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2013年4月30日 (火)

第1,490回 SPZ史上初のハンディキャップマッチ

69年目4月

SPZも人員が減ってきたので、新人テストを行った。今年は不作で、基準に達しない状況であったが、頭数は揃えないといけないと判断したので、小柄だが運動神経のありそうな少女、野村あおばを採用した。とりあえず4月は道場に閉じ込めて基本動作の練習に終始させた。

「旗揚げ68周年記念エッセンシャルシリーズ」開幕。しかし参戦する所属選手が10名しかいないので、こぢんまりとしたサーキットになり観客動員も苦戦した。

(筆者ここで寝落ち)

**************************

最終戦は新日本ドーム大会。
第1試合は小早川志保が登場し、マスクドミスティと対戦。今回の対決はミスティのエルボーが入ってしまい、小早川志保が無念の敗退。

第2試合はフェアリー三井寺、アプリコットつばさのアイドルタッグが登場。ベケシャ・ウトン、ブラディキラー1号と対戦。外人軍のパワーに苦しんだアイドルタッグだが、連携攻撃でうまく流れを変え、最後は13分18秒、三井寺が力のこもったパイルドライバーでベケシャを仕留めた。

休憩前第3試合は埼玉ソウルプロレスから参戦したザ・ギャングスターズが登場。神田幸子&NOTORI組と対戦。

「オラオラオラオラー」

入場時に釘バットをふりまわすパフォーマンスで観衆のどよめきを誘ったギャングスターズの2人だったが、試合では実力者の神田が立ちはだかった。ラリアットやデスバレーを受けきった神田、
「それだけか」
最後はパートナーのNOTORIを呼び込み、合体パイルドライバーで18分54秒、ギャングスターAを退治した。

************************

そして、休憩後の試合、あおりVTRが流れる。

「小川あかり17歳、母親がSPZ王者というサラブレッド家系に生まれながら、試合はグダグダ、後半の試合でははっきり言って使えない。なのでセブン山本は考えた」

ここで画面が切り替わり、SPZ本社会議室で携帯電話を操作するセブン山本統括部長。

「あ、もしもし、わたくしSPZの山本と申しますが、西花子さんは御在宅でしょうか、ええ、」

 「あ、どーも。娘がお世話になっております」

どええええええ。

ひさしぶりに流れるフローラ小川の肉声に場内どよめき。

「実は今度の新日本ドーム大会、休憩後の試合であかり選手がフォルトゥナ選手とやるんですけど、1対1だと微妙なんで、助っ人参戦してもらえないでしょうか」

どえええええええええええ!!

なんてことを考えつくのかセブン山本、元SPZ王者フローラ小川御年49歳をリングに上げようとするとは!

数秒の沈黙。

フローラ小川が言葉を返す

「ええっと・・・ギャラはどのくらいですか?」

どわはははははは

「・・・ワンマッチ100万でどうでしょうか」

えええええええええええええええええええええええええ

「それは額面ですか?手取りですか?」

どわははははは

「・・・・・手取りです」

「んー、わかりました、参戦します」

えーーーーーーーーーーーー

ざわめきの中あおりVTRは終わり、そして、試合、フォルトゥナ紫月、小川あかりの順に入場し、

そのあと、

23年ぶりに「ディヴェルティメントK138」がかかる。思いもよらぬサプライズの登場に場内どよめき大爆発。

花道奥に元SPZ王者フローラ小川が姿を現した!!!!

どわああああああああ

黒いジャンプスーツを着込み、背中には「母」とプリントされている。そして何やら武器のようなものを持って入場。

「赤コーナー、神奈川県出身、小川―、母―。」

リングアナが高らかにコール。場内爆笑!!

かくてSPZ史上初のハンディキャップマッチに。どよめく観客と、呆然とする小川あかり。

「か、かいせつの杉浦さん・・・・」

「まあ、プロレスはエンターテインメントですから。なるようにしかなりませんよ。小川母の立ち回りに期待しましょう。」

(互いの体力を極限まで削るプロレスより、頭を使ってお客さんを沸かせた方が、ビジネスとしてスマートです。)

杉浦美月、最初の仕掛けがリング上で炸裂した。ハンディキャップマッチ、

フォルトゥナ紫月VS小川あかり、小川母

勝負の行方はいかに?

(続きます)

2013年4月29日 (月)

第1,489回 68年目3月 さいたまドーム決戦

68年目3月

ファイヤーソウルシリーズ

そして最終戦はさいたまドーム大会。

第1試合は新人の小早川志保が登場、マスクドミスティとスピーディーな攻防を展開。最後はドロップキックでなぎ倒し10分11秒、フォール勝ち。この選手もだいぶ打たれ強くなってきた。

第2試合はNOTORIが目を見張る空中殺法でブラディキラーを追いこんだが、逆襲のタイガードライバーで頭を打ってしまったNOTORIが棒立ちになり、エルボーでなぎ倒されて11分32秒終了。

第3試合はアプリコットつばさ、フェアリー三井寺のアイドルタッグが登場したが、外人チームのパワーに押し切られて無念の敗北。

*****************************

そして休憩後の試合、ベテランのフォルトゥナ紫月が登場、小川あかりの挑戦を受ける。
この試合は「100万円争奪マッチ」として行われることになった。小川あかり、よく動いたのだがいかんせん線が細く、攻め込まれると厳しい面がある。この日もフォルトゥナ紫月のスクラップバスターを食らって厳しい状況に。

「ふっ!」

そこへパイルドライバーの追い討ち、小川はこれで頭を打ってしまいマットに倒れ伏す。デスクロノグラフは懸命に耐えた小川だが反撃する力なく、ストレッチプラムにギブアップ負け。勝負タイム26分44秒。

「小川さんは攻めやすいところがあるので・・・」

フォルトゥナ紫月、落ち着いた表情でコメント。

そしてセミにはSPZタッグ王者となったサウンドクリエーター、カガミ・アスカ様が登場。実力派、神田幸子と対戦。

いつでもどこでも自分のスタイルを崩さないカガミ。この日も持ち前のインド式グラウンドレスリング地獄で神田と勝負。

「くううっ・・・」

しかし神田のヘッドショットキックが入ってしまったのか、カガミの動きも精彩がなくなる。長引いた試合、どちらに転んでもおかしくはなかったが、けっきょくお互い決め手を欠き30分時間切れ引き分けとなった。

***********************

そしてメインはSPZ戦、王者ペガサス藤原に対するは、前王者の北条咲。

「いただいたチャンスは確実に活用する。きょうであいつの王者は終わりだ。力ではこっちのほうが確実に上だよ」

「気迫と根性で勝つ、それだけ」

いまのSPZの頂上決戦。押していたのはベルト奪還に燃える北条、掌底、ニーアタックと手数を積み重ね藤原の動きを止める戦法に出た。

藤原、相手の力押しの前に手数をなかなか返せない。
「もうアソビの時間は終わりだ」

先に仕掛けた北条、必殺のラリアットを放ったがP藤原、ぎりぎりで返す、そして藤原ジャーマンで反撃。
ワン、トゥ、ドドドド。

「ここまで実力が拮抗してると、フィニッシュホールドでも決まりませんね・・・・」
解説のブレード上原が指摘。

お互いズタズタの状況下、ペガサス藤原が吠えた。

「上原さん技借ります!ティロフィナーレ!!」

変形のレッグラリアットが火を噴いた。

この一撃がクリーンヒットし、北条咲は無念の3カウントを聞いた。王者が2度目の防衛に成功。

2013年4月28日 (日)

第1,488回 人間万事塞翁が馬

68年目3月
玄海恵理が腰痛のため欠場。

「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。東北地方を回るシリーズ。初戦の青森大会から熱い戦いが展開された。青森大会メインはペガサス藤原、小川あかりのSPZチャンピオンチームと北条咲、NOTORIが対戦するノンタイトル戦。

「が・・・・っ」
体重を的確に乗せてくる北条のラリアットを食らってふっとぶペガサス藤原。パートナーの小川が奮戦し、流れを引き寄せる。そして20分過ぎに仕掛ける。

「小川さん、分断!」
「はいっ」
小川が北条を体当たりで場外転落させ、孤立したNOTORIをペガサス藤原が仕留めにかかる。
「うーりゃー、行くぞー!!」
タイガースープレックスホールド炸裂。21分15秒、これでNOTORIが沈んでしまった。
「北条さん、最終戦、さいたま、あなたがこうなります」

マットに横たわるNOTORIを指さしてマイクアピールするペガサス藤原。最終戦ではこの2人が激突する。

**************************

そして第5戦宇都宮大会メインではSPZタッグ戦が組まれた。王者ペガサス藤原、小川あかりに対するはカガミアスカ、フォルトゥナ紫月組。セイウン草薙引退に伴いパートナーを失ったF紫月がカガミとタッグを組んでベルト挑戦。

「インド式レスリングの真髄を見せてあげますわ」

前月の横スペで藤原に惜敗しているカガミ、どこまでも独自の寝技ムーブでP藤原を追い込む。宇都宮のファンはハイレベルな技術に酔いしれた。フォルトゥナはベテランらしくカガミのフォローに徹する。

「若い選手はタッグでも目立とう活躍しようとしますからね。ああいう動きはなかなかできません」

解説のブレード上原がコメント。

一方の王者チームも小川を引っ張るとつかまってしまうので、ペガサス藤原が矢面に立つ苦しい展開。

「あがーーー」

足関節を捕らえられ絶叫するP藤原、そこをよく見ていたF紫月、ダッシュしてコーナーに控える小川を小突いて転落させる。あとは足を押さえてもがき苦しむP藤原。かろうじてロープに逃れたものの、カガミ、ダウンしたP藤原をリング中央へ引きずって行って・・・・

「ウフフフフ、もう一度悲鳴を聞かせて」

もう一度変形のアキレス腱固めに捕らえられるP藤原

「うぉあああああああーーー!」

痛みに耐えきれずペガサス藤原タップ。王座移動してしまった。勝負タイム39分40秒、カガミアスカ、フォルトゥナ紫月組がタッグベルトを巻いた。

「私はサウンドクリエーター、お楽しみいただけましたか?うふふふ、ベルトを巻いた後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・・」

「人間万事塞翁が馬・・・・・」

リング上で紅茶で乾杯する2人だった。

2013年4月27日 (土)

第1,487回 フォルトゥナ紫月負けたら即引退マッチ

68年目2月

スノーエンジェルシリーズ

最終戦は横スペ大会。第1試合は小早川志保がマスクドミスティの動きについていけず、ソバットの連発に敗北。勝負タイム9分7秒。

第2試合はNOTORI VSアニー・ライズ。

新外国人のライズ、力まかせの動きで主導権を握る。そのまま優位に試合を運び、8分41秒、ニーアタックで3カウントを奪った。

休憩前第3試合にアイドルタッグが登場。フェアリー三井寺、アプリコットつばさが登場し、イタリアンマスク、ブラディキラー1号と対戦。4人が4人とも持ち味をぶつけあういい勝負になったのだが、ブラディキラーの重爆ミサイルキックが立て続けに決まり、流れを持っていかれる。それでもフェアリー三井寺が粘りを見せ、最後はニーアタックでイタリアンマスクをなぎ倒し、3カウントを奪取。勝負タイム15分33秒。

そして休憩後は前世界タッグ王者チームの北条咲、神田幸子が早くも登場。ダークジョーカー、ベケシャ・ウトンと対戦。
「また一からやり直しだ」
このクラスの相手なら何とかなる。神田が落ち着いてウトンを裏拳で下した。勝負タイム8分32秒。

続いて3大シングルマッチ。

セミ前は小川あかりVSフォルトゥナ紫月。この試合は

「フォルトゥナ紫月負けたら即引退マッチ」

として企画された。ベテランのフォルトゥナ紫月、最近は動きが落ちてきているので、山本統括部長が査定マッチを組んだ。

しかしシングルマッチではまだまだ小川あかり、試合を支配する力はない。F紫月が執拗なスリーパー狙いを見せる。ピリピリした戦いが続く。しかしパイルドライバーで小川の動きを止めたF紫月、デスクロノグラフで小川からギブアップを奪った。勝負タイム15分53秒。
「私の勝ち・・・」
フォルトゥナ紫月、とりあえず即引退は回避された。

セミファイナルは「200万円争奪マッチ」として組まれた。玄海恵理VSハイサスカラス・エスプレッシーボ。SPZの山本統括部長とAACのエージェントがそれぞれ100万円を供出し、本部席の手提げ金庫に預けられ、勝ったほうがその賞金を手にできるという制度だ。
「うおおお」

玄海、相手の攻めをしのいでラストライド!しかしハイサスカラスもギリギリで返す。ならばともう一発!しかしハイサスカラスこれもギリギリで返す
ドドドド

―なぜだ?

