第1,486回 小川あかりがベルトを巻いた日
68年目2月
「サウンドクリエータ」カガミ・アスカのSPZベルト挑戦が決定した。
インド式レスリングで地力はあった彼女で、先月の新日本ドーム大会でノンタイトルながらP藤原に勝った実績が評価された。記者会見でも彼女はマイペースを崩さず。
「調印式の後の紅茶もまた格別ですわ・・・」
んで、「スノーエンジェルシリーズ」初戦沖縄大会で前哨戦。カガミ、F紫月VSP藤原、アプリコットつばさ組。
「ひぎ・・・・・!」
この試合でも15分過ぎにカガミが仕掛け、変形のストレッチプラムでSPZ王者・P藤原からギブアップを奪った。場内どよめき。
前哨戦でギブアップを奪われたP藤原、呆然。
「フフフフ、本番ではどんな音を聴かせてくれるかしら、楽しみですわ」
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シリーズ第4戦、三重サンシャインアリーナ大会。
セミはフォルトゥナ紫月VSカガミ・アスカの好カードが組まれた。だが両者の力関係は逆転してしまったのか、カガミの足殺しでF紫月が動けなくなってしまう。
「あ、足が・・・・」
「ふふふ、これでトドメ」
18分44秒、スクラップバスターでF紫月を下したカガミ、好調ぶりをアピール。
三重大会メインはSPZタッグ選手権、王者北条、神田幸子に対するは挑戦者チーム、P藤原、小川あかり組。勝てば2冠王に輝くP藤原だが、パートナーが大概なので王者組の防衛は固いとみられていた。
やはり試合が始まると小川あかりの非力さが際立つ展開。北条のエルボーにのけぞり、ボディスラムで派手に投げられる。
「オラアアア」
神田のステップキックで倒れこむ小川、それでもフォールを懸命に返し、P藤原にタッチ。
しかしP藤原のローンバトルにも限界がある。北条の大技攻勢をもらって苦しい表情のP藤原、小川を招き入れ、
「ああああっ」
合体パワーボムで北条を叩きつけた。2で返した北条だが頭を打ったのかちょっと様子がおかしい。P藤原は相手コーナーの神田を突き落とし、小川に「絞って!」と指示を出す。戦いが2つに割れた。
小川あかり、北条をストレッチプラムに捕らえた。ほとんどのファンは北条が力任せに振りほどいて逆襲に転ずるだろうとみていたが。北条、ダメージが深いのかあっけなくタップしてしまった。
えええええええええええええええ?
勝負タイム29分49秒、P藤原、小川あかり組がSPZタッグ王者に!!場内どよめき。
「えっ・・・・うそ」
ストレッチプラムを解いても小川、半信半疑の表情。ただ北条、ダメージが深く、そのままマットに倒れ伏してしまった。
小川あかりの細い腰にベルトが巻かれる。
「ややラッキーな面もありましたが、最後、小川あかりが北条咲からとったのは事実ですから・・・」
解説の杉浦美月がコメント。
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