それが戻ってきてベルトに挑戦?冗談じゃありません、死んでください」

場内は騒然、

カンカンカンカン

奥森リングアナがゴングを乱打するが何の効果も無い。

「杉浦、やめろっつの!」

サンダー龍子が頭部から出血している。これはヤバイと判断したセコンドのオーガ朝比奈が止めに入る。杉浦は朝比奈も鉄パイプで殴りつける。控室から若手選手や外人選手まで杉浦を押さえて止めに入り、大騒動は終わった。

パシ

オーガ朝比奈が杉浦に張り手。

「あんなやり方は良くねえよ!!死んだらどうすんだ!」

「・・・・ついカッとなってやりました。」

頭部から流血し意識を失ったサンダー龍子はあわれ担架で運ばれた。そのまま救急車が出動し、神戸市内の病院に搬送された。

2011年11月13日 (日)

第1,182回 杉浦美月の驚愕

53年目1月

新春ロケットシリーズ

SPZ一行は四国各地を転戦し、1月15日、新日本ドーム。今年初めてのビッグマッチなので超満員の盛況。

第1試合は新人同士の対決。HibariVS今治みさえの一戦。力任せのhibariの動きをよく見た今治が動き勝ち、最後はタイミングよくボディスラムで投げて3カウント。勝負タイム12分41秒。今治みさえ、プロ入り2勝目を挙げた。

第2試合はジュリア渡辺VSミスティック。アイドルレスラーのジュリア渡辺、今月は杉浦を倒すなどそれなりに成長してきており、この試合も強烈な頭突きを叩き込んで3カウントを奪った。外人を2人倒し、これで今シリーズ5勝3敗で終えた。

そのあと外人同士の試合が2試合続き。休憩。

休憩明けはSPZのエース・ジーニアス武藤が登場。対戦相手は気合いと根性の人、エアリアル菊澤。

―この位置なら、さして組み立てを気にしなくていい・・・

のびのびとファイトしたジーニアス武藤、終始余裕のファイト。しかし菊澤も簡単には諦めずラリアット、シャイニングウィザードで反撃。しかしジーニアス武藤、ブレーンバスターで菊澤をダウンさせて、エンジェルダイブで落下して勝利。勝負タイム15分38秒。これでなんと今月8連勝で終えた。外人2強やSPZ王者の美冬も取りこぼさずに破っている。これは来月のSPZ王座挑戦は濃厚だろう。

エアリアル菊澤、今月も2勝6敗。やはりパワーに難があるのでどうしてもトップどころの選手に力負けしてしまう。

セミ前は優香VSアナベラスミス。今シリーズ不調の優香、アナベラ相手にもズルズルと攻め込まれ。最後はフロントスープレックスで投げつけられて無念の3カウントを聞いた。勝負タイム20分30秒。

「・・・・・っ」

かつてのエース、優香もまさかの2勝6敗。

*************************

セミファイナル、当初発表では

「杉浦美月VS X」とされていた。

ベテランの杉浦がセミに抜擢、相手のXは誰なのか。

「困りますね。事前の情報がないと」

先に入場した杉浦美月、赤コーナーで対戦相手の入場を待つが、場内にあの音楽が鳴ると顔を凍りつかせた。

「Too many Broken Heart」

―なんで、あなたが・・・・・

5年前、SPZでの待遇に不満を持ち出て行ったあのレスラー。忘れるはずが無い。あの規格外のパワー。大柄な体格から繰り出される技、出て行った経緯が経緯だけに2度とSPZと交わることは無いと思っていた・・・が、

えええええええええええええ!!

どわあああああああああああ!!

新日本ドームに詰め掛けたSPZファンは驚愕。

杉浦、呆然としたままゴングを聞いた。

おうらっ!

動顚している杉浦などサンダー龍子の敵ではなかった。エルボーボディスラム、ラリアット、DDT、ブレンバスターと一方的な展開。

「おらああああ」

パイルドライバーでぐったりさせたところへ

「遊びじゃないんだよ!」

プラズマサンダーボム炸裂。5年ぶりに感じる衝撃。杉浦は薄れ行く意識の中3カウントを聞いた・・・・

勝負タイム7分28秒。

半失神の杉浦、ここでサンダー龍子がマイク。

「帰ってきた。次はSPZベルトをいただく。誰が持っているか知らないけど」

言うだけ言ってサンダー龍子はスタスタと引き揚げた。

ダメージの深い杉浦は担架で運ばれた。

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ざわめきのまま始まったメイン。SPZ選手権、王者美冬に対するは小嶋聡美。小嶋はようやくSPZベルト初挑戦。

―このコの打撃は半端ない。もらわないようにしないと・・・

慎重に組み付いていった小嶋だが、美冬にはレスリングセンスもある。腕関節の取り合いでも美冬がリード。

―なるようにしか、ならない。

開き直ってラリアットを狙ったところを空振り、そして頭を押さえつけられてステップキック、ニーリフト。

「あ、がっ・・・・」

もがき苦しむ小嶋、あとはもう美冬のペース。執拗なストレッチプラムで痛めつけたあと、

「せいっ」

バックドロップで3カウント。美冬、初防衛に成功。勝負タイム39分29秒の熱戦を制した。ただ美冬、今月はアバチャ、コーディ、G武藤に敗れており5勝3敗。チャンピオンとしてふさわしい成績とはとてもいえない。敗れた小嶋聡美は2勝6敗。

「来月、サンダー龍子が挑戦表明してくると思いますがどうされますか」

記者団の質問に美冬

「まだ、会社から何も聞いていないのでコメントは控えさせてください。でも、もしやることになったら、研究して迎え撃ちます」

2011年11月12日 (土)

第1,181回 53年目1月新春ロケットシリーズ

53年目1月

時に西暦2062年。

SPZ第6代社長・黒田宏が年頭のあいさつ。

「今年もSPZは、本気の闘いを提供してゆきます、興行会社にとって厳しい時代ではありますが、本気のファイト、本物のバイオレンスを全国各地で提供し続けることがSPZの使命であり、そのことで今のお客様プラス新しいお客様を増やすことが可能になると確信しています」

