第1,351回 テメー、勝つ気あんのか!
63年目5月
「まあ、ケガは仕方ないです。きっちり直して夏場には戻ってきます」
SPZのVIPレースは混沌が続く、11勝5敗で首位を走っていた、中森あずみの右ひじの状態が悪くなり、無念の5月シリーズ負傷欠場。リザーバーには凶暴外人、ユーリ・セモポヌメが起用された。
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初戦岡山大会で石山法子改めフェアリー三井寺のデビュー戦。滋賀県大津市出身ということで、「地味だとだれも覚えてくれない」とかいう理由で、セブン山本レフェリーの発案で実家近くのお寺の名前を付けられてしまった。
やはり何もできず、真鍋つかさのレッグドロップに3分ほどでやられてしまった。
VIPリーグは相変わらずの星のつぶしあい。中森欠場に伴いリザーバーのセモポヌメ戦で白星を稼げると思いきや、ハルカやセイウン草薙でもセモポヌメのラフ殺法に手こずり痛い星を落としてしまう。
第5戦松山大会、鈴木つばさ改めアプリコットつばさのデビュー戦、地元でのデビュー戦とあって大声援が飛んだ。
対戦相手は入社2年目のペガサス藤原
「フアッ」
いきなりタックル連発で弾き飛ばされるアプリコット。P藤原引きずり起こしてチョップの連打。これで崩れ落ちたAつばさ、あっけなく3カウントを奪われた。勝負タイム4分26秒。
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最終戦は横スペ大会。
第1試合は新人のアプリコットつばさVS真鍋つかさ。やはりまだまだ勝負にならず、真鍋がタックル連発でひるませて、トドメのミサイルキック。勝負タイム5分12秒。
「んんー、40点。まだまだ打たれ強さが足りない」
第2試合はペガサス藤原VSミスティックベータ。ミスティックベータはパッとしない三下外人。この日も藤原の積極的な攻めに押されっぱなし。そのままアームホイップにやられてしまった。勝負タイム7分59秒。
続く第3試合はフォルトゥナ紫月VS村上千春。
「来な、不思議ちゃん。ボッコボコにしてやっから」
村上千春がフォルトゥナを挑発。しかしフォルトゥナ紫月も思いのほかしつこく腕関節攻めを見せたので試合は長引いた。
「このおっ、ちまちました勝負しやがって」
終盤、顔面蹴り、パワースラムでラッシュをかけた村上千春だったが、耐えきったF紫月、30分時間切れとなった。
「テメー、勝つ気あんのか!!」
勝ち星をとり損ねた村上千春が叫ぶが、フォルトゥナ動じず、淡々とした表情のまま引き揚げた。
休憩前はREIKO VS村上千秋。この試合はREIKOの打撃がテンポよく入り、千秋を流血に追い込む。村上千秋も場外での垂直落下ブレンバスターという荒技を繰り出したが、これでキレたREIKO、リングに戻るや延髄斬りで千秋を仕留めた。勝負タイム10分2秒。
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休憩後はVIPのカード。まずセミ前は相羽和希VSハルカ。
「何とかなる相手。精いっぱいやります」(ハルカ)
打撃ならハルカなのだが、相羽にはガッツとレスリングセンスがある。しかしセイウン草薙のようにえげつない投げはあまり見せず真正面からくるタイプなので、ハルカにとっては比較的やりやすい相手。
「勝機」
アルティマシュートが命中。こうなるとハルカのペースだ。ニーリフト、シャイニングウィザードで仕掛けるハルカ。そして
「はっ」
高さのあるブレンバスター、1度は返した相羽だったが、2度目は返せなかった。勝負タイム11分59秒。
これでハルカの通算成績は9勝15敗、最下位だが5位とは1ゲーム差なのでまだチャンスはある。相羽和希の通算成績は10勝14敗の5位。
セミはブレード上原VSリザーバーのユーリ・セモポヌメ。
落ち着いてファイトしたブレード上原が危なげない試合運び、最後は裏拳で殴って3カウントを奪った。勝負タイム14分18秒。
「ふう」
ブレード上原、15勝9敗で単独トップ。今シリーズ全休した中森あずみは11勝13敗(うち不戦敗8)となり、一気に4位まで順位を下げた。
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横スペ大会メインイベントはセイウン草薙VS神塩ナナシー。SPZ前王者と元王者の対決。神塩のゆったりペースをかいくぐりながら、空気投げを仕掛けてゆくセイウン草薙。しかし神塩もダイビングプレス2連発で反撃。そして、
「これでフィニッシュです」
切り札アラビアンプレスをさく裂させ、セイウン草薙から3カウント奪取。勝負タイム20分13秒。
神塩ナナシー、ここまで14勝10敗の2位。敗れたセイウン草薙は11勝13敗の3位タイ。
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