第1,587回 サキタン、衝撃のデビュー戦
72年目6月
「体力的にもう・・・・」
SPZ64期、北条咲が引退を表明。馬力自慢でSPZ世界王者に輝くなど、団体エースとして君臨したが・・・・
6月シリーズ「バトルアトランティス」開幕。
初戦沖縄大会第1試合で北条咲が登場
「第1試合なんて何年ぶりだか」
新人の秋川をラリアット、パワーボムの大技攻勢で軽く退けた。勝負タイム4分25秒。
シリーズ2戦目長野大会、ここの第1試合で佐藤優香デビュー。
リングネームは「サキタン」に改められた。本人が本名でのデビューに抵抗があったのと、セブン山本統括部長がインスピレイションで決めてしまった。んで、デビュー戦の相手は北条咲!
「やれやれ・・・・」(北条)
引退を表明したので現役のうちに当てとけというマッチメイク。試合開始早々タックルでなぎ倒し、デビュー戦の相手に容赦ないラリアット!この一撃でサキタンは吹っ飛び朦朧状態に。
「北条さん少しは手加減しろー」
野次多数。
(露骨に手加減したら、本人のためにならない)
「いくぞ!」
北条、そんな野次には耳を貸さず、サキタンを引きずり起こすや腰に手を回し、
「はああっ」
全身の筋肉を躍動させ高く抱えて、ものすごいパワーボム!誰もがこれで試合は終わったと思ったが
ワン、トゥ、ドドドドド
サキタンは確かにカウント3ギリギリで右肩をひねってフォールを返す動作をした。
「・・・ほう」
(私も落ちたな)
北条、ちょっと首をひねったが、ズタズタ状態のサキタンを引きずり起こすやこの日2度目の剛腕をブンッと振った。今度は手加減していない。サキタン、衝撃を逃せず頭からマットへ。
うああああああ
場内の空気凍りつく
北条片エビで押さえ込む。当然試合はこれで終わった。
試合後サキタンは起き上がれず、担架で運ばれた。やりすぎじゃないのと北条、スタッフ関係者、記者さんたちから言われたが、「パワーボムを返された以上全力でラリアットを打たざるを得なかった」と彼女は答えた。こうして元エースと新人の最初で最後の顔合わせは終わった。
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そして翌日の浜松大会。今日の北条の相手は、杉浦SPZ体制に移行後タッグを組んでいる同期の神田幸子。切磋琢磨しあった仲。神田が容赦ない打撃をぶち込む。この日は北条、カウンターを警戒して慎重なファイト。
リング下の若手選手も食い入るように見ている。
しかし北条が執拗なコブラツイストを仕掛け、神田の動きを止める。そこへシャイニングウィザード、ギロチンの波状攻撃。
「はああつ!」
北条、昨日同様に剛腕を振ったラリアット。しかし神田は返すや裏拳で反撃
「うううっ」
大きくよろめいた北条だったが
「うらー」
自らロープへ走って、反動を利して北条、2発目のラリアットを神田に叩き込む!これで3カウントが入った。勝負タイム22分36秒。
「ああ、疲れた・・・」
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