第1,536回 メインイベンターの矜持
70年目11月
最終戦・横浜スペシャルホール大会
SPZの戦うヒロイン3代目としてファイトしていた小川あかりがまさかのヒールターン。リングコスチュームを黒に変え、サングラスをかけて入場し、入場テーマ曲も変えるなどとりあえず悪役らしいことをしてみて場内の失笑を買う。
「こんなの、こんなのいけないわ・・・あの子をまっとうな道に戻さないと・・・あわわわわ」
小川母(元SPZ王者フローラ小川)ただ呆然とするほかなかった。
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セミの試合はカガミアスカが持ち前のインド式レスリングで新外国人のマシノ・シアターを15分48秒、ノーザンライトSHで順当に下した。
「ふふ・・・敵を屠った後に飲む紅茶もまた格別ですわ・・・」
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そして、
メインはSPZ選手権、王者玄海恵理に挑むのは前王者の北条咲。
「小川あかりの話題で一面を取られるのは困ります。小川さんの路線を否定はしませんが、やはりプロレス興行の本流は体のぶつかり合いではないか、そう思います。」
玄海と北条、あいかわらずのパワーファイター同士の攻防。ラリアットの打ち合いも互角、肉がはじける、骨がきしむ大肉弾戦。しかし北条のシャイニングウィザードが直撃してしまったのか、玄海の動きが止まった。
「くそっ」
なんとか態勢を立て直さんとドロップキックを放つ玄海だがいつもの重爆威力がない
「どうりゃっ」
それでもノーザンで反撃、これを2で返した北条
「いくぞっ、おらーーーー」
玄海をパワーボムの態勢に捕らえた、しかし玄海も踏ん張って抵抗
ドワアアアア
しかし北条咲、渾身の力を込める。
渾身の力を込める。
「おあああああああ!!」
北条の腰がばきっと鳴ったが北条気にせず
「ああああああああああ!!」
玄海の巨体を高く抱えてから
ばあんっ!!
たたきつけた。
ーこれが、返せるか?
そのまま全体重をかけて覆いかぶさる。
ワン、トゥ、スリ
最強王者・玄海恵理、ついに3カウントを喫した。
勝負タイム24分4秒。
「ハァ、ハァ・・・・まあ、今年あいつにやられっぱなしだったので、最後に一矢報いたちゅうことで…ちょっと腰が・・・・」
勝利者インタビューもそこそこに崩れ落ちた北条咲、あわてて若手が肩を貸して、痛みに顔をゆがめながら引き揚げた。
北条咲、ベルトを奪還したものの、パワーボムで無理矢理担いだ際に腰をやってしまい。思いのほか重傷で、次期シリーズから負傷欠場を余儀なくされてしまった。
「最近はあんな威力の大技をもらうことが少なくなっていたのでちょっと返す時の反応が遅れたかな。まあ、今日は北条さんの執念に負けた。」(玄海)
そして年末のタッグリーグへ・・・・
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