一時は所属選手の大量離脱により大ピンチに陥ったSPZだが、団体に残る判断をした優香と杉浦美月が懸命のファイトを見せて、ジーニアス武藤や美冬、エアリアル菊澤といった新しい選手が育ってきて、団体はピンチを脱出。そして創業50年を機にした社長交代により、リアルファイト路線への転換も進み、女子プロレス業界のリーディングカンパニーの座を確固たるものにしたが、2062年のSPZは波乱から始まった。

新年の社長挨拶に続いて発表された1月15日のビッグマッチ、新日本ドーム興行の発表カード。

■30分1本勝負

 ジーニアス武藤 VS エアリアル菊澤

 優香       VS アナベラ・スミス

 杉浦美月    VS  X (当日発表)

■SPZ世界選手権試合 60分1本勝負

 美冬(王者) VS 小嶋聡美 (挑戦者) 

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反響があったのがドーム会場のセミ。エックスって誰だ。SPZのここ数年でそんな発表のされ方のカードはないのだ。

「困りますね。事前に情報がないと作戦がたてられないではないですか。まあどこぞの大物外人だとおもいますよ。しかし、誰が相手でも自分のプロレスをするだけです」

杉浦は落ち着いた表情でコメント。

「新春ロケットシリーズ」開幕。

シリーズ初戦は1月4日、新潟から開幕。

優香はこの大会、第2試合までポジションを下げ、新人の今治みさえと対戦。このクラスの相手なら余裕で、軽く手合わせしたあと、ムーンサルトで今治を片付けた。勝負タイム9分2秒。

「若い選手も上がってきましたので、体調が戻るまでは彼女たちを支える位置でやりたいと思います」

新潟大会メインは新SPZ王者、美冬が登場。ダイナマイトリンの力押しに苦戦したものの、最後は16分35秒、飛びつき腕ひしぎでギブアップを奪った。

「ふん・・・・手間かけさせおって」

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第2戦奈良大会でも見ごたえある好勝負が、エアリアル菊澤が最強外人・レディコーディと対戦。20分粘ったのだが。最後は

「潰れろ」

デスバレーボムに沈んだ。マット中央に大の字になって沈む菊澤。やられっぷりが痛々しい。この選手は本当に戦意がなくならないと3カウントを許さないので、上位の選手からもマークされている。

そのあとSPZ一行は四国各地を転戦し、1月15日、新日本ドーム。今年初めてのビッグマッチなので超満員の盛況。

(次回、サプライズ、お見逃しなく)

2011年11月11日 (金)

第1,180回 黒い砂時計

西暦2061年末、

小売業チェーン「デンドログラム」社は年末商戦の苦戦を挽回するため、勇を鼓して大量の新規出店に決断したが、それに反対した鈴木取締役専務執行役員は「市場調査室長」に左遷させられ、兼務していた子会社の女子プロレス団体「VG」の社長職も剥奪された。

東京立川市郊外にあるデンドログラムの物流倉庫の一隅にある「市場調査室」が鈴木専務執行役員の新しい職場だった。スチール机一つの上に電話。業務内容は日経新聞と日経MJ、業界向け雑誌の記事を要約して社内イントラネットにアップするだけ。要するにていのいい飼い殺しである。

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12月24日、両国国技館、

プロレスリング「V.G」の年内最後の興行が行われた。

観衆は6000名(主催者発表)

メインはサンダー龍子VS吉原泉のVGタイトル戦を組んだのだが、客の入りはいまひとつであった。

その試合前、全選手がひとりずつ応接室に呼ばれた。話すのはデンドログラムの新社長となった西尾さん。うだつの上がらなさそうな40代後半のおじさんだ。もとはデンドログラムで情報システムを担当していた社員だった。

西尾さんはあらかじめ用意されたA4のペーパーを読み上げた。

そのA4のペーパーの内容は以下の通り。

・昨今の市場状況により、㈱デンドログラムはプロレスリングV.Gへの資金スポンサードを年内いっぱいで中止する。

・したがって、プロレスリングV.Gは1月以降「独立採算制」で運営する

・1月以降の選手の出場給は、個別に渡す「給与辞令」によって定める

で、所属選手たちは渡された給与辞令を見て驚愕した。

「ええええ!」

「ありえねえ!」

「なんで!?」

「デンドログラムの20代前半の社員の賃金レンジを元に決めさせていただきました。来年度はこの給与で頑張っていただきたく存じます」

ギャラが大幅にダウンしたのはサンダー龍子だった。

「あんたじゃ話になんない。鈴木さんを出してくれ」

 「鈴木は担当を降ろされました。いまごろは市場調査室で執務されていますので、VGに関しては権限はありません」

サンダー龍子は鈴木専務執行役員の携帯に電話をかけたが、

「おかけになった電話は、電波の届かないところにいるか、電源が入っていないため、かかりません」

「・・・・・・・・」

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その後行われた緊急選手会では集団ストライキや出場ボイコットの話も出たが、サンダー龍子が「まずは今日の興行を無事に終わらせよう」と選手を説得した。

その3時間後

「本日のメインイベント、VG世界シングル選手権試合シングルマッチ60分1本勝負を行います」

サンダー龍子VS吉原泉。

セミまでの5試合は各選手、どこか締まらないファイトをしていた。メインに出たサンダー龍子も同様で、序盤はとりあえず出しておくグラウンドレスリングを見せて、

「うらあ」

10分過ぎ、ラリアットで勝負をかけたが、吉原泉フォールを2で返す。

あまり盛り上がらない。

「このやろうっ」

ならばとブレーンバスターを狙ったサンダー龍子、しかし吉原泉も投げさせないと粘る。こういう力比べはいつもサンダー龍子が制すのだが、

「えいっ」

いったん組み手を切ってDDTに切り返した吉原。サンダー龍子は頭からマットへ。すかさず両足を持って押さえ込む吉原。

「ワン、トゥ、スリ」

ここでまさかの3カウントが入った。

カンカンカンカン

「11分20秒、DDTからのエビ固めで吉原泉の勝ち」

ええええええええ?

