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2012年6月15日 (金)

第1,327回 ブレード上原、松山で担架送り

61年目1月

「どこかが凄く痛いです」

神塩ナナシーが右足首をやってしまって負傷。そしてブレード上原も右肩の負傷を悪化させてしまった。

「私としたことがこんなミスを・・・」

このまま両者欠場となると、自動的に神塩ナナシーのVIPレース制覇が確定する。両者の判断が注目されたが、

「凄く痛いので、休みます」
「残る相手は千秋さん、千春さん、中森の3人。なんとかなる相手だ。それに私はいまチャンピオンだから、そうそう休むわけには行かない。ましてや神塩もああいう状況だから。看板が2枚いなくなるのは営業的にね。」

VIPレース優勝賞金の1000万円に目がくらんだブレード上原、強行参戦を決意した。
「新春ロケットシリーズ」開幕」。

神塩ナナシーのリザーバーにはリュクスローズ92号が充当された。神塩の公式戦は全敗となるが、対戦相手はリザーバーに勝てば公式戦勝利とカウントされる。

右肩にテープを巻いて強行出場したブレード上原、手負いでも強い。緒戦岡山大会では村上千秋をフェイスクラッシャーで下した。

「あと・・・4つ・・・」

そしてブレード上原、第4戦の高知まで順調に4連勝。さすがSPZの現エース、手負いでも強い。

「後ひとつ・・・・」

テーピングで負傷箇所をがちがちに固めての懸命なファイト。ともかく後ひとつ勝てば逆転優勝である。

***********************

そして第5戦愛媛松山大会。セミでREIKOのジェットスマッシュに敗れた村上千秋、29敗目を喫し、最下位、次期シーズンの自動降格が決まった。

「クソッ」

松山大会のメイン、SPZタイトル戦。手負いの王者ブレード上原に対するは挑戦者中森あずみ。

・・・勝たなければ・・・

勝てばチャンプ、負ければ5位、入れ替え戦が決まってしまう中森あずみ。王者に対して持ち前のねちっこい攻めで懸命に応戦。肩を攻められると苦しい表情を見せたブレード上原だったが、何とか受けきって

「おらあっ」

ネックブリーカーで反撃。しかし、次の技を仕掛けようとしたブレード上原、テーピングのせいか動きがぎこちない。このスキを狙っていた中森あずみ

―いまだ

するするっと組み付いてドラゴンスリーパーに捕らえた、

・・・あ・・・・あ・・がっ

もがこうにも右腕が満足に動かせないブレード上原、そのまま意識が漂白されていった。

全身から力が抜ける。

「!!」

吉見レフェリー、タイトル戦でこのような事態は初めてだったので一瞬逡巡したが、危険と判断しストップを宣した。

カンカンカンカン

松山で大事件。

大歓声もゴングの音もブレード上原は聞こえず、セコンド陣が応急措置をして、何とか意識は回復したが身体に力が入らないため、担架で運ばれた。勝負タイム42分54秒。

第171代SPZ王者となった中森あずみ、しばらく呆然としていたが、なにが起こったのかを知るやリング上で号泣した。

「獲れた・・・獲れたああああ!!」

入社3年目、18歳でのSPZ女王戴冠。少々ラッキーな面があったにせよ、あのブレード上原を担架送りにしてしまったのだから大したもの。

*************************

しかし、その激闘で疲労したのか、翌日の奈良大会で中森あずみ、対戦相手のREIKOにジャーマンで敗れてしまった。これで2試合を残して5位が確定し、来月は入れ替え戦に回ることが決まった。

「まだまだ自分には甘い面があります。こうなったからには来月の入れ替え戦、寝首をかかれないようにやります」

奈良大会、メインに登場したブレード上原、ティロフィナーレで村上千春を下し、28勝目を挙げて下半期VIPレース優勝を決めた。

「せっかく賞金もらってもベルトを落としては何もならない。この憂さは必ず晴らす」

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