第1,565回 親の顔が見たいって言われるのよ
71年目9月 さいたまドーム大会
休憩明け第4試合にグレンタイの初期メンバー2人が登場、閼伽裏、ダークヴィーナスのあばしり王者コンビが登場。対戦相手はレッドロシアン、ダイナマイト・へリング(初来日)組。レッドロシアン、今月はパートナーのマシノがスケジュールの都合で来日できないため、アメリカマットで実力派として鳴らしているダイナマイト・へリングを帯同しての来日。
「レッドロシアン先生お願いします、どうかあの子をまっとうな道に戻してやってください」
本部席から小川母(元SPZ世界王者フローラ小川)が叫ぶ。
試合が始まるや閼伽裏、相手チームのパワフルな攻めにタジタジ。ヘッドバットが鼻に入って流血してしまう。頼みのダークヴィーナスもレッドロシアンのラリアットがのどに入ってしまって悶絶。青コーナー下で動けなくなってしまった。
「ぐぐっ」
孤立した閼伽裏、
レッドロシアンのエクスプロイダー、へリングのSTO2連発をもらってしまった閼伽裏、あえなく3カウントを喫した。勝負タイム17分25秒。
試合後、大の字に倒れ伏す閼伽裏へ小川母がマイクアピール。
「あかり、あなたは悪役レスラーなんて似合わないし、何よりあたしが恥ずかしいじゃない。親の顔が見たいって言われるのよ」
どわはははははは
「・・・るせえよ」
上半身を起こした閼伽裏、しばし母娘でにらみ合う。
「・・・わかった母さん歩み寄りしてあげる、リングネームをもとの小川あかりに戻して第1試合でニュービー相手にゆるい試合やってればどんくさいあなたも事故る可能性はゼロに近づくから、それでどうかしら!」
「うるせえっていってんだろ!」
閼伽裏、むくっと起き上がるや鮮血を振りまきながら小川母へ飛び蹴りを叩き込んだ。
「ぎゃああーーー」
もんどりうってリング下に転落する小川母。残虐!
閼伽裏とダークヴィーナスが引き揚げた後、小川母は本部席の黒電話の受話器を取り、
「もしもしテレホン人生相談ですか」
バラエティーで有名な心理カウンセラー、佐伯あずみ先生へ電話。場内爆笑。
「娘がぐれて、暴力をふるいだしました。どこで私は間違えたんでしょうか、」
「あー、もう絶望的ですねー、親を飛び蹴りする娘なんてもう終わってますから、トカレフかなんかで銃殺したほうがいいと思いますよ」
「トカレフ…」
さあ来月以降のストーリーから目が離せなくなってきた。
セミファイナルは北条咲&神田幸子の同期タッグが登場、リアルクィーン&ブラッディキラー91号と対戦。相手チームのパワーと連携に苦しむ北条神田の2人。最後は北条がつかまりかけ、バスターローズで万事休すと思われたが、これは神田のカットに救われ、リアルクイーンがバックドロップを狙ったところを
「うああっ」
北条、強引に上から押しつぶしてそのまま押さえ込み、逆転の3カウント奪取。試合後北条はしばらく起き上がれなかった。勝負タイム25分7秒の熱戦。
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そしてさいたまドーム大会メインはSPZ選手権
玄海恵理VSカガミ・アスカの試合。
「さあ、わが腕の中で息絶えるがよかと!」
足殺しが発動する前にやってしまえと玄海、基本的な攻防をひとしきりやると早くもラリアット、ノーザンライトの凄い攻撃。これで弱ったところへバックドロップ、スクラップバスターの猛攻、こうなるとカガミ苦しい。なんとかサウンドクリエーターで反撃を試みるも玄海力ずくでロープへ、場内溜息、
「オラオラオラー」
そしてラストライド炸裂。これをくらってはカガミ返せず。勝負タイム18分40秒、王者が初防衛に成功。
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