ざわめく場内。普段のサンダー龍子ならDDT一発で3カウントを許すはずがない。

30回目の防衛に失敗したサンダー龍子、起き上がると一礼してから淡々と引き揚げた。プロレス記者さんたちの質問にも答えず、シャワーを浴び着替えを済ますや車に乗り込み引き揚げた。

・・・ふざけるな、月給25万?冗談じゃあない。

ギャラを大幅に削られたサンダー龍子、自宅へ帰りビールをあおるや、どこかへ電話をかけた。

「もしもし、あ、朝比奈さん・・・・」

2011年11月10日 (木)

第1,179回 安定は、幻想

時に西暦2061年、

日本は緩やかに経済的二等国への凋落しつつあり、個人消費も下向きつつあった。その影響は娯楽的消費の代表格であるプロレス界にも及びつつあった。女子プロレス界のリーディングカンパニーであるSPZは、「かわいい女の子が真剣な殴る蹴るのタイマン勝負をする」という格闘技路線が功を奏したのと、SPZフィーバーの営業部隊に象徴される営業力の強さがあり、多少の観客動員の落ち込みはあったものの、もともとが「選手の人件費を低く抑えてぼろ儲けする」構造のため、さして団体の屋台骨が揺らぐことはなかった。

ライバルの新日本女子プロレスも似たような状況で、創業100年を越えるSPZ以上の老舗なので、多少観客動員が落ち込んだからと行って会社が傾くビジネスモデルではなかった。むしろ財務が安定していない地方のインディー団体や、男子の中小団体が影響をもろに受け、転落の憂き目にあっていた。

そのころ、中堅ディスカウントストアチェーン

「デンドログラム」の役員会議室では、取締役会が紛糾していた。

「会長、正気ですか、20店舗今の時代に新規出店するなんて」

 「鈴木君。いまが千載一遇のチャンスなのだよ。日本経済はこれからますますやばくなるから、貧乏人が増えるね。ちゅうことはうちの商品がバカバカ売れるんだ。今の時代、経営は攻めだよ。攻めなきゃ生き残れない」

「会長、それは違います。傷を負った熊は穴の中で回復を待ちます。不況の時代に新規出店するなど愚の骨頂です。まずは既存店の改装や社員教育で前年割れに歯止めをかけるべきだと」

 「鈴木君、私は勝算があって言ってるんだよ。資料の23ページ目を見たまえ。うちに来る顧客の売上の47%は1万円台の買い物を年平均1.6回しかしないあまり経済力のない顧客で構成されているのだよ。ほれこれはクラスター分析というものだ」

攻めの経営を主張するデンドログラムの会長、守りの経営を主張する鈴木専務執行役員。

「・・・・資金はどうされるのですか、銀行が納得しませんよ」

 「海外のファンドくらい引っ張って来ればよい。世界的に見れば市場はカネ余りなんだから。競合が苦しんでいる今の時代にワーッと出店すればうちが『ハガナイ』や『ケヨリナショップ』を抜いて日本一にのし上がれるのも夢ではない」

「私はあくまで反対です、社長はどうお考えですか」

それまで2人の激論を聞いていた社長が口を開く

「それでは自分の意見を言いますが、私は会長の意見に賛成です」

 「社長・・・なぜ・・・」

「苦しいのよ。ここ数年。従業員に夏のボーナス10万しか出せなかったでしょう。そうなると優秀なスタッフから辞めていくのよ。残るのは会社にしがみつくいてもいなくてもいい人材ばかり。だから私達はスタッフの志気を上げる義務があると思うのよ」

「・・・・・私は出店費用の稟議にハンコ押しませんよ」

「鈴木君、いい加減にしろよ。反対するものはこのプロジェクトから手を引いてもらう。ついでだからこの役員会で役員の担当業務変更も決議しちゃうか。財務経理担当役員は寺田君にやってもらおうと思う。鈴木君、君は市場調査室長をやってもらおう、賛成の方挙手」

8人中7人の手が挙がった。

「はい決まり。じゃあ興津くん、議事録まとめといて」

「かしこまりました」

「じゃあ本日はこれで散会」

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その夜、ベイサイドホテル893号室、サンダー龍子と睦みあった鈴木専務執行役員がタバコを吸いながらぼそりと。

「もう二人で会うのはよそう。ええ。」

 「・・・・なんで・・・・」

「明日の日経を見ればわかる。ええ。私はVGの担当を降ろされた。ええ。」

 「・・・・えっ・・・・」

「しょせん安定は幻想だ。君も俺もな・・・」

身づくろいを直した鈴木伸之氏は、そのまま部屋を出て行って、裏口からタクシーに乗り込んだ。

2011年11月 9日 (水)

横浜DeNAベイスターズ111109

こんばんわ。WAS没頭中筆者のkonnoです。

水曜日恒例の、今週のスポーツニュースのようなもの

■プロレス

もうすぐ最強タッグ決定リーグ戦

変わり果てた全日マット、あのメンバーのどこが世界最強タッグ決定リーグ戦なのかという突っ込みはおいといて、これが始まると、「オリンピア」のテーマを聞くと「ああ今年も終わりだな」という気分になります。まあ渕正信57歳が事故らずリーグ戦を完走できるよう祈るばかりです。

■野球

日本シリーズはソフトバンクVS中日

中日が落合野球の最後の意地を見せるか、内川加入で打線に破壊力を増したソフトバンクか。両チームとも投手力が凄い分、打線の差でソフトバンクがやや有利か。佐伯はんと内川、昨年横浜を出て行った選手が日本シリーズであいま見えるのは興味深い。今季限りでクビの佐伯と河原(移籍を希望しているが年齢的に厳しい)限られた出場機会で最後の意地を見せられるか。

横浜DeNAベイスターズ

けっきょくこのような名前になりました。熱き星たちよはどうなるのかが気になりますが。まあ広島東洋カープも応援歌に東洋は入っていないのでそのまま歌うことも考えられますが。監督は誰になるのか。比較的若くて知名度のありそうな元選手を引っ張ってきそうな予感。まずは村田の引き止めが最優先事項。

