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2012年12月22日 (土)

SPZ思い出の激闘ファイル 2015後楽園プラザ

(ごめんなさい、本業激務で原稿書けなかったので往年の名勝負コピペで済ませました)

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SPZプロレスミュージアム5階にあるミニシアターでは、SPZ思い出の名勝負が月替わりで放映され、好評を博していた。ブレード上原館長がひねりをきかせてセレクトしているので、意外にも実現していたこの対戦・・・ということで話題になった。

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時に西暦2015年、

後楽園プラザにて、日本のプロレスの業界団体「日本プロレスリングコミッション」の歳末チャリティー興行が行われた。日本プロレスリングコミッションは選手のライセンス管理や各団体の選手のメディカルチェックを行う業界団体だが、年に一度だけ、各団体の選手を集め、チャリティ興行を行う。上がった収益は全額福祉施設に寄付される。

その第3試合で夢のカードが組まれた。

三沢光晴(プロレスリングノア)、渡辺智美(SPZ)対、井上雅央(プロレスリングノア)、南利美(SPZ)
男女混合のいわゆるミックストマッチだ。発表当時はあまりにも無謀、エロ社長の毒牙に南さんがかかってしまう等と話題沸騰となったが、この話題性もあってチケットがはけて超満員札止めになってしまったのだからこの業界はなにが幸いするか分からない。

前の試合が終わるや場内大盛り上がり。新興ながら本気まごころ手作り感をモットーに武道館まで進出してしまった女子プロ団体SPZの看板選手と、もう50代になったがかつては全日本、ノアで超人的な活躍をした三沢が対戦。

「危険なカードよね。でもさっさと渡辺さんを極めて終わらせるわ」
南利美21歳、お年頃なので・・・

いつもの通りシンプルなコスチュームに手早く着替え、リングシューズに紐を通す。そして「チーム関節地獄」パーカーを羽織り、花道奥へ向かう。

井上雅央のテーマがかかり、まずのっそりと井上雅が入場。甲斐の怪力と呼ばれパワーと小ずるいテクニックには定評がある。

そして場内にかかった南利美のテーマ曲、いつものように花道を軽く走ってリングイン。ロープを開けているセコンドは小川ひかる。
南利美、いつものSPZリングとは違うのでロープに凭れたりマットの硬さをチェック。相手チームの入場を待つ。

そして流れる「スパルタンX」、

場内に響くミサワコール。いつものように淡々と入場。いつもと違うのはパートナーがSPZの若手、渡辺智美16歳。三沢はいつもの銀色のガウン、渡辺はまだ自分のグッズがないので吉田龍子Tシャツを羽織っての入場。三沢はリングインするやいつも通り背中をロープにグッグッと預ける動作。

「赤コーナー、SPZ所属、わたなべー、ともーみー!」
「プロレスリングノア所属、みさわー、みつーはるー!」

SPZ社長兼リングアナが4名をコール。けっこうな量の紙テープが飛んだ。
「レフェリー井上霧子」

なんと赤コーナー側、渡辺を制して三沢が先発を買って出た。
「くっ・・・・」
いきなり心理的動揺を誘う手を使ってきた。気後れした南は先発を井上雅に譲ってコーナーで待機。
「ファイッ」

ついにゴングが鳴ってしまった。まずにらみ合う三沢と井上雅。それだけで歓声が飛ぶ。50代になって老いたりとはいえどもさすがレジェンドである。

そのあと組み合っての攻防。井上雅が押し勝ち、クリーンにロープブレイク。そのあと再度組み合う。こんどは井上雅が上からスレッジハンマーで殴りつける。膝をつく三沢、そのあと井上雅が上から乗ってきてグラウンドの攻防。これだけで5分近く観客を引っ張るのだからさすが一流のプロ。

「オッシャア」
井上雅が走りこんでのタックル。そしてラリアット。これでムッとした三沢は
ガシッ
エルボー一発で井上雅をダウンさせる。場内ヤンヤの歓声。そのあと三沢は顔の汗を手でぬぐう。汗ワイパーと呼ばれるムーブ。これでも沸いた。
そのあと三沢は渡辺にタッチ。コーナーで息を整える。エルボーでダメージを負った井上雅も南にタッチ。

