第1,328回 61年目1月 新日本ドーム大会
61年目1月
新春ロケットシリーズ
「とりあえずうれしいですけど、これからが大変です。上原さんや神塩さんも目の色を変えてくると思いますから」
巡業中、奈良市内のコーヒーショップでSPZ新王者になった中森あずみが神妙な表情で取材を受ける。手負いとはいえブレード上原を絞め落として失神担架送りにしてしまったのだから衝撃的な新王者誕生劇だった。
「とはいえ、まずは入れ替え戦で全部勝たないと。チャンピオンのままアンダーカード落ちなんてありえないですから」
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そして最終戦は新日本ドーム大会。営業努力の甲斐あって超満員の盛況。
第1試合は相羽和希VSフォルトゥナ紫月。相羽が終始優勢に試合をすすめ、ショルダータックルでなぎ倒して3カウント奪取。勝負タイム8分36秒。同期の中森あずみがSPZ王者になり、相羽も少しは目が覚めた様だった。
第2試合はセイウン草薙VS初瀬唯。ベテランと新人の一騎打ち、しかしセイウン草薙が終始攻めて、最後はショルダータックルでなぎ倒してカウント3.勝負タイム14分29秒。
第3試合はハルカVS真鍋つかさ。
Hibariの負傷欠場でアンダーカード1位が決まり、次節からのVIP昇進が決まった真鍋つかさ。きょうは対戦相手のハルカを持ち前のスピードで霍乱しながらのファイト。一方のハルカも勝てば入れ替え戦に進出できるので必死の攻め。エルボー、ニーリフト、ネックブリーカーと荒々しい攻めを見せる。
「ふっ!」
とにかくニーリフトを乱打する戦法が功を奏したか、真鍋つかさが悶絶。
「はっ」
とどめの一撃もニーリフト。腹に命中弾をいっぱいもらってしまった真鍋、無念の3カウントを聞いた・・・
入社2年目のハルカ、メンタルは弱いものがあるが、身体能力はいいものを持っており、いよいよVIP入りをうかがうところまで来た。
「そんな・・まだまだですけど・・・・入れ替え戦、が、がんばります・・・」(ハルカ)
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休憩明けはVIPの公式戦。セミ前は村上千秋がリュクスローズの力押しに屈し、ラリアットにフォール負け。これで8勝32敗となり、最下位に終わった。3月からはアンダーカードからの再出発となる。
負傷欠場を選んだ神塩ナナシーは27勝12敗(うち不戦敗8)1分けの2位に終わった。
セミファイナルはREIKO VS中森あずみ。なんとこの試合、倒れた中森へレッグドロップを連打したREIKOが優位に立ち、そのままバックドロップ、延髄とたたみかけてSPZ王者の中森から3カウントを奪った。
REIKOは22勝18敗で堂々の3位入賞。一方の中森あずみは14勝26敗となり、来月はハルカとの入れ替え戦にまわることになった。勝負タイム9分16秒。
そしてメインはブレード上原VS村上千春。
「・・・・っ」
ベルトを手放したものの何とかシリーズを完走し、1000万円もゲットしたブレード上原、対戦相手村上千春のラフファイトに手こずったものの、18分46秒、フェイスクラッシャーでどうにかフォール勝ち。ブレード上原、30勝10敗でVIPレース優勝。敗れた村上千春は15勝24敗1分け。それでも4位に踏みとどまった。
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