2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »

2013年2月28日 (木)

花粉がー20130228

皆様いかがお過ごしでしょうか。WAS没頭中筆者のkonnoです。

いろいろあって大変なご時世ですが、今週のスポーツニュースのようなもの。

■マラソン

世界陸上内定確実2人目は前田和浩選手

東京マラソンを2時間8分ジャストで走破。モスクワ世界陸上代表をほぼ手中にしました。

■プロレス

今週号の週刊プロレスで渕さんが見開きページで。

バーニングVS大森征矢渕の模様が詳しく出てます。バーニングに集中攻撃される59歳渕さん。おやじ狩り。59歳で場外合体パイルを受けるって大丈夫なのか。秋山いわく「渕さんの試合は間っていうのが勉強になる」とのこと。渕さん、東スポWEBでは「バーニングが入ってリストラされるかもしれない」と言っているが、(全日本の巡業は人員枠があるので)

金丸義信、世界ジュニア奪取

近藤修司を下して世界ジュニア王座奪取、全日在籍時は一介の若手だったが、ノアを経て全日本に戻り世界ジュニア奪取。全日本VSバーニングシングル5大対決は3対2でバーニング勝利。世界タッグは秋山潮崎がとってしまうんだろうか。ああもう。

■野球

WBC日本代表、壮行試合で豪州に2連勝

アメリカのトーリ監督に「ハーフサイズ」と酷評されるWBC日本代表。まともな大砲がいないのでつなぐしかない。まあ3連覇逃しても山本監督だから許されるのではないか。

■個人的なこと

エロマンガ買った。岡田コウさんの「せんせいと、わたしと」僕はどうかしてたんだ。

今週はこんなところ。

2013年2月27日 (水)

訃報

レッスルエンジェルスサバイバーで

小川ひかるさんの声をあてていた(あと、八島さんも)

声優、本多知恵子さんが、2月18日、ガンのため49歳の若さで逝去されました。

小川さんの声が好きで好きで好きでここまでWAS没頭中をリプレイしてきた身としては

ただただただただ悲しい。

「もう、逃げられないわよ」「関節の悲鳴を聞きなさい!」(必殺技発動時)

「まだまだ努力が足りないみたい・・・」(特訓失敗時)

「ギブアップ・・・・します」(ギブアップ敗北時)

「恋愛って、司法試験より難しいかもしれませんね」(失恋イベント)

「いくら私でも限界というものが・・・」(遺恨イベント発生時 72年目で初めて聞いた)

理知的でクールで柔らかい物腰だけど、どこか芯の通っていた小川さんを好演されていました。

あとは本多さんの声を聴いたのは柚原このみ母でしょうか。

「タカくん」セクシーな母親役を好演されていました。

49歳、人生これからだというのに・・・・

合掌。

2013年2月26日 (火)

第1,459回 67年目1月 新日本ドーム決戦

時に西暦2076年

新春1月5日、新日本ドーム大会。

休憩明けはタッグマッチ。

相羽和希、神田幸子に対するはベケシャ・ウトン&ヴェゲアラカ・ウトン。

神田の強烈バックブローがヴェゲアラカをたじろがす。しかし相羽ちゃんの調子が今一つで、外人チームに攻め込まれてしまう。

「セヤッ」

裏投げ、ラリアットの猛攻を食らって相羽ちゃん、沈んでしまった・・・勝負タイム16分42秒。

***********************

セミ前、第5試合からは3大シングルマッチ。まずは神塩ナナシーVS玄海恵理。ここ数か月続いている両者の抗争だ。

「あんたを倒して、上に行く」

「・・っふ。力だけでは通用しませんよ」

しかし今回の玄海はとにかく手数を繰り出す戦法に出て、ラリアット連発で吹き飛ばし、ステップキックで追い込む。ざわつきだす場内。なお玄海、攻撃の手を緩めずバックドロップ、スクラップバスターの猛攻

ーいける、いけるぞ!!

波状攻撃を食らって弱った神塩を捕らえて、抱え上げた。

「オラーーーー」
ラストライド炸裂。まともに食らった神塩はフォールを返せず3カウントを聞いた。勝負タイム15分9秒。

************************

セミファイナルはフォルトゥナ紫月VSセモポヌメ。先月は体調不十分な状態で北条に敗れてSPZ王座から転落したF紫月だが、今日の相手は三下外人のセモポヌメなので余裕のファイト。

「行きます」

ムーンサルトプレスで華麗に決めた。大きな会場なので派手な技で決めたほうがよいと判断したか。勝負タイム15分39秒。

「ノォォォォ」

敗れたセモポヌメは腹いせに尾白川レフェリーを殴ってから引き揚げた。場内笑い。

**************************

そしてメインイベント、白いスラックスと黒いワイシャツに着替えたセブン山本レフェリーがリング上で一礼。そのあとセイウン草薙のテーマ曲「暉映の戦場」がかかり、白装束に身を包んだセイウン草薙がゆっくりと長い花道をリングへ。

そのあと「チゴイネルワイゼン」がかかり、黒いレザーコートを羽織った北条咲がゆっくりとリングへ。場内ドワアアア。

京スポ新聞記者さんの認定証読み上げに続いてチャンピオンベルト返還、豪華な花束の贈呈と続いて、奥森リングアナが両者をコール。

午後8時22分、運命のゴング。

―セイウンさんには作戦は通用しない。出たとこ勝負でやらないと。

いきなり組みついたセイウン草薙、スリーパーに捕えてそのあといきなり
「てゅりや!!」

いきなり草薙流兜落としをさく裂。北条頭からマットへ。

―く、よくも・・・

これでペースが狂った北条、フロントスープレックス、ノーザン、ダイビングプレス、フランケンシュタイナーとS草薙が怒涛の猛攻をしかける。
「このっ」

北条もラリアットを放ったがS草薙、ダメージの蓄積がないのでやすやすと受けきり、起き上がって組みつくや
「せいっ」
この日2度目のノーザンであっさりと北条を仕留めた。勝負タイム18分9秒。

セイウン草薙が193代王者に輝いた。やはりこの人、タイトル戦となると無類の勝負強さを発揮する。

************************

ドワーーーー

ベルトを巻いて記念撮影するS草薙、そこへフォルトゥナ紫月が現れて王座挑戦をアピール。

「私はあなたの痛いところを全部知ってる。だって同期だもの」

場内どよめく。そのまま視殺戦を展開。

最後はセブン山本が締めた。「まあ、そういうことで、今回はセイウン草薙にベルトが戻ってしまいましたが、包囲網は着々とできているので、また来月手放すと思うよ。それじゃみなさん、来月横スペでお会いしましょう」

こうして2076年最初のビッグマッチ、新日本ドーム大会は終わった。

2013年2月25日 (月)

第1,458回 こんばんは、中森あずみです。

67年目1月
「ファンの皆様、本当に申し訳ありません」

SPZベルト挑戦が内定していたペガサス藤原が右太もも肉離れで無念の欠場。SPZサイドはストーリーラインの練り直しを余儀なくされた。

新春一発目の1月5日新日本ドーム興行。

オープニングマッチは小川あかりVSアプリコットつばさ。小川あかり、エルボーを顔面で受けて鼻から流血してしまい動きが止まってしまった。ちょっと量が多かったので、村上千秋レフェリーがいったん試合を止めて状況を確認。

「まあ大事には至らん、やれ」

察したアプリコットつばさがニーアタックでなぎ倒し逆片エビでぎりぎりと絞り上げる。
「うわあああっ」
8分59秒、たまらず小川あかりはギブアップ。初勝利が遠い。練習は熱心にこなしているのだが、馬力のなさは相変わらず。

*************************

その試合が終わるとオープニングイベント。
「あけましておめでとうございます」
紋付きはかま姿のセブン山本統括部長が挨拶し、鏡割り。一斗樽の日本酒がリングサイド特別席の観客にふるまわれた。

「今日のメインイベントですが・・・絶対王者だったセイウン草薙が、北条のSPZベルトに挑みます。」

ドワアアア

「まあセイウン草薙も写真集撮影して気分転換したと思われますから。それなりにいい勝負になると思われます。まあ自分がレフェリーを務めますので、高速カウントでセイウン草薙を負けさせてやりますよ」

ブーブーブーブー

「最後に、セイウン草薙の写真集、「ゆけむり」は1月11日、エスピーパブリッシングさんから発売される。けっこうきわどいショットもあるので、ぜひ買ってください。」

場内どよめき。

「あと、今日お越しいただいた方の中から抽選で10名様にこの写真集をプレゼントします。応募方法はハガキに氏名住所年齢性別、今日の感想をお書きいただき、SPZ本社まで送ってください。なおご記入いただいた個人情報は当選者への発送業務と、カード編成の参考に利用します」

これで場内がどっと沸いた。

続く第2試合はタッグマッチ。中森あずみ、NOTORIに対するはオーロラマスク、ミスティックR組。

ベテランの中森あずみ、この位置まで下がっても堅実なファイトに終始。往年の凄味はないが、要所を締めるファイトで試合を巧みにリード。

「あなた、決めなさい」

NOTORIに指示をだし、NOTORIがフェイスクラッシャーでオーロラを仕留める間に自らはミスティックを押し倒し絡み付いてカットを阻止。18分3秒、3カウントが入った。

第2試合終了後、中森あずみがマイクを握った。

「こんばんは。中森あずみです。皆さんも気にされていると思いますが、ハルカの病状について報告します。危険な状態は脱したので、さる12月に宇都宮の救急病院から都内のアポカリプス病院に転院しましたが、まだ意識は取り戻していません。自分も何回か行って呼びかけてはいるのですが、応じてくれません・・・・ですが、いつかは、いつかは目覚めて、皆さんの前に元気な姿をお見せできる日が来ると、自分は信じています」

あの日から6か月近くが経とうとしているが、ハルカはいまだ目を覚まさない。

***********************

第3試合はフェアリー三井寺VSブラディキラー1号。
「これが至高のパワーヨ」

ブラディキラーがフランケンシュタイナー。これはぎりぎりで返した三井寺だったが、つづけざまにSTOを食らってしまっては万事休す。勝負タイム12分4秒、

その試合が終わると休憩。
(続きます)

2013年2月24日 (日)

第1,457回 フォルトゥナ紫月VS北条咲

67年目12月

2075年最後のビッグマッチ、さいたまドーム大会。

続く第2試合はNOTORI VSブラディキラー1号。

初来日のブラディキラー1号、なかなかパワーのある選手でNOTORIを圧倒、最後は豪快なフェイスクラッシャーでNOTORIを沈めた。勝負タイム8分28秒。

この後外人同士のコミカルなシングルマッチがあって、休憩。

休憩後は同期のアイドルタッグ、フェアリー三井寺、アプリコットつばさが登場し、場内沸き立つ。中森あずみ、神田幸子組み対戦。

アイドルタッグ、おそろいのTシャツを羽織って入場し、試合でもダブルラリアットを決めるなど息もあっている。しかし元SPZ王者の中森もまだまだ元気。試合は盛り上がった。最後は中森あずみがボディスラムで叩きつけ、すかさずがっちりF三井寺を押さえ込むといういつか見たムーブ。アプリコットつばさのカットはうまく神田に阻まれた。勝負タイム18分53秒。

セミ前は神塩ナナシーVS 玄海恵理。

玄海のテーマ「いざゆけ若鷹軍団」がかかるや場内盛り上がり。そして「リバースオブザビート」でゆっくりと神塩が入場。もうこれだけで異次元の対決だ。試合のほうは玄海の力押しをしのいで、神塩が要所で反撃するパターン。
「それ」
神塩のパイルドライバー。しかし玄海もラリアットを連発。しかし神塩もミサイルキック、スクラップバスターで押し込み、ダイビングプレスで華麗に舞って玄海の挑戦を退けた。勝負タイム24分10秒。神塩が元女王の貫録を示した。

そしてセミはタッグマッチ。ペガサス藤原&相羽和希のペアに対するは、ベケシャ・ウトンとヴェゲアラカ・ウトンのウトン一族タッグ。

8月のSPZクライマックスで不本意な戦績に終わったベケシャ・ウトンは、パートナーに格闘一家のヴェゲアラカを用意して再来日を果たしたというストーリー。

だが、ペガサス藤原のジャーマンでヴェゲアラカが悶絶してしまうなどふがいない状態になってしまう。一方日本人チームは相羽ちゃんが終盤、満を持して特別出演し、ダメージの深いヴェゲアラカにバックドロップを決めて15分3秒、勝利。先輩にフィニッシュを譲る藤原さん、なんて優しいのだろうか。

**********************

メインイベントはSPZ戦、新王者フォルトゥナ紫月の相手は北条咲。しかしフォルトゥナの右ひざには分厚いサポーターが。やはり営業面を考えての強行参戦なんだろうなとファンは理解した。

開始早々ラリアットを放つなど、積極的に攻めて行った北条咲、戦いが長引くと隙が出て危険と判断したか。そのあとも頭突きをごすごす入れてフォルトゥナに嫌な顔をさせる。そしてなおも繰り出した追撃の頭突きが鼻に入ってしまいF紫月流血。場内どよめき。
「はっ」

明らかに動揺したフォルトゥナ紫月へ北条、トドメのシャイニングウィザード。これがまともに入り、フォルトゥナ紫月は3カウントを奪われた。勝負タイム28分12秒。フォルトゥナ紫月、強行参戦が裏目に出たか。初防衛に失敗し、北条咲が第192代SPZ世界王者に輝いた。

年末のプロレス大賞、MVPは前年と同じく、セイウン草薙が選ばれた。ベルトこそ11月に失ったが、SPZベルトV10の偉業が評価された。

新人賞にはまさかの小川あかりが選ばれた。プロ未勝利だが、堅実な試合運びを覚えつつある点が評価された。

「ありがとうございます。応援してくれた皆さんのおかげです」

しかしシングルのベストバウトは取れず、タッグのベストバウトはどこかの地方会場で組んだS草薙、中森あずみVSフォルトゥナ紫月、北条咲の一戦が選ばれた。

2013年2月23日 (土)

第1,456回 フォルトゥナ紫月の燗酒

67年目12月

セイウン草薙が写真集を発売。過酷な防衛ロード続きだったので、会社サイドが話題作りをかねて写真集休暇を与えた。

しかしSPZ新王者のフォルトゥナ紫月も右ひざの負傷が発覚してえらいことに。SPZのマッチメイク委員会は紛糾したが、最終戦のさいたまドーム大会でのタイトルマッチ(VS北条咲)のみフォルトゥナ紫月を限定参戦させる方向で話がまとまった。

***************************

「セイウン草薙を激闘の末、腕固めで下したフォルトゥナ紫月だが、その代償はあまりにも大きく、F紫月は右ひざの負傷を悪化させてしまった」

「これも運命」

初戦のどさんこドーム大会、オーロラビジョンに映し出された新SPZ王者フォルトゥナ紫月の(身体にバスタオルを巻いてはいるが)温泉入浴シーンに場内どよめき。

「シリーズ中に初防衛戦を行わなければならないため、フォルトゥナ紫月は外傷に効くといわれている上諏訪温泉で温泉治療に励むのであった」

「んん・・・おいし・・・」

温泉治療とか言いつつ露天風呂で燗酒をたしなむF紫月に場内爆笑。

「失意のセイウン草薙が写真集撮影する中、SPZベルトに挑戦の名乗りを上げたのが若手の北条咲、そしてジャーマンの女王ペガサス藤原であった」

このあおりVTRがあって、札幌大会メインで北条咲とペガサス藤原が激突。

エンタメ色を濃くしても試合内容はこの2人は保証書つき。24分44秒の激闘の末、ペガサス藤原が相手の力押しをしのぎ切り、ジャーマン、タイガーSHのスープレックス攻勢で北条から3カウントを奪った。

「く・・・ばかな・・・」

「北条さん、あなた、そんな弱くてよくタイトルマッチとか言えるわね。さいたまドーム、代わりにやってあげるから、休んでなさい!」

ペガサス藤原が初めてマイクアピール。場内どよめき。

***************************

そこから連日、メインはペガサス藤原と北条咲が交互に務めた。どうやらこの2人に欠場中のF紫月、S草薙とでSPZの4強を形成しようというのがSPZ上層部の判断らしい。

そして最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合開始前、あおりVTRが流された。

上諏訪温泉旅館で療養していたフォルトゥナ紫月、露天風呂からサバッと上がるや

(この瞬間どよめく場内)

「ん、もう大丈夫」と言って湯煙の特殊効果が入り、次の瞬間フォルトゥナはリングコスチュームに着替え完了し、そのまま迎えの車に乗り込み諏訪インターから中央道を経て一路さいたまを目指したというギミック。

***************************

第1試合は小川あかりVSオーロラマスク。

「縁故採用で入った小川あかり、いまだに勝てない。母親譲りのぐだぐだっぷりを今日も晒すのか」

セブン山本統括部長が笑うに笑えないアナウンス。

小川あかり、練習の成果を発揮してよく動いたのだが、オーロラマスクのほうがスピードで勝り、徐々に追い込まれていって

「HA」

サイドスープレックスで投げられて13分17秒、3カウントを奪われた。
小川あかり、勝てない。デビューから8か月たっているのに、勝てない。

(あららら・・・やっぱりあの子は格闘技に向いていない・・・・)

ペイパービューで観ていた母親の西花子(48:元フローラ小川)、顔を覆った。

2013年2月22日 (金)

第1,455回 67年目11月 ダイヤモンドシリーズ

67年目11月
「ダイヤモンドシリーズ」開幕。東北地方を南下するシリーズである。タッグマッチ解禁2か月目、だんだんチームにすると絵になる二人が見えてくる。

初戦青森大会、第2試合でアプリコットつばさ、フェアリー三井寺組が、相羽和希、小川あかり組と対戦。入社4年目、同期の2人がチームを結成し、前座戦線を盛り上げる。アプリコットつばさが飛び回ってペースを作り、フェアリー三井寺が攻めるパターン。この日も流れの中でサンドイッチラリアットを決め、新人の小川あかりを悶絶させる。早々と場外でのびてしまった、これは想定内だった相羽、ノーザンライトSHをアプリコットつばさに決める。これは三井寺がカットに入ったが、相羽和希、助けに入った三井寺を場外に抛り落としてから
「はっ!」
バックドロップでアプリコットつばさを倒した。勝負タイム15分47秒。

*************************

第3戦、山形大会。メインは故郷凱旋したセイウン草薙がシングルで務める。相手は北条咲。剛腕ラリアットで絶対王者をたじろがせた北条だが、最後はバックドロップ、パワーボムの猛反撃を受け、最後はティロフィナーレに力尽きた。勝負タイム24分52秒。
「はっきりいって危なかったです。もう北条さんとは10回やったら5回勝てるかどうかというところまできています。」(S草薙)

**************************

最終戦は横スぺ大会。

第1試合は小川あかりVSアプリコットつばさ。まだシングルでの勝ち星のない小川あかり、やはり10分近くなるとスタミナ切れを起こしてしまい息が上がってしまう。そこを突いたアプリコットつばさ、ミサイルキック、ダイビングプレスの大技攻勢で追い込み、2度目のダイビングプレスで小川を仕留めた。勝負タイム8分10秒。

第2試合は相羽和希VSフェアリー三井寺。一時はトップに肉薄した相羽和希が第2試合・・・昔を知るファンはため息。この日はフェアリー三井寺とじっくりしたプロレスを展開。裏投げでペースをつかんだかに見えた相羽だったが、三井寺の逆片エビにつかまり悶絶。それでもこのクラスの選手に負けるわけにはいかないと考えたのか、2度目の裏投げを決めて3カウント奪取。勝負タイム15分36秒。

第3試合は神塩ナナシー、NOTORI組VS中森あずみ、神田幸子。元SPZ王者のベテランがそれぞれパートナーを従えタッグで対戦。神田の強烈掌底が神塩ナナシーをたじろがす。最後は神塩ナナシーが相手チームにつかまってしまい、18分45秒、チョップを打ち込まれてのけぞったところをクルリと丸め込まれて敗北。その試合が終わると休憩。

***************************

外人同士のタッグマッチを挟んで、セミ前からは3大シングルマッチ。まずは北条咲VSセモポヌメ。

―こんな所で止まってられない。
北条咲がベテラン外人をラリアット2連発で仕留めた。勝負タイム9分52秒、内容的にも北条の完勝。25歳を迎えたベテランのセモポヌメ、今一つ元気がない・・・

セミは楽しみなカード、ペガサス藤原VS玄海恵理。
ビッグマチのセミに抜擢されて意気上がる玄海。積極的な力押しでP藤原に嫌な顔をさせる。しかしペガサス藤原もきれいなジャーマンで投げて、これで試合は攻守所を変えることになった。なおも休まずP藤原、ブレンバスター2連発。トラースキックと畳み掛けて玄海から3カウントを奪った。勝負タイム13分36秒。

メインはSPZ戦。王者セイウン草薙に挑むのはフォルトゥナ紫月。
「セイウン草薙。そろそろ空気読め」

セブン山本統括部長がリングイン時に叫ぶ。セイウン草薙、無言でセブン山本を睨みつける。フロントから嫌われる絶対王者。

こんかい、レフェリーはガイア尾白川。そして午後8時22分運命のゴング。
しかしフォルトゥナ紫月、いつも通りのやる気のないファイトに終始。ズルズルと押し込まれていく見慣れた光景に場内溜息。しかしF紫月、やられながらも一瞬の隙を狙っていた。バックの取り合いからスッと腕を極めた。

「・・・・!!」

突然腕関節を取られ痛がり出すセイウン草薙、表情がオーロラビジョンに移されて場内どよめき。耐えられずセイウン草薙はタップしてしまった。勝負タイム22分4秒。場内えええええええの声。これでフォルトゥナ紫月、セイウン草薙の防衛ロードを4度止めた。

11度目の防衛に失敗したS草薙、腕は氷袋で押さえている状態だが、身体のダメージはそれほど深くなく、すたすたと引き揚げた。

「相手の狙いに気付きませんでした。ファンの皆様に申し訳ありません」

2013年2月21日 (木)

プロレス技シリーズ47 ダブルインパクト

タッグマッチの見せ場、合体技。

その中でも難易度の高い技、ダブルインパクト。

仕掛ける方の片方が相手を肩車の要領で持ち上げ、

そのパートナーがコーナーに登ってダイビングラリアットをかまし、そのまま肩車を解いて落とすという危険度の高い大技です。

ダイビングラリアットを放つ方も相手が受けられるように威力を調整する必要がありますし、受ける方も高いところでラリアットを受けるので落ちながら受け身を取るという高い技量が要求されます。

(事実、新人レスラーがこの技を受ける練習で、帰らぬ人となっています)

使う人、受ける人を選ぶ超大技でしょう。

いちおう頭を低く下げてダイビングラリアットを空振りさせるというかわし方もありますが、弱ったところへこの技を食らってしまうとまず返せない威力をもっています。受ける方が軽量だと一回転して腹からうつ伏せ気味に受け身を取るという芸当が可能ですが、それができない選手はまっさかさまに頭から落ちかねないので危険度の高い所以です。

この技の元祖はあのロード・ウォリアーズ。ダイビングラリアットをかますのがホークでした。見栄えと威力の両方が凄い超大技です。新日マットで健介とホークが組んでいたヘルレイザースでもフィニッシュ技として多用されていました。

WASでも合体技の最強として実装されています。似たような属性のコンビですとこの技がよく発動します。

2013年2月20日 (水)

子持ち白魚の天丼うまい20130220

こんばんわ、WAS没頭中の筆者konnoです。

春の息吹を感じるようになってきた最近、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週のスポーツニュース行きます。

■レスリング五輪除外濃厚か

人類最古のスポーツ競技なのに・・・・(渕さん談)

古代オリンピアに端を発するオリンピックは伝統を重んじる大会。それなのに歴史のあるレスリングをいくらテレビ映りが悪いからと言って切ってしまうとは。

プロレスとレスリングは切っても切れない。プロレスリング・ノアとか全日本プロ・レスリングとか。プロレスのベースにはレスリングがある。試合の序盤はレスリングっぽい基本的な攻防があり、そのあと最後の方になって見せ筋の大技がある。

柔道出身者、空手出身者、アメフト出身者、相撲出身者など幅広いバックボーンを受容する懐の深いスポーツがプロレスなのだが、レスリング出身者が最大派閥である。(鶴田さん、三沢さん、川田、渕、諏訪魔・・・)今回の結果に憤怒するレスリング出身者。

「そのオブライトという選手は、レスリングはできるのか?」(オブライトの初参戦前に馬場さん談)

■プロレス

渕正信59歳、倉敷大会で秋山金丸鈴木のバーニングと対戦

大森征矢と組んでバーニングと対戦し、18分ほどで金丸の首固めに敗北。金丸義信とは13年ぶりの対戦。いくらノアが左前になったとはいえ、馬場全日本と武藤全日本は違う団体とはいえ、全日に出戻り参戦するのはどうなのよとも思うが・・・・渕さんの心中はいかばかりか。(割り切っているかもしれないが、聞いてみたい)59歳哀愁。

■侍ジャパン(WBC日本代表)、広島カープに7-0で敗北

いくらチームとしての結束を高めるための強化試合とはいえセリーグ4位の弱い広島カープに7-0で負けるとは、3連覇は絶望的か。ほぼ二軍選手の鈴木に3ラン撃たれたり久本、中崎、戸田といった二線級に抑えられたり・・・・大丈夫なのか。

■マラソン

川内優輝、熊日30kmロードレースを制す

1時間29分台で30kmを走破し優勝。「マラソンで2時間7分台が現実的になってきた」と本人談。練習のはずなのにこのハイペースの走り。来週は本業の仕事が高校受験対応で忙しいので、次回出走は3/3の玉名ハーフマラソン。

今週はこんなところ。

2013年2月19日 (火)

第1,454回 67年目10月 新日本ドーム大会

67年目10月

杉浦新体制下で再始動したSPZ最初のビッグマッチ。新日本ドーム大会。

大看板には「SPZ世界選手権 セイウン草薙VS北条咲」が。

「少しずつ変えていきますよ。徐々に。いきなり自分の理想を現場やファンに押し付けると反発を招きますから、今までの路線を急に変えることはしません」(杉浦社長)

セブン山本のMCのあと第1試合、テレビ解説者席に座ったのは杉浦美月新社長。

「他に誰がいますか?」(杉浦美月)

ようするにそこそこ喋れて技術的なことを平易に説明できる元現役選手はすぐに養成できないと社長が判断し、当分の間テレビ解説を兼務することになった。

「え、まあ…引き続きよろしくお願いいたします」(大日本テレビの吉澤アナウンサー)

第1試合は小川あかりVSアプリコットつばさ。

新人の小川あかり、まだプロとしての動きに難があり、アプリコットつばさのスピードについていけず、一方的に攻め込まれた挙句、7分40秒ダイビングプレスに敗北。

「うう・・・・・・」

小川あかり、初白星が遠い。

「解説の杉浦さん、小川選手初白星が遠いですねえ」

「ちょっと心配です。負けるにしても今日はちょっと内容が悪いですね、努力熱心なのは認めますけど・・・・」

第2試合はNOTORI VSフェアリー三井寺。頃合いをみて三井寺がスッと足を取りアキレス腱固めに捕えた。このあたりの技術はさすが。
「ギウッ」
痛がり出すNOTORI,たまらずギブアップの意思表示。勝負タイム7分9秒。

第3試合はタッグマッチ、玄海恵理、神田幸子組VSフロリダ・ブリーズ、リディア・リチャーズ組。玄海が持ち前のパワーで暴れまわり主導権を握る。

「玄海、連携!!」

サンドイッチラリアットも流れの中で違和感なく決めた。最後は先輩にフィニッシュを譲ったのか、神田がバックブローでブリーズを仕留めた。その試合が終わると休憩。

*************************

外人同士のタッグマッチを挟んで、

第5試合はシングルマッチ、神塩ナナシーVSセモポヌメ。過去何度も死闘を繰り広げてきた間柄だ。セモポヌメの凶悪なバックドロップがさく裂、しかし神塩もダイビングプレスで反撃。やはりこの試合、内容は保証書つきだ。2度目のダイビングプレスを決めた神塩が3カウント奪取。勝負タイム14分24秒。

「ウォーーーーーー」

荒れ狂ったセモポヌメ、クリムレフェリーに八つ当たり、蹴りを入れて引き揚げた。
セミは実力者同士のタッグマッチ。ペガサス藤原、相羽和希VSフォルトゥナ紫月、中森あずみ。

相羽ちゃん以外はSPZベルトを巻いたことのある実力者なので、この試合は盛り上がった。
「これでトドメ」
フォルトゥナのデスクロノグラフが相羽を捕らえたがすかさず藤原が殴ってカット。

「そんな・・・」

関節技絞め技使いはタッグマッチだと不利になる。場内爆笑。最後は4人が入り乱れる動きが自然にできていた。そのバタバタの中で相羽がバックドロップ。これで中森が動けなくなってしまい、3カウントが入った。勝負タイム29分55秒の激戦。

メインイベントはSPZ戦。

王者セイウン草薙VSチャレンジャー北条咲。

馬力があるので番狂わせの可能性があるとSPZマッチメイク委員会は考えたが、セイウン草薙のタイトル戦の時の集中力は尋常ではなく、ノーザンで攻勢の起点を作り、フランケンシュタイナーでなぎ倒し、アキレスけん固めで動きを封じもう一度ノーザン。これは返した北条だが、続けざまに3度目のノーザンを食らっては万事休す。勝負タイム24分57秒、王者が10度目の防衛に成功。通算防衛回数も21となり、歴代7位のビューティ市ヶ谷に並んだ。

「うまく相手の勢いを止めることができました。記録はあまり意識していません。1試合1試合を大切にしてこれからもがんばります」

なかなかセイウン草薙の長期政権が止まらない。

2013年2月18日 (月)

第1,453回 SPZ新たな闘いの始まり

67年目10月

SPZ本社総務経理オフィスの奥にあるガラス張りの社長室。黒田前社長が荷物を段ボールに詰めて移動。新しい席は経理部長の隣である。

「んじゃ、杉浦さん、明日からここの部屋は君が使ってくれ」

「・・・はい」

******************

SPZは人事異動を10月1日付で発令した。

     (新役職)          (旧役職)
杉浦美月 代表取締役社長    広報部テレビ解説担当課長
黒田宏  取締役財務経理担当  代表取締役社長
奥森豊  取締役巡業部長     巡業部長
山本和男 営業統括部長      巡業部レフェリー
上原清香 巡業部監察担当課長 営業部SPZミュージアム館長

10月1日、杉浦美月新社長(36)が新体制について記者会見。

 
「黒田は財務と経理、そして入院中のハルカ選手に関する事項を担当します。私と上原で選手のコンディションをチェックし、現場をコントロールします。また、興行戦略的な部分に関しては山本が担当します。」

続いて発表された10月シリーズのカードで記者団は沸きかえった。マッチメイクは杉浦と上原、そして山本和男が会議で決めるようになった。

「8試合ともシングルマッチというのは育成すべき選手ならともかく、完成された技を持つ選手にとっては負担なので、タッグマッチを復活します」

10月シリーズ初戦、沖縄大会でタッグマッチが16年ぶりに復活。第3試合で北条咲、NOTORI組VSヴェゲラアカ・ウトン、マスクド・ミスティック組。

―カットプレイの練習は道場で特訓した・・・

だが、このメンツでは格上の北条がラリアットでさくっとミスティックを仕留めて12分57秒勝利。

とはいえまだタッグマッチの練習を始めたばかりなので、興行の盛り上がりを考えてメインイベントは実力者同士のシングルマッチを組むようにした。この路線変更は驚きもあったが、最近のSPZは痛々しくて楽しめないという意見も少なからずあったので、賛否両論あったがおおむね好意的に受け入れられた。

***************************

そして最終戦は新日本ドーム大会。

「Welcome to SPZ」

タキシード姿のセブン山本レフェリーがリングに上がり、第1試合開始前のMC。要するにレフェリーだけでなく営業戦略の部分も兼務するようになったからMCも担当。今までにはなかった試みだ。

「今日はメインイベントでセイウン草薙VS北条咲の一戦がある。正直言ってセイウン草薙の天下が長く続きすぎて営業的に困るんだよ(場内笑い)まあ今日はメインは自分が裁くから、高速カウント入れてやるさ」

場内爆笑。

SPZの新たな闘いが始まった。

2013年2月17日 (日)

第1,452回 こんばんわ。杉浦美月です。

67年目9月

シリーズ最終戦・さいたまドーム大会。

「セモポヌメ!セモポヌメ!」

「YEAAAAAAAAA」

第4試合で快勝した常連外人のセモポヌメ、コーナー2段目に上がってウァハハハハと勝どき。相羽和希、ここの所めっきり勝負弱くなった・・・・その試合が終わると休憩。

休憩後、SPZの黒田社長がリングへ。そしてマイクを握った。

場内どよめき。

「いつも応援ありがとうございます。また、このたびはハルカ選手の一件でご心配をおかけいたしまして、誠に申し訳ございません。事故調査委員会のご指摘を受け、わたくしなりにいろいろ考えました結果、小職が16年前から推進してまいりましたスポーツライク路線は、現在の興行スケジュールに照らして無理があることは否めず、いまSPZは方向性を大きく転換しなければならないと痛感いたしましたので、小職は9月末日をもって株式会社スーパースターズプロレスリングゼットの社長を退き、現業の第一線から距離を置くことを決意いたしました。

それでは、新社長を紹介したいと思います」

ええええええええええええええええ?

この重大発表はファンには知らされておらず場内どよめき。

ヘッドセットを外して本部席から立ち上がってからリングに上がったのは、それまでテレビ解説をつとめていた、スーツ姿の杉浦美月。(SPZ46期)

引退後はSPZ広報部に在籍しながらもテレビ解説に専念していたが、次期社長に白羽の矢が立った。

マイクで一言。

「こんばんわ。杉浦美月です」

ええええええええええええええええええええ!!

「10月1日付で、株式会社スーパースターズ・プロレスリング・ゼットの社長を拝命しました。こういう時期にお受けすべきかどうか迷いましたが、ファンのみなさま、選手社員一同とともに、新しいプロレス興行のあり方を希求していこうと思います」

黒田社長が再びマイクを取り

「新しい社長の元、新しいSPZプロレスを提供できるよう。選手社員一丸となって取り組んでまいりますので、今後も応援のほどよろしくお願いいたします」

どう変わるのかは、このとき、知る由もなかった。

そしてセミ前の試合、杉浦美月は本部席に戻って解説。

「杉浦さん・・・・」

「さっきの話はまた今度、リング上の中森選手のレスリングに期待しましょう」

セミ前は中森あずみVS神塩ナナシー。ベテラン同士、ねちっこい試合となった。スカす神塩、組みついて寝かそうとする中森、双方のタクティクスがぶつかり合ったいい試合は、中森がドラゴンスリーパーを決めたところで30分の時間切れのゴングが鳴った。

「ちょっと神塩さんが消極的でしたね。相手の絞め技を警戒しているのはわかりますけど」

セミファイナルはフォルトゥナ紫月VSペガサス藤原。執拗なコブラツイストを仕掛けたフォルトゥナが優位に立ち、最後はデスクロノグラフで17分6秒、ギブアップ勝ちを収めた。

メインイベントはSPZタイトル戦、王者セイウン草薙に挑む挑戦者は北条咲。

先月の初戦京都のノンタイトルで勝利した実績が評価された。

「北条さんは瞬発力が凄いですから、草薙さんから取ってもおかしくないですよ」

解説の杉浦美月が指摘。

緊張感の中、メインイベントのゴング。

「はっ」

いきなり草薙流兜落としで先制するセイウン草薙、そしてしつこくスリーパー責め。馬力のある選手はまず突進力を止めないといけない。そう考えて、さらに空気投げで追い打ち、しかし北条もラリアットで応戦。

「ぐううう」
セイウン草薙苦しげな表情、北条休まずタイガードライバー、2連発で決めた。

ワン、トゥ、ドドドド

セイウン草薙、懸命に反して組みついてバックドロップ、しかし続くフランケンシュタイナー狙いはパワーボムに切り返された。なんという北条のパワー。

しかしセイウン草薙、2度目のトライでフランケンを決めると2度目のバックドロップ、これで頭を打てしまった北条、ついに動きが止まった。

「上原さん!!技借ります」

セイウン草薙のティロフィナーレ炸裂。まともに食らった北条咲、続くフォールを返せず。勝負タイム21分42秒。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ」

9度目の防衛に成功した王者セイウン草薙、ダメージが深いのか慎重に起き上がり勝ち名乗りを受けた。これで通算防衛回数も20に乗せ、過去の大横綱選手と肩を並べた。

2013年2月16日 (土)

第1,451回 事故調査委員会の報告書

67年目9月

SPZ宇都宮市興行の試合後にシャワールームで倒れたハルカの事故から2か月。

いまだハルカは宇都宮市内の病院で生死の境をさまよっている。家族や婚約者の心痛はいかばかりか。

************************

9月シリーズ開始前日に取りまとめられた事故調査委員会の報告。

欲野深三(よくのふかぞう)委員長がSPZ本社会議室で記者会見。SPZの取引のある病院に勤める医師で、フローラ小川や杉浦美月に引退勧告を行ったこともある名医だ。

「身内同然の人間を事故調委員長に据えてやってるパフォーマンス」という評もあったが、「いや、欲野さんは会社側の意向を代弁するだけの人じゃあない」というベテラン記者の声もあった。これまで有耶無耶で終わることが多かったリング禍の再発防止対策。多くのマスコミ記者さんがSPZ本社に集まった。

再発防止を目的とした事故調査委員会(委員長:欲野深三 アポカリプス病院医師)の出した報告書の骨子は下記の内容だった。

欲野深三医師がペーパーを読み上げる。

**************************

◆事故の直接の原因は、宇都宮大会のメインイベントの試合中の動きおよび試合後のハルカ選手の場外マット転落で、ハルカの脳血管に病変が生じたことが主因と推定される。

◆しかし、60分の当該試合の中で、特に危険な技を仕掛けて、頭部からの落下といった危険な場面は見られず、ハルカ選手の身体にはそれまでに疲労が相当量蓄積していたことが推定され、それが事故の遠因となったものと思われる。

◆SPZの年間96試合のスケジュールで、全試合シングルマッチという選手に過度な負担を強いる制度が今回の事故の遠因になったことは明らかである。

◆したがって、事故の再発防止として、

(1)マッチメイクの再検討

(2)選手とフロント幹部とのコミュニケーション強化

(3)試合後の選手ケア体制の見直し

が必要である。

***************************

レスラー、スタッフへのヒアリングでは「男ができて、ハルカさんはそれまでリングに上がるときの悲痛な表情が消えていた」という声もあったが、それはその人に責任の一端を負わせることになりかねないと判断した事故調が事故原因から除外した。

「事故調の提案を、真摯に受け止めます」

これを受けて黒田社長、記者会見を開き、下期VIPリーグ戦レースの中止を発表した。とはいえ興行予定はあり、新企画の予定もすぐには立てられず前売り券もはけてしまっているので、1日7試合の暫定カードを組み、9月の九州シリーズを実施した。メインの試合はセイウン草薙が全会場で務めることになった。

9月シリーズ「ウルトラソウルシリーズ」開幕。玄海恵理は先月のSPZクライマックスで右ひざを負傷し無念の欠場。

「そうですか・・・ええ、わかりました」

ハルカのいない興行も二か月目。毎日病院に確認の電話を入れるセイウン草薙。シングルマッチ7試合という興行スタイルは変わらないが、試合内容はこれまでより若干抑え目となってしまた。これは仕方のないこと。

**************************

最終戦はさいたまドーム大会。

第1試合は小川あかりVSメイプルマスク。小川あかりと手が合いそうな三下外人をブッキングして連日当てた。同期がおらずまだ体ができていないので、これは仕方がない。この日もネタ外人にいいように遊ばれ、DDTで終わったかと思われたが小川あかり、懸命に返してドロップキックで反撃。

「あ、返しましたね。少しは耐える力がついてきたんじゃないでしょうかね」

解説の杉浦美月が感心する。

だが、小川あかりの粘りはそこまでで、すぐに至近距離に詰め寄られてエルボーでなぎ倒されて敗北。勝負タイム9分54秒。小川あかり、まだレスラーの体をしていないというのもあるが、ただただ勝てない。

続く第2試合はアプリコットつばさVSフェアリー三井寺の同期対決。すっかり前座要員が板についた両者の対戦だが、内容は真剣そのもの、最後は逆片エビを決めた三井寺がギブアップ勝ち。勝負タイム12分47秒。

そして第3試合は神田幸子VS NOTORI。

入社2年目のNOTORI、先輩相手に懸命に向かっていったが、ソバットを受けても平然とした神田。DDTを決めて11分15秒、勝利。

休憩前第4試合は相羽和希VSセモポヌメ。

「ウォォォォォ」

先月のSクラ全敗の恨みを晴らすかのように相羽に襲いかかるセモポヌメ。しかし相羽もノーザンで応戦、両者ダウン、場内拍手。セモポヌメ先に起き上ってバックドロップ。一度はぎりぎりで返した相羽だが間髪入れずに2度目を食らってしまって万事休す。

「YEAAAAAAAAA」

セモポヌメ、コーナー2段目に上がってウァハハハハと勝どき。相羽和希、ここの所めっきり勝負弱くなった・・・・

 
「相羽選手も最近は大技くらった時に動きが止まるようになってきましたから。ハードな受け身が取れなくなってきていますね」(解説の杉浦美月)

その試合が終わると休憩。

2013年2月15日 (金)

第1,450回 さあ、大変なことになってきました

時に西暦2075年、9月中旬の木曜日

杉浦美月(36)(SPZ46期・現SPZ広報部テレビ解説担当課長)は大日本テレビとの打ち合わせを終えて、SPZ本社広報部の自席でコーヒーを飲みながら解説資料に手を入れていた。

杉浦美月の解説は技術的なことを落ち着いて話し、かつ選手への評価が辛口なので、ファンの評判が上々であった。

(あ、きょうは18時から社長たちと野球観戦なんだ)

杉浦美月、パソコンの電源を落とすや上着を羽織って、地下鉄に乗りみなとみらい地区へ向かった。

横浜みなとみらい地区に数年前にできた横浜ベイドーム球場のロイヤルボックス。ながいあいだ関内の横浜スタジアムが本拠地だったが、ついに数年前に横浜ベイドームが完成し、ベイスターズの本拠地もそちらへ移転したのである。

「どうも」

 「おうこっちだ」

そこにはSPZの黒田社長、そしてなぜか元フローラ小川がいた。

「横浜ベイスターズが77年ぶりに優勝するかもしれないので、呼ばれました」

いまはホテルの料理人をしているフローラ小川(本名:西花子)、父親が熱狂的ベイスターズファンだったのでその影響を受けている。

「まあ弁当でも食いながら野球観戦しよう」

フカヒレスープつきのウルトラシウマイ弁当(3000円)を食べながら4人はまったりと野球観戦。

2075年の横浜ベイスターズは新しく就任した監督が「いい先発投手がいなければ1イニングずつ投げさせればいいじゃない」という戦法を考え出し、そこそこの中継ぎ抑え投手をかき集めて1イニングずつ投げさせる戦法が功を奏し、失点を防いで少ない得点で勝ち、9月中旬の時点で2位の大日本メディア・ギガンテスに5ゲーム差をつけて首位を走っていた。この日はそのギガンテスを迎え撃っての首位攻防3連戦の最後、

ライトスタンドの興奮もピーク。

8回裏、3対3で迎えた横浜の攻撃、ツーアウト一塁二塁のチャンスで打順は9番、ピッチャーのところだが、ここで横浜ベンチが動いた。

「バッター、三崎に代わりまして、スコーラン、背番号4」

ドワアアアア!!!!

今年の横浜ベイスターズは9番のところで必ず代打を出す。投手が1イニングずつ投げるので「代打の切り札を4人」有し、得点力アップを図っていた。そしてこのチャンスで代打に出たのは42歳だが元メジャーリーガー600発男で打撃だけなら定評のあるスコーラン。

「で、こんなときにいうのもなんだが」

2本目の缶ビールを飲み終えた黒田社長が杉浦に近寄り声をかける

「はい」

 「あなた、SPZの社長をやりなさい」

「えっ」

杉浦美月絶句

ロイヤルボックスでのひそひそ話をよそにライトスタンドはハイテンションマックス!!

♪駆け抜けるダイヤモンド 両手を高く上げ ドームにとどろく歓声が 君の胸を焦がす

「ここはあなたが最適任だと私が判断した」

 「しかし・・・・私はそんな器では」

ピッチャー第3球を投げた

カキーン

スコーランの放った打球はベイファンの埋まるベイドーム・ライトスタンドへ一直線。スコーラン22号ホームラン。ライトスタンドは大興奮、レフトスタンドは悲鳴がとどろく!

6対3。ベイスターズが勝ち越しに成功。

マウンド上でうなだれるギガンテスの中継ぎエース。

「理由を聞かせてください」

 「まず、今回こんなことがあったので、社長交代はしなけりゃならん。で、後任はまず選手の安全を考えてますということで受け身を取ったことのある人というのがマスト。そして現役選手たちとコミュニケーションのとれる人間というのもマスト。で、付加的条件として会社の数字がある程度分かる人。そう考えると最初に浮かんだのは杉浦さん、あなただ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 「杉浦さん、いま叩かれているSPZをまとめられるのは、あなたしかいないと思いますよ」

杉浦のデビュー戦の相手を務めたことのあるフローラ小川も諭す

万歳するライトスタンド。

「カモーン、ベイスターズヴィクトリー、ハッスルヴァービー、ゴゴーゴー」

77年前優勝時の当時4番のテーマ曲で盛り上がるライトスタンド

杉浦美月、頭を抱えていたが、

「少し考えさせてください」

レフトスタンド下のブルペンから「高鳥屋」と書かれたリリーフカーが出てきた。これ以上点差を離されるわけにはいかないと考えたギガンテスは、ピッチャーを交代し抑えの切り札をマウンドに送り込まざるをえなくなった。アナウンサーが叫ぶ。

「さあ、大変なことになってきました!」

 

2013年2月14日 (木)

プロレス技シリーズ46 アックスボンバー

ラリアットとどこが違うのかというのもありますが、

今回ご紹介するのはアックスボンバー。

あのハルク・ホーガンがハンセンのラリアットを参考に、アレンジを加えて使いだした・・・というのが始まりのようです。

ハンセンのラリアットはフットボール出身者らしい腕力と突進力にものを言わせて左腕をぶんっ!と振りぬくのに対し、アックスボンバーは直角にひじを曲げたフォームを作ってその形を崩さずに相手のノドもとから顎のあたりをめがけてヒットさせるという技です。

曲げた肘の形が斧にたとえて、それを叩きつけるので斧爆弾、アックスボンバーと名付けられたわけです。

どうみてもハンセンのラリアットの改良型なのですが、あの猪木を舌出し失神に追い込んだ(ことになっている)ので、ホーガンの日本での必殺技として広く知られるようになりました。(ホーガンはアメリカではレッグドロップをフィニッシュに使っています)新日マットで多くの強豪レスラーをこの技で沈めています。たしか日米レスリングサミットのメインでは「コピー元」ハンセンをもアックスボンバーで沈めています。

日本人で使い出したのが大森隆男。ノーフィアー結成時前から必殺技として使い出しています。本家同様仕掛ける前に「アックスボンバー!」と叫んでから使っています。それまで中堅レスラーだった大森がこれを使いだしてから大ブレイクしていきました。大森のアックスボンバーはドリーファンクジュニアのエルボースマッシュを参考にしたのか、下顎をアッパー気味に撃ちぬくような感じで使用されています。

WASでは実装されていません。あまりにもラリアットと似ているので。いや技の名前変えればいいんだけれど。

2013年2月13日 (水)

新宿連続飲酒状態20130213

こんばんわ。

もうすぐ冬が終わり花粉の季節がやってきます。皆様いかがお過ごしでしょうか。

最初の大学受験から20年。あのころはこんな状況に陥ってしまうとは(ブラック企業に勤める会社員でいちおう管理職、私生活では2次元中毒者)予想だにしなかった。

まあ、今週のスポーツニュース。

■プロレス

・全日本の2月シリーズ開幕。秋山金丸鈴木の3人が全日地方巡業参戦。

いまのところ単純に参戦レスラーの人数が増えているのでメインは8人タッグのイリミネーションマッチになっております。全日本も観客動員では苦戦しているので、今後、誰が切られるのかということを考えると・・・・

・リードフレアー(フレアーの次男)も巡業中、中之上を足4の字固めで下す。

実力的には若手の域を出ないようだが、まあ大レジェンドの息子なので。

・TARU、ダイヤモンドリング(佐々木健介のところ)で約1年8か月ぶり復帰

まあ、平井さん事件でTARUさんも社会的制裁を受けたことでしょうし、本人も食べていかなければならないので復帰は仕方ないのでしょう。ヤッシーと組んでVM再結成。復帰戦はジャーマンに敗れたものの、さっそくダイヤモンドリングの若手2人を勧誘。

・大仁田、電流爆破で曙に勝利

ゼロワン大阪大会、55歳のオッサンが曙を電流爆破バットで殴って勝利。プロレスは何でもありな競技だ。いまの大仁田さんを見ているとあらためてそう思う。

■野球

12球団がキャンプ中。DeNAの新外国人・モーガンは早くも紅白戦でシュアな打撃を見せる。これで先発の頭数さえそろえば、そろえば、ひょっとしたらひょっとしたら・・・

■相撲

大相撲トーナメントは鶴竜が優勝。まあエキシビション扱いなので。

三役復帰が有力なワザ師力士・安美錦(34)婚約。日馬富士の横綱昇進記念パーティーで知り合って交際2か月での婚約。プロポーズの言葉は「オレの味噌汁を作ってください」

今週はこんなところ。

2013年2月12日 (火)

第1,449回 67年目9月時点のプログラムから

67年目9月
恒例のプログラム選手紹介から。

南国の太陽 神塩ナナシー

本名:同じ。2050年11月12日、沖縄県石垣市出身、ブレード上原は同じ中学の一期先輩。ブレード上原に紹介されてSPZ58期でデビュー。2066年5月11日、カイメッセ山梨大会での対 ジュリア渡辺戦でデビュー。おっとりとした性格ながらリング上では思い切りのいいファイトを見せる。第61回SPZクライマックスで優勝し、先輩の上原といよいよトップ争い。自分のペースで試合を作れるうまさに磨きをかけ、SPZ世界王者に輝く。得意技はアラビアンプレス。ネックブリーカードロップ。
入場テーマ曲:リバース・オブ・ザ・ビート(サンディ・ネルソン)

情熱バカ 相羽和希

本名:同じ。2051年7月12日、石川県金沢市出身、SPZ59期として、2067年4月19日釧路厚生年金アリーナ大会での対 村上千秋戦でデビュー。荒削りだが、スタミナ切れを恐れない当たって砕けるファイトで場内を沸かせる。得意技はノーザンライトスープレックス。
入場テーマ曲:胸を張ろう!(夏樹リオ)

SPZの技巧派 中森あずみ

本名・同じ。2051年10月29日。徳島県阿波池田市出身。SPZ59期として採用され2067年6月10日、山口周南大会での対真鍋つかさ戦でデビュー。スパーリングで覚えた内容を着実に本番でも披露する地道なファイトで順調に出世し、VIP入りを果たしSPZ世界王者に輝く。得意技はSTO,コブラツイスト。
入場テーマ曲 ジャスト・コミュニケーション (TWO=MIX)

静かなる狙撃者 ハルカ

本名:大月遥、2052年11月23日、神奈川県大和市出身。SPZ60期として採用され2068年5月11日、カイメッセ山梨大会での対 中森あずみ戦でデビュー。上背を生かした打撃技はただただ脅威。ジャンピングハイキックは「アルティマシュート」と呼ばれ、猛威を振るう。そしてついにSPZ世界王者に輝き、第63回SPZクライマックスでも優勝し、団体トップにのし上がる。2075年、宇都宮での試合後に脳血管疾患で倒れ、長期入院中。一日も早い回復が待たれる。得意技はアルティマシュート、ニーアタック。

入場テーマ曲:Rumbling Hearts(栗林みな実)

草薙流の伝承者 セイウン草薙

本名:非公開。2053年11月21日、山形県朝日町出身。あの草薙みこと、スイレン草薙を輩出した草薙神社から推薦があり、SPZ61期として入門。2069年4月12日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 初瀬唯戦でデビュー。草薙流古武術で培った投げ技のキレを生かしてぐんぐん出世し、入社1年余りでSPZ世界王者に輝き、SPZの絶対的エースとして君臨。得意技は草薙流兜落とし、空気投げ。
入場テーマ曲:暉映の戦場(信長の野望)

疾風星 フォルトゥナ紫月

本名:伊吹香月、2053年12月27日、富山県八尾市出身。柔道の経験があり、SPZにスカウトされる。2069年6月15日、周南体育館での対 セイウン草薙戦でデビュー。通好みのねちっこいファイトスタイルで固定ファンも多い。力も意外とあり、コブラツイストでセイウン草薙からギブアップを奪ってSPZ王者になった一戦はファンの語り草になっている。得意技はデスクロノグラフ、ムーンサルトプレス。

入場テーマ曲:キャプチュード

ヤングライオネス ペガサス藤原

本名:藤原寿子。2055年2月23日、栃木県宇都宮市出身。中学時代からスポーツ万能で、SPZスカウトの目に留まりSPZ62期として2070年5月4日、カイメッセ山梨大会での対 村上千秋戦でデビュー。得意のジャーマンで頭角を現し、SPZ世界王者にも輝く。得意技はジャーマンスープレックスホールド。
入場テーマ曲:勇者の挑戦(ドラゴンクエスト)

期待の新星 アプリコットつばさ

本名:非公開。2056年2月28日、愛媛県松山市出身。スポーツ経験を買われてスカウトされ、SPZ63期として2071年5月20日、松山市武道館大会での対 ペガサス藤原戦でデビュー。体格やパワーに難があるものの身のこなしが軽く、前半戦を沸かせる。得意技はシューティングスタープレス。
入場テーマ曲:ディヴェルティメントK137 第2楽章(W.A.Mozart)

不屈の闘志 フェアリー三井寺

本名:石山法子、2055年10月3日、滋賀県大津市出身。SPZの新人テストに合格し、SPZ63期として2071年5月15日、岡山武闘館大会での対 真鍋つかさ戦でデビュー。練習には熱心に取り組み、パワーをつけさらなる飛躍をうかがう。得意技はSTF。
入場テーマ曲:TOY BOY(シニータ)

みなぎるパワー 北条咲

本名・同じ。2057年3月7日、富山県射水市出身。学生時代は弓道に打ち込むが、SPZのスカウトの目に留まり、SPZ64期として2072年4月16日、京都府立体育館大会での対 フェアリー三井寺戦でデビュー。持ち前の馬力でデビュー3連勝という団体初の離れ業をやってのける。最近は上位戦線で活躍し、セイウン草薙から白星を挙げるなど壁を破りつつある。得意技はラリアット、パワーボム。

入場テーマ曲:チゴイネルワイゼン(サラサーテ)

一撃必殺 神田幸子

本名・同じ。2056年12月7日、茨城県ひたちなか市出身。SPZの新人テストに合格し、2072年4月22日、どさんこドーム大会での、対フェアリー三井寺戦でデビュー。デビュー戦を勝利で飾る。練習熱心な性格で暇さえあればサンドバッグを叩いて打撃の強化に励んでいる。守勢に回った時の対応が今後の課題。得意技はステップキック。
入場テーマ曲:メイキング・ラヴ(イングヴェイ・マルムスティーン)

リングの魔豹 加賀美明日香

本名・同じ。2058年1月15日、長崎県諫早市出身。柔道の経験を買われ、SPZにスカウトされ、2073年4月17日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 神田幸子戦でデビュー。抜群のルックスとスタイルで会場人気急上昇中。得意技はアキレスけん固め。現在は長期休養中。
入場テーマ曲:HALLUCINO(KOTOKO)

玄界灘の鷹 玄海恵理

本名:古賀恵理、2058年9月13日、福岡県北九州市出身。170cmの大柄な体格を見込まれ、SPZにスカウトされる。2074年4月16日、京都府立体育館大会での対 神田幸子戦でデビュー。馬力はなかなかのものがあり、入社2年目でSPZクライマックスに抜擢される。得意技はラストライド。
入場テーマ曲:いざゆけ若鷹軍団

山奥のくの一 NOTORI

本名:非公開、生年月日、非公開。山梨県早川町出身。奈良田忍者養成所で忍者としての基礎を叩き込まれ、対人格闘能力向上のためSPZに武者修行に預けられる。SPZ66期として2074年8月2日、釧路厚生年金アリーナ大会での対ジョーカーウーマン戦でデビュー。忍者の経験を生かした素早い戦闘で、上をうかがう。得意技はフェイスクラッシャー。

入場テーマ曲:協奏曲集「調和の幻想」第6番(RV356)第2楽章(A・ヴィヴァルディ)

SPZの闘う3代目 小川あかり
本名:西明里。2059年11月28日、東京都渋谷区出身。母親は元SPZ王者のフローラ小川、祖母はSPZ1期生の小川ひかるというプロレス家系に生まれ、SPZの新人テストに合格し、SPZ67期として2075年4月21日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 相羽和希戦でデビュー。まだまだ発展途上だが、プロレス一家の血筋で今後が期待される。得意技はエルボー、ドロップキック。

入場テーマ曲:セントポール組曲第4楽章(ホルスト)

レフェリー セブン山本

本名:山本和男 2042年11月7日、静岡県浜松市出身、SPZにはリング設営の契約社員として入社。器用さと温和な性格を買われ、当日券やプログラムの販売もこなす。選手からはいじられキャラとして愛されている。石川レフェリーの負傷により代打レフェリーに指名され、動きが良かったのでそのまま前座のレフェリーに昇格。SPZで40年ぶりの男性レフェリーとして試合を裁く。最近は社歴も長くなったので、外人選手のマネージャーを買って出てマイクを握ることも多い。趣味は英会話教室通い。

チーフレフェリー ガイア尾白川

本名・尾白川舞 2047年2月16日、福島県須賀川市出身、SPZの入門テストに合格し、SPZ54期として2062年5月6日、カイメッセ山梨大会での対 ミントス・フジニャーノ戦でデビュー。2069年7月、現役引退しレフェリーに転向。現役時代の身のこなしを生かしたレフェリングで人気を博し、タイトル戦を裁くチーフレフェリーとなる。

