第1,383回 64年目10月 ビッグパワーシリーズ
64年目10月
「まだちょっと、リングに上がれる状況では・・・」
「ビッグパワーシリーズ」開幕。ブレード上原は腰痛が治らず2か月連続で欠場。いきなり不戦敗16を喫したのでVIPからの自動降格は濃厚だろう。
第6戦金沢大会からセイウン草薙とハルカの3連戦。金沢、富山と今度はセイウン草薙が2連勝として、先シリーズの借りを返した。
最終戦は、新日本ドーム大会。
第1試合はアプリコットつばさVSフェアリー三井寺。もはや前座の定番カード。動き回るアプリコットにどっしり構える三井寺。今回の対決は三井寺がスリーパー攻めで相手の動きを止めて、タックルで3カウント。勝負タイム8分42秒。
第2試合は神田幸子VS北条咲。新人同士の対決。エルボー連打でペースを握った神田、押さえつけてのステップキックで北条を悶絶させる。
―これ以上は受けられない、
北条タイガードライバー、しかし神田も返した。
「マットに沈めてやる」
神田幸子、顔面蹴り連打。今度は北条返せなかった。勝負タイム10分23秒。
「先輩がはともかく、北条さんにまでは負けたくありません」(神田)
「蹴りをもらってちょっとわけがわからなくなってしまった。もっと受ける練習を積まないと」(北条)
第3試合は相羽和希VSペガサス藤原。なんとこの試合、攻めに攻めたペガサス藤原がそのまま押し切り、得意のジャーマンで相羽を沈めた。勝負タイム18分41秒。
休憩前第4試合は、村上千春VSREIKO。写真集撮影明けで休養充分のREIKOが落ち着いてファイト氏、千春のラフファイトをしのいでジェットスマッシュを決める。これで決定的ダメージを負った千春の動きに精彩がなくなり、掌底で倒されてレッグドロップ、そしてジャーマン。この大技攻勢でREIKOが勝利。勝負タイム18分23秒。
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休憩明けはVIPのカード。まずセミ前はフォルトゥナ紫月VSアメリカンマスク(リザーバー)。しかしこの試合はアメリカンマスクのラリアットをまともに受けてしまったフォルトゥナが大苦戦。ミサイルキックで追い詰められたが、一瞬の隙を逃さずストレッチプラム。22分39秒、これで何とか逆転勝利を収めた。
フォルトゥナ紫月、ここまで8勝7敗1分けとまずまずの戦績。
セミは神塩ナナシーVS中森あずみ。やはりこの2人の対決は神塩のぐだぐだペースに中森が合わせてしまって、そのまま時間切れ引き分けとなった。中森あずみは8勝7敗1分け、フォルトゥナと並んでの3位、神塩は6勝8敗2分けの5位。
メインはSPZ戦、ハルカVSセイウン草薙。ハルカも先シリーズ、S草薙相手に2連勝しているので、可能性がないわけではない。
しかし新日本ドームに詰めかけたお客さんのうち半分以上は、どうせS草薙が勝つんでしょ…という表情でビールなんか飲んでいる。いかんなとSPZの黒田社長は感じた。
「せっ!」
空気投げで形勢逆転したS草薙が豪快なタックルを連発。ハルカはこういう受け身に難がある。そして倒れこんだところをくいっとアキレス腱固め。
「うわああああ!!」
情けないことにハルカ、痛みに顔をゆがめあっさりとタップ。勝負タイム19分3秒、セイウン草薙の完勝。投げ技乱発を出すまでもなかった。王者が5度目の防衛に成功。ハルカは9勝7敗の2位、セイウン草薙は14勝2敗でトップ。
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