■相撲

元横綱隆の里の鳴戸親方が59歳で急死。前日朝まで稽古場で弟子たちの動きを指導していたが、体調を崩し急遽入院し翌朝死去って。

自分が雄姿を見たことのある力士がこの世を去るのは悲しい。全ての人の最終到達点は死だが、老後を余生を楽しめないまま亡くなられたのは・・・・週刊誌にいろいろ書かれて心労とかもあったんだろうな。弟子キセノサトがもう少しで大関というところで・・・合掌。

2011年11月 8日 (火)

第1,178回 美冬 王座奪取。

53年目12月
「スーパーファイトシリーズ」開幕。

最終戦のさいたまドーム大会のみ詳報。

第3試合で新人同士の対決。今治みさえの逆エビ固めをしのいだHibariがギロチンドロップで勝利。シリーズを1勝7敗で終えた。

第4試合はジュリア渡辺VS杉浦美月。杉浦がいつものようにスリーパーを起点として堅実なレスリングを見せて、最後は11分5秒、ドラゴンスリーパーでギブアップ勝ち。その試合が終わると休憩。

休憩明けはアバチャVSレディ・コーディの最強外人対決。見ごたえのある攻防が展開されたが、15分過ぎに頃合いを見てアバチャロックを繰り出したアバチャが勝利。

セミ前は優香VSミントス・フジニャーノ。このクラスの相手なら優香もまだまだ強い。優位に試合を進め、11分20秒、ドラゴンスリーパーでギブアップ勝ち。

セミファイナルは小嶋聡美VSエアリアル菊澤。ここにきて上位の壁にぶち当たったエアリアル菊澤。まだ小嶋には勝ったことがない。力負けしてしまうのだ。この日も強引にジャーマンを狙うが回転エビに切り返されてしまい、起き上がりざまをエルボーでなぎ倒されて終了。勝負タイム16分54秒、エアリアル菊澤、「いい試合」はするのだが、今月はわずか2勝に終わった・・・

メインイベントはSPZ戦、先月に引き続き美冬が連続挑戦。団体サイドはヘタに外人と防衛戦を組んでベルトを持ってかれるよりはと考えた。

「くっ」

30分過ぎ、美冬が裏投げでG武藤を横転させてからの強烈ステップキック、そしてニーリフト。

「あが・・・・」

これでジーニアス武藤の動きが止まった。

「諦めてください」

押さえつけてのステップキック。これが決定打となり、ジーニアス武藤は倒れこんでしまった。押さえ込む美冬。ジーニアス武藤、返せず3カウントを聞いた。勝負タイム42分13秒・・・

「と、獲った・・・」

美冬、ついにSPZ世界王座を奪取。

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年末のプロレス大賞、今治みさえが最優秀新人、そしてジーニアス武藤VSスーパーカオスの一戦がシングルのベストバウトに選出された。

2011年11月 7日 (月)

第1,177回  53年目11月 ダイヤモンドシリーズ

53年目11月

「ダイヤモンドシリーズ」開幕。

青森からスタートして東北・北関東を回るシリーズである。先シリーズから引き続きオーガ朝比奈が参戦。

入社2年目のエアリアル菊澤の評価が高い。美冬相手にも諦めず18分53秒の勝負の末、最後はストレッチプラムに捉えられた。その翌日はSPZ王者のジーニアス武藤と当たったが、諦めないファイトを展開。

最後はニーアタック2連発で敗れるも、18分59秒のファイトで会場を沸かせた。

第4戦の水戸大会で美冬の連勝が止まった。アデライーダ・アバチャの裏投げに昏倒して3カウントを奪われた。

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第5戦宇都宮大会、セミ前で優香VSエアリアル菊澤。前月のこのカードで敗北を喫している優香は、同じ相手の2連敗は避けたいと攻めかかったが、エアリアル菊澤も得意のシャイニングウィザードを連発。
―がっ・・・
優香が耐える展開が続く。気持ちを切らさないようファイトし続ける優香。しかしエアリアル菊澤のほうがスピードがうわまわっていて、ミサイルキックでよろめいたところをDDTをもらい守勢に立たされる。なんとかシューティングスタープレスで反撃したが、エアリアル菊澤、受けきって、
「えーいっ」
ジャーマンで優香を投げきって優香から3カウントを奪った。勝負タイム22分25秒。場内どよめきに包まれた、

「・・・弱いから負けました、それだけです」

さすがに試合後の優香は落ち込んでいた。

今シリーズ、アバチャの調子がいい。宇都宮大会メインではノンタイトル戦ながら、SPZ王者のジーニアス武藤からもアバチャロックでギブアップを奪った。さすが最強外人の一角。

第7戦の幕張大会、休憩前の第4試合で杉浦美月VSオーガ朝比奈の遺恨マッチ。今シリーズの杉浦は得意の飛びつき腕ひしぎでエアリアル菊澤からギブアップを奪うなど好調。この日も珍しく感情むき出しでファイトし、最後は伝家の宝刀・腕ひしぎ逆十字でギブアップを奪った。

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最終戦は横スペ大会。セミ前からの3試合のみリポート。

セミ前は売り出し中のエアリアル菊澤VSアデライーダ・アバチャ。実力上昇中の菊澤が最強外人のアバチャにどこまで食い下がるかが注目されたが、レスリングセンスではアバチャのほうが圧倒的に上を行く。組み付いた次の瞬間にはフロントスープレックスで投げられてしまう。そして這いつくばったところをグラウンド地獄。

「イクワヨ」

そうして菊澤が非力になったところを、パルティカNo3(変形キャプチュード)で投げつけて3カウントを奪った、勝負タイム14分36秒、アバチャはこれで今シリーズ8戦全勝。

************************

セミファイナルは優香VS小嶋聡美。今シリーズ不調の優香、小嶋のパワーにたじたじ。レッグドロップからのタイガードライバーであっさりやられてしまいシリーズ3勝に終わった。

「・・・・・・・」
無言で引き揚げる優香。かつての団体エースが・・・・

メインイベントSPZ戦、王者ジーニアス武藤、初防衛戦の相手は美冬。先月のノンタイトル戦では勝っているので妥当な人選か。しかし今シリーズの美冬は調子がいまひとつで、アバチャはともかく小嶋にも星を落としてしまっている状況。