「すぐに終わらせるわ」
渡辺のチョップ、頭突きをひとしきり受けた後、南利美が反撃に転じた。
「この技に耐えられるかしら」
攻め疲れた渡辺を簡単に倒し、右足を持って強烈な逆片エビ固め。まだデビュー2年弱の渡辺、懸命にこらえるが南は仕留めにかかっている。たちまちえびぞり状態に・・・
「ひぎぃ・・・・・・」

そこへツカツカと歩み寄った三沢、エルボー一撃。見事なカット。タッグマッチではこれがあるから関節技ではギブアップを奪いにくい、

ドワアアア
「うわあああっ」
老いたりとはいえ男子団体のヘビー級レジェンドの一撃を食らって悶絶する南。衝撃はいつも受けている吉田龍子あたりのそれとは比較にならない。
「リミさん!」
セコンドの小川がエプロンを叩いて励ますが、南はあまりの痛さにのたうちまわる。たまらず井上雅にタッチ。渡辺も這うようにして三沢にタッチ。

そのあと三沢と井上雅が力のこもった攻防。井上雅が強引にアルゼンチンバックブリーカーを仕掛けようとするが、三沢はセオリーどおり上から殴りつけて阻止。その場に座り込む井上雅、そこへ三沢が背後からフェイスロックにとらえた。場内ものすごい歓声。
「グググ・・・・」
鼻を潰されて痛みに苦しむ井上雅、しかしここで南が、

パシーン

三沢に張り手を入れてカット。場内大盛り上がり。うわなんてことするんだ後が怖いぞというザワザワ感。
「・・・・・・・・・・・・」
三沢、冷静にまず弱った井上雅を場外にハンマースルーの要領で落としてから、南の前に相対。
「はっきりいって、もう逃げられないよね」
「・・・・・・・・・・・・・っ」

南がとりあえずミドルキックを三沢に打ち込むが、さして効いたそぶりも見せず、軽くエルボーを打って怯ませてからバックに回り、南の腰に手を回した。
「うわっ・・・」
ジャーマンか?ざわつく場内。

―これは受けられない。
そう判断した南、右足かかとを思いっきり後ろに跳ね上げた。

「・・・・・・ぐっ」
三沢が初めて見せる苦悶の表情。南利美、なりふり構わぬ急所攻撃。レフェリーの井上霧子は見てみぬふり。

「これでお仕舞いね」
南利美、股間を押さえてひざを突く三沢に組み付いて、得意の飛びつき腕ひしぎに捕らえた。

―マイッタして下さい。でないと折ります・・・っ

ドワアアアアアアアアアア

まさかの大金星か?三沢の右腕を絞り上げる南。場内は大歓声に包まれた。
しかし三沢、うまくこらえて右足を懸命にサードロープに伸ばした。無視して絞り続けた南だったがさすがに井上レフェリーが制止。
「はいはいもう無理、このへんでいいでしょ」

くっ・・・・
南利美にこれ以上の攻め手は残っていなかった。タッチしようとコーナーを見たが井上雅はまだ場外でうずくまっている。

―孤立した?
「10分経過、10分経過」
起き上がってきた三沢、エルボーを軽く当てて南をよろめかせると、
ガシッ
右足でスピンキック。これで南をダウンさせた。

「くっ・・・」
南利美、ふらつきながら起き上がったが三沢はそのとき既にトップロープに上がっていた。
―えっ

三沢が飛んだ。ダイビングのネックブリーカードロップ。ヘビー級の衝撃にたまらず南は悶絶。そのまま三沢が上にのしかかり片エビ固めで押さえ込む。きっちり身体を密着させて押さえ込んでるので返せない。場内悲鳴とウォオオという歓声

―事前の打ち合わせでは踏み付けって話だったのに!
井上霧子、憤慨しながらマットを3つ叩いた。
「10分25秒、ダイビングネックブリーカーからの片エビ固めで三沢光晴、渡辺智美組の勝ち」

この日2度目の「スパルタンX」が流れる。

三沢、フォールを離すや汗ワイパー。そして勝ち名乗りを受けて引き揚げた。
「はっきりいって少し危なかったけど、面白かったよね。最後のフォール?あれは南選手に敬意を表したんだよ」などとコメントして三沢は控室に戻った。

敗れた南、フラフラと起き上がって一礼。男子選手にフォールされて恥ずかしいのか、顔が少し赤い。けっこうなミナミコール。初めてのミックストマッチ、レジェンド相手に存在感は残したものの玉砕した。小川ひかるの肩につかまりながら南は控室へ戻った。

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