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2013年6月24日 (月)

第1,525回 痛みの記憶(6)

そして試合当日。
体力の消耗を考慮し、ハルカは夕方までホテルで静養し、第1試合が始まった午前6時半に、小川あかりと一緒にホテルを出て、ブレード上原の運転するワンボックスカーで新日本ドームへ。7時15分頃会場入り。

リングコスチュームに着替えた後、メイクを施す。
「・・・・・・・」

さすがにハルカ、緊張を隠せない。けっきょくさいごまでリングを用いた練習は出来なかった・・・・・

この引退試合を終えると、大月遥には「特別功労金」として1億円がSPZから支給される。生死の境をさまよった事故に関する償いの意味合いもある。

そしてタッグパートナーの北条咲とペガサス藤原が緊張した面持ちで控室に入ってきた。かつてはVIPで死闘を繰り広げた間柄。

対戦相手の小川あかり、大竹玲子、野村あおばの3人を交えて最後の打ち合わせ。去り際に小川あかりが一言。

「ハルカさん、ファンの方の声援・・・・感じてください」

午後8時22分、セミ前の試合が長引いたので少し遅い進行。

「ハルカさん、そろそろ」

北条咲が促す。3人で花道に通じるゲートへ。
そして流れるハルカのテーマ曲。

カーテンが開いた。
「行きましょう」

*********************

ドワアアアアアアアア

耳をつんざく大歓声の中、長い花道を歩く。
(こんななかで…私は闘ってたの・・・・?)

ハルカ、長い花道を歩き終えてエプロンに立つ。、新人2人がロープを空けてくれたが、ここではリングに入らない。P藤原と北条が乱闘を仕掛ける手はずになっていたので、ハルカはそのまま赤コーナーで待機。

ハルカ、3年ぶりにリングに立ち、ロープをつかむ。

(なんだろう・・・・見たことあるような無いような・・・)

目の前ではバタバタした乱戦が繰り広げられている。

5分過ぎ、ハルカは事前の打ち合わせ通り右手を少し挙げた。

ペガサス藤原がタッチの手を伸ばす。
「お願いします」

ハルカ、無意識のうちにセカンドロープをまたいでリングへ入った。

目の前にいるのは・・・あかりさん・・・

普段の柔和な表情じゃない・・・

なんなの・・・

組みついてくる。
なんて力。
そして掴まれて持ち上げられた。

えっ・・・
「えい」
バァンッ
痛いっ・・・・
マットに叩きつけられるのがこれほど痛いとは。

かつてのような筋肉の鎧がない状態。小川あかりが手加減したとはいえ息が詰まってしまった。

―ルーカ! ハ―ルーカ!!

声援が凄い

みんなみんな、私のことを

ハルカ、懸命に起き上がろうとするが背中の痛みが残る

「はぁっ」

何とか起き上がったハルカだったが、小川あかりがロープに走って、反動を利して走ってきた
―何

小川あかりが飛んだ。ドロップキックが当たる。

「ひっ」

ぶざまに尻から落ちるハルカ。受け身が取れていない。

―いたっ

ここでもものすごい声援が集中する。

「うう・・・」
懸命に起き上がるハルカ。

小川あかりが間合いを詰めてくる。後ずさりするハルカだったが小川がなお間合いを詰めてくる

「うわああああ」

狼狽したハルカ、無我夢中で小川あかりを両の腕で突き飛ばした。

「うわあっ」

たじろいで倒れこむ小川あかり。すこしオーバーアクション。

「ハルカさん、よく頑張った、代わろう」

察した北条がハルカの肩をたたいてリングイン。

「下で休んでてください」

ハルカ、息切れを覚え、ロープをまたいでエプロンに下がり、うずくまる。
「大丈夫?」

ブレード上原が言葉をかけ、ハルカに肩を貸しリング下へ下ろす。
「もうすぐ終わるから」

リング上では

「小川、ええ加減にせえよ!!」

北条咲がまず怒鳴ってから小川をラリアットで悶絶させる。

「くうっ」

不利を悟った小川あかりが野村あおばにタッチしたが、北条は野村あおばにも力強いラリアットを叩き込んだ。

「藤原さん逆カット!」

「はいよ」

ペガサス藤原がコーナーに控える小川と大竹をグーで殴って落としたのを確認してから北条は野村あおばをフォール。これで試合が終わった。

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