第1,368回 63年2月スノーエンジェルシリーズ
63年目2月
スノーエンジェルシリーズ 開幕。
2月はVIPリーグ戦が行われないので、地方巡業は基本的に普通のシングルマッチの連発。しかし、この2人だけは違う。
下半期リーグ戦で5位判定された中森あずみと、アンダーカード2位の相羽和希が「入れ替え戦」でシングルマッチ7連戦を行う。しかもこの7連戦はすべてメインイベントで行われることが発表された。
「なんとしても4つ取って、ボクはVIPに復帰します」
「同期なんで、向こうの技は全部知ってるので、まあ、落とさないようにやります」
初戦山口大会。相羽のノーザンを受けきった中森が、チョップでなぎ倒してそのままがっちり押さえ込んで24分58秒フォール勝ち。
中森あずみ、その勢いのまま第2戦松江、第3戦鳥取で勝利し、3連勝で王手をかけた。
第4戦神戸、もう負けられない相羽だったが、それがかえって空回りし、中森のドラゴンスリーパーで半失神に追い込まれてしまう。
「ぐううう・・・」
この後相羽もノーザンで反撃したようなのだが全く記憶がなく。もう一度ドラゴンスリーパーががっちり決まってしまう
「・・・・ダメだ」
危険と判断したセブン山本レフェリーが試合を止めた。20分11秒。これで中森あずみがVIPの椅子を守った。
「・・・・なんとか自分のレスリングができました。入れ替え戦は残り3つあるので、負けを許さないつもりでやります」(中森あずみ)
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このあと相羽和希、調子でも悪くしたのか、続く福井、金沢、富山の入れ替え戦でも負け続け、結局7連敗で入れ替え戦を終えてしまった。
「すみません、何もありませんです」(相羽)
そして最終戦横スペ大会。恒例のイベント。
年に一度の湘南カップトーナメント大会だが、組み合わせおよびエントリーを「くじ引き」で決めるのである。
現時点の所属選手12名のうち、トーナメントに出られるのは8選手のみ。
「では私がくじを引こう」
第1試合開始前、リング上のテーブルに置かれた空のティッシュボックス。その中に各選手の名前が記されたカードが入っている。SPZの黒田社長がこれを8枚引いてエントリー者が決まるのである。いかなる実力者であろうがくじ運が悪ければエントリーすらできないという無茶苦茶なルールだ。確率は3分の2。
黒田社長がクジを引き、その結果を奥森リングアナがアナウンスしてゆく。
1回戦第1試合 フォルトゥナ紫月VSハルカ!!
1回戦第2試合、フェアリー三井寺VSペガサス藤原!!
ワー ドドドド。
1回戦第3試合、中森あずみVS神塩ナナシー!!
1回戦第4試合、相羽和希VSセイウン草薙!!
ブレード上原、2年続けて抽選ではじかれた。
「まあそんなものですよ私は」
そういったブレード上原、アンダーカード第3試合に回り、セモポヌメを一蹴した。
そしてトーナメント。
(紫月さんに勝ったら、3試合やらなくちゃならない・・・・)
気が重いハルカであった。
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