第1,467回 小川あかり、初勝利
68年目6月
「体力の限界を感じちゃいました。普通の女の子に戻ります」
SPZ59期・相羽和希が引退を表明。トップまであと一歩のところまでいったのだが、けっきょくSPZベルトには手が届かず中の上どまりの選手で終わった。
「どうやら自分はもう戦えないようです」
SPZ59期・中森あずみ、腰の状態がひどく、試合出場はおろか日常生活にも支障が出る状況で、SPZを休職し入院して手術を受けることになった。引退するかどうかはまだ「判断を留保したい」と申し出たので、「無期限休養」と発表された。
「バトルアトランティス」開幕。
初戦沖縄大会で小川あかりVS小早川志保のカードが組まれた。入社2年目の小川あかり、まだプロ入りしてからシングル勝利がまだなので、後輩の小早川をゆったりとしたファイトで追い込んでゆく。首投げで転がしてレッグドロップ2連発。これで小早川の動きが止まった。
「えい」
3度目のレッグドロップがさく裂し、これで3カウントが入った。8分15秒、小川あかり、遅まきながらプロ入り初勝利。苦しい練習が報われた。
「やっと…勝てました・・・」
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沖縄大会メインは、セイウン草薙・相羽和希組に対するは玄海恵理、神田幸子組のカード。メインイベント登場に張り切った相羽だが、玄海のパワー攻勢の前にタジタジ。早々と戦線離脱してしまい、あとは玄海とセイウンがド迫力の攻防をやってのけた。
「・・・・っ」
実質2対1の状況が長く続いてしまい、セイウン草薙大ピンチ。なんとかしのいで幾分ダメージの回復した相羽にタッチしたが、ここで神田が仕掛けてきて、裏拳、DDTの前にフォール負け。勝負タイム20分13秒。
「セイウン草薙さんよ!最終戦さいたま、ベルトは頂くゼェ」
ダウンしたままの相羽、がっくり膝をつくセイウンを横に、玄海がマイクアピール。
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そして最終戦はさいたまドーム大会。
「相羽和希最終試合」の大看板が掲げられた。
第1試合は先月同様小早川志保VSノティア・コプトのシングルマッチ。よく応戦した小早川だったが、コプトがバックのとり合いからスッと腕を極めて8分10秒ギブアップを奪った。
「みなさんこんばんは」
第1試合終了後、セブン山本統括部長が挨拶。
「今日のメインなんですが、セイウン草薙にあの怪力自慢、玄海恵理が挑戦。まあ玄海のラストライドがさく裂すればどう転ぶかわからないよ、それでわ」
第2試合は神田幸子VSブラディキラー1号。地方ではタッグでメインに出ることも多い神田だが、きょうはカード編成の都合で第2試合に回った。ブラディキラーのパフォーマンスにも動じず、10分経過とともにラッシュをかけて10分46秒、DDTで快勝した。
そして第3試合はアプリコットつばさ&フェアリー三井寺の人気タッグが登場。この日はベケシャウトン&ヴェゲアラカ・ウトンの実力派外人コンビと対戦。負傷欠場明けのアプリコット、動きが今一つで、外人チームにつかまってしまい、合体パイルドライバーの前に悶絶。勝負タイム13分12秒、その試合が終わると休憩。
休憩明けもタッグマッチ。前月ベルトどりに失敗したペガサス藤原が登場。NOTORIとタッグを組んで、ダークジョーカー、ダークデイジー組と対戦。
ダークジョーカーは今回来日にあたり、パブのバウンサーをしていたというふれこみの友達を連れてきて、「ダークデイジー」のリングネームで参戦させた。悪の限りを尽くす2人だが、NOTORIも懸命に耐えて耐えてP藤原につなぐ。
しかし外人チーム、栓抜き攻撃でP藤原を鼻から流血に追い込む。これでペガサス藤原、スイッチが入ったのか、
「これでどうだぁ!」
見事なジャーマンでダークデイジーを倒した。勝負タイム13分7秒。
そしてー
「次の試合に登場する相羽和希選手はこの試合が最後のファイトとなります、ファンの皆様より一層のご声援をお願いいたします」
場内ドワアアアア
(続きます)
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