「せいっ」

いきなりのドロップキック3連発で機先を制すジーニアス武藤。やはり接近戦を警戒しアウトレインジ勝負に出ている。とにかくドロップキックを撃ち込んで正気を見い出す作戦に出た。

「く・・・・」
美冬の息が乱れたところを逆片エビで追い打ち。そしてバックドロップ

「うわあっ」
これで頭を打ってしまった美冬。これで勝負は見えたか。ニーアタック、ムーンサルトとつないであっさり美冬から3カウントを奪った。勝負タイム23分8秒、王者が初防衛に成功。

2011年11月 6日 (日)

第1,176回 ジーニアス武藤VSレディ・コーディ

53年目10月

「ビッグパワーシリーズ」

最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合で今治みさえがデビュー7ヶ月目にしてプロ初勝利。同期のHibariを渾身の逆片エビ固めで絞り上げてギブアップを奪った。

休憩明け第5試合はオーガ朝比奈VS杉浦美月。

―なんでいまさら、あなたとドームで対戦・・・

冷静沈着な杉浦がこの先輩相手になると感情的になる。

普段は見せないシャイニングウィザードやバックドロップなど、積極的に大技を繰り出し、

「これで終わりッ」
最後はドラゴンスリーパーでオーガ朝比奈をぐったりとさせた。危険と判断したレフェリーが試合を止めた。勝負タイム13分49秒。

************************

セミ前はエアリアル菊澤VS小嶋聡美。細身の身体からは想像もつかない馬力を秘めた小嶋聡美、小柄な身体だがスピードは団体髄一、最近は耐久力もつけてきた菊澤。だが、何も考えずに力押しで攻めてくる小嶋とは相性が悪いのか、防戦一方の状況に追い込まれる、優香を倒したシャイニングウィザードで打開を図ったが

「そんなんで、勝つつもり?」

受けきった小嶋の猛反撃、ラリアット、パイルドライバーで菊澤の意識を遠のかせる。
「これでも食らえ」
最後はタイガードライバーで菊澤をフォール。勝負タイム13分43秒。

「ダメでした・・・完全に力負けです」

セミファイナルは優香VS美冬。8月は優香の勝利、9月は美冬の勝利で迎えた団体ナンバー2決定戦。しかし今シリーズの優香は不調。後半戦に入ってから菊澤、コーディ、G武藤と3連敗。この日もシューティングスター、ジャーマンSHで美冬を跡一歩まで追い込んだのだがそこで攻め疲れてしまい、逆襲の膝蹴りを食らって15分28秒、フォール負け。

「全員倒した・・・・」

美冬、今シリーズはその打撃が冴え、8戦全勝で飾った。

***********************

メインはSPZ戦、王者レディ・コーディに挑むのはジーニアス武藤。
―ムトウは確かに強敵だ。だがヤツも欠場明け、100パーセントの状態ではない

重たいタックルでジーニアス武藤を弾き飛ばす。そしてブレンバスター。
「せいっ」

G武藤ソバット。しかし岩のような身体のジュディはさして苦しいそぶりを見せない。ならばとG武藤、エンジェルダイブで勝負をかけるが、ジュディも2で返してコーディクラッシュでお返し。ジーニアス武藤2で返す。

ワーワーワーワー

先に立ち上がるのはどっちか。両者同時、しかし組み付いてグラウンドに持ち込んだジーニアス武藤、

―リング中央・・・・いける・・・

ここでまさかのSTF。意表を突かれたレディ・コーディ、抜けられずギブアップの言葉を吐いた・・・・

勝負タイム26分9秒。ジーニアス武藤がベルトを奪還した。

2011年11月 5日 (土)

第1,175回 53年目10月 「稼がせてくれ」

53年目10月

「稼がせてくれ」

元SPZ世界タッグ王者で現在はフリーレスラーのオーガ朝比奈が参戦。

緒戦の沖縄大会では新人の今治みさえを子供扱い。

「ウラアッ」

パイルドライバーで戦闘不能状態に追いやってからトドメのボディスラム。これで3カウントを奪った。

第4戦和歌山大会、セミ前の試合でエアリアル菊澤が大健闘、美冬相手に28分37秒の息詰まる好勝負を展開。最後はストレッチプラムに捉えられそれでもギブアップの言葉を吐かずそのままぐったりとしたところを、デスバレーボムでたたきつけられ3カウントを奪われたが、場内は大盛り上がり。

和歌山大会セミは優香VSオーガ朝比奈。大量離脱前にも対戦したことのあるカードだが、オーガ朝比奈のパワーはかつての勢いなく、優香が優勢に試合を進め、10分23秒、ニーアタックで試合は終わった。

第5戦滋賀大会、セミで組まれたのは優香VSエアリアル菊澤。
シューティングスターで勝負をかけた優香だが、2.8で返した菊澤、ジャーマンで反撃して、

「この技で勝負をかける!」

思い切り助走をつけてのシャイニングウィザード。まともにくらった優香は昏倒し、そのまま3カウントを奪われた。

ええええええええええええええええええ!!

滋賀県立スポーツセンターが爆発した。入社2年目の菊澤がSPZの前エース・優香に勝ってしまった。勝負タイム24分50秒。

―優香さんから、取れた・・・・

勢いに乗ったエアリアル菊澤はその翌日岐阜大会でも元SPZタッグ王者のオーガ朝比奈を22分33秒、DDTからの片エビ固めで撃破して今シリーズ2勝目を挙げた。

いっぽう菊澤相手にまさかの敗北を喫した優香はほんらいの自分のプロレスを見失い、レディ・コーディにズルズルと攻め込まれ13分36秒、ジャンピングキックからの片エビ固めでやられてしまった。

そして岐阜大会メインでも波乱。ジーニアス武藤が美冬の裏投げ、DDTを食らって22分14秒、まさかのフォール負け。SPZベルトどりに暗雲が漂った。

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第7戦長野大会、今シリーズ絶好調の美冬がSPZ世界王者のレディ・コーディも食った。裏投げでぐらついたところをニーリフトを叩き込んで3カウントを奪った。ノンタイトルなのが返す返すも惜しい。勝負タイム25分13秒。

2011年11月 4日 (金)

