第1,346回 ティッシュ箱くじ引き
62年目2月
「スノーエンジェルシリーズ」開幕。
このシリーズの目玉は相羽和希VS REIKOのVIP入りをかけた入れ替え戦7番勝負。同期の中森がトップで闘っているのにこんなところでくすぶっていられない相羽、初戦の沖縄大会ではダイビングプレスで、第2戦の和歌山大会では裏投げでREIKOから連勝。
そして第3戦三重大会でもREIKOをノーザンライトSHで倒し、VIP入りに王手をかけた。
第4戦滋賀大会の第2試合。登場した相羽和希はさすがに緊張した面持ち。
「あと、ひとつで、VIP・・・・」
しかしこの緊張が災いしたのかREIKOに蹴り倒されて敗北。REIKOが踏みとどまった。
第5戦、岐阜大会。
「あと3つあるんですけど、今日勝つつもりでやります」
相羽和希、悲願のVIP入りへ向けて懸命のファイト。しかしREIKOも打撃では団体有数のキラーぶりなので、試合は白熱した。
「えいっ」
相羽パイルドライバー、これでREIKOから3カウントを奪い、4勝目をゲットし、VIP入りが決まった。勝負タイム13分12秒。
*************************
そして岐阜大会からはメインでブレード上原VS神塩ナナシーの3連戦が。この勝者が下期VIPリーグ公式戦の賞金1000万円をゲットする。
まずは23分40秒、神塩がダイビングプレスで1勝。
そして第6戦静岡大会、後がないブレード上原、
「別に金のためにやっているわけではないのですが・・・・」
試合の方は、神塩ナナシーが執拗にじわじわじわと逆片エビで絞り上げてきてブレード上原苦しむ。
「これでっ」
ティロフィナーレで吹き飛ばしたが、両者ダウン、B上原追撃できない。そのまま60分時間切れドローとなった。これで対戦成績は1勝1分け。
この結果、SPZマッチメイク委員会は第7戦の長野大会でブレード上原が勝った場合は、勝ち試合の勝負タイムが短いほうを優勝者として認定する声明を出した。すなわちブレード上原が優勝するためには神塩を23分40秒以内に倒さないといけない。のらりくらりの神塩のファイトスタイルから言って絶望的な数字だ。
「だ、だから別にカネのためにやっているわけじゃあ・・・」(B上原)
第7戦長野大会、消化試合となった入れ替え戦最後の試合はREIKOが相羽を殴り倒して勝利し通算成績は、相羽の4勝3敗で終わった
で、長野大会メインイベント、例によって神塩のゆったりペースで試合が進行し、25分経過のアナウンスが流れた時点で場内どよめく。そのあとも神塩が落ち着いてファイトし、最後はスクラップバスターで30分4秒、ブレード上原を倒した。この結果下半期VIPリーグ公式戦の賞金1000万円は神塩ナナシーが獲得した。上半期リーグ戦から連覇を果たした。
「勝っちゃいました!」
1000万円の小切手を手にしてにっこり、ご機嫌ちゃんの神塩ナナシーであった。
そして最終戦は横スペ大会。
年に一度の湘南カップトーナメント大会だが、今年からは趣向をやや変えて組み合わせおよびエントリーを「くじ引き選抜」で決めることになった。現時点の所属選手12名のうち、トーナメントに出られるのは8選手のみ。
「では私がくじを引こう」
第1試合開始前、リング上のテーブルに置かれた空のティッシュボックス。その中に各選手の名前が記されたカードが入っている。SPZの黒田社長がこれを8枚引いてエントリー者が決まるのである。いかなる実力者であろうがくじ運が悪ければエントリーすらできないという無茶苦茶なルールだ。選抜される確率は3分の2。
黒田社長がティッシュ箱に手を入れ、次々にカードを引いてゆく。奥森リングアナが結果を次々とアナウンスする。
1回戦第1試合 相羽和希VSハルカ!!
1回戦第2試合、真鍋つかさVS村上千秋!!
ワー ドドドド。
1回戦第3試合、ペガサス藤原VS村上千春!!
1回戦第4試合、神塩ナナシーVSフォルトゥナ紫月!!
なんと実力者のブレード上原、中森あずみ、セイウン草薙、REIKOがいきなり落選してしまった。
« 第1345.7回 間奏曲2 | トップページ | 第1,347回 62年目2月 トーナメント戦 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント