第1,419回 毒ヘビは三度刺す
ドワアアアアア
最終試合を制したブレード上原、一礼してから花道を引き揚げた。
―終わった…自分の戦いは・・・・
そのあとREIKO、しんどそうに起き上って、一礼してから引き揚げた。ものすごい拍手。
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休憩後、VIPの対決。
まずセミ前は神塩ナナシーVS相羽和希。
絶不調の相羽ちゃん、ここまで1勝29敗。すでに最下位が確定し、9月からのアンダーカード落ちが決まってしまった。この日も神塩のペースにはまり、最後はダイビングプレスを食らってフォール負け。勝負タイム13分56秒。
セミはハルカVSペガサス藤原。アルティマシュート、膝蹴りと攻め立てたハルカだが。藤原も耐える。そしてDDT、ブレーンバスターで反撃。そしてペガサス藤原はサソリ固め、逆片エビでギブアップを迫るが、
「ああああああ」
うめき声をあげるハルカだったが、なんとか耐えきって時間切れ引き分けに持ち込んだ。ペガサス藤原ここまで12勝16敗3分けと、5位が濃厚な状況。
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メインはSPZ戦。王者セイウン草薙に対するは前王者フォルトゥナ紫月。
―攻めて落とすしかない
そう考えたのか、フォルトゥナ、序盤からタックルでなぎ倒してのスリーパー責め。そしてスクラップバスター、倒れたところをレッグドロップ。セイウン草薙もタックルで反撃。そして空気投げ、ドロップキック。流れるような攻めを見せる。
フォルトゥナ、頃合いを見て、セイウン草薙をとらえてコブラツイストに。
「あ・・・・・が・・・・」
けっこう長い時間決まってしまい、セイウン草薙はペースをかき乱された。
そしてフォルトゥナ、裏投げ!セイウン草薙頭からマットへ。
ワン、トゥ・・・
フォールを返したS草薙だが様子がおかしい。
「これでっ」
フォルトゥナ紫月、満を持して変形のドラゴンスリーパー
「う・・・ぐぅ・・・・」
ガクッ
セイウン草薙の体から力が抜ける。
―これはやばい!!
セブン山本レフェリーが血相を変えて本部席に試合終了のサインを送った。
カンカンカンカン
ドワアアアアア
「29分17秒、デスクロノグラフでフォルトゥナ紫月の勝ち」
王座移動。セイウン草薙敗れる。毒蛇は三度刺す。
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試合が終わった後も意識が戻らないセイウン草薙、ちょっとした騒ぎになった。
「ドクターを呼べ!!」
六条レフェリーがリングに上がりセイウン草薙の容体を確認。応急措置をしてブスッと注射。これでセイウン草薙、意識は取り戻したもののまだ朦朧としている。
「担架を用意してください」
六条ドクターが指示。ざわついた雰囲気のまま若手選手が担架を用意し、そのままセイウン草薙は運ばれた。場内静まり返る。
フォルトゥナ紫月、188代目SPZ王者。ざわついた雰囲気のままフォルトゥナの腰にベルトが巻かれる。
「ファンの皆さん、本当にごめんなさい。こうでもしないとあの人には勝てないんです」
勝利者インタビュー、まず謝罪から入ったフォルトゥナだった。
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