第1,174回 53年目9月 ウルトラソウルシリーズ

「ウルトラソウルシリーズ」開幕。九州地方を回るシリーズ。だが、
「ごめん、油断した・・・」

ジーニアス武藤が左肩脱臼のためシリーズ欠場。

緒戦の大分大会が台風の影響で中止になった。

第2戦の宮崎大会で優香VS美冬のナンバー2対決。美冬は打撃で攻める、しかし優香もシューティンスタープレスで反撃。最後はどちらに転ぶかわからない勝負の末、28分28秒、美冬がジャーマンで優香から3カウントを奪い、SPZクライマックス公式戦の借りを返した。

「優香さんに2連敗するわけには行かなかった」

第3戦鹿児島大会のメインは大熱狂、エアリアル菊澤が美冬に挑むカードだったが、菊澤が粘りに粘って28分、シャイニングウィザード2発を叩き込んであと一歩まで追い込んだが、これ以上受け切れないと判断した美冬がDDTで振り切った。

第4戦熊本大会も熱戦、セミではエアリアル菊澤が優香相手に一歩もひかないいい勝負を展開したが16分23秒、ダイビングプレスに敗北。そしてメインでは美冬が小嶋聡美のタイガードライバーに敗れてしまった。

第7戦山梨カイメッセ大会、メインは優香VSレディ・コーディ。28分の熱戦の末、3度目のコーディクラッシュを決めたレディ・コーディが優香を破った。

**********************

そして最終戦はさいたまドーム大会。

第1試合はHibari対ミスティック。馬力はあるHibariなのだが、まだプロとしてのスピードに難がある。最後は6分10秒、ミスティックのバックドロップに散った。これでHibariの上半期の勝率は10.3%となった。

第2試合は今治みさえ対ミントス・フジニャーノ。人気外人の登場に場内沸く。小気味いいエルボーやソバットで今治を軽くひねって、最後はボディスラムで倒して終了。勝負タイム8分33秒。今治みさえ、上半期に勝利を挙げることができなかった・・・・

第3試合にジュリア渡辺登場、アイドルレスラーの登場に場内沸く。対戦相手は実力派外人、デニース・ハン。一進一退の攻防となったが、デニースのラリアット連打でジュリア渡辺の動きが止まり、4発のラリアットを受けて棒立ちになったところを裏拳で殴り倒されて終了。勝負タイム11分38秒。ジュリア渡辺、上半期の勝率は28.2%、

休憩前第4試合は杉浦美月登場、実力派外人のアンリ・ペロリと対戦。ベテランの杉浦、寝かそう寝かそうとするがアンリもそうはさせじと踏ん張る。息詰まる攻防が展開されたが、結末は突然に。13分過ぎにするっと組み付いてドラゴンスリーパーに移行した杉浦、たまらずアンリはギブアップ。杉浦、熟練のテクニックは健在。これで上半期の杉浦の勝率は53.2%。その試合が終わると休憩。

そして後半戦、休憩明けの試合には期待の若手、エアリアル菊澤が登場。今シリーズは成長の跡を見せ、優香、美冬を後一歩まで追い込むなど健闘した。

エアリアル菊澤、この日は強豪外人ダイナマイト・リンと対戦。さすがに体格が違うのでパワーの前にタジタジ。ラリアットを食らって派手に吹き飛ばされる。そのままズルズルと相手ペースで行ってしまい、最後はDDT、ネックブリーカーの大技攻勢に力尽きた。エアリアル菊澤、上半期の勝率は46.8%。

セミ前は小嶋聡美がアニービーチを落ち着いてDDTで退けて勝利。今シリーズは美冬を破るなど存在感を大いに発揮した。上半期の勝率は59.6%。

セミファイナルは優香VSアナベラスミス。これもいい勝負になったのだが、最後は勝負に出た優香がSTO、DDTの大技攻勢で勝ちをもぎ取った。これで優香の上半期の勝率は72.3%、メインの結果にかかわらず勝率2位が決まり、ジーニアス武藤の28勝を抑えて勝ち星は単独トップで上半期を終えた。

メインはSPZ戦、王者レディ・コーディに対するは美冬。

「まあ厳しいと思いますよ。コーディ選手、オールラウンドプレーヤーですから」
解説の杉浦が冷静に言い放つ。何しろ美冬が殴っても急所に入らない限り、岩のような肉体のコーディには通用しないのだ。その間にコーディが力任せに投げまくり、頃合いを見計らって大技攻勢に出てくるというのがいつものパターン。

「ウァハハハハハ」

コーディのラリアット。吹っ飛び美冬。かんぜんに力負けしている。そしてネックブリーカー。コーディ強い。

それでも勝負を捨てず掌底、ステップキックで手数を返す美冬だったが、サして効いたそぶりを見せない。

「これで・・・」
美冬裏投げ、これでコーディの動きが止まった。
美冬デスバレー、2.8で返すコーディ、
「コノ。。。。」

これ以上は受けきれないと判断したコーディ、バックドロップ、デスバレーボムの大技攻勢で美冬を沈めた。
「タフなファイトだったが、最後はパワーのサが出たな」

勝負タイム45分7秒。美冬、またしてもSPZベルトに手が届かなかった・・・・・

2011年11月 3日 (木)

第1,173回 SPZフィーバーの秘密

日本女子プロレス界のリーディングカンパニーとなったSPZ。旗揚げ50周年を迎え、格闘技色の濃い路線に転向してからは、賛否両論あるものの、多くのファンを掴んでいた。

SPZがドーム興行を乱発できる要因として業界関係者が指摘するのが、グッズショップ兼営業拠点として知られる「SPZフィーバー」である。

団体が旗揚げ10年目あたりの頃、創業者の今野社長が「チケット販売のために、SPZファンのたまり場っていうか、店舗を全国に作っちゃおうぜ」と判断し、儲かった資金をすべてグッズショップ開店につぎ込んだので、アッというまに全国展開を果たした。

店舗数は全国に48店舗。いちおう全都道府県に存在する。

(北海道ディビジョン)

札幌店/釧路店

(東北ディヴィジョン)

青森店/秋田店/盛岡店/山形店/仙台あおば通店/郡山店

(首都圏ディヴィジョン)

