第1,393回 石にかじりついてでも
64年目3月
「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。東北地方を南下するシリーズである。
初戦青森大会のセミファイナル。新たにVIP昇格したペガサス藤原が登場し、フォルトゥナ紫月と対戦。
「フォルトゥナさんとは何回もやってますので、自然体でいきます」
しかしフォルトゥナ紫月のねちねちした攻めについていけず、最後は14分33秒、コブラツイストにギブアップ負け。
第4戦水戸大会が駅前で起こったマシンガン乱射事件の影響で中止となり、VIP公式戦は1試合減って全39試合で争われることになった。
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第5戦宇都宮大会メインでSPZ戦が組まれた。王者神塩ナナシー、初防衛戦の相手は新VIPのペガサス藤原。
「VIPの先輩方はみんなすごく強いんですけど、1日も早く互角に戦えるようになるためにも結果を出したいです」
「SPZの宇都宮では何かが起こる。」という伝説があるので、あえて新VIPのP藤原を挑戦者に抜擢したが、タイトル戦特有の雰囲気にP藤原のまれていたのか、神塩の余裕を消せない。
しかし神塩もP藤原のスープレックスを警戒したのか、必要以上に深追いをしない。そのまま探り合いのような攻防が続き、いつのまにか60分時間切れのゴングが鳴った。王者が初防衛に成功。
「何か・・・・神塩さんにていよくあしらわれた感じがします」(P藤原)
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最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合は北条咲VSフェアリー三井寺。
―もう入社1年、足踏みしてらんない。
しかしそのはやる心を衝かれたのか、試合中盤までは押していたにもかかわらずがっちりSTFを決められて12分12秒、北条咲の逆転負け。
続く第2試合はアプリコットつばさVS神田幸子。神田の打撃に苦しんだAつばさだったが、9分38秒、逆転のシューティングスタープレスで勝利。
そして第3試合は村上千春VS相羽和希。
「無様な姿さらしな」
村上千春がキック、キックで相羽をいたぶる。これでムッとした相羽、逆転の裏投げ。頭から落ちた千春痛がる。何とか起き上がったがドロップキックで倒され、続くカバーを返せなかった。15分39秒の熱戦を制したのは相羽。さすがに蹴られた側頭部を押さえていた。
休憩前の試合にブレード上原が登場。それだけでどよめき。
「査定試合は全部勝ちますよ」
その言葉通りREIKOを圧倒し、15分15秒、延髄斬りで仕留めた。
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休憩後はVIPの直接対決。
セミ前はハルカ VSペガサス藤原。晴れてVIP入りしたもののここまで5敗1分けと芽が出ないペガサス藤原。この日は実力者のハルカと対戦。
「これで決めます」
ハルカ、対戦相手の攻めを受けながらも要所を締めるファイトで応戦し、アルティマシュート、シャイニングウィザードで追い込む。しかしP藤原もシャイニングを返して
「これで・・・っ!!」
タイガースープレックスホールド。高いブリッジで腕のフックもしっかりきまっていた。ハルカ返せず終了。勝負タイム29分58秒の大熱戦を制した。
「意識飛びそうでしたけど、なんとか1勝を挙げることができました。石にかじりついてでもVIPで闘います」
セミはセイウン草薙VS中森あずみ。
中森も地味で堅実なグラウンド攻めで存在感は残したのだが、ノーザンライトを2連発でもらって12分14秒、無念の3カウントを聞いた。
「腰の状態も良くなってきました。そろそろベルトを取り返しに行きます」(S草薙)
セイウン草薙、7連勝スタート。
メインは神塩ナナシーVSフォルトゥナ紫月。例によって神塩がぐだぐだファイトを仕掛け、フォルトゥナもそれに愚直につきあったので、あっという間に時間が経過する。けっきょくこのカードは60分時間切れ引き分けとなった。
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