第1,576回 これが本当のスモールパッケージホールドですわ
71年目1月 新春ロケットシリーズ最終戦
新日本ドーム大会で思わぬ展開。小川あかりがヒールターンして設立した悪の組織「ウルトラ・グレンタイ」が、とつじょ内部抗争の空中分解!!
「そのくらいでやめておきなさいな、警察につかまってしまいますわ」
次の試合に出るカガミ・アスカが現れた。
「閼伽裏さん」
「悪いけど、ウルトラグレンタイは今日で終了」
え?
「あなたみたいなへなちょこ悪党がリーダー面する組織ってのも微妙なのよ。いままではあなたを立ててあげたけど、今日からはあたしが頭目にならせてもらうわ」
「な、なに?・・・・・」
ぐっ
懸命に起き上がろうとする閼伽裏だがカガミがリングシューズで頭を踏みつける。
「まだわからないの?あんたは顔じゃないのよ。この三下が」
(おっしゃる事はごもっともなのだが)
と言ってストンピングをかます
「ジョーカー、ヴィーナス、この三下を箱詰めして宅配便でシベリアに送ってしまいなさい」
「ははっ」
リング下から大きめの段ボールが運び上げられ、閼伽裏はエアーパッキンで胴体をくるまれて段ボール箱に入れられてしまった。そしてカガミがガムテープで封をして送り状にサラサラと英文で記す。達筆。そして送り状を段ボールに貼った。場内どよめき
「うーっ、うーっ」
段ボールの中からうめき声を上げる閼伽裏だったが、カガミはスタッフから手渡された携帯電話を操作するや宅配便を呼んだ。
「あ、もしもし、ボッケリーニ運輸さん?集荷をお願いしたいのですが」
「どもー、ボッケリーニ運輸です」
1分後、花道奥から宅配業者(の格好をしたスタッフ)が現れ、台車に件のダンボールを乗せて花道を引き揚げた。
「これが本当のスモールパッケージホールドですわ」
場内爆笑。あわれ閼伽裏は宅配業者によって極寒のシベリアに送られてしまった・・・・
「よ、よい子はマネしちゃいけないよ!」
セブン山本が本部席から突っ込み。またまた爆笑
「さてそれでは新しい軍団の名前ですが、セブン山本さん!」
「はっ」
セブン山本がリングに上がり、ジュラルミンケースから何かを取り出す
「阿 歩 架 璃 府 巣」
と大書きされた幕が。
場内大爆笑
「アポカリプス、これからはこのチーム名で悪の限りを尽くしますわ。うふふふふふ」
「ちょいまち」
ここで赤コーナー側花道からSPZ王者玄海恵理が現れた。
「グレンタイだかアポカリプスか知らねえが、あたしのいる限りSPZマットをアンタらの好き勝手にはさせないぜ」
「・・ふ、出たわね不人気チャンプ、やっておしまい!」
ダークヴィーナス、ダークジョーカー、NOTORIの3人が襲おうとするが玄海、あっさりとこの3人を蹴散らし場外に落としてしまう。
「来な、変態。真のパワーってものを体感させてやるぜ」
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カンッ
そしてSPZ選手権試合、玄海恵理VSカガミ・アスカがその流れのまま始まった。
裁くレフェリーはセブン山本。ことごとくチャレンジャー有利のレフェリングを繰り返すが
「あーもーうっせえ!」
玄海ものすごいボディスラムでたたきつける。カガミも懸命に腕関節を狙ってゆくが、玄海もそのへんは心得ていてロープに足が届く範囲でファイト。
「オラー」
玄海ハイキック。巨木のような足がカガミを襲う!これで戦意を失ったカガミ
「オラー」
2発目のハイキックで沈んでしまった。勝負タイム26分50秒、王者が4度目の防衛に成功。
「ドゥハハハハ、あたしを倒したいなら核ミサイルでも持ってくるがいい」
最後は勧善懲悪のストーリーで締めたSPZ新春ドーム興行であった。
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