玄海、ラストライド2発を返された例は今までなかったので動揺してしまったのか、ハイサスカラスEsprの延髄切りをもろにくらって倒れこみ、すかさずムーンサルトを食らってフォール負け。勝負タイム11分39秒。ハイサスカラスは200万円を手にしてコーナーで勝利をアピール。

そしてメインはSPZ戦、王者ペガサス藤原に対するはカガミ・アスカ。SPZのエースが勝つか、サウンドクリエーターが勝つか、見逃せない一戦。

おきまりのセレモニーの後、午後8時22分、ゴング。
「インド式レスリングの真髄を見せてあげます」

序盤はグラウンドの静かな攻防。P藤原もスリーパーで逆襲するなどこの戦いについて行く。P藤原、チョップでなぎ倒しレッグドロップ。掌底で応戦したカガミだったが、P藤原も2冠王の意地。

「行きまーす!!」

ジャーマンをぶっ放す。2で返したカガミ、アキレス腱固めで反撃するがロープに近い。
「これでどうだ!」

ペガサス藤原、レッグラリアット。カガミ返す。カガミ、ストレッチプラムを見せたがやはりロープに近い。

「トゥッ!」

ペガサス藤原、組み手争いの攻防から一瞬の隙をついてDDTを決めた。頭を強打したカガミ、無念の3カウントを聞いた。勝負タイム54分48秒。王者が初防衛に成功。

2013年4月26日 (金)

第1,486回 小川あかりがベルトを巻いた日

68年目2月
「サウンドクリエータ」カガミ・アスカのSPZベルト挑戦が決定した。

インド式レスリングで地力はあった彼女で、先月の新日本ドーム大会でノンタイトルながらP藤原に勝った実績が評価された。記者会見でも彼女はマイペースを崩さず。
「調印式の後の紅茶もまた格別ですわ・・・」

んで、「スノーエンジェルシリーズ」初戦沖縄大会で前哨戦。カガミ、F紫月VSP藤原、アプリコットつばさ組。
「ひぎ・・・・・!」

この試合でも15分過ぎにカガミが仕掛け、変形のストレッチプラムでSPZ王者・P藤原からギブアップを奪った。場内どよめき。

前哨戦でギブアップを奪われたP藤原、呆然。

「フフフフ、本番ではどんな音を聴かせてくれるかしら、楽しみですわ」

************************

シリーズ第4戦、三重サンシャインアリーナ大会。
セミはフォルトゥナ紫月VSカガミ・アスカの好カードが組まれた。だが両者の力関係は逆転してしまったのか、カガミの足殺しでF紫月が動けなくなってしまう。
「あ、足が・・・・」
「ふふふ、これでトドメ」
18分44秒、スクラップバスターでF紫月を下したカガミ、好調ぶりをアピール。

三重大会メインはSPZタッグ選手権、王者北条、神田幸子に対するは挑戦者チーム、P藤原、小川あかり組。勝てば2冠王に輝くP藤原だが、パートナーが大概なので王者組の防衛は固いとみられていた。

やはり試合が始まると小川あかりの非力さが際立つ展開。北条のエルボーにのけぞり、ボディスラムで派手に投げられる。
「オラアアア」
神田のステップキックで倒れこむ小川、それでもフォールを懸命に返し、P藤原にタッチ。
しかしP藤原のローンバトルにも限界がある。北条の大技攻勢をもらって苦しい表情のP藤原、小川を招き入れ、

「ああああっ」

合体パワーボムで北条を叩きつけた。2で返した北条だが頭を打ったのかちょっと様子がおかしい。P藤原は相手コーナーの神田を突き落とし、小川に「絞って!」と指示を出す。戦いが2つに割れた。

小川あかり、北条をストレッチプラムに捕らえた。ほとんどのファンは北条が力任せに振りほどいて逆襲に転ずるだろうとみていたが。北条、ダメージが深いのかあっけなくタップしてしまった。

えええええええええええええええ?

勝負タイム29分49秒、P藤原、小川あかり組がSPZタッグ王者に!!場内どよめき。
「えっ・・・・うそ」

ストレッチプラムを解いても小川、半信半疑の表情。ただ北条、ダメージが深く、そのままマットに倒れ伏してしまった。

小川あかりの細い腰にベルトが巻かれる。

「ややラッキーな面もありましたが、最後、小川あかりが北条咲からとったのは事実ですから・・・」
解説の杉浦美月がコメント。

2013年4月25日 (木)

プロレス技シリーズ52 延髄斬り

今回ご紹介するのは延髄斬り。

ジャンプして両足で相手を足の裏で蹴りつければドロップキックですが、ジャンプして片足で相手の後頭部を足首内側(ちょうどリングシューズの紐の部分)で払うように蹴りつけるのが延髄斬りです。

この技の開発者はアントニオ猪木で、元はモハメド・アリ戦のために開発したようですが、ルール上使えなくなったのですが、以後フェイバリットムーブとして使い出し、卍固めと並ぶ決め技として使われていました。

相手の延髄のあたりをパシンと蹴りつけるのですから、見た目以上に効く技で、食らった相手が悶絶してその隙にフォールを狙えるという技です。

入り方は何通りかバリエーションがあり、天龍源一郎は相手の肩をつかんでから飛び上がる武骨なフォームで、小川良成は前蹴りを打って相手にキャッチされるやジャンプしてもう片方の足で延髄斬りをかますというムーブを見せていました。

猪木さんが元祖なので、新日系の選手に脈々と受け継がれていますが、全日系の選手も結構使い手が多いです。前述の天龍さんのほか、渕正信も全盛期は痛め技としてよく使っていました。「鶴田さんに延髄斬りを決めた写真を家に飾っているんだから」と語っていたこともありけっこうこの技を気に入っていたようです。ジュニアヘビー級タイトルマッチでダニークロファットに延髄を決めて悶絶させ3カウントを取ったこともあります。

WASでも実装されています。上位の打撃技という位置づけですので、この技で決まってしまうシーンがよく見られます。

2013年4月24日 (水)

富士の樹海行ってきた20130424

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「富士の樹海置き去りデスマッチ」の取材のため、富士の樹海へ行ってきました

入口の看板がぶっ飛んでいます。

今週のスポーツニュース。

■プロレス

チャンピオンカーニバル開幕

きついシングルマッチの連戦とはいえ6人ずつ2ブロックに分けての話なので、5戦すればよいという日程。昔の全日本のように1ブロック総当たりだと今の全日本のメンツなら壮絶なつぶしあいが期待できそうなものだが。

三冠王者・諏訪魔が1敗1分けと苦しいスタート

潮崎と時間切れ引き分け、河野にニードロップで不覚と苦しい出だし。

■プロ野球

・中日岩瀬350セーブ

NPB前人未到の350セーブ。(佐々木は日米通算381Sだが)

しびれる場面を何回もかいくぐって、積み重ねた350セーブ。偉業です。最近は力の衰えが見られ、高木監督にも信頼されてない節があるが、最後の1イニングくらい長年の経験と名前で抑えられるのでまだもう少し抑えで頑張って欲しい。

・DeNAモーガン2軍落ち

失敗外人だったか。

・中村ノリ、2000本安打まであと13本(4/23現在)

波乱万丈の野球人生ですが、とうとう2000本の偉業が見えてきました。もう少しあと少し。

■マラソン

川内優輝、長野マラソン優勝

自己ベストを出したソウルから1か月後にまたもフルマラソン参戦。雪の降りしきる悪条件下だったが、2時間14分台でまとめるあたりはさすが。次の出走は4/28.29の織田記念陸上で5000m走にエントリー。スパートの練習か。

2013年4月23日 (火)

曙ステーキ行ってきた

元横綱にして現役プロレスラー、曙さんが経営されている

ステーキ屋さん、「曙ステーキ」にいってきました。

元力士の飲食店はちゃんこ屋が定番なのですが、曙さんは「ステーキ屋をやるのが夢だった」ということでステーキハウス業態となっています。

JR中央線荻窪駅、南口すぐ。ビルの地下1階にありますが曙の立て看板がありますのですぐそれとわかります。

入口には

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曙の白タキシード姿。

そして「曙太郎肉道場」の看板。

店内には曙の写真がべたべたと。相撲時代のもあればレスラー時代のも。

中央のテーブルにはなぜかゴングが置いてある。

店内奥のテレビではプロレスと相撲を交互に流す。

無茶苦茶強かった横綱曙の取り組みを見ながらステーキを楽しむ

ステーキは「ボトムサーロイン」と「リブロース」の2種類。

量が選べるので懐具合に合わせて。

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写真は「はり手サラダ」800円

ごく普通のサラダなのですが

げんこつ はり手 つっぱり の3段階で量が多くなります。

そのはり手サラダと、ボトムサーロイン300とライス、赤ワインで4100円。

ステーキの味もまあまあ。

御徒町に2号店を出すなど曙のサイドビジネスは絶好調のようです。

2013年4月22日 (月)

第1,485.5回 ベイサイドホテルにて記者会見

68年目2月

晴れてSPZ王者に返り咲いた熱血系ヒロイン・ペガサス藤原だが、やっかいな相手が挑戦者に決まってしまった。

2月シリーズ開始前、横浜ベイサイドホテルの小会議室でタイトルマッチの記者会見が行われた。本社でもできるのにベイサイドを使うあたりが、この会社変わってきた。

まず三重サンシャインアリーナ大会で行われるタッグタイトル戦、

王者北条咲、神田幸子に対するはペガサス藤原、小川あかり。

「誰が相手でも、全力を尽くして勝ちを取りに行くのみです」(北条)

「やすきに流れたマッチメイクだな。藤原さんはともかく、小川さんは攻めやすいからあいつをハーフボッコにすればそれで終わり。イージーマッチだ」(神田)

「2冠王になれるチャンスをいただきましたので、力の限りやります」(P藤原)

「えっと・・・その・・・先輩たちの胸を借りるつもりで…頑張ります」(小川)

余裕綽々と言った感じの王者チーム。ベルト奪取はどうかな、運を天に任せるよと言った表情のP藤原、緊張の面持ちでオレンジジュースをすする小川、しまらない記者会見となった。

そのあとペガサス藤原以外の3名が退席。

そしてインド式レスリングの達人、カガミ・アスカが入れ替わりで会見場に入ってきた。昨年夏のSPZリング復帰以降、その技術と妖しさに磨きをかけ、「サウンドクリエーター」の異名を持ち、こんかいついにSPZベルト挑戦が決定した。インド式レスリングで地力はあった彼女で、先月の新日本ドーム大会でノンタイトルながらP藤原に勝った実績が評価された。タイトルマッチ調印式の後の記者会見でも彼女はマイペースを崩さず。

「藤原選手にはどのような戦法で立ち向かいますか」

 「調印式の後の紅茶もまた格別ですわ・・・」

ゆったりとした表情で紅茶を飲み干すカガミ。

一方のペガサス藤原も険しい表情。何しろ先月のシングルマッチでは苦杯を喫している。

「厳しい戦いになるとは思います。一瞬のミスも許されない厳しい戦いに。しかしこの場で明かすわけにはいきませんが作戦通りにいけば勝機は必ずあります。とりあえずここ直近でカガミさんが負けた試合のDVDを見て研究します」

2月の横浜決戦。これはどんな展開になるかわからない。記者さんたちは色めきたった。

カガミは対戦相手に目もくれず2杯目の紅茶を味わっていた。

2013年4月21日 (日)

第1,485回 68年目1月 タッグ世界王者決定戦

68年目1月

シリーズ最終戦 新日本ドーム大会。

セミファイナルでフォルトゥナ紫月を熱戦の末パワーボムで下したセイウン草薙は最後の試合を戦い終えても、厳しい表情を崩さず花道を引き揚げた。戦いの場で喜怒哀楽をあらわにするのは相手に失礼。草薙流戦士としての矜持だった。