宇都宮店/水戸店/越谷店/松戸シティ店/秋葉原店/横浜関内店/太田SC店/甲府店/松本店

(西日本ディヴィジョン)

新潟店/高岡店/金沢店/福井店/梅田店/京都山科店/奈良店/草津店/和歌山店/新神戸店/広島店/周南店/出雲店/鳥取店

(東海・沖縄ディヴィジョン)

静岡店/名古屋大高店/四日市店/大垣店/那覇店

(岡山・四国ディヴィジョン)

高松店/徳島店/今治店/高知店/岡山店

(九州ディヴィジョン)

大分店/博多天神店/熊本店/鹿児島中央店/宮崎店/鳥栖店/長崎店

基本的にはショッピングセンターの一角にちんまりと15坪のお店を構えている。取扱商品は選手のTシャツとかトレーナーとかマグカップとかボールペンとかである。ちなみに2061年9月時点での全店ベースでの売れ筋上位10は以下の通りである。

(1位)杉浦美月 外付けハードディスクドライブ 500TB 1,980円

(2位)ジーニアス武藤Tシャツ 1,500円

(3位)ミントス・フジニャーノ写真集「アッシジの休日」 2,980円

(4位)渡辺智美CD 「小淵沢の風」 1,200円

(5位)杉浦美月 トレーニングウェア上下 6,000円

(6位)優香ボールペン 3本セット  500円

(7位)杉浦美月トレーニングDVD 「一緒にやってみますか?科学的トレーニング」 5,800円

(8位)SPZ激闘グラフィティDVD 2061上半期セレクション 5,800円

(9位)書籍「SPZ 妙技の裏にドラマあり」(今野ひかる) 1,500円

(10位)ジーニアス武藤と杉浦美月の護身術DVD付きブック「夜道で襲われてもへーきっ!でも3人以上だったら逃げてね」  4,200円

SPZフィーバー各店舗と戸塚の本部はPOSレジとオンラインリアル回線でつながり、在庫状況はリアルタイムで把握できる態勢であり、選手の人気状況をこれで判断し、売り出し方やカード編成の参考材料になっているようだ。

また、SPZフィーバー全店で利用できる会員カード「スーパーZカード」があり、グッズまたはチケットの購入100円で1ポイントがたまり、たまったポイントは支払いには利用できないが、一定数以上集めると、選手の非売品グッズがもらえるのでけっこう固定客作りに役立っている。

SPZフィーバーで物販の売上より大きなウエイトを占めるのが興行チケットの売上である。ローカウンター越しの端末で「10月22日、山梨カイメッセ・・・・特別リングサイド、南側2列目が2席ご用意できますが・・・」という感じでチケットを消化してゆくのである。

SPZフィーバーのスタッフ数は1店舗あたり5名だが、平日ははっきりいって暇なので、地元の企業やスポーツクラブにチケット販売の営業に出向く。スポーツクラブでのイベントのさいは現役選手や引退したOGを連れて行くのである。この手でドームクラスの興行をフルハウスにしてきた。

「今年もカレンダー制作の季節がやってきたか・・・」

SPZフィーバーを統括する営業部長が呟く。SPZフィーバーの10月以降の主力販売商品はカレンダーである。全員揃ったカレンダーの他に、主力選手3名は個人カレンダーが制作される。

優香      7000部

杉浦美月   5000部

ジーニアス武藤 5000部

杉浦は実力的には個人カレンダー制作の対象にならないのだが、大量離脱のさいに残った選手ということで看板選手にせざるをえなかったという事情がある。もっとも、「杉浦美月の水着姿が見られる」ということで発売と同時に買いに走るファンも少なくない。

2011年11月 2日 (水)

スポ-ツジムの会員になりました20111102

こんにちワン。

WAS没頭中筆者のkonnoです。水曜日恒例の今週のスポーツニュース

■プロレス

渕正信57歳、まさかの最強タッグ出場

太陽ケアが渕をパートナーに指名。潰されないか。いくら最強タッグに出るレスラーのメンツが落ちているとは行っても、ドーリング&ビッグダディとか曙&浜とか出るんだぞ。渕本人は「ケアにおんぶにだっこだよ」と話すが、タッグマッチでは弱い方を狙えというのが鉄則なので。まあ大物を呼んでくるコストを考えた全日本サイドと生活費を稼ぎたい渕さんの思惑が一致したんだろうな。

■野球

金満巨人敗退。

スタメンオーダーを見ても強そうだなあと思うのは巨人の方なのですが、CS第3戦、赤川とかいうピッチャーに押さえ込まれてしまった。渡辺会長が沸騰するぞこれは。オフ大補強の予感。

横浜ベイスターズはいったいどうなってしまうのか。

モバゲーは商品名だから球団名には入れられない。そこがネックになって発表にこぎつけられない。だったら企業名をモバゲーに変えればいいともおもうが、会社名を変えるのもそう簡単にはいかない。さあ球団名とユニホーム、球団歌はどうなってしまうのか。心配です。

■相撲

九州場所でキセノサトが大関獲り。11勝すれば確実だが、これまでことごとこ失敗してきたので昇進の可能性は五分五分と見る。まあ貫禄も付いてきたので、何とかなるかもしれませんし、ショーギクに先を越されたことで発奮するでしょう。たぶん。

■筆者近況

WASのリプレイにリアリティを出すため、笹塚のスポーツクラブに1万円払って入会してきました。トレーニングマシンで身体を鍛えるシーンの描写をやってみたいと思います。とりあえずプールで25m×40回やったので体がへろへろになった。

2011年11月 1日 (火)

第1,172回 時に西暦2061年、選手プログラムから

53年目9月

時に西暦2061年、SPZは選手プログラムのメンテナンスを行った。

空翔る戦士 優香

本名:大谷優香。2039年1月14日、山口県岩国市出身。SPZ46期として、2054年4月15日、仙台市アリーナ大会での対 フローラ小川戦でデビューし、デビュー戦を勝利で飾る。持ち前の運動神経を生かした躍動感あふれるファイトでファンを魅了。SPZタッグ王座を戴冠し、大量離脱後の新生SPZではSPZシングル王座も奪取し、SPZのエース選手となる。得意技はシューティングスタープレス。

入場テーマ曲:Little baby nothing(KOTOKO&高瀬一矢)

クールビューティ 杉浦美月

本名:同じ。2038年5月26日、岐阜県恵那市出身。SPZの新人テストに合格し、2054年4月26日、新日本ドーム大会での対 フローラ小川戦でデビュー。地味ながらもグラウンド技術はかなりのものを持っており、得意の飛びつき腕ひしぎで強豪選手からギブアップを奪うこともしばしば。優香とタッグを組んでSPZ世界タッグ王者にも輝く。力技への対応が今後の課題。得意技は飛びつき腕ひしぎ逆十字。

入場テーマ曲:Innocent Dance(TWO-MIX)

怪力一直線 小嶋聡美

本名、同じ、2042年6月9日、大阪府豊中市出身、実家が食堂でその手伝いをするうちに筋力がついてしまい、この素質がSPZスカウトの目に留まり、SPZ50期として2058年4月12日、京都府体育館での対 杉浦美月戦でデビュー。ヘッドバット連打など、思い切りのいいファイトが身上。ジーニアス武藤と同期タッグを組みあばしりタッグ王者に輝く。得意技はラリアット、DDT。

入場テーマ曲:サッド・バット・トゥルー(メタリカ)

孤高の天才 ジーニアス武藤

本名 武藤晶:2042年5月4日、静岡県静岡市葵区出身、SPZの新人テストに合格し、2058年4月21日、仙台市グランドアリーナ大会での対 杉浦美月戦でデビュー。飲み込みが早く、メキメキと実力を上昇させ、なんとデビュー1年でジュディ・コーディを破りSPZ世界王者を奪取という離れ業をやってのける。以来SPZのエースとしてトップ戦線を突っ走る。得意技はエンジェルダイブ、ジャーマンスープレックスホールド。

テーマ曲:ヴァイオリン協奏曲「調和の幻想」第8番第1楽章
(A・ヴィヴァルディ)

演歌歌手の孫娘 ジュリア渡辺

本名:豊科樹理。2044年2月22日、東京都港区出身、祖母はあのSPZタッグリーグ優勝レスラーにして演歌歌手の渡辺智美。SPZの新人テストに合格し、2059年4月14日、釧路市体育館大会での対 小嶋聡美戦でデビュー。抜群のルックスと祖母譲りの頭突き前半戦を沸かせる。得意技はヘッドバット、

入場テーマ曲:セプテンバー(アース・ウインド&ファイアー)

嵐を呼ぶハードヒッター 美冬

本名:後藤美冬、2043年9月26日、奈良県奈良市出身、SPZ51期として2059年4月14日、釧路市体育館での対 杉浦美月戦でデビュー。古武術の経験を生かした打撃は驚異的な威力で、トップグループ入りを果たす。得意技はニーリフト、ステップキック、掌底。

入場テーマ曲:メヌエット(管弦楽組曲第2番より:J.S.バッハ)

仙台の流星 エアリアル菊澤

本名:菊澤理恵 2044年7月24日、 宮城県仙台市出身、SPZ52期として2060年4月21日、仙台市アリーナ大会での対 ジュリア渡辺戦でデビュー。なんとデビュー戦を勝利で飾る。器械体操の経験を生かしたスピード感あふれるプロレスが身上。接近戦での対応が今後の課題。 得意技はダイビングプレス。

入場テーマ曲:ワンルーム・ディスコ(perfume)

瀬戸内の蒼い風 今治みさえ

本名:中桐美佐江 2045年11月29日、愛媛県今治市出身。柔道の経験を見込まれ、SPZにスカウトされる。53期として2061年4月20日、釧路市体育館での対 杉浦美月戦でデビュー。基本に忠実なグラウンドレスリングで前座の温め役を務めている。得意技はスリーパーホールド。

入場テーマ曲:Octave Rain(佐倉紗織)

岩手の怪力 hibari

本名:松本真帆子。2045年8月17日、岩手県花巻市出身。SPZ入門テストで、握力の数値が高かったことから採用される。53期として2061年4月22日、どさんこドーム大会での小嶋聡美戦でデビュー。持ち前の馬力を生かしたパワフルな攻めで会場を沸かせる。得意技はエルボー、ヘッドバット。
入場テーマ曲:セレナード第7番「ハフナー」より「ロンド」
(W.A.Mozart)

レフェリー 吉見ゆう子

本名:吉見裕子。2028年12月11日、埼玉県川口市出身。アメリカ留学中にプロレスラーの道を志し、2046年4月15日、アメリカミネソタ州セントポール、コバルト体育館での対 トラウマサンダーバード戦でデビュー。日本帰国後はフリーで各団体を渡り歩くが、ヒザの負傷により2054年4月に現役引退。その後は八王子でスポーツインストラクターをしていたが、SPZ大量離脱に伴いスタッフの頭数が足りなくなったため、採用される。海外留学の経験があり英語に堪能で外国人選手とのコミュニケーションも上手である。

レフェリー ミネルヴァ石川

本名:石川洋子、2027年7月3日、石川県小松市出身。SPZの新人テストに合格し、35期生として2043年4月17日釧路アリーナ大会での対 フローラ小川戦でデビュー。3051年、現役引退。引退後は団体に残り、若手選手のコーチおよび前半試合のレフェリーを務める。

リングアナウンサー 奥森豊

2020年6月11日、東京都瑞穂町出身、2043年入社、学生時代はコーラス同好会に在籍していた経験を買われ、新卒で巡業部に配属され、後半戦のアナウンスを担当。趣味は旅行。

リングアナウンサー 鈴木たくろう

2034年6月30日、神奈川県横須賀市出身。2057年入社。グッズ販売やリングアナ、雑用まで何でもこなすSPZ期待の若手社員。趣味はDTM。

リングドクター 沢木凛奈

2023年6月21日、北海道利尻富士町出身。北斗星大学医学部を卒業後、蝦天堂大学病院で外科医として勤務。プロレス観戦好きが好じ、「タダでプロレスが見られる」という中森社長の甘言に乗り、SPZにリングドクターとして首都圏興行を中心に随時参戦。得意技は注射で、選手全員から恐れられている。

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