レフェリー 村上千秋
本名・同じ 2046年12月5日、鳥取県米子市出身。米子市レスリングスクールからの推薦でSPZ入り、SPZ54期として2062年5月6日、カイメッセ山梨大会での対 杉浦美月戦でデビュー。2070年、現役引退しレフェリーに転身。若手選手を叱りつけながらのレフェリングで前座戦線を沸かせる。

レフェリー チェリー・クリム

本名・非公開。2053年、イギリス・ロンドン出身(自称)。EWAマット2071年、レスラーとしてデビューするもまったく芽が出ず、EWAフロントから半ば見放される形で日本に留学に出される。その3か月後、SPZ道場でのスパーリング中にコーナーポストから足を滑らせ落下し、右ひざ骨折の大けがを負う。使えないので本国送還も検討されたが、EWAとの関係を考慮し、レフェリーとしての雇用が決まる。現在は第1試合で頼りにならないレフェリングで笑いを取る。

リングアナウンサー 奥森豊
2020年6月11日、東京都瑞穂町出身、2043年入社、学生時代はコーラス同好会に在籍していた経験を買われ、新卒で巡業部に配属され、後半戦のアナウンスを担当。趣味は旅行。

リングアナウンサー 鈴木たくろう
2034年6月30日、神奈川県横須賀市出身。2057年入社。グッズ販売やリングアナ、雑用まで何でもこなすSPZ期待の中堅社員。趣味はDTM。

リングドクター ハルシオン六条

本名・六条美也。2047年4月21日、北海道せたな町出身。北斗星大学医学部を卒業後、蝦天堂大学病院で外科医として勤務する傍ら、SPZのリングドクターに就任し、首都圏興行を中心に随時参戦。得意技は注射で、選手全員から恐れられている。

2013年2月11日 (月)

第1,448回 嵐の中のSPZクライマックス(下)

第67回SPZクライマックス リーグ戦も佳境。

第7戦は仙台市グランドアリーナ大会。
ベケシャ・ウトン(5点、ラリアットからの片エビ固め 13.08)ダークフローラ(4点)
外人対決はベケシャ・ウトンが制した。

F紫月(12点、デスクロノグラフ 11.19)玄海(2点)

若手の挑戦を真正面から受けたフォルトゥナ。ボディスラムで何度も投げられたものの、タックルでなぎ倒しレッグドロップ。これで形勢逆転し、すかさずデスクロノグラフでしめあげてギブアップ勝ちを収めた。これで全勝をキープしたまま千秋楽の決戦へ向かう。

P藤原(7点、時間切れ引き分け)神塩(6点)
ペガサス藤原が相手の攻めをひとしきり受けて、ジャーマンで反撃開始、逆片エビで痛めつけて、タックル連発でペースを握り、あとは仕留めるだけ・・・となったところで時間切れのゴングが鳴った。
「決めきれなかった・・・・」(P藤原)

S草薙(12点、バックドロップからの片エビ固め 6.54)セモポヌメ(0点)

この試合はセイウン草薙が完勝。ノーザン連発でペースを握りバックドロップでトドメ。7分足らずの省エネプロレス。

この結果優勝の行方は最終戦のS草薙VSフォルトゥナ紫月の直接対決にゆだねられうことになった・・・

**************************

最終戦は、本拠地に戻って横スペ大会。
ダークフローラ(6点、逆片エビ固め 14.20)神塩(6点)

相手の蹴りで鼻から流血してしまい、鮮血を振りまきながらファイトした神塩。アラビアンプレス、ダイビングプレスで勝ちに行ったが返されてしまい、逆片エビ固めで絞り上げられ、出血がおびただしいので危険と判断した山本レフェリーが試合を止めた。

ベケシャウトン(7点、ラリアットからの片エビ固め 16.54)セモポヌメ(0点)

新外国人ベケシャ・ウトン。大健闘の7点でリーグ戦を終えた。この日は得意のラリアットで外人対決を制し有終の美。
「オオオオノオオオ」
7年前の優勝者のセモポヌメ、まさかの全敗でリーグ戦を終えた。

P藤原(9点、サソリ固め 13.30)玄海(2点)

玄海がラリアット、ステップキックなどで積極的にP藤原を攻め込んだのだが、P藤原、逆片エビ固めで動きを止めると、続けざまにサソリ固めでギブアップ勝ちを収めた。

「これが現実です。もっと鍛えて強くなります」(玄海)

入社2年目の玄海、攻める姿勢はよかったのだが、結果は残せず、セモポヌメに勝てただけの2点に終わった。

S草薙(14点、パワーボムからのエビ固め 15.37)F紫月(12点)

勝ったほうがSPZクライマックス優勝の一戦。しかしセイウン草薙がいつも通り白星製造マシンぶりを発揮しノーザンライトでペースを握る。F紫月、デスクロノグラフを決めたがこらえられ、ロープに逃げられてしまった。

「はっ」

こうなるとフォルトゥナ紫月苦しい。セイウン草薙、フランケンシュタイナー2連発で追い詰めてから

「はああっ」
パワーボムで叩きつけ、全体重を浴びせかけてフォール。これで3カウントが入った。
セイウン草薙、4連覇達成!!過去5人(吉田龍子、B市ヶ谷、M祐希子、G山本、美冬)しか達成していない偉業を成し遂げた。

「日々の積み重ねが優勝につながったようです」

バックステージで大トロフィーを受け取り、記者さんにこたえるS草薙、

恒例の表彰式、今年は事情により割愛された。賞金の200万円は後日S草薙の銀行口座に振り込まれた。

2013年2月10日 (日)

第1,447回 嵐の中のSPZクライマックス

引き続き第67回SPZクライマックスの模様を

第4戦は若鯉球場大会。

ダークフローラ(4点、ハイキックからの体固め 13.58)セモポヌメ(0点)

ダークフローラがそのCQC技術を発揮し、セモポヌメを蹴り倒して2勝目を挙げた。

「クッ…」

優勝経験のあるセモポヌメまさかの3連敗。

神塩(2点、アラビアンプレスからの体固め 16.36)玄海(2点)

ベテランの神塩が16歳入社2年目である玄海の挑戦を受けた試合。玄海、ラストライド、パワースラムと持てる技を出し尽くして神塩を追い込んだが、受けきった神塩、シャイニングウィザード、アラビアンプレスで反撃して、若手の挑戦を退けた。
玄海、敗れたものの元SPZ王者を相当追い込んだ。

F紫月(6点、裏投げからの片エビ固め 29.55)P藤原(4点)

2連勝同士の対戦。熱い攻防が繰り広げられたが、タイムアップぎりぎりで裏投げを決めたフォルトゥナ紫月が勝利。

S草薙(6点、フランケンシュタイナーからの体固め 6.14)ベケシャ・ウトン(0点)

セイウン草薙、危なげなく3連勝。初来日外人の挑戦を余裕で退けた。

***********************

第5戦は名古屋しゃちほこドーム大会。
神塩(4点、ダイビングプレスからの体固め 14.16)セモポヌメ(0点)

神塩ナナシーが2勝目を挙げた。セモポヌメの猛攻を振り切って、ダイビングプレスで逆転勝利。ベテランのセモポヌメ、全く調子が出ないのか、4連敗・・・・

ベケシャ・ウトン(2点、ラリアットからの片エビ固め 12.22)玄海(2点)

初来日外人のベケシャが初白星。若手の力押しをしのぎ切って、ラリアットを決めて勝利。

F紫月(8点、デスクロノグラフ 12.37)ダークフローラ(4点)

フォルトゥナ紫月4連勝。得意のデスクロノグラフでしめあげてギブアップ勝ちを収めた。

S草薙(8点、ノーザンライトSH 13.34)P藤原(4点)
セイウン草薙も全勝キープ、P藤原のジャーマン、ブレーンバスターを受けきって、ノーザンライトでトドメ。
「何とか・・・勝てたようですね」

*************************

第6戦は札幌、どさんこドーム大会。
神塩(5点、時間切れ引き分け)ベケシャ・ウトン(3点)

この試合は両者譲らず時間切れ引き分けに終わった。神塩がお得意ののらりくらりファイトに持ち込み、相手の峻烈な打撃を何とかこらえ、タイムアップまで粘った。

P藤原(6点、ジャーマンSH 13.00)ダークフローラ(4点)

ペガサス藤原快勝。相手の打撃をかいくぐってのファイト。最後はジャーマンで投げ切り3カウント奪取。

F紫月(10点、ムーンサルトプレスからの体固め 17.35)セモポヌメ(0点)

なんとか初勝利を挙げようと必死のセモポヌメだったが、フォルトゥナもここで取りこぼすわけにはいかないので、ラフ殺法を受けきって、デスクロノグラフでぐったりさせて、ムーンサルトでトドメをさした。

S草薙(10点、草薙流兜落としからの片エビ固め 10分くらい)玄海(2点)

初顔合わせが札幌で。
―力はある。でも・・・動きはまだまだ
玄海のボディスラム3連発をあえて受けて、相手の力を確認するS草薙。そのあとタックル、空気投げで反撃開始、倒れたところをレッグドロップ。玄海、力任せのラリアットを放ったが、これでS草薙の顔色が変わった。
「勝たせていただきます」
組みついて草薙流兜落とし炸裂。玄海恵理これは返せなかった。
「力はあるので長引くと危険だと感じました」(S草薙)

第67回SPZクライマックス、S草薙とフォルトゥナが5連勝。

2013年2月 9日 (土)

第1,446回 嵐の中のSPZクライマックス(上)

67年目8月
恒例のSPZクライマックス。出場者は以下の8名。ハルカの病状もこともあり、ことしは前夜祭の記者会見が行われなかった。

◆神塩ナナシー(24)3年連続7度目の出場
第61回大会優勝

◆セイウン草薙(21)4年連続5度目の出場
下期レギュラーシーズン1位

第64回・第65回・第66回大会優勝

◆フォルトゥナ紫月(21)3年連続3度目の出場
上期レギュラーシーズン1位

◆ペガサス藤原(20)2年連続2度目の出場
下期レギュラーシーズン3位

◆玄海恵理(16)初出場 若手フレッシュ枠
団体所属はこの5名だけで、あとは招待選手。

◆ユーリ・セモポヌメ(年齢非公開)3年連続7度目の出場
第60回大会優勝

◆ダークフローラ・クオーター(24)2年ぶり2度目の出場

◆ベケシャ・ウトン(年齢非公開)初出場

なお、入社3年目の加賀美明日香が今回の件で「思うところがあって」無期限欠場に入ることが発表された。

**************************

事故原因が究明されるまで興行を自粛すべきではという声もあったが、SPZ黒田社長は「私ども百数十名の選手、社員も家族を含めそれぞれの生活がありますので、予定通りの興行スケジュールを続けることをどうかご理解ください。再発防止にかんしては調査委員会の指摘をもとに徹底いたします。」

「一歩間違っていたら自分がそうなっていた可能性は否定できません。それでも私を含め選手は皆、熱いファイトを提供してゆきます。」(セイウン草薙)

負傷欠場明け、セイウン草薙も今回の一件で相当ショックを受けたようで、初戦の京都大会では北条咲にパワーボムで初めて3カウントを許した。

**********************

京都大会、シャワー室の入口に女性マネージャーがつく態勢がとられた。入室時間をチェックし、6分たっても退出しない場合、声をかける運用である。試合後にぶっ倒れても早期発見できるようにという配慮。

「2人部屋・・・ですか・・・」(セイウン草薙)

巡業の部屋割りも年長選手はいままでシングルルームだったのが、若手選手とのツイン使用に改められた。就寝中に何かあっても同部屋の選手が早期発見できる体制らしい。選手達にはこの措置は概して不評だったが、リスク回避ということで会社サイドに押し切られた。

「できることからはじめようということです」(黒田社長)

**************************

2戦目の大阪大会からリーグ戦がスタート。

玄海(2点、パワースラムからの片エビ固め 12.20)セモポヌメ
オープニングマッチに人気者セモポヌメ登場。ラフファイトで玄海を追い込んだまではよかったが、
「どりゃあ」
玄海、パワースラムで逆転大勝利。Sクラ初戦で白星を飾った。

