第1,386回 64年目の横浜決闘
64年目11月
ダイヤモンドシリーズ最終戦 横スペ大会。
後半3試合の模様を杉浦美月さんの解説でお送りいたします。
休憩後はVIPのカード。まずはフォルトゥナ紫月VSハルカ。
「フォルトゥナ選手はつかみどころのない人なんですよね」
テレビかいせつの杉浦美月が語る
「あんまり大技に頼っていなくて、マイペースで闘って、あっさり負けるか、絞めて勝っちゃうかのどっちかなんですよ」
しかしこの日はハルカのニーアタックを食らって苦しい表情。そしてハルカ、長身を生かしたブレンバスター、返すフォルトゥナ。しかしハルカ、ニーリフトで追撃。これも何とか返したフォルトゥナだが動きが止まってしまった。
「はっ」
ハルカここでDDT。フォルトゥナこれは返せず試合は終わった。勝負タイム16分54秒。
「やはり上背のある人がDDTをやると効果的ですね。紫月選手今回は残念でしたけど、あのハルカ選手相手に試合はきっちり作っていたので今後は伸びてきますよ。」
しかしフォルトゥナ紫月、ここまで10勝13敗1分けで3位につけているのだから立派。
セミはブレード上原VS中森あずみ。
「負傷欠場明けの上原選手がどこまで復調しているかですね。でも相手が理詰めでプロレスをしてくる中森選手なのでやりづらいでしょうね。」
いつものようにブレード上原、トップロープを軽く飛び越えリングイン。
対する中森あずみは花道を淡々と歩き、階段を上ってセカンドロープをまたぎリングイン。右手には白いタオルを握っている。
中森の緻密なレスリングとB上原の躍動感あふれるファイトがかみ合う。
けっきょく、この試合は18分57秒フェイスクラッシャーを決めたB上原が制して、3勝目を挙げた。(通算成績3勝20敗1分け)
「まあ上原さんが自分のプロレスをやってましたね。さすがベテランです」
横スペ大会メインイベントはSPZ戦、王者セイウン草薙に対するは神塩ナナシー。
黄色いロングガウンを羽織った神塩ナナシーが営業スマイルを振りまきながら、花道をゆっくり歩きのそりとリングイン。
白装束に身を包み錫杖の音を響かせながら、SPZベルトを巻いたセイウン草薙がリングイン。
そのあとチャンピオンベルトの返還、花束贈呈、大日本テレビの偉い人による認定証の朗読とお決まりのセレモニーが続く。
そして8時22分、ゴング。
「いまのセイウン草薙選手を崩すのは容易ではないです。立ち技も寝技もいける、マルチファイターになってきましたからね」
解説の杉浦美月が指摘。
神塩がいくらはぐらかしたり間合いを取っても、セイウン草薙が空気投げやタックルを当ててくる。徐々にではあるが確実に、神塩ナナシーは追い込まれていった。神塩も思い出したように反撃するのだが、手数が全然違う。
「はっ」
セイウン草薙ノーザン。これで腰を打ってしまったのか、神塩の動きが止まった。そこへセイウン草薙がサソリ固め、懸命にこらえた神塩ナナシーだったが、脱出できずついにギブアップ。23分21秒、王者が6度目の防衛に成功。
「やっぱり…っていう感じですね。神塩選手が自分のペースに持ち込もうとしたんですけど、チャンピオンが冷静にさばきましたね」
「今後セイウン選手を止めるのは誰でしょうか」
「うーん・・・・あるとしたらアクシデントですね。ハルカ選手の蹴りが入って失神するとか、フォルトゥナ選手の締め技が入って失神するとか、そのクラスのアクシデントがあれば・・・としか想像できないですね。プロレスが完成されてますよ、いまのセイウン選手は」
こうして64年目の秋、本拠地横浜決戦は終わった。
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