花道奥でもう一度一礼し、控室に入ってバッタリ倒れこむ。荒い息づかいが止まらない。若手選手が何人も駆け寄るが手で制した。

「大丈夫です。しばらく横になれば落ち着きます・・・・」

セイウン草薙、1分ほど横になって呼吸を落ち着かせてから、着替えを持ってシャワーに向かった。

**************************

「ただいまよりSPZ世界タッグ新王者決定戦を行います!!」

ドワアアアアア

メインイベントはSPZタッグ王者決定戦。封印されていたタッグベルトが17年ぶりに。

先月のタッグリーグ1位と2位の対決。北条咲、神田幸子 組VS玄海恵理、NOTORI組。先月のタッグリーグ公式戦では玄海組が勝っているカードだが。

先発は玄海と北条。いきなりド迫力のタックルの打ち合い。昨日SPZシングルのベルトを失ったばかりの北条だが、そのショックを感じさせないファイト。

神田幸子も玄海の力押しをこらえて、ステップキックで反撃、しかし玄海のラリアットを連発でもらってしまう。

「私が何とかする」

北条がたまらずリングイン、ブレンバスターで玄海を投げつける。玄海たまらずNOTORIにタッチ。しかし北条、格下のNOTORIをバックドロップ。場外へ逃げたNOTORIだが、北条、場外パワーボムの追撃。
「ぐ・・・・・」

北条、NOTORIを連れ戻してリング内で改めてパワーボム、ああ終わったという空気に包まれたが、NOTORI、返した
ドドドドドド

NOTORI,フェイスクラッシャーで反撃して玄海につなぐ。しかしこれでNOTORI,ダメージが深くリング下でのびてしまった。

ーこれで向こうはタッグチームとして機能しなくなった

「行けるぞ!」

「はい」

神田幸子、玄海が攻めづかれてきたのを狙って、
ガシッ

裏拳。

まともに入ったこれは。

前のめりに崩れ落ちる玄海。

神田、ひっくり返してカバー。
ワン、トゥ、
スリー。

玄海返せず。勝負タイム39分24秒、北条、神田組がSPZタッグベルトを奪取。

伝統あるベルトを授与されて感激しきりの神田だった。

***************************

メイン終了後、セイウン草薙の引退セレモニー。

ピアノアレンジされた「暉映の戦場」が流れる中、

黒いジャージに着替えたセイウン草薙が花道をゆっくりと歩いてリングに上がった。

10カウントゴングの後、ファンに最後のあいさつ。

「私はもう・・・納得のいくファイトができなくなりました。ファンの皆様、すみません・・・・あとは、後輩たちに託します」

その圧倒的な爆発力でSPZを席巻した女帝がリングを降りた。

**************************

セイウン草薙

SPZ61期

2069年4月12日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 初瀬唯戦でデビュー。2077年1月15日、新日本ドーム大会での対 フォルトゥナ紫月戦で引退。稼働月数94ケ月、出場試合数(概算)687試合

タイトル歴

第176代SPZ世界王者

第179代SPZ世界王者

第182代SPZ世界王者

第185代SPZ世界王者

第187代SPZ世界王者

第190代SPZ世界王者

第193代SPZ世界王者

第195代SPZ世界王者

通算防衛回数22回(歴代6位)

第64回SPZクライマックス優勝

第65回SPZクライマックス優勝

第66回SPZクライマックス優勝

第67回SPZクライマックス優勝

2013年4月20日 (土)

第1,484回 暉映の戦場

68年目1月

最終戦は新日本ドーム大会。

「セイウン草薙 最終試合」

の大看板が掲げられた。SPZで一時期を築いた大横綱クラスの選手の引退試合とあってチケットのでも好調で、当日券も開場前にはけてしまった。セイウン草薙の個人グッズ投げ売りセールも滞りなく終了し、午後6時にはすべての個人グッズが完売。

第1試合開始前にセイウン草薙の偉業をたたえるビデオが上映された。彼女の得意技、空気投げのスーパースロー映像などもあったりして場内どよめき。組んでから投げるまでの時間がごくわずか。

第1試合は小早川志保VSイタリアンマスク。新人の小早川志保、相手のスピードに対応できず、DDTをくらってふらついてしまう。

「・・・・っ」

いつもならそのままズルズルいってしまうところなのだが、ここからドロップキック、ローリングソバットを連発する粘りを見せ、14分0秒、3度目のローリングソバットでイタリアンマスクからフォール勝ちを収めた。場内どよめき。

続く第2試合はフェアリー三井寺、アプリコットつばさのアイドルタッグが登場。外人実録派のダークデイジー&ダークジョーカーと激突。タッグリーグの公式戦の時もそうだったが、やはり個々の力が違うので、悪の外人コンビにいたぶられる三井寺とAつばさ。

最後は三井寺がつかまってしまい、デイジーのハイキック、ダークジョーカーのミサイルキック、スクラップバスターを立て続けに食らって敗北。勝負タイム19分53秒。

第3試合は外人同士のシングル戦。

そのあと第4試合は小川あかりVSレッドロシアン。やはりパワーの差は明らかで、小川あかり防戦一方。ただ耐える展開が続く。STFで逆転を狙うも力で振りほどかれてしまう。
「地獄に落ちナ」
レッドロシアンのバックドロップで悶絶した小川あかり、無念の3カウントを聞いた。勝負タイム15分14秒。
その試合が終わると休憩。

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休憩明けはSPZ新王者になったばかりのペガサス藤原が登場。インド式レスリングマスター、カガミ・アスカと対戦。基本的な攻防をきっちりやる2人に場内どよめき。凄いシビアな攻防が続く。

「はうっ」

カガミのグラウンド攻めに苦しんだP藤原だが、ジャーマンで反撃開始、返されるやDDT。そしてもう一発ジャーマン。しかしカガミも2.8でキックアウト。そしてカガミ、得意の足殺しアキレス腱固めで反撃するがロープに近い。

(これで、向こうは受けきったと油断するはず・・・・)
しかしカガミ、もうひとつ罠を仕掛けていた。

「はっ」
カガミ、DDTで弱らせておいて、そしてストレッチプラム!!

「うぁああああ・・・」
ペガサス藤原、痛みをこらえきれずギブアップ。勝負タイム22分19秒、カガミがSPZ王者に勝ってしまった。

「・・・・・・」

呆然とするペガサス藤原。

「私はサウンドクリエーター。敵を始末した後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・・」

カガミ・アスカは例によって紅茶を飲むパフォーマンス。

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そして、会場に

「暉映の戦場」がかかる。

ドワアアアア

「次の試合に登場するセイウン草薙選手はこの試合が最後のファイトとなります!ファンの皆様より一層のご声援をよろしくお願いいたします!」

花道奥から白いロングガウンに身を包んだセイウン草薙が一歩ずつ歩いてリングイン。

ざわめきの中始まったセミはセイウン草薙最終試合。セイウン草薙VSフォルトゥナ紫月。タッグパートナー同士の対戦だが、以前はSPZベルトをかけて幾度も死闘を繰り広げた間柄。
(最後の試合、めいっぱいやろう・・・・)

フォルトゥナのほうが動きが硬い。S草薙のほうは空気投げ、フランケンシュタイナー、ノーザンと一つ一つの技を確かめるように繰り出してゆく。フォルトゥナも懸命に腕関節を取ってゆくが、セイウン草薙の気迫に押されたのか手数が返せない。

「・・・はあああっ!」

そしてパワーボム炸裂。さいごは全体重をかけてF紫月の上に覆いかぶさったS草薙が17分58秒、ラストマッチを飾った。
セイウン草薙、一礼した後、ゆっくり転がってリングを降りて、花道を引き揚げた。

2013年4月19日 (金)

第1,483回 そろそろ…潮時です。

68年目1月
元SPZ王者、セイウン草薙が引退表明。
「そろそろ…潮時です」

絶対王者としての力に陰りが見えたので「強い草薙流戦士のイメージを壊さないまま退きたい」と申し出たので、セイウン草薙はSPZを退職することになった。

そのセイウン草薙、初戦山梨カイメッセ大会では、盟友・フォルトゥナ紫月と最後のタッグを組んで、北条咲、神田幸子組と対戦。やはりもう北条のパワフルな動きについていけず、重たい攻めを食らって場外でのびてしまった。孤立したフォルトゥナがラリアット2連発、合体パワーボムを食らって試合は終わった。勝負タイム28分3秒。

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その翌々日別府大会ではセイウン草薙、新人の時以来の第1試合に登場。小早川志保と対戦。
小早川のドロップキック、チョップをあえて受けたセイウン。相手が少し攻めづかれたのを見計らって、草薙流兜落とし、空気投げ、そしてノーザンの波状攻撃で8分29秒、小早川を仕留めた。

第3戦宮崎ではアプリコットつばさ、第4戦ではフェアリー三井寺の挑戦を退けたセイウン草薙。第5戦熊本ではセミでNOTORIと対戦するカードが組まれた。

(その前の試合でSPZ王者北条がノンタイトルながらカガミ・アスカに返し技でフォール負けしてしまったので場内どよめき。)

NOTORIのトラースキック、農鳥を食らいながらも、バックドロップで反撃したセイウン草薙、最後はノーザンライトSHで12分3秒、NOTORIから勝利。

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第6戦佐賀大会ではセイウン草薙VSカガミ・アスカの試合がセミで組まれた。

(この子のインド式は…要注意・・・・)
カガミの足殺しにはまってしまったS草薙、アキレス腱固めで悲鳴を上げる。痛む足を引きずりながら草薙流兜落とし、空気投げ、バックドロップで反撃するが、いつものようなキレがない。
「せいっ」

パワーボムも仕掛けたが、足が痛むのか押さえ込みが不十分でキックアウトされる。
「ウフフフフフ」
カガミ、スクラップバスターで逆襲。20分21秒、セイウン草薙はこの一発で沈んでしまった。場内ええええの声。やはりカガミの足殺しが相当効いていたようだった。

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その翌日は長崎で試合。

「まあ、今日の相手は軽量の選手ですから・・・」
セミで組まれたセイウン草薙VS小川あかり。なにぶん相手は線が細いので、グラウンドで攻め込まれてもさして体力を消耗しない。

「これでっ!」

小川あかりのSTF、しかしS草薙落ち着いて顔のロックをはずし、
「はぁぁぁぁ」
伝家の宝刀、草薙流兜落とし。10分54秒、この一発で小川あかりを完全ノックアウト。
「のこり、あとひとつですね・・・・」

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長崎大会メインはSPZ戦、王者・北条咲に挑むのはペガサス藤原。レスリングセンスの良さを買われて王座挑戦者に選ばれた。さすがに組みつくとすぐ投げ技に移行するあたり只者ではない。しだいに北条、あせりの色を浮かべる。

「うらあああっ!」
北条、大ぶりのラリアットを繰り出したが、一発ならP藤原もきっちり受けられた。これで決められないと北条は苦しい。

「てやああああ」
P藤原、バックに回ってタイガースープレックス。そのまま腕をフックしてフォール。
ワン、トゥ・・・スリ!
北条、薄れゆく意識の中、足をばたつかせたが力なく、肩を上げることができなかった。24分51秒、王座移動。

「やりました!!」
ペガサス藤原が第199代SPZ王者に返り咲いた。

2013年4月18日 (木)

59歳のドロップキックをみたかい(4終)

セミファイナル 真田聖也 KAI VS 秋山準 潮崎豪

秋山準の試合を見るのははじめてであった。全日時代で若武者だったのがいまやハゲ隠しのスキンヘッド。この日は潮崎との世界タッグ王者コンビで出陣。裁くレフェリーはボンバ―斉藤。

KAIや真田は観客を沸かせる何かがない。対戦相手の秋山が客席にむけて「オラぁ行くぞ」などとしきりに声を出していて会場を盛り上げようとしていたのが良くわかった。KAIは肉体改造をして一回り大きくなったが。特に印象に残ったムーブはなかった。シリーズ中にやられたのか、胸元が赤く腫れていて、潮崎とのエルボーチョップ合戦でそこが破れて流血した。返り血を浴びながらファイトする潮崎。

秋山は要所要所でニーアタックを顔面に入れて流れを渡さないえぐいファイト。けっきょく最後まで真田KAIは秋山の余裕を消せず、15分過ぎたあたりでそろそろ行きますかと秋山が仕掛ける。真田をエクスプロイダー。これは返した真田だが、たてつづけにリストクラッチ式エクスプロイダーをくらった真田が3カウントを奪われた。まあ秋山の貫録勝ちなのか。

試合後、敗北に憤ったのか、KAIが秋山に突っかかる。カンカンカンカンとゴングが乱打される。秋山は落ち着いて頭突きで反撃してから引き揚げた。

20時10分、メインイベント(タッグリーグ公式戦)
カズハヤシ 近藤修司 VS 田中稔 金本浩二

ある意味全日ジュニアの頂上決戦的カードが福山のメインで組まれた。だが田中稔の動きが相当悪い。シリーズ中に首を負傷しており首後ろにテーピングをしてのファイト。当然そこを狙われカズのパイルドライバー、ツームストーンを食らって悶絶。動きが完全に止まってしまう!

「試合止めるぞ!?止めるぞ!?」

横たわったままの田中へ村山大値レフェリーが血相を変えて叫ぶ。この人もあおり方がうまい。「止めるなよまだやれる」金本が言い返す。近藤はレフェリーの制止を無視して田中の首のテーピングをはがし、なおも首に打撃を加えるというえげつない攻め。

なんとかカズ近藤の猛攻をかいくぐって金本にタッチしたが田中は場外でダウンしてしまう。第3試合に登場したスタックアームズの船木と河野がセコンドにつき田中に声をかけるという異常事態。(ほんらいこのクラスの選手はセコンドにはつかない)

船木の全日赤ジャージが印象に残った。二人がかりの攻撃を金本に加えるのを見た河野がレフェリーに抗議。怖い顔だが根はいい人だ。

金本も懸命に孤軍奮闘したので試合は盛り上がった。カズに得意の顔面ウォッシュを決める。しかし田中は戦線復帰してからもちょっとやられただけで動きが止まってしまい村山レフェリーがダウンカウントを数える始末。最後は金本がつかまってしまう。カットに懸命に入って流れを戻そうとした田中だったが逆にカズが得意のパワープラントで田中を場外に落とす。金本孤立。

金本、ジャーマンや丸め込みで反撃するも落ち着いて返した近藤、満を持して近藤がキングコングラリアット。一度は返す粘りを見せた金本だったが立て続けに2発目を食らって万事休す。ジュニアの頂上決戦は田中のコンディションの悪さを突いたカズ・近藤が20分の激闘を制した。首を痛めた田中は河野船木に気遣われながら退場。

最後は金本がマイクアピール「カズ、近藤!きょうはやられたけど、タッグリーグ、優勝決定戦でこの借りは必ずかえしてやる!!」などと叫んでから引き揚げた。この辺じつに新日出身者らしい。

メインが終わったのが20時40分頃、会場ロビーには武藤ベアーがファンと撮影に興じているが、私は急いで会場を出て降りしきる雨の中を5分ほど歩いて、中国バスの平成大学車庫へ急いだ。新宿行きの夜行高速バスはここから20時55分発車である。

2013年4月17日 (水)

核ミサイルは落ちてくるのか20130417

皆さんこんばんわ。春の夜いかがお過ごしでしょうか。

とりあえず今週のスポーツニュースのようなもの。

■プロレス

・全日、チャンピオンカーニバル開幕

業界を敵に回した空気の読めない全日の白石オーナー、次期シリーズの全カードが発表されたが佐藤光留の名前はなかった。渕さんは休養だと思うが。カード的には結構好カードが目白押しなので(ドーリング以外に外人がいないことを除けば昔のチャンカンに引けを取らない壮絶な星のつぶしあいが期待されます。)

Aブロックは諏訪魔・真田・大森・潮崎・浜・河野。白星配給係がいないぞ。Bブロックは船木・秋山・曙・ドーリング・KAI・KENSO。各ブロック上位2名が4.29後楽園の準決勝に進出できる。筆者予想では諏訪魔、潮崎、秋山、船木が4強で潮崎優勝…のような予感がする。

・アンディ・ウーが無期限メキシコ遠征。

まあ海外遠征は強くなるので帰ってきた時が期待できます。

・渕正信、大森隆男が5.11小橋引退記念興行(武道館)出場。

大森は高山とノーフィアーを結成してみのる丸藤と対戦。渕さんは熊野準というノアの若手と対戦。59歳をシングルマッチに出すとは・・・・・

■野球

DeNAが100万円チケット売り出す

試合前に練習見学とかヘリコプタークルージングとか、試合後は中華街で中畑監督と会食とかもう・・・あきれた。でも100万くらいポーンと出せるベイ好きの富裕層はいると思うので抽選になるんだろうな。ベイファンは訓練されているから。

・やっぱり横浜DeNAは定位置なのか

まともな先発がいない投手力のへぼさは変わらず、打線もモーガンが打てずスタメン落ちし、ラミレスは守備が素人レベル、ベテラン中村ノリが3番を打つ状況に逆戻り。純然たる補強はブランコくらい。ひょっとしたらひょっとするかもしれないと思っていたが。まあベイファンは忍耐強いから。

モーガン ブランコ ラミレス

スコアボードにこの3人の名前が並んでるとスイーツのメニューみたいでおいしそう。(石井琢朗談)

■北朝鮮は核ミサイルを落としてくるのか

同法の韓国に核ミサイルを発射する可能性は低い。アメリカに打ち込んだら200%破滅。となると植民地支配の過去因縁を引きずる鬼の国日本か・・・・まさか新宿に落として火の海。いやいややりかねんな。あの、かりあげプリンスさまっ。なら・・・・まあ、あす人生が終わってもいいよう一日一日楽しんで生きようと思うことです。

2013年4月16日 (火)

59歳のドロップキックをみたかい(3)

19時30分、後半の試合が開始。

金丸義信 渕正信 VS大和ヒロシ 佐藤光留

金丸のテーマ曲で渕さんと金丸が入場。渕の方が大先輩なのだがここは現・世界ジュニア王者の金丸を立てたか。コールも渕が先だった。対するは情熱変態バカコンビ、大和ヒロシ&佐藤光留。裁くレフェリーは村山大値。

大和と佐藤はどちらが先に先発するかでもめて、大和が佐藤を場外へ突き飛ばして先発したりでよくわからないチームぶり。先発は渕さんと大和。ロックアップの攻防のあと渕さんがヘッドロックに捕らえヒジを落とす。

「外せバカ」コーナーから声援を送る佐藤。渕さんはシリーズ参戦で消耗しているのか、ひとしきりやりあったのち金丸にタッチ。

大和・佐藤の時折仲間割れを繰り返しながら戦う良くわからない組み立てと渕・金丸の大人の安定した試合運びが交錯する味わい深い試合。コーナーに押し込まれた渕。大和が突進するが渕さんカウンターキックで迎撃。

「こうやるんだよ、バカ」佐藤がいてもたってもいられず自ら突進し渕にエルボーを当てる。しかし続いて走った大和はなぜか蹴りで迎撃されてしまう・・・・ちょっと前に荒谷が良くやられていたムーブだ。

そして見せ場、渕さんが腰痛を耐えながらボディスラムを連発。「もう一回」コールにあおられ4発くらい見せたか。こんなんで客席が沸くのだから積み重ねたキャリアはおそるべし。

そして首固めと定番ムーブを見せるが真正面から仕掛けているのでフォールは奪えない。ならばと渕さん59歳ドロップキック!大和と佐藤に1発ずつ決めた。59歳のおっさんがドロップキックですよ。これだからプロレス観戦はやめられない。

攻め手のなくなった渕さんは後を金丸に託す。金丸も大和の猛攻を受けるが渕さんがうまくフォロー。バックドロップで大和、佐藤を投げて流れを引き寄せる。最後は佐藤を場外に落として、金丸と大和の一騎打ち状態。金丸が垂直落下ブレーンバスター。しかし大和返す。場外の佐藤へむけて通せんぼポーズする渕さん。

ならばと金丸は回転を加えた垂直落下ブレーンバスター(タッチアウトというらしい)を決め、これで3カウントが入った。まあ渕・金丸の試合運びの安定感が光った試合。終盤金丸に託した渕さんはタッグマッチの「引きどころ」をよく理解している。このへんは90年代超世代軍との抗争で培った技術か。

しんどそうに引き上げる渕さん59歳。お疲れ様です。

2013年4月15日 (月)

59歳のドロップキックをみたかい(2)

2013.04.02

全日福山大会観戦記

第2試合  西村修VS中之上靖文

無我のロングガウンを着こんだ文京区議会議員・西村修が入場、試合前に地元ファンから花束贈呈と記念撮影。そのあとグリーンのTシャツを羽織って中之上が入場。

西村は黒いショートタイツと黒いリングシューズ。中之上のほうがいい肉付きをしているが、西村の方が修羅場をかいくぐってきた経験がある。

試合はまずロックアップから始まる地味なものとなった。序盤は西村が首4の字で中の上のスタミナを奪う作戦に出た。そして西村の鋭いエルボースマッシュが中之上をのけぞらす。しかし中之上も力のこもったニークラッシャーで西村の左ひざを打ちつけ悶絶させる。西村苦悶の表情(しかしこれを額面通りに受け取ってはいけない)場外エスケープして体勢を立て直そうとする西村。ああなんてせこい手を。

そのあと西村が勝負を急いだのか、唐突に逆さ押さえ込みを繰り出すが、これは中之上、なんとか返す。そして中之上、再度のニークラッシャーで西村の足にダメージを与えてから、足4の字で勝負をかける。悲鳴を上げた西村だが、「もっと絞ってみろー」とか叫んで、耐えて、なんとかロープに逃れる。

しかし西村、左足が相当痛いのか引きずった状態。中之上、西村をなぎ倒すや「行くぞー」とかなんとかいって再度の足4の字に捕らえようとするが、一瞬の隙をついて西村がスモールパッケージに丸め込んだ。虚を突かれた中之上は無念の3カウントを聞いた。勝負タイム9分ちょい。
勝ち名乗りのあと両者握手。西村らしい、技に頼らないプロレスを見た。

第3試合 諏訪魔 大森隆男 浜亮太 SEIKI VS 船木誠勝 河野真幸 KENSO HANZO

三冠王者が前半の試合に回るというのもなかなかない。まあ今シリーズは売りがジュニアタッグなのでヘビー級の実力者は興行の脇を固める役に回ったか。きょうはその実力者6人に福山地場のプロレス団体ハッスルゲートの選手2人が絡む8人タッグマッチ。

「TOKYO DRIFT」がかかり、まずKENSOが入場し、いつもどおり四方のコーナーでエルアギラインペリアルのポーズを決める。そのあと青コーナー側の残り3人・・・船木河野HANZOの3人が船木のテーマ曲で入場。

そのあと諏訪魔のテーマ曲がかかり赤コーナー側の4人が入場。ガテン系兄ちゃん諏訪魔、ワイルドおやじ大森、超デブの浜亮太そしてSEIKI。8人がリング上に集結する。
先発を買って出たのはKENSOと浜だった。浜は体重を生かした攻めを見せるが、KENSOも要所要所で張り手でお返し。そのあとハッスルゲート同士の対決、HANZOとSEIKIがやりあう。おなじコーナーに控えるKENSOと船木河野。なかなか見られる絵ではない。

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大森と船木は顔見世程度のファイト。そのまま試合が荒れだして随所に場外乱闘を挟むようになる。荒れる試合を神林レフェリーが「中でやれよ!」と怒鳴るレフェリング。すっかりこの人もレフェリーらしくなってきた。

羽交い絞めにされた状態の諏訪魔へHANZOが「おら、これが三冠王者だ」とかいって殴る蹴る。KENSOはお約束の場外ダイブ攻撃。

諏訪魔は機嫌が悪くなったのか、客席の椅子をHANZOに投げつける。河野は滞空時間のやたら長いブレーンバスターでSEIKIを追い込んだがSEIKIもキックかなんかで懸命の反撃。

そうこうしているうちに10分が経過し、リング上は浜と河野だけになり後は全員場外乱闘。浜の圧殺ボディプレスが河野を襲う。これはカットに救われたが、今度は浜が切り札のリョウタハマーをくりだし河野から3カウントを奪った。

河野を気遣いながら引き揚げる船木。KENSO、HANZOもリングを後にし、赤コーナー側の4人で手上げ。

19時15分、その試合が終わると休憩。売店ではKENSOが恒例の「情熱をもって、ビチッとー」の絶叫撮影会。
(続きます)

2013年4月14日 (日)

59歳のドロップキックをみたかい(1)

2013年4月2日 全日本プロレス 福山ビッグローズ大会観戦記。

「すみません、司牡丹ください」

4月2日の昼、わたしは高知駅前の郷土料理店で昼間っから酒を飲んでいた。カツオの刺身についつい酒が進んでしまう。ねんがんの「高知県に足を踏み入れる」を達成した私だが、年間休みが46日しかないのでタスクはまとめて片付けねばならない。高知滞在をわずか2時半で切り上げ、酔っぱらった状態のままディーゼル特急で岡山へ向かった。四国山地を抜けて讃岐平野にでて瀬戸大橋を渡り、15時半過ぎに岡山へ戻ってきた。

岡山駅の売店でママカリ寿司を買って、新幹線「さくら」の中でそれを食べるともう福山で、駅前から16時35分発の平成車庫行きのバスに揺られる。30分足らずできょう全日本プロレスが興行を行う会場、福山ビッグローズが見えてきた。

福山ビッグローズは東京ビッグサイトを何分の一かにした企業向け展示場のような作りだったが、きょうは左端のホールAでプロレス興行が行われる。7,000円払って当日券を買う。前から2列目の席。

渕さんが59歳の老体にムチ打ってジュニアタッグリーグに参戦するとあっては、観に行かないわけにはいかなかった。スケジュールの都合で遠いところでの観戦になってしまったけど・・・

近くの喫茶店でコーヒーを飲んでから、18時過ぎに会場に入る。やたら天井の高いホールだ。地元の団体が協力したせいか、6割程度、400人くらいの客入り。18時20分頃、阿部誠リングアナがいつもどおり前説を行い、18時30分、第1試合開始。ゴングが五回叩かれる。ああプロレス会場に来ているのだなと思う。

第1試合 SUSHI アンディ・ウー VS 鈴木鼓太郎 青木篤志

第1試合から今シリーズ目玉の「ジュニアタッグリーグ」公式戦。
「スシ食いねえ」が流れて、全日本の色物レスラー、SUSHIがリングサイドを一蹴してからリングイン。その間にアンディは青竜刀2本を使ったパフォーマンス。全日本の第一試合はこんなんじゃないんだよとも思うが。かわりはてた雷陣と新人の混成タッグに対するはNOAHを抜け出してやってきた鈴木、青木。(とはいえノアに入門しデビューした選手なので出戻りではない)

迷彩柄のタイツをはいているのが青木で派手な柄のロングタイツが鈴木。裁くレフェリーはボンバ―斉藤。
対抗戦らしく、試合が始まるや持ち前のコミカルな動きは封印して勝ちを取りに行ったSUSHI。序盤はベーシックな攻防を展開し、中盤はアンディがトリッキーな動きを披露。キックで鈴木をたじろがすシーンもあったのだが、8分頃SUSHIが戦いを割るべく場外乱闘を仕掛けたのだが、リング上をキャリア1年未満のアンディに託して、自分から鈴木に乱闘を仕掛けるとは、負けに来ているとしか思えぬ。

リング上は青木とアンディがやりあっていたが、あっさりと青木のアサルトポイント(変形バックドロップ)でアンディがやられてしまった。

(続きます)

2013年4月13日 (土)

第1,482回 復活!タッグリーグ(下)

68年目12月 ウルトラタッグリーグ戦

第7戦は仙台大会。

P藤原○、小川(6点、背面トペからの片エビ固め13.19)Dデイジー×、Dジョーカー(6点)
優勝の望みがなくなったP藤原組だがはつらつとしたファイト。この日はペガサス藤原が試合を引っ張り、ダークデイジーをうまく押さえ込んで3勝目ゲット。

S草薙○、F紫月(8点、草薙流兜落としからの片エビ固め 9.17)F三井寺、Aつばさ×(0点)
セイウン草薙の伝家の宝刀がさく裂。アイドルタッグを難なく沈めた。

マーシャルボーグ○、イタリアン(4点、ジャーマンSH 15.58)カガミ×、ブラディキラー(6点)

マーシャルボーグが本領発揮しだしてきた。カガミアスカを力押しで追い込みジャーマンで終了。

玄海○、NOTORI(8点、ブレーンバスターからの片エビ固め 15.04)北条×、神田(10点)

勝てば優勝の北条組。格落ちのNOTORIを捕まえたいところ。しかし優勝の可能性を残したい玄海も自らが前面に立って猛反撃、最後は北条との力押し消耗戦を制した玄海が勝利。試合後、玄海は北条の持つSPZベルトへの挑戦をアピール。

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最終戦はさいたまドーム大会。

カガミ、ブラディキラー○(8点、ミサイルキックからの片エビ片め 23.25)P藤原×、小川(6点)

小川あかりがつかまってまず脱落し、孤立したP藤原が大いに気を吐くものの集中砲火を浴びて・・・・というパターン。カガミ組が4勝目を挙げた。

玄海○、NOTORI(10点、パワースラムからの片エビ固め 13.13)Dジョーカー、Dデイジー×(6点)

まだ優勝の可能性を残す玄海が猛攻。とにかく力で押して押して押しまくって悪の外人を仕留めた。

マーシャルボーグ○、イタリアン(6点、ラリアットからの体固め)F三井寺、Aつばさ×(0点)

マーシャルボーグ組、4連敗の後3連勝。ようやく調子が出てきたか。アイドルタッグ、リーグ戦全敗・・・・

北条○、神田(12点、ラリアットからの片エビ固め 18.35)S草薙、F紫月×(8点)

勝ちか引き分けで優勝の北条組。S草薙組みもベテランならではの連携で苦しめたが、
「はっ」
北条の得意技・剛腕ラリアット炸裂。これでF紫月から3カウントを奪取し、みごとウルトラタッグリーグ優勝を決めた。

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リーグ戦終了後表彰式、優勝した北条組には賞金300万円と副賞のダイヤモンドピアスが贈られた。準優勝は10点の玄海組が入り、賞金3万円と副賞の缶詰セットが贈られた。

「この優勝に気を抜くことなく次もこの場所に立てるように努力してゆきます」(北条)

年末のプロレス大賞、最優秀選手は北条咲。小早川は新人賞取れず。シングルのベストバウトはセイウン草薙VSF紫月の一戦が選ばれた。タッグのベストバウトはどこかの地方会場で組んだ、北条、玄海組VSS草薙、カガミ組が選ばれた。

2013年4月12日 (金)

第1,481回 復活!タッグリーグ(中)

68年目12月

復活なったウルトラタッグリーグ戦中盤3大会の模様をお届け。

第4戦は九州ドーム大会。

P藤原、小川○(4点、23.54 ストレッチプラム)玄海、NOTORI×(4点) 

この試合は小川あかりが大奮闘。玄海の重量感ある攻めに吹き飛ばされながらも懸命のファイト。最後は4人が入り乱れる攻防の中、ストレッチプラムをNOTORIに決めてギブアップ勝ち。

カガミ○、ブラディキラー(2点、スリーパーホールド 7.24)F三井寺×、Aつばさ(0点)

いきなりカガミが6分過ぎに仕掛けた。フェアリー三井寺をスリーパーで落とした。危険と判断したレフェリーが試合を止めた。

「相手を絞め落とした後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・」(カガミ)

カガミ組がようやく初日を出した。

S草薙○、F紫月(4点、ティロフィナーレからの片エビ固め24.46)マーシャルボーグ×、イタリアン(0点)

この試合は荒れた。草薙組のダブルインパクトを食らってわけがわからなくなったのか、マーシャルボーグが暴走、セイウン草薙を捕らえて激しい場外乱闘、そして場外でジャーマン3連発。
「ううううう」
しかしセイウンの心は折れていなかった。リングに戻ったところを4度目のジャーマンを狙われたが冷静に回転エビに切り返し、そのあとティロフィナーレで仕留めた。

北条○、神田(6点、ラリアットからの片エビ固め13.47)Dデイジー、Dジョーカー×(4点)

北条組3連勝。この日も危なげない試合運びで北条が剛腕ラリアット!!ダークジョーカーを仕留めた。第5戦は名古屋しゃちほこドーム大会。

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シリーズ5戦目は名古屋大会。

カガミ○、ブラディキラー(4点、合体パワーボムからのエビ固め 16.22)玄海、NOTORI×(4点)

玄海組、痛い連敗。徐々にタッグチームの体をなしてきたカガミ組みに攻め込まれ、最後はNOTORIが力尽きた・・・

Dデイジー、Dジョーカー○(6点、ノーザンライトSH 11.55)Aつばさ、F三井寺(0点)

アイドルタッグ、初白星が遠い・・・・これで4連敗。

S草薙、F紫月○(6点、ダブルインパクトからの片エビ固め 29.43)P藤原×、小川(4点)

2勝1敗同士の対戦。お互い負けられない一戦。草薙・F紫月はひとり格落ちの小川あかりを捕まえる戦術にでたが、小川あかりも懸命に抵抗してP藤原につなぐ。しかしP藤原も出ずっぱり状態が長く続き、動きが落ちたところを元王者チームに捕らえられ、ダブルインパクト。これはなんとか小川がカットしたものの、S草薙が小川を場外に突き落としてから2度目のダブルインパクト。さすがにP藤原これは返せず。

北条○、神田(8点、パワーボムからのエビ固め 13.0)マーシャルボーグ、イタリアン×(0点)

北条組が4連勝。まず北条がマーシャルボーグとド迫力の攻防をやって沸かせ、イタリアンが出てきたところをきっちりとラッシュをかけ、パワーボムで仕留めた。タッグマッチのお手本のような流れでしっかり勝ち点2をプラス。

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第6戦は札幌どさんこドーム大会。

カガミ、ブラディキラー○(6点、ミサイルキックからの片エビ固め 17.36)Dジョーカー×、Dデイジー(6点)

カガミが相手の攻勢を耐え抜き、最後はブラディキラーが豪快なミサイルキックでダークジョーカーを仕留めた。ダーク組2敗目。

マーシャルボーグ○、イタリアン(2点、キャプチュード 18.01)P藤原×、小川(4点)

マーシャルボーグ組が初白星。試合の8割を出ずっぱりしたマーシャルボーグが大暴れし、P藤原をキャプチュードで沈めた。

玄海○、NOTORI(6点、ブレーンバスターからの片エビ固め 15.07)S草薙、F紫月×(6点)

元王者コンビも2敗に後退。玄海のパワー攻めにフォルトゥナ紫月が対応できなかった・・・・これで1敗がいなくなった。

北条○、神田(10点、ラリアットからの片エビ固め 11.42)F三井寺×、Aつばさ

北条組5連勝。全く危なげなくアイドルタッグの挑戦を退けた。最後は剛腕ラリアットだった。

68年目のウルトラタッグリーグ戦、残り2戦の段階で北条組が唯一の5連勝。

(続きます)

2013年4月11日 (木)

第1,480回 復活!タッグリーグ(上)

68年目12月
約18年ぶりに復活したタッグリーグ。参加チームは以下の8つ。

セイウン草薙、フォルトゥナ紫月組

北条咲、神田幸子組

ペガサス藤原、小川あかり組

玄海恵理、NOTORI組

フェアリー三井寺、アプリコットつばさ組

カガミ・アスカ、ブラディキラー1号組

ダークデイジー、ダークジョーカー組

マーシャルボーグ・エスト、イタリアンマスク組(すみません適当に名前考えました)

玄海○、NOTORI(2点、12.49 ラストライドからのエビ固め)F三井寺×、Aつばさ

「どおおりゃああ」
玄海、そのパワーを利した必殺のラストライド。一度目はAつばさがカットしたが、すかさずNOTORIが場外にAつばさを突き落とし、玄海が2度目のラストライド。
「うわー」
場内悲鳴。アイドルレスラー相手に何もそこまでしなくても、フェアリー三井寺は完全に動けなくなり担架で運ばれた。

Dジョーカー、Dデイジー○(2点、逆片エビ固め 12.17)マーシャルボーグ、イタリアンマスク×

初来日のマーシャルボーグ、この日は顔見世程度のファイト。パートナーのイタリアンマスクが大概で、悪の外人チームにつかまってしまい逆片エビでギブアップ負け。

S草薙、F紫月○(2点、エルボーからの片エビ固め 26.07)カガミ、ブラディキラー×

SPZ王者戴冠歴が2人ともあるチーム、S草薙&F紫月組。優勝争いの本命とみてもよいがS草薙の調子が相当悪く、急造タッグに攻め込まれるシーンも。残り5分の時点でようやく分断に成功し、F紫月がエルボーを入れてブラディキラーをなぎ倒した。

北条、神田○(2点、裏拳からの片エビ固め 23.33)P藤原×、小川

けっきょくペガサス藤原は入社2年目の小川あかりとタッグを組んでの出場となった。入社2年目の小川が大阪大会のメインで懸命のファイト。北条、神田の荒々しい攻めを懸命にこらえる。しかしやはり15分過ぎについていけなくなり藤原にタッチするや場外でのびてしまった。孤軍奮闘したP藤原だったが、裏拳で殴られて崩れ落ち、無念の3カウントを聞いた・・・

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第3戦は広島大会。

P藤原、小川○(2点、腕固め16.24)F三井寺、Aつばさ×(0点)

小川あかりがつかまり気味の試合展開。P藤原が流れを引き寄せようとするが、アプリコットつばさのシューティングスタープレスを食らってしまうなど空回り、しかし決着は突然に。
「ひぃぃぃ」
バックの取り合いからさっと腕を極めた小川あかり。アプリコットつばさ、カットを待つ間もなくギブアップしてしまった。P藤原組はこれが初白星。

玄海○、NOTORI(4点、合体パイルドライバーからの片エビ固め 15.18)マーシャルボーグ、イタリアン×(0点)

玄海組2連勝。マーシャルボーグのパワーに手こずったが、イタリアンが出てきたところを集中攻撃。セオリー通りのやり方で勝ち点2をもぎ取った。

Dデイジー○、Dジョーカー(4点 裏投げからの体固め20.49)S草薙、F紫月×(2点)

元王者コンビ、敗北。S草薙の状態がよくない分F紫月が奮闘したが、蹴りをもらって流血してしまい動きがおかしくなってしまった。

北条○、神田(4点、パワーボムからのエビ固め 15.16)カガミ×、ブラディキラー(0点)

パートナーがいないので外人と組ませざるを得なかったカガミ。やはりタッグチームとして機能しておらず、あっさりブラディキラーが脱落し、孤立してしまったカガミがやられてしまった。
68年目のタッグリーグ戦、北条組、玄海組、ダーク組が連勝スタート。

(続きます)

2013年4月10日 (水)

春の嵐20130410

全国のプロレスファンの皆様こんばんわ、WAS没頭中筆者のkonnoです。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

水曜日恒例のスポーツニュースのようなもの。

■すわまちおこし1500人超満員

全日本プロレスのエース諏訪魔が地元・茅ヶ崎で興行をプロモート。1500人の観衆を集める。メインで近藤修司、茅ヶ崎仮面(中身はおそらくこの日試合のなかったカズハヤシ)と組んで秋山潮崎金丸と対戦し、ラストライドで金丸を沈めてメインを飾る。

■ジュニアタッグリーグ

59歳渕さんが奮闘するも金本のアンクルホールドにやられ、初対戦の青木にもサムソンクラッチでフォールされ、最終戦では金丸がSUSHIに丸め込まれ、」優勝決定戦進出はならず。それでも今のジュニア戦線とは真逆の大技に頼らないプロレスで存在感を発揮。85年にダイナマイトキッドにやられて以来、28年ぶりにツームストーンパイルをカズに食らって首が痛くなってしまったらしい・・・

■野球

ラミレス2000本安打達成

最後の一本は降りしきる雨の中、神宮球場で石川からホームランを放って達成。外国人選手では初の快挙。ヤクルト巨人DeNAと3球団を渡り歩いて主軸を打ち続け達成。1年だけ出稼ぎに来るつもりだったが、日本の野球に適応し、毎朝スポーツ新聞を熟読するなど研究を欠かさずここまできた。外野守備に難があるが打棒は38歳にして健在。次は中村ノリ、あと24本(4/7時点)です。

巨人ボウカー大当たり中

去年レギュラーシーズン打率1割台、2軍にしばしば行っていて、打てなかったボウカーがことしはロペスが加入し刺激を受けたのか、日本の投手にやっと適応したのか3試合連続HRと当たっております。しかしこんなのが下位打線打っている巨人って・・・・

2013年4月 9日 (火)

プロレスパフォーマンスシリーズ(1)

プロレスはショー格闘技である以上ある程度のパフォーマンスは必要であります。その選手のよく使うパフォーマンスはムーブとして認知されており、それだけで銭が取れます。

(1)ひざまづいて許しを請う

あのリック・フレアーが得意とするムーブ。守勢に回った時OHNO!と許しを請い相手を油断させて急所打ちやサミングで反撃するというダーティな流れ。

(2)腕しごき

両腕を何回か広げたり交差するだけ。ジャンボ鶴田がゴング直後に良く見せていたムーブ。「さあかかってきなさい」という余裕綽々感を表すための動き。

(3)ラリアット前の腕サポーター直し

スタン・ハンセンがよくやっていたパフォーマンス。「いまからラリアットやるぞ」というパフォーマンス。客席がどっと沸く。実際のところこの直後にラリアットが決まるケースの方が少ない。1回目はかわされて相手が弱った時に不意打ちで決まる。

(4)青春の握りこぶし

若き日の小橋健太がムーンサルト前にやっていたパフォーマンス。いくぞーという意思表示。

(5)カラテポーズ

ブッチャーが良く見せていたパフォーマンス。相手の前でシュッシュッと手を動かす。俺はただの悪役じゃないんだぞというパフォーマンス。ブッチャーはプロレス入り前に空手と柔道をかじっていて、若手レスラーの頃空手パフォーマンスで客席を沸かせることを覚えたらしい。

(6)首かっきりポーズ

新日系のレスラーがよくやる。いまからこいつをマットに沈めてやるという意思表示、後藤達あたりのは年季が入っていて戦慄。

(7)筋肉を誇示

ダグファーナスとかディービーボーイ・スミスがやっていました。鍛え上げられた肉体美を誇示して相手に威圧感を与えるパフォーマンス。ステロイドで作った筋肉なんだけどね。

(8)汗ワイパー

三沢光晴の代表的パフォーマンス、額の汗を手のひらでササッと拭うだけなのですが、「はっきりいって普通に戦ってますよ」というメッセージをさりげなく与える。

2013年4月 8日 (月)

最近読んだ漫画とか

最近読んだ漫画とか。新宿のZINでマンガ買って電車の中でニヤつきながら読んでます・・・・

■7時間目の音符 3巻(志摩時緒)

筆者一押しの赤面系イチャラブ。いちおう舞台が高校ブラスバンド部のお話なのだがシリアス部活ものではありません。何回読んでもニヤニヤできる。メインカップルのあずみ先輩と葉平くんはイチャラブ通常運転だが、3巻は米子先生と米くんの禁断の恋が秀逸。卒業まで半年となり米くんがいよいよ先生にモーションをかけだしました。教え子を意識して赤面する先生がかわいい。

■あまあま2 (志摩時緒)

7時間目と同じ作者が別の雑誌で連載されているイチャラブコメディ。中学のころからヤることやっている原美咲ちゃんと宮本祐司くんの熟練カップル。

■球場ラヴァーズ 私を野球につれてって(石田敦子)

カープファンの作者が贈るカープ応援漫画。はっきりいって泣ける。21年優勝していないカープ。21年応援が報われないカープ。野球ファンは片思い。前田智徳選手のくだりとか石井琢選手の最終試合の描写とか反則。思わず泣いてしまった。球場全体で応援歌っていうのは特殊なんだって。波風立てずに移籍してかつ両方のチームで存在感を発揮して、かつ応援歌が変わらないなんてケースはそうそうないのですから。

■ゲゲゲの家計簿 上・下(水木しげる)

妖怪漫画の巨匠、水木しげるが紙芝居画家から貸本漫画家を経て大成するまでの極貧生活をつづった漫画。私生活がつづられていて面白い。「漫画家は社会情勢に通じていなければならない」ということで新聞を隅から隅まで読む水木先生。

■五更瑠璃100p アンソロ100pシリーズ

ZINで衝動買いしたエロ同人誌。黒猫18禁4本まとめ。作画レベルは微妙だが、黒猫たんかわいいよ黒猫。

2013年4月 7日 (日)

第1,479回 セイウン草薙の一線

68年目11月
「ダイヤモンドシリーズ」開幕。
前SPZ王者のフォルトゥナ紫月が腰痛のため欠場。

SPZ王者に返り咲いた北条咲の次期挑戦者は、けっきょく過去の実績を勘案し、セイウン草薙が選ばれた。

シリーズ初戦の青森大会で前哨戦。北条咲、神田幸子VSセイウン草薙、小川あかり組み。だがセイウン草薙の動きに一時の爆発力がない。並みのレスラーに戻ってしまっている。フォローするはずの小川あかりはまだまだ力不足。北条の頭突き、シャイニングウィザードをもらって苦しむ。そして孤立したセイウンを北条が攻め立てる。けっきょくセイウン草薙、ローンバトルに耐えきれず、20分1秒、バックドロップに力尽きた。

「セイウン草薙さん。もういつまでもあなたの時代じゃないんですよ。そんなに弱くてよくタイトルマッチとか言ってられますね。最終戦の横浜大会はお休みになられて、ベイサイドホテルでお茶でも飲んでいたらいかがですか。」

北条咲がマイクアピール。セイウン草薙は横たわって聞くしかできなかった・・・・

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そして最終戦は、新日本ドーム大会。
第1試合は小早川志保VSトーニャ・カルロス。初来日のトーニャ、なかなかの動きで小早川を追い込み、最後は鋭いスクラップバスターで小早川を下した。

第2試合は小川あかりVSフェアリー三井寺。地道に努力を重ねてきた入社2年目の小川あかりが三井寺に挑戦したが、馬力の差が歴然。逆片エビを序盤で延々とかけ続けられてて主導権を握られてしまい、最後はローリング気味のエルボーでなぎ倒されて3カウントを奪われた。勝負タイム10分32秒。

外人同士のシングルマッチを挟んで休憩。そのあとのタッグマッチにペガサス藤原が登場。アプリコットつばさと組んで、レッドロシアン、ブラディキラー1号と対戦。しかしペガサス藤原、今日は本来の動きではなく外人チームに攻め込まれる予想外の展開。そしてアプリコットつばさは力不足。しかし最後に大逆転、アプリコットつばさがシューティングスタープレスでブラディキラーから殊勲のフォール勝ち。勝負タイム19分7秒。

その次もタッグマッチ。神田幸子、NOTORI対ダークジョーカー、ダークデイジーの一戦。しかし神田幸子が蹴りを食らって鼻から出血するなど苦しい展開。これで本来の動きを見失った神田、NOTORIに後を託さざるを得なくなり、NOTORIもあっさり裏拳連発でのされてしまった。勝負タイム15分15秒。

セミは玄海恵理VSカガミ・アスカのシングルマッチ。やはりパワーでは完全に上をゆく玄海が主導権を握る。カガミも腕関節を取ってゆこうとするが、玄海もすかさず防御。
「どうりゃっ」
ブレーンバスター2連発であっさりとカガミを下した玄海、SPZベルトに挑戦するぞと怪気炎。

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そしてメイン。SPZ戦
「今日負けたら、SPZタイトル戦線から身を引く覚悟。セイウン草薙の入場」
ドワアアアア
「新時代を築くか 北条咲」
ドワアアアア
午後8時22分、運命のゴング。

一時の勢いがなくなったとはいえ、幾多もの修羅場をかいくぐってきたセイウン草薙が相手なので、慎重に試合を作っていった北条。まずは基本技の応酬で場内を沸かせる。

セイウン草薙が思いのほかしつこくスリーパー責めでスタミナを削ろうとしてきたが、北条も頭突き、ドロップキックで手数を返す。しかしセイウン草薙、腰でも悪いのか、得意の投げ技乱発に持ち込めない。せいぜい散発的に空気投げを繰り出すぐらい。そのままズルズルと試合が進み、最後はパワーボム、ラリアットの波状攻撃を食らってセイウン草薙は負けてしまった。勝負タイム26分48秒、王者が初防衛に成功。

「これが現実です。もうSPZベルトには挑戦しません」

セイウン草薙、肩を落としながら引き揚げた。そしてリングには玄海恵理、ペガサス藤原が上がりあたしが挑戦するとマイクアピール。しかし山本統括部長が「まあわかったから。年明けに舞台は用意すっから。とりあえず、次のシリーズはタッグリーグの復活だ」と言ったので場内はどよめいた。」

2013年4月 6日 (土)

第1,478回 68年目10月 ビッグパワーシリーズ

68年目10月
「ビッグパワーシリーズ」開幕。アイドルタッグの一人、フェアリー三井寺がひざ痛のため欠場。

シリーズは日本海側の都市を中心にサーキットし、最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合は小早川志保VSノティア・コプト。前座の定番カードとなりつつあるこの試合、小早川が動き回って存在感を発揮し、最後は打点の高いドロップキックを決めてフォール勝ち。勝負タイム12分14秒。

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ここでセブン山本レフェリーがご挨拶。
「ウエルカム トゥ エスピーゼット」

ドワアアアア
しばらくMCが続いた後、「まあ今日のメインはフォルトゥナ紫月と北条咲のタイトルマッチです。まあフォルトゥナがいつものマイペースプロレスをやってくれるでしょう」と王者側に肩入れしたコメント。

第2試合の外人同士タッグマッチを挟んで、第3試合は小川あかりVSアプリコットつばさ。
パートナーのフェアリーが負傷欠場したため、今シリーズはメインの6人タッグに出るか、前座でシングルマッチを戦うかというカード編成となったアプリコットつばさ。この日は後輩の小川あかりの挑戦を受ける。しかしこの日は小川あかり、母親直伝のSTFを勝負どころで決めて、13分3秒ギブアップ勝ち。小川あかりが先輩越えを果たした。

「今回はたまたまうまくいっただけです。まだまだ頑張ります。」

地方のメインイベントでもまれることの多くなってきた小川あかり、からだつきも一回り大きくなってきた。その試合が終わると休憩。

休憩明けはタッグマッチ。神田幸子、NOTORI組VSヴェゲアラカ、ベケシャのウトン一族。上位グループ入りをうかがう神田幸子が安定したファイトを見せ、最後は14分35秒、鋭いDDTでベケシャを沈めた。負傷欠場明けのNOTORIはうまく神田のフォローに徹していた。

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そのあと、新日本ドーム3大シングルマッチ。

セミ前は玄海恵理VSペガサス藤原。前回の対決のSクラ公式戦ではP藤原が勝っているが、玄海も馬力では団体一なので展開の読めない好カード。レスリングセンスに勝るP藤原がやや押していたように見えたが、執拗な逆片エビ責めに玄海がブチ切れた。
「ウオオオオオオおお」
玄海、得意のラストライドを決めた。
「あ・・・・が。・・・・」
ペガサス藤原返せず、無念の3カウントを聞いた。

「Sクラの借りは返したぜ!さあ次の挑戦者は当然あたしだよなあ、山本さん」

セミファイナル、セイウン草薙VSカガミ・アスカ。ここのところ動きに精彩を欠いているといわれているセイウンだが、さすがに今日の相手の「サウンドクリエーター」は大技をもっていない分、(関節技にさえ気を付ければ)セイウン草薙にとってやりやすい相手。カガミもインド式レスリング?の動きで応戦したがセイウン草薙の余裕を消せず、
「はあっ!」
セイウン草薙、気合一閃DDT。これで頭を打ってしまったカガミ、無念の3カウントを聞いた。勝負タイム14分43秒。

そしてメインはSPZ選手権。王者フォルトゥナ紫月に挑むのは北条咲。
「ようやくチャンスが回ってきた。紫月さんを潰す」
試合はとにかくフォルトゥナが隙あらばスリーパーを狙うという緊迫感あふれる出だしとなったが、北条も頭突きやニーアタックで反撃したので盛り上がった。

―ガンガン攻めてく、返されるのを恐れずに
北条、30分過ぎにタイガードライバーを2連発。これでフォルトゥナの動きが止まった。
「いくぞっ」
勝利を確信した北条、剛腕ラリアット!一度はぎりぎりで返したフォルトゥナだったが、2度目を続けざまにもらってしまってはどうにもならず、3カウントを奪われた。
勝負タイム36分0秒。北条咲が第198代目SPZ世界王者に返り咲いた。

2013年4月 5日 (金)

第1,477回 68年目9月 さいたま決戦

最終戦はさいたまドーム大会。

第1試合は小早川志保VSブラディキラー1号。わずか4分13秒でラリアットを叩き込んだブラディキラーが圧勝した。

第2試合は小川あかりVSヴェゲアラカ・ウトン。入社2年目の小川あかり、力はつけてきてはいるのだが、EWAの中堅どころにはまだまだ実力の開きがある。この日もヴェゲアラカの余裕を消せず、ニーリフト一発で悶絶してしまってフォール負け。勝負タイム10分21秒。

外人同士のシングルマッチの後休憩。

休憩後にアイドルタッグが登場。フェアリー三井寺&アプリコットつばさが入場。これだけで場内沸く。対するは極悪外人コンビ、ダークジョーカー&ダークデイジー。飛び回って相手のペースを乱そうとしたアイドルタッグの2人だったが、地力が違うのか外人チームは余裕の表情。
「うわああっ」
最後はダークデイジーのハイキック一発でフェアリー三井寺がやられてしまった。勝負タイム12分47秒。

セミ前第5試合のシングルマッチに神田幸子が登場。ベケシャ・ウトンと対戦。

―中堅どころじゃ終われない。北条さんに並ぶんだ!

先シリーズでS草薙を倒すなど上位戦線に食い込んできた神田幸子、この日もベケシャを攻め込んで、
「遊びじゃないんだ」
8分47秒、タイガードライバーで完勝。
「もっと強い相手を用意しろ!」
そう一言叫んでから神田は引き上げた。

セミファイナルはスペシャルタッグマッチ。玄海恵理、北条咲VSセイウン草薙、カガミ・アスカ。
「この試合でフォールまたはギブアップを取った選手に次期SPZ挑戦権が与えられます!」

場内どよめき。実力者4人による武闘四重奏だ。セイウン草薙、一時の不調から脱したのか、軽快な空気投げで北条をちぎって投げる。変わって出てきた玄海もうまく懐に入り込んで投げを決める。

「チッ」
北条と玄海がひとまず力を合わせ、サンドイッチラリアットでS草薙を悶絶させてから、こんどは北条がセイウン草薙にラリアット2連発。これはカットに救われたものの、S草薙、これで動きが止まってしまった。カガミにタッチしたが場外でうずくまってしまった。あとはカガミがつかまってしまい、27分5秒、合体パワーボムを食らってフォール負け。この結果次期SPZ挑戦者には北条咲が内定した。

***************************

そしてメインイベントSPZ戦、王者フォルトゥナ紫月に挑むのは、先月SPZクライマックスを制したペガサス藤原。

―ここで負けたら、Sクラを制したのも無意味になりかねない。

だがフォルトゥナ紫月も闘いの年季が違う。とにかく立ち技では深追いせずグラウンドで闘って隙を窺うという戦法に出た。

―このままじゃ、時間が・・・・

勝たなければベルトを奪えないP藤原。最悪引き分けでもベルトを守れるF紫月。ポーカーフェースをなかなか崩さない。そのまま時間だけが過ぎて行った。終盤、P藤原は長々とサソリ固めをかけ続けてギブアップを迫ったが、こらえたフォルトゥナ、そのまま60分フルタイムドローとなった。王者が初防衛に成功。

「負けなかった。それだけ」

インタビューもそこそこに引き揚げたフォルトゥナ紫月、この引き分けは負けに等しいと悔しがるP藤原。

2013年4月 4日 (木)

第1,476回 敵を屠った後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・

68年目9月
「ウルトラソウルシリーズ」開幕。NOTORIが膝の負傷で欠場。
ある日のSPZ地方興行。

前夜を松山市のホテルに泊まったご一行、巡業バス2台に分乗してこの日の興行地、奈良へ向かった。

午後6時30分、第1試合のゴング。
まずは小早川志保VSノティア・コプト。なんとこの試合、最後まで息切れを起こさなかった小早川がタイミングよくローリングソバットを決めてプロ入り初勝利。勝負タイム8分30秒。
「よし・・・勝てたっ」

第2試合は小川あかりVSブラディキラー1号。やはりパワーでは完全にあかりの上をゆくブラディキラーが軽々と投げ飛ばす。小川あかりも懸命にグラウンドに引きずり込んで応戦するが、ネックブリーカードロップを食らって動きが止まってしまった。

「ウフフフフ」
ブラディキラーの2度目のネックブリーカーで3カウントを奪われた小川あかり、まだまだシングルマッチでは脆い。勝負タイム13分7秒。

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休憩前第3試合には人気アイドルタッグが登場。アプリコットつばさ&フェアリー三井寺が、悪の外人コンビ、ダークジョーカー&レッドロシアンを迎え撃つ。しばらくは互角の攻防が続いたが、10分過ぎにダークジョーカーが卑怯な手を使った。

ぱつ。
会場の照明を落とし場内真っ暗
「えっ、どこ・・・・」
しばらく真っ暗な状態が続いた。まずコーナーに控えているフェアリーが背後から殴り倒されて悶絶し、ダークジョーカー、そのままコーナー最上段に上がって、
ぱつ。
ここで照明が回復した。
「こっちだ、バカ」
ミサイルキック。無防備なところにくらったのでアプリコットつばさはフォールを返せなかった。勝負タイム13分9秒。まさに闇討ち。その試合が終わると休憩。

休憩後第4試合にカガミ・アスカ登場。対するは実力派外人ダークデイジー。インドの山奥で古式レスリングを修業した(ことになっている)カガミ、相手の打撃をもらって苦しむシーンもあったものの、最後はうまく右足に狙いを定め、アキレス腱固めで絞り上げる。

「グワアアアアア」

「人は私をサウンドクリエーターと呼びます」
17分15秒これでカガミ・アスカが勝利。

「敵を屠った後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・」

そして試合後はリング上で紅茶を飲むパフォーマンス。

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セミファイナルはタッグマッチ。玄海恵理、北条咲に対するはヴェゲアラカ・ウトン、ベケシャ・ウトンのカード。カード編成の都合ではあるが元SPZ王者が2枚並ぶと壮観。ウトン一族が連携技やキックでかき乱そうとするが、個々の力が強い2人にはさして通じない。

「遊びはもう終わりだ」
最後は北条がバックドロップを決め、余裕の表情で勝ち名乗り。勝負タイム12分16秒。2人にとってはイージーマッチだったか。

メイン開始前、セブン山本レフェリーが挨拶。

「奈良市のみなさんこんばんは。いまこの団体のチャンピオンベルトは不思議ちゃん、フォルトゥナ紫月が持っていますが、今シリーズ最終戦でペガサス藤原が挑戦します。まあ営業的には紫月ちゃんが持ってたほうがいいのですが(場内笑い)」

そしてメインはフォルトゥナ紫月、セイウン草薙VSペガサス藤原、神田幸子のタッグマッチ。3日後にタイトル戦を控えたP藤原とフォルトゥナが激しくやりあう。その輪の中に最近不調から脱してきたセイウン草薙も入り込み、P藤原に草薙流兜落としを決めて悶絶させる。神田はタイトル戦を控えたP藤原のフォローに徹した。

「やっぱり最後は必殺技で決まりでしょ!」

最後は4人が入り乱れる攻防の中、セイウン草薙にジャーマンを決めたP藤原が3カウントを奪い、前哨戦を制した。勝負タイム38分5秒。

「フォルトゥナ・・・・さん。さいたまドームではあなたがこうなります!」
ジャーマンのダメージが深く起き上がれないS草薙を指さして、ペガサス藤原がマイクアピール。

2013年4月 3日 (水)

カイシャインとして15年もった20130403

みなさんこんばんわ、WAS没頭中筆者のkonnoです。

東京では桜も散りだしました。

今週のスポーツニュースです。

『野球』

■岩瀬「立ちくらみ」で緊急降板

3/31、DeNA戦、5点リードの9回表に登板するも2アウトを取ったところで「立ちくらみ」を覚え緊急降板。マウンド後方でしゃがみこむ岩瀬。大事に至らなければよいが。病院へ行った方がいいと思うが。これは今年の中日は相当苦しそう。

■中村ノリ、2000本安打まであと31本

開幕3連戦は、出番なし、代打で凡退、スタメンで出て4の1という状況。しばらくは筒香と三塁の定位置を争うことになるので順調にいっても達成は夏ごろか。ラミレスはもうリーチがかかっている状況。

『プロレス』

■全日ジュニアタッグリーグ開幕

台風の目?渕・金丸組は初戦カズ近藤に白星も、2戦目はジュニスタに敗北。(金本のアンクルホールドに渕がやられてしまった)しかし2日続けてメインイベントに出場の渕さん59歳・・・・

■リード・フレアー死去(享年25歳)

父親のリックさんの悲しみはいかばかりか。そんな危ないプロレスをやるような選手ではないのになぜ25で夭折してしまったのか。以前クスリをやっていて逮捕歴があったようだがその絡みなのか・・・・まだ実力的には渕さんに丸め込まれてしまうニュービーに近い選手だったが、何しろあのリックの息子なのでプロレス界でスターになれる素材だっただけに残念。

『相撲』

■もと幕内力士、碧国来、解雇無効判決

八百長へ関与したとみなされ解雇処分されたが地位保全を求めた裁判で解雇無効判決。相撲協会ぼうぜん。強引なトカゲのしっぽ切りをやるからこうなるのだ。けっきょく、『幕内最下位格付けだし』で5月に土俵復帰が有力との報道。しかし2年もブランクがあるのでトレーニングしていたとはいえ力は相当落ちていると思われ、あっという間に番付を落とす事態が予想される・・・・

2013年4月 2日 (火)

2013エイプリルフール企画(下)

バトルロイヤル・・・

多数の選手がリングに上がり乱闘を繰り広げ最後まで残ったものが勝者。単純な強さだけでは制することができず。立ち回りの良さが要求される。

14名で始まったバトルロイヤルは次々に選手が脱落し残り6名となった。

入社3年目の永沢舞、さすがに先輩方を前にしてどう立ち回ったものかと逡巡していた。とりあえず手の合う小川ひかるに組みつこうとしたが。

がすっ!!

秋山美姫が本部席から放送機材入れのジュラルミンケースをもってきて永沢を殴りつけた。

「ぐぎゃーーーーっ」

永沢悶絶。たまらず倒れこむ。秋山美姫がすかさず押さえ込んで3カウント奪取。

「永沢舞退場」

秋山美姫、こんどはジュラルミンケースを上原に向かって投げつけようとしたが、寸前でかわした上原今日子、ジュラルミンケースは上原の背後にいた井上霧子レフェリーを直撃。

「ぶべらっ」

まともにくらった井上霧子レフェリー、鼻から出血。

「わりゃあなめとんのか、来週合コンなんやどーーーヤクザキック!!」

がすっ

「グワーッ」

秋山美姫、キレた井上霧子レフェリーのヤクザキックをまともに食らってしまった。以下に現役離れて数年とはいえ全盛時は氷の襲撃者と言われた井上霧子のヤクザキックを食らってはただでは済まない。上原がすかさず押さえ込んで3カウント。井上霧子が超高速で3カウントを入れたので秋山返せなかった。

「秋山美姫退場」

これで残りは小川ひかる伊達遥沢崎光上原今日子の4名。

「悪は必ず滅びる。って、ああ・・・っ」

久々にフルバーストでヤクザキックを打ち込んだ井上霧子、右足アキレスけんをやってしまった。

「あらー、これは重い重い靱帯断裂かもしれませんねえ、すぐにお手当てしないと大変です」

本部席に控えていた白衣のマッド女医、羽山海がリングに上がって

ぶすーっ

遠慮のない注射。そして営業スタッフに指示して井上霧子を担架で運んだ。

ノーレフェリー状態。

メインを裁いたもうひとりのレフェリーのピンクシューズ阪口氏(コーチ兼任)は30分のレフェリングで疲れ切っておりタクシーで一足先に宿舎へ帰っていた。

「やばいな・・・」

緊急事態に、本部席でコーヒーを飲んでいた社長がリングに上がり緊急レフェリー代行。

「勝機、見逃すわけにはいかない」

伊達遥がここで動き、上原今日子へSPZキック一撃。

「うわあー」

崩れ落ちた上原、メインに出場して草薙に頭から落とされて負けたダメージが残っているせいもあり、あっさりと3カウントを聞いた。

「上原今日子退場」

残るは小川、伊達、沢崎の3人。

「勝機、見逃すわけにはいかない」

伊達、今度は小川にSPZキック一撃。

「ああっ」

弱々しく倒れる小川ひかる。しかし小川ひかるを溺愛している社長が臨時レフェリーというのがまずかった。社長が超鈍足カウント。

「ワ……ン、トゥ………」

城内大爆笑。カウント2でフォールを返した小川。

「そんなの…ありですか?」

社長レフェリーに詰め寄って抗議する伊達遥。

「隙あり」

沢崎が背後からにじり寄ってイス攻撃!!

「はうっ」

まともに食らった伊達遥は昏倒、沢崎押さえ込む、伊達は無念の3カウントを聞いた。

「伊達遥退場」

これで残りは小川ひかると沢崎の2人となった。小川ひかる、沢崎がフォールから離れる隙をついてスモールパッケージ!!

「ワントゥス・・・」

社長の高速カウントを読んでいた沢崎がすぐにフォールを返す。逆さ押さえこみも繰り出した小川だったが、これも沢崎返す!

ドドドドド

「完全燃焼します!!」

沢崎、攻め手のなくなった小川を捕らえてバックを取りジャーマン!!しかし社長は超鈍足カウント!!3ギリギリで返す小川ひかる。場内盛り上がり!

「フォールはねらえないのね・・・それじゃ」

沢崎光、非力となった小川を場外へ突き落して、自らも場外へ降りてパイルドライバーの追い討ち!!

「ああっ」

小川、場外マットに突っ伏す。これは大ダメージ。

「これでとどめ」

沢崎光、いったん花道へ出て会場整理用のトラロープを取りはずすと、小川ひかるの腕と胸元をを場外フェンスにくくりつけた!!場内爆笑!!

「いや・・・・っ」

トラロープが小川ひかるの柔肌に食い込む。なんといううらやまひどい光景。この隙に沢崎リングに戻り、勝ちを確信した表情。

「フィフティーン・・・・・・シクスティーン・・・・・・」

長々と場外カウントを数えた社長だが、場外フェンスにくくりつけられたロープが外れない。ただガシャンガシャンという音がするのみ。

こうなっては社長、20カウントを数えるしかなかった。

「小川ひかる退場、したがって優勝は沢崎光となります」

社長は本部席に取って返してゴングを叩いた。

カンカンカン

「完全燃焼しました!!」

沢崎光がドヤ顔で賞金100万円をスポンサーさんから受け取る。場内歓声とブーイングが半ば。社長は小川ひかるのロープを外した。

(後が怖い・・・かも)

沢崎光、もらった100万円のうち80万は自らの財布に入れ、残る20万円は1期生全員で高級料亭に行って散財したらしいが、先輩後輩の人間関係はしばらくの間ぎくしゃくしたらしい。

2013年4月 1日 (月)

2013エイプリルフール企画(上)

時に西暦2016年

横浜のお嬢様プロレス団体SPZは初ドーム興行を成功させ、押しも押されもせぬプロレス団体としての築きつつあった。だが、初期のころは効率を優先して東日本優先のサーキットを組んでいたこともあり、四国、中国、九州地方での人気はいまひとつだった。

「メイン終了後にバトルロイヤルやってもらえませんか」

広島・福山大会は手打ちではなくて売り興行。地元のプロモーターさんに興行を買ってもらう形の興行なので、チケットの売れ行きにかかわらずそこそこの利益が入ってくる。しかし出された条件はメインの6人タッグマッチの後に「バトルロイヤル」を開催することだった。

「地方の売り興行だし、メイン後のバトルロイヤルは10分のケツ決めで南さん丸め込み優勝でいいよね」

この団体の社長が段取りの連絡に追われる。3000人規模の地方興行でケガをさせてもつまらないので、バトルロイヤルは団体最年長の南利美優勝というブックを仕込んでいたが。

「賞金が100万円出るみたいです」

井上霧子秘書が社長に告げる。

 「えっ」

「地場のデベロッパー会社さんがバトルロイヤルに懸賞を出されるとのことです」

地方興行ではこういうことがよくある。メインやセミのタッグマッチの勝った方に「勝利者賞」が贈られる。たいていはその土地の名産品グルメなのだが、気前のいい会社は勝利者賞で現ナマを出してくるところがある。

「どうします?ブック通りやれって指示徹底させますか?」

「・・・いや、100万円だと角が立つだろ。流れでやっていいって皆に言っといて」

選手生命の短い女子レスラーにとって、100万円の臨時収入は大きい。こんなことで人間関係にヒビが入るのもどうかと考えた社長は、バトルロイヤルはアドリブで動けと指令した。

「・・・っ、只今より、特別バトルロイヤル、時間無制限を行います!!」

ドワアアアア

所属全選手、小川ひかる保科優希南利美秋山美姫沢崎光伊達遥草薙みこと富沢レイ上原今日子永沢舞吉田龍子渡辺智美ハイブリッド南新咲祐希子の14名が一斉にリングに上がる。

「なおこのバトルロイヤルの優勝者には、ショッピングセンター開発でおなじみの『メイプルタウン』様より100万円の懸賞がが贈られます!」

目の色を変える全所属選手。良くも悪くもカネにがめついのだ。リングアナを務める社長も戦慄した。

「ファイッ!」

井上霧子レフェリーが試合開始を宣する。社長兼リングアナがゴングを叩いた。

しばしにらみあい。それが続いたあと、一期生6人が動いた

「吉田さん、おとなしくしててね」

なんと1期生6人がいきなり仕掛けてSPZ王者、吉田龍子を取り囲んで袋叩き!!

「ぬわーっ!!」

いくら規格外のパワーを誇る吉田龍子と言えど6人から殴られてはただで済まない。たまらずダウンしてしまった。

「抑え込んで!!」

6人がのしかかってフォール!!懸命に足をばたつかせた吉田龍子だったが、6人分の体重を跳ね返せるわけなく、真っ先に3カウントを聞いた。

「吉田龍子退場」

「じゃあ次は永沢さんを殺るわよ」

一期生の鉄の連携おそるべし。南利美の号令一下、永沢に襲いかかるが、小川ひかるは戦況を見ていて、いきなり南利美の股の間に手を入れて、スクールボーイ状に丸め込んだ!!

「ちょっ、なんで・・・・」

しかも秋山と沢崎が返せないように足を取っている。南利美は無念の3カウントを聞いた。これで早くも一期生の共闘体制が崩れた。

「南利美退場」

その頃リングサイド席では

「そうそう、第3話のあれが面白いのよねー、先生の方が赤面しちゃうのがグッとくるのよね」

富沢レイが闘いに参加せず、椅子に座ってアニメ好きの客とアニメ談義などをしている!!

(しばらくここで人数が減るのを待っているのが得策ね・・・)

しかし井上霧子のレフェリングは厳格

「101112313154151617181920、はい、リングアウト」

「富沢レイ退場」

「えっ、なんでー!!」

この団体でリングアウト裁定はないのだが、バトルロイヤルでは例外。卑怯な手を使う選手は必ず成敗される。

「100万円で高級焼肉を食べに行きます!!」

じゃあ本気出せばいいんでしょと判断した草薙みことがいきなり草薙流兜落としを連発。ハイブリッド南、新咲、保科優希を立て続けに投げて半失神に追い込み、立て続けに抑え込んで3人を失格に追い込む。

「ハイブリッド南退場、新咲祐希子退場、保科優希退場」

これで残りは8名

「次は誰?」

「えいっ」

がすっ

「アッーーーーーーー」

なんと5期生の渡辺智美が黒バットをどこからか持ち出し草薙の頭部へフルスイング。草薙倒れて悶絶。起き上がれずKO負けが宣告された。

「草薙みこと退場」

「あんなことやっていいの?」

秋山が抗議するも

「まあバトルロイヤルだからいいんでないの?」

これは渡辺智美が事前に井上霧子に話をつけたっぽい。

「どんな手を使ってでも100万円!!」

黒バットを構える渡辺だったが

「いい加減にしてくださいね」

小川ひかるがスライディングしてのカニばさみ。うまい。渡辺をバタンと倒す。そこへ上原今日子が上に載ってキャメルクラッチ!!

「ひぎぃーーーーー」

たまらず渡辺智美はタップ。

「渡辺智美退場」

これで5期生も消えた。

これで残りは小川ひかる、秋山美姫、沢崎光、伊達遥、上原今日子、永沢舞の6人となった。カネに目がくらんだ選手たち、栄冠を手にするのは誰か。

(続きます)

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