「おっしゃー」

P藤原(2点、DDTからの片エビ固め 13.14)V・ウトン

新外国人のベケシャ・ウトン、セミ前でペガサス藤原と対戦。まだSPZマットでの戦い方をつかみかねているのか消極的なファイトに終始。ペガサス藤原、危なげなくDDTで白星発進。

F紫月(2点、デスクロノグラフ 20.13)神塩

神塩ののらりくらりペースにはまりかけたF紫月だが、20分経過のアナウンスと同時にデスクロノグラフを決め、ギブアップ勝ちを収めた。

S草薙(2点、アルティマシュートからの体固め 12.26)ダークフローラ

セイウン草薙、危なげなくダークフローラを追い込み、アキレス腱固めで動きを止めておいてのバックドロップ、そして
「アルティマシュート!!」

ハルカの必殺技の名前を叫ぶセイウン草薙に場内どよめき!!
ライバルの必殺技を借用したS草薙、不恰好だが威力のある飛び蹴りでダークフローラを退けた。

「最後のは・・・まあその・・・選手みんなの思いです」(S草薙)

第3戦は九州ドーム大会。

ダークフローラ(2点、脇固め 11.31)玄海(2点)

ダージュフローラの蹴りで流血してしまった玄海、そのままズルズル押されてしまい、裏拳で意識が遠のいたところ脇固めに極められ、無念のギブアップ負け。玄海、地元凱旋を飾れず・・・・

P藤原(4点、ジャーマンSH 11.59)セモポヌメ(0点)
セモポヌメの荒っぽい攻めに苦しんだペガサス藤原だが、ジャーマン一発で逆転勝利を収めた。これで2連勝スタート。

F紫月(4点 コブラツイスト 18.25)ベケシャ・ウトン(0点)

フォルトゥナ紫月、危なげなく2勝目。ベケシャ・ウトンをグラウンド地獄に引きずり込み、最後はコブラツイストで絞り上げて白星ゲット。

S草薙(4点、アキレス腱固め 15.08)神塩(0点)

ベテランの神塩が現エースのセイウン草薙と相対。いつものゆったりペースで時間切れ引き分けを狙ったが、よく見ていたセイウン草薙、隙を見逃さず--アキレス腱固めでさくっとギブアップ勝ち。

第67回SPZクライマックス、ペガサス藤原、セイウン草薙、フォルトゥナの3人が連勝スタート。(続きます)

2013年2月 8日 (金)

第1,445.7回 SPZに非常ベル

時に西暦2075年8月

宇都宮市の救急病院。

宇都宮大会の試合直後に倒れたSPZ60期のハルカは意識不明の重体が続いていた。

開頭手術で応急処置したものの、症状は予断を許さない状態だった。

事故以降、彼女の婚約者である加藤貴明(31:コンテック流通機器2課 課長)は宇都宮郊外にウイークリーマンションを借り、病院に日参したが、ハルカは意識を取り戻さなかった。

 「また・・・いらしてたんですか」

ハルカ入院対応担当兼SPZミュージアム館長の上原清香(24)、病院のロビーで、

「進展ありませんか」

 「・・・・ええ」

加藤貴明、椅子に腰掛け手で顔を覆った。天国から地獄へ突き落された加藤氏、都内の会社でのSEの仕事も滞りがちになり、社内での評価を落としていた・・・・

(ハルカ・・・戻って来てくれ・・・)

************************

「責任者は責任を取るためにいる」

SPZの緊急幹部会議で、黒田宏社長が辞任を表明。

「今回こういうことがあったわけだから、事故調査委員会の報告とともに引責辞任する」

「後任については、自分に案があるので、後日、推薦させてほしい。基本的には受け身を取った方で…考えている」

************************

横浜戸塚のSPZ本社倉庫

SPZクライマックスの駅貼りポスターが大量に置かれていた。年に一度の書き入れシリーズで、宣伝広告も結構な額をかけていたが、今回の事情をかんがみ、駅貼り広告、テレビCM、デジタルサイネージなどのPR活動は「当面自粛」となった・・・

2013年2月 7日 (木)

プロレス技シリーズ45 ダイビングボディプレス

今回ご紹介するのはダイビング技でも最もポピュラーなやつ、

ダイビングボディプレスです。

原理は簡単で、あおむけにダウンした相手へ素早くコーナーに登り、相手の体めがけ自ら豪快にダイブして、自分の身体で相手の身体を押しつぶすように落下するという見栄えのいい大技です。位置のエネルギープラス仕掛ける方の体重が落っこちてきますので説得力は抜群。

巨漢選手がこの技を仕掛けると食らった方は文字通りぺしゃんこにされ、ひとたまりもありません。しかし巨漢選手は概して素早さに難があるのでコーナー最上段に登るまでが大変です。高木功(嵐)選手、ジャイアント・キマラ選手あたりの堂々とした体躯の選手が仕掛けると圧巻。

ジュニア選手も身軽さ跳躍力をアピールするのにこの技を多用します。ムーンサルトやシューティングスタープレスなど高難度の技もあるので、試合中盤から終盤へのつなぎ技という位置づけです。

フォームはただ単純にべしゃっとダイブするタイプ、空中で屈伸するタイプ、空中で手足のフォームをピシッと決めるタイプなど、使い手によって多少異なります。

この技の名手はジミー・スヌーカ。ヘビー級外人にしては抜群の跳躍力を活かしスーパーフライと呼ばれていました。あとは三沢光晴さん。空中で屈伸を入れる独特のフォームで、試合後半での痛め技として多用されていました。92年のチャンピオンカーニバル公式戦ではこれで渕正信から3カウントを奪っています。フォームが美しいのはAKIRA選手、ムササビプレスと呼ばれています。そして現代では何と言っても棚橋弘至選手。ハイフライフローの名前で新日マットを席巻しています。

WASでも当然実装されています。菊池理宇がガンガン仕掛けています。

2013年2月 6日 (水)

リアルはゲームよりはるかに厳しい 20130206

こんばんわ、WAS没頭中、筆者のkonnoです。

春の気配を感じるもまだ寒いこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週のスポーツニュース

■リックフレアー、ドタキャンの件で全日叩かれまくり

要するにアメリカ人トップスターが日本のファンを軽く見たということ。小遣い稼ぎ気分で来日して都内で1人1万円!のサイン・撮影会のイベントをやって(これは全日は関知していない)当日興行開始の直前で「足の負傷が悪化してファイトは無理」と申し出る。馬場さんが生きていればこんなことは通らなかったと思われる。

しかし63歳の老レジェンドだから、試合が観られなくなったことを心あるファンは騒いではいけない。こんな時のためにポスターやパンフに「負傷などによりカードは変更となる場合があります」の一文を入れているわけだし。

週プロ、インタビューでフレアーから100万円要求されたとのこと。ばらすなよ週プロ。いずれにせよこの件で全日は年明けシリーズからミソをつけてしまった・・・・

■横浜DeNA札束ベイスターズ誕生か

外人クリンナップ誕生の予感。

3番(右)モーガン、4番(一)ブランコ、5番(左)ラミレス

モーガンとかいう「暴れん坊メジャーリーガー」を獲得していたベイ。カネで買った中軸。機能するわけないのに。筒香と中村ノリが6番三塁の定位置を争う構造、年齢的にノリが微妙なので筒香が有力か。

■マラソン

別府大分マラソンで川内優輝2時間8分15秒で優勝

ロンドン五輪6位の中本選手と28knから40km過ぎまでデッドヒート。何回も仕掛けて、ついてこられての名勝負。5度目のスパートで川内が制し、世界陸上日本代表が有力となった。4年間でフルマラソン21回という豊富なレース経験が最後にものをいったか。その翌日は帰京してそのまま出勤という猛者。次回出走は2月17日の熊本城30km。

【さえない38歳】

・酒飲んで酔って帰ってメガネをファンヒーターの前に置いてそのまま寝てしまい

熱でレンズ変形、使い物にならなくなり新しいメガネ買いににメガネドラッグへ。

2万2千円。しかもできあがるまでの4日間は慣れないスペアのメガネorz

・仕事上で雇止め通告をしなければならない立場状況になったので

 気が滅入る。WASの選手解雇とは重みが違う。

2013年2月 5日 (火)

1.22全日本千葉大会観戦記(5終)

メインイベント 船木誠勝 河野真幸 VS曙 浜亮太

「S・M・・・・」ではじまるどこの秘密クラブのテーマ曲だよとちらっと思わせる曙・浜亮太、通称「SMOP」(スーパー・メガトン・オオズモウ・パワーズの略)が入場。曙は第64代横綱、浜亮太はやはり角界出身で体重200kgの超デブ。対するは三冠王者の船木誠勝とそのタッグパートナー、河野真幸。この週末の大田区体育館大火で船木VS曙のタイトルマッチがあるので、それぞれの正パートナーを引き連れて最後の前哨戦。

先発は船木と浜。船木のミドルキックが浜のガタイを襲うが、浜は全く効いてないぜとふてぶてしい表情を崩さない。どうしたものかとちょっと逡巡した船木だが、意を決して今度は浜の足を狙ってローキック。そりゃ体重200kgを支える足なので痛いだろう、たちまち痛がりだしバッタリ倒れてしまう浜、たまらず曙にタッチ。

船木のパートナー河野(北海道室蘭出身)は身長190cmある怖い顔のどさんこ兄ちゃんという感じだが、さすがに曙・浜の猛攻につかまってしまう。

何しろ大相撲出身だけあって一発一発が重い。コーナーに詰めての体当たりひとつとっても交通事故クラスの猛攻、なおも曙のエルボードロップ、浜のハンマーパンチ、DDTなど重量感に満ち満ちた攻撃を食らう河野だったが、何とかボディープレスをかわして船木にタッチ。

しかしSMOPの2人は早いタッチワークでチャンピオンの船木に応戦し、相譲らぬ攻防のまま10分が経過。SMOPの2人はスピードがちょっとという部分はあるが、一発一発が重いので比較的ゆったりとした試合展開。

10分を少し過ぎたあたりで試合が動き出した、4人の入り乱れる猛攻、曙のボディプレスはかわされたのが痛かった、船木と浜がやりあう中、浜がDDTか何かを狙ったが、振りほどいた船木が三角絞めにとらえる、これは何とかこらえた浜だったが、たてつづけに船木は浜の首をフロントネックロックにとらえる。パートナーの曙は河野によりコーナーに押し込まれている!

ここでレフェリーの村山大値の表情が変わった。

「落ちるぞ!落ちるぞ!」語気を強めてギブアップを勧告する村山レフェリー、名演技。しかしこらえる浜亮太、そして浜亮太はそのまま動かなくなった。

「落ちた!落ちた!」危険を判断した村山レフェリーが試合を止めた。船木、前哨戦で快勝。ぐったりとしていて動けない状態の浜亮太、失神海坊主っていうのもシュールな光景だ、若手が取り囲んで胸とかさすって介抱。なんとか意識を取り戻した浜亮太、ふらつく足取りでリングを降りて引き揚げた。

全7試合、パッとしない10分前後の試合が並んだが、まあ今の全日本はこんなものなのだろう。出待ちで渕さんに「お疲れ様です」とあいさつしてから、私は千葉ポートアリーナを後にして千葉中央駅へ歩き始めた。

この日の入場者数は380名(主催者発表)プレイ初期のWASより酷い。悲しいね。

2013年2月 4日 (月)

1.22全日本千葉大会観戦記(4)

第6試合セミファイナル 大森隆男 征矢学 渕正信 VS諏訪魔 ジョード―リング 近藤修司

まあたぶん渕さんがやられて終わるんだろうなと思われるカード。まず諏訪魔のテーマ曲がかかり、諏訪魔、でかい外人ドーリング、近藤の3人が入場。諏訪魔のギンギラと黒を基調にしたロングガウン姿、外見はガテン系兄ちゃんなのに・・・・

そして往年のヒット曲「ゲットワイルド」がかかり、GETWILDの2人と渕正信の混成トリオが入場、ゲットワイルドの2人はいつものようにリングサイド最前列の観客とタッチを交わしながら入場。ワイルドさを表現しているのか、マタギっぽい毛皮のフードみたいなのをかぶっている。

6人がリング上にそろった時を見計らって、諏訪魔がわの3人が奇襲を仕掛けた。ゴングを待たず大森征矢渕に襲いかかる。しかもうまいことに大森と征矢を場外に落として諏訪魔とドーリングがド迫力の乱闘をしかけ、リング上は渕が近藤に痛めつけられる展開。 

そして渕正信59歳を青コーナー側の諏訪魔近藤ドーリングがかわるがわる痛めつける、老人虐待といわれてもしかたのない猛攻、悪いことに渕さんは老体にムチ打ってのシリーズ参戦で右肩を痛めておりその部分には肌色のテーピングが痛々しい。

肩をめがけぐりぐりと責める諏訪魔と近藤。うめき声をあげて耐える渕さん。お年寄りに対し容赦なし!ドーリングのフルネルソンを抜けようとする渕さんだがパワーではドーリングが圧倒的に上へ行くので渕さんはただうめくばかり。諏訪魔は「くそじじい」とか叫びながら殴る。子供の教育によくない。そのあとSTFで渕を痛めつける。

5分くらい猛攻にさらされた渕さんだが、なんとか近藤にバックドロップを決めて征矢にタッチを成功させる。そのまま場外でへたり込んでしまった。なんとか気を取り直して赤コーナーに控えロープに持たれたがそのとき諏訪魔と征矢のロープワークの攻防でロープが大きく揺れ、その反動で渕さんが場外に弱々しく落っこちてしまう。場内笑い。

タッチを受けて出てきた征矢と大森が奮闘するも相手は諏訪魔とドーリング。大森のアックスボンバーは諏訪魔のラリアットとあいうち、さすがのゲットワイルドも諏訪魔相手では攻めあぐんでしまう。

10分過ぎ、渕さんが再登場、「何で渕さん出すんだよ」という声も聞こえる中、渕さんは近藤に首固めを連発で仕掛けるが虚を突いておらず真正面から仕掛けているので近藤に返されてしまう、ならばと2度目のバックドロップを狙うが近藤に踏んばられてしまい、ブレーンバスターで投げられてしまう。
(そういえばこの日は渕さんの持ちネタ、腰痛ボディスラムがなかった。肩が相当悪いのだろう)

これでダメージを負った渕、いつのまにか諏訪魔とドーリングはゲットワイルドの2人と乱闘をおっ始めている。ああこりゃ終わるなという雰囲気の中、近藤があっさりとキングコング・ラリアットで渕正信をなぎ倒し3カウントを奪った。勝負タイムは11分くらい。

マットに大の字に倒れ伏す渕さん59歳、シュールな光景だ。ゲットワイルドの2人はもう少し前面に立って戦うべきだったと思った。渕さんが目立つようでは駄目。こっぴどくやられてしまい征矢の肩を借りて控室へ戻る渕さん、哀愁・・・・

2013年2月 3日 (日)

1.22全日本千葉大会観戦記(3)

第4試合 SUSHI VS KENSO

そして場内に「スシ食いねえ」が流れ、すし職人レスラー・SUSHIが登場。会場受けを狙ったしょうもないキャラクター。全日本も落ちるところまで落ちた。リング下を一周した後、リングに上がっても踊るSUSHI。

んで、「TOKYO DRYFT」が流れ、KENSOが入場、アップを入念に行ったのか、すでに上半身が汗ばんで光っている。そして四方のコーナーに上がってエルアギラインペリアルのポーズ。KENSOも変人キャラが板についてしまった。

ヘビーとジュニア戦士の一騎打ちで体格に差があるのでKENSOの勝ちは動かないが、中身でどう見せてくれるのかがポイントだったが、KENSOが前半に相手の攻めを受ける展開。「へいらっしゃい」「てやんでぇ」などといいながらKENSOにおそいかかるSUSHI、腰に巻いた暖簾でKENSOの頭をぱたぱた叩く笑いを取る攻撃なども見せていた。ああ、KENSOはこんなところでこんな使われ方をする選手ではないのに。

KENSOは例によってビンタ連発で反撃開始、場外に落としてガタイを舞ってのプランチャ、そして「ビチットー」の絶叫。同じ持ちネタでもう飽きたぞ。

んで、8分くらいで、スピアーを決めてSUSHIをダウンさせたKENSO,すかさずコーナー最上段に登ってダイビングエルボードロップでフォール勝ち。

SUSHIがよろよろと引き揚げた後、KENSOのマイクアピールタイム。「しゃべってもいいですかー!」の絶叫のあとみんなで「全日本イヤーッ」の唱和。そのあとKENSOは四方のコーナーに登ってエルアギラインペリアルのポーズを決める。いったい何の宗教儀式だとも思う。

その試合が終わると休憩。暖房のない体育館、冬場のプロレス観戦はとにかく寒い。コートを着てマフラーを巻いての観戦はつらい。
休憩時間中は本日試合予定のない武藤敬司会長がサイン会。入口ではプログラム購入者へカズハヤシ選手のサイン会。増収に余念のない全日本プロレスであった。

第5試合 真田聖也、アンディ・ウー VS TAKAみちのく 火野裕士

「全日本プロレスVSカイエンタイドージョー対抗戦」と銘打たれたこの一戦、地元千葉でローカル人気のカイエンタイドージョーの主宰TAKAみちのくが火野を引き連れ、真田、アンディと対決。アンディ・ウーとかいうマスクマンを始めてみたがまだ線の細い、中国カンフー使いというギミックのレスラーらしい。

TAKAみちのくは元世界ジュニア王者、火野ははじめて見たが、バーの用心棒のような堂々たる体格をしている。試合のほうはTAKAが相手の目のあたりをチョンとついて流れを変える手を何度か使っていた。あとはアンディに自分から頭突きを仕掛けるも自分で痛がってボンバ―斉藤レフェリーに「やらなきゃいいのに」と突っ込まれる細かいギミックを見せる。

それなりに見せ場はあったと思うが、真田は一つ一つの技にまだまだ凄味がない。最後は10分経過のあたりで戦いが予定通り二つに割れ、リング上でアンディとTAKAがやりあう状況。こりゃあ終わるなという空気の中、みちのくドライバー2を決めたTAKAがカウント3を奪い、団体対抗戦を制した。

意気揚々と引き揚げるカイエンタイの2人、そのあと真田がマイク。KENSOほどうまくはないが「きょうは負けましたけどこれからもアンディと一緒に頑張っていきます」などと言ってから引き揚げた。

2013年2月 2日 (土)

1.22全日本千葉大会観戦記(2)

第2試合 カズ・ハヤシ 中之上靖文 VS 宮本和志 本間朋晃

第2試合はタッグマッチ。三味線のような音が流れるオリエンタルな雰囲気の音楽に乗って、早くも取締役カズハヤシ登場。対するはここ最近前日に参戦している悪役タッグ、本間と宮本の出戻りターメリックコンビ。しばらく見ない間に宮本は肌を黒く焼いて肉体改造し逞しくなった印象。

試合はカズハヤシが身のこなしを生かして悪役の2人と渡り合うも、悪役コンビがリング下にあらかじめ忍ばせておいたパイプイスをなぜかコーナー下に置いて、不利になるとそれを使って殴打するという手を使ってくる。若い中之上がこの手に引っかかってしまい背中をもろにバッシーンと打ち据えられ大ダメージ。

最後は乱戦の中、本間の変形ダイビングヘッド「こけし」で中之上が沈んでしまった。勝負タイムは短く、8分くらいだった。ふてぶてしい表情で勝どきを上げるターメリックの2人。試合開始前にリング下にイスを隠しておくとは小ずるい。あとはカズハヤシのロープの反動跳びムーンサルトくらいしか印象に残っていない。

第3試合 大和ヒロシ 佐藤光留 ジミーヤン VS 田中稔 金本浩二 MAZADA

今週末に迫った大田区体育館大会でのアジアタッグ選手権試合前哨戦として行われたこの6人タッグ。大和と佐藤の奇妙な連携が印象に残った。試合開始前から揉め、佐藤が逆片エビに捕らえられているピンチの時はカットに入らず「頑張れ、プッシュアップで抜けるんだ」とか大和が言ったり、連携もちぐはぐで、試合中にもかかわらずいがみあい、ビンタの張り合いもするえたいのしれない展開で、相手チームの金本もあきれ気味。

「あいつら仲良くないね」とボソッと。金本の顔面ウォッシュなどの見せ場を挟みつつも、10分しないうちに乱戦が始まり、大和の必殺技、クロスアーム式ジャーマンが決まりMAZADAから3カウント。久々参戦のジミー・ヤンは顔見世程度のファイトだった。

試合後も大和と佐藤はいがみ合い、お互いビンタで殴りあってそのまま場外転落し殴りあいながら引き揚げるという無茶苦茶な退場。まあこれは両国へ向けたアングルづくり。

2013年2月 1日 (金)

1.22全日本千葉大会観戦記(1)

全日本プロレス観戦記
2013年1月22日 千葉ポートアリーナ サブアリーナ

私は基本的に火曜日しか休めない。いまの世の中仕事があるだけましなのかもしれないが、私がプロレス観戦へ行けるのは火曜日に全日本プロレスが興行を行いかつ応援している渕正信選手が出場する大会のみということになる。
んで、その好条件が重なった興行が2013年の新春シリーズであった。場所も千葉なのでマシなほうである。

私は午後三時ころ自宅を出て、新宿思い出横丁の酒場でビールを一本飲んでから、総武線で千葉へ向かい、千葉駅から懸垂式モノレールで一駅、「市役所前」で下車し、おりついたところの通りを東へ数分歩くと、今夜の会場、千葉ポートアリーナである。いまはプロレス興行が斜陽化しているので、本日の興行もちいさいほうの「サブアリーナ」で行われる。

入口ロビーに会議用テーブルが2つ並んでおり、ひとつが当日券売り場、もうひとつがプログラム売り場である。特別リングサイド7000円。たかだが2時間そこらの格闘興行にしては高いとは思うが、もうリアルで渕正信選手の試合を観戦できる機会も限られる。北側の2列目席をゲット。

狭いサブアリーナをさらに半分に区切って設営されていた。並べられた椅子の数はせいぜい300程度。平日の興行とはいえ、大都市の千葉、しかも地場団体カイエンタイドージョーとの共催に近い形でこれは寂しい。グッズ売り場では大森隆男選手がサインを入れている。時代は変わった。90年代の栄華が懐かしい。

さて6時半、会場左奥に設置されたスクリーンにあおりVTRが投影される。そのあと阿部リングアナが上がって前説。観戦上の注意事項のあとカードの発表。そのあとゼンニッポンイヤーッの声だしの練習。半年前の出雲と全く変わっていない。

第1試合 関根龍一 VS タンク永井

第1試合はカイエンタイ・ドージョーの選手どうしによるシングルマッチ。黄色いアマレス装束で頭にヘッドギアをつけているのがタンク永井で、黒いショートタイツをはいているのが関根龍一。裁くレフェリーは全日本の神林さん。今回の興行はセミファイナルまで入場時に選手コールをやってしまうスタイルだった。(これはどうも好かない)よって神林さんのルール説明(反則5カウント場外10カウントオーケイ?)も音楽にかき消されてしまった。

「レディーゴ!」第1試合のゴングが鳴った。内容のほうはさしてよく覚えていない。試合を支配していたのは先輩格の関根龍一のほうで、攻めをこらえるタンクという流れだった。とくに印象的なシーンもないまま5分が過ぎる。2度目のトライで抱え込み式逆エビ固めを決めた関根龍一がギブアップ勝ちをおさめた。勝負タイムは8分くらい。

« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »