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2013年11月30日 (土)

第1,623回 青春の血がたぎってきたわ

73年目8月
恒例のSPZクライマックス。出場者は以下の8名

◆玄海恵理(22)7年連続7度目の出場
第69回・第70回・第71回・第72回大会優勝
「このメンツなら全勝優勝しかねえ!」

◆NOTORI(22)5年連続5度目の出場
「奈良田の里のため・・・・賞金を頂く」

◆小川あかり(21)5年連続5度目の出場
「しっかりファイトします」

◆ザ・ダークヴィーナス(19)3年連続3度目の出場
「闇の力ですべてを壊す・・・・」

◆菊次莉乃(18)2年連続2度目の出場
「頑張ります!!」

◆長原ちづる(18)初出場
「全員ジャーマンで投げ切ります!」

◆欲野深子(16)初出場
「目の前の獲物はすべてかっさらう・・・・」

◆フローラ小川(53)29年ぶり10度目の出場
「青春の血がたぎってきたわ・・・どんな手を使っても小川あかりをぶちのめす・・・」

記者会見場の新宿のレストラン「ザ・ガロニ」ではコックコート姿の西花子53歳が自ら会見に応じ、小川あかり抹殺を宣言したので記者さんたちは爆笑した。

*******************************

2戦目の大阪から地獄のリーグ戦がスタート

欲野(2点、逆片エビ固め 12.42)F小川

「きょうは・・・20%の力で行きましょうか。フォォォォォ!」

要するにいつもは53歳のおばさんなのだが、怪しい注射を打つと時間限定で若返りし、レスラーの肉体を取り戻すという無茶苦茶なギミック。しかし長年のブランクだけは取り戻しようがないため、こんかいSPZクライマックスに参戦して実戦カンを取り戻すことにした・・・この日は欲野とアポカリプス対決、弱点の腰を攻められ12分42秒、逆片エビに敗北。負けたら緑色のバイオ血液を吐いて機能停止するので担架で運ばれたフローラ小川、大阪のファンは爆笑した・・・

小川(2点、STF 15.41)長原

「あの人はあの人、私は私です」
目の前で実の母親が担架で運ばれた後に登場した小川あかり。この日の相手は気鋭の後輩、長原。ノーザンを食らうなど不利な展開だったが、なんとか相手の攻め疲れを待ってSTFに捕らえた。懸命にこらえた長原だったがついにギブアップ。

菊次(2点、ムーンサルトプレスからの片エビ固め 19.01)NOTORI

いつの間にやら所属選手ナンバー2になってしまった菊次莉乃、モーガンに勝つなど実績も充分。この日はベテランNOTORIの素早い攻めを受けて苦戦を強いられたが、なんとかミサイルキック、ムーンサルト2連発を決めて白星発進。

玄海(2点、キャプチュード 7.25)ダークヴィーナス
「ふぃ・・・きつい日程だけど頑張るよ」
5連覇へ向けて最初のリーグ戦、相手はアポカリプスの一員、ダークヴィーナス。積極的にラストライドを仕掛け、返されるやキャプチュード、これで白星発進
「打撃もらうと危ないからね。早めにけりつけた」

+++++++++++++++++++

第3戦は福岡ドーム大会。
ダークヴィーナス(2点、ショルダータックルからの片エビ固め 6.48)F小川(0点)
フローラ小川、サンドバッグ状態。いったいなにしにSクラにやってきたのかとも思わせる。ダークヴィーナスにいいところなく敗北・・・

欲野(4点、DDTからの片エビ固め 23.09)小川(2点)
入社2年目でアポカリプスの核弾頭、欲野深子が小川と対戦。グラウンドの攻防でも懸命についていく欲野。そしてチャンスと見るや得意のDDT。2発目で小川の動きがおかしくなった。
「うううっ」
すかさず3発目のDDTを決めた欲野が3カウントを奪い小川越えに成功。

長原(2点、ノーザンライトSH 15.02)菊次(2点)
入社4年目どうしの同期対決。普段はタッグを組んでいるのでこの顔合わせはなかなか見られない。長原のジャーマン、ノーザンといった怒涛のスープレックス攻勢を受けきった菊次、ムーンサルトで半餓鬼、しかし長原も返して2度目のノーザン。どちらに転ぶかわからない試合となったが、4度目のノーザンでついに長原に凱歌。

「やったー!!」
休まず怒涛のノーザン攻めを敢行した長原が初日を出した。玄海に対抗してくると思われた一番手に早くも土がついてしまった・・・

玄海(4点、掌底からの片エビ固め 8.34)NOTORI(0点)
最近の玄海は試合の流れを渡さないために早い段階でラストライドを繰り出すようになってきた。この日も5分過ぎにラストライドで相手をもうろうとさせておいて掌底の連発で料理。地元での試合を白星で飾った。

第73回SPZクライマックス。玄海恵理、欲野深子が連勝スタート・・・・(続きます)

2013年11月29日 (金)

第1,622回 フローラ小川の50%

73年目7月シリーズ

最終戦は新日本ドーム大会。

そしてセミファイナル。小川あかりが弱り切った表情で入場。対戦相手は先月と同じく実の母親フローラ小川53歳。しかし表情や風貌、体のつくりは10代後半のそれで若々しく、年配の雰囲気はみじんもない。

「欲野先生にお願いしてips細胞を大量注入してもらって若返りに成功したわ」
あははハハハハハ!!

場内爆笑

「あかり、あなたは格闘技に向いてないのよ。大きな事故をやらかしちゃう前に、母さんがあなたを再起不能にしてあげるわ」

 「わ、私だってパワーはともかく、テクニックならSPZで一番だから」

「なにがテクニックよ。あんたみたいのはね、『くそみそテクニック』っていうのよ。」

 「・・・・くっ」

「さあ、おしゃべりはおしまいにしましょう。50%の力で相手してあげる。50%。」

もう言葉もない。元SPZ王者のフローラ小川がその力の半分まで出すらしい。

「フォォォォォォ・・・・アアアアアアッー、ぬおおおー」

あられもない声で気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。

「問題は、この筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」

異様な雰囲気の中ゴングが鳴った。裁くレフェリーはセブン山本。

小川あかり、覚悟を決めたのかアームホイップで転ばせて執拗なスリーパー責め。そして実の母親に逆片エビ固め!!腰の弱点を狙う非情きわまりない攻め!!

「あおおおーっ!」

腰に致命的爆弾を抱えるフローラ小川、苦しみだし、

「・・・・がふあっ」
ぶしゃあっ!!
口から怪しい緑色の液体を吐いてしまった。

「あ、あぶない」
危険と判断したセブン山本レフェリーが試合を止めた。
勝負タイム6分23秒。

「ギギギ」

マットに倒れ伏し、口から緑色の液体を垂れ流しながら苦しむフローラ小川。勝ったものの呆然とする小川あかり。

「おっかしいなあ」
欲野深三医師がノートPC片手にリングに上がり、フローラ小川の状態をチェック。
「でもこれで実戦データが取れた。もういっかい再調整が必要やね。」

謎のナース軍団が現れフローラ小川の身体を銀色のシートで包み、ストレッチャーに乗せて引き揚げた。場内爆笑。
小川あかり、呆然とした表情で引き揚げた。

***************************

そしてメインはSPZ戦、王者玄海恵理に対するはダークジョーカー。アポカリプスの助っ人外人だが、カガミが引退した今やアポカリプスの主軸を担っている。しかし落ち着いて攻めた玄海が優位に立ち、最後はカウンター気味の掌底で3カウント。勝負タイム13分9秒。王者が3度目の防衛に成功。通算防衛回数も19とした。

2013年11月28日 (木)

プロレス技シリーズ65 スピニングトーホールド

前回に引き続きドリーさんの定番ムーブで。

ファンク一家の代名詞「スピニングトーホールド」

プロレス界でも珍しい「仕掛ける方が動く極め技」です。

ダウンした相手の片足首を取り、自分のひざ裏にさしこんだ状態で回転することで相手の足首関節を極める技です。1回転ごとに激しい痛みが襲うらしいので、仕掛けられた方は何度も断続的に来る痛みに耐えられず、ついにはギブアップしてしまう・・・という流れになっています。

ファンク一家の祖で、テキサスの牧場主でもあったドリー・ファンク・シニアが暴れ牛を成敗するために編み出したと一部の漫画では描かれていますが、これは創作でしょう。が、ファンク一家の奥義としてドリー、テリーに受け継がれ、たしかドリーがNWA世界王座を奪取したのもこの技だったと記憶しています。

私が初めてこの技を見たのは92年3月の武道館大会で、(カードは馬場アンドレドリーVS川田小橋菊地)試合終盤に乱戦に持ち込むいかにもな流れで、ドリーと菊地が1対1になってしまういかにもな展開で、ドリーが若い菊地をスピニングトーホールドにとらえました。名人芸のように足首を取ってドリーがくるくるっと回り、菊池が痛がりだしギブアップ。いまでもその場面が印象に残っています。(その間ずっと小橋はアンドレにコーナーに押し込まれていて、川田は馬場社長と場外乱闘やってました)

効果抜群なのですが、意外に隙が多く、スピニングトーホールドの態勢に入るときにもう片方の足が空いているので蹴りを入れて阻止したり、仕掛けられている際に下から相手の首を取ってスモールパッケージに切り返すことができるといった返し方もバリエーションがあり、そういった意味でも奥深い技です。あの92年10月の武道館、全日本20周年記念試合でもドリーが鶴田にこの技を仕掛けたが首固めに切り返されて負けたという場面もあります。

T・デビアスらファンク道場のレスラーに受け継がれたり、日本では西村修が使っていますが、ドリー本人は「90%しか教えていない」と言っており、やはりファンク一家の十八番なのでしょう。

先日のファンクス復活でも二人でこの技を繰りだしていましたが、やはり老境に入ったこともありドリーの動きがのろく、西村に耐えきられてロープに逃げられ、ギブアップを取ることができませんでしたが、それでも往年の名技を間近で目にしたファンは大歓声でした。

WASでは実装されていません。覚えさせるとしたら・・・南さんかなあ・・・

2013年11月27日 (水)

鍋物がうまい20131127

やるき茶屋でひとり鍋(ぼっちの羞恥プレイ)

カキなべ2人前(1500円くらい)は食いごたえがある。はふはふ。

今週のスポーツニュース

◆野球

井端巨人入り決定

あーあ。あれだけの巨大戦力を有してなお補強に動く貪欲さ。あんなのが8番二塁に入ったら隙のない打線ができてしまうぞ・・・・

DeNA捕手細山田、ソフトバンクが育成選手として獲得

◆相撲

大相撲九州場所は日馬富士が優勝

(下書きでは白鵬優勝と用意していました、すみません)日馬は調子は良く雑魚戦では12連勝するも13日目でデブ猫マレスに敗北。しかし白い子もマレスに負けて千秋楽決戦を制した日馬が6度目の優勝。さあ稀勢の里は来場所優勝すれば横綱。

39歳旭天鵬は5勝10敗で場所を完走。この年で豪栄道と栃煌山に勝ったのは大きい。テレビで見た限り往年の力はないが、流れに応じての身体の反応はさすがベテランというものがある。2014年も相撲界を沸かせてほしい。

次期大関候補・豪栄道は2ケタ勝ち星ならず大関とりは白紙に・・・・格下に負け過ぎ。せっかく2大関休場でチャンスだったのに・・・・このままだと千代大龍とか遠藤とか大砂嵐とかにあっさり抜かれかねないぞ。

◆プロレス

全日本11月シリーズ開幕。曙、初戦でいきなりドーリングのラリアットに敗北する(大森、曙VS諏訪間、ドーリング)も11.24長野のタイトル戦ではバタバタした試合の末、両リン後の再試合をヨコヅナインパクトでドーリングを倒す。

渕さんは井上雅と20分時間切れ(11.24上越)味のある試合、観たかったなあ。

◆その他

・猪瀬都知事、徳洲会から5000万受け取っていた

 やっぱり選挙は金かかるんだろうな。オリンピック決定前にばれなくてよかった。

・軽減税率は外食・酒を除く食品と、新聞か

消費税10%アップ時の軽減税率のたたき台ができました。お菓子類は10%でいいと思うし、吉野家や富士そばくらいは軽減税率を適用して欲しいと思うのだが、個別の話したら大変なんだろうな。東スポにも軽減税率が適用されるのか。

今週はこんなところ。

2013年11月26日 (火)

第1,621回 SPZ対IWWF 3対3シングル対抗戦

そして最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合は越後しのぶVS野村つばさ。越後の東都デビュー戦だが、野村つばさが先輩の貫録を見せて一方的に攻める。越後、道場で練習した頭突きを入れたが後が続かず、野村のミサイルキックに沈んだ。勝負タイム6分37秒。

続く第2試合はテディキャット堀VS山科瞳。やはり山科が先輩の貫録を見せて、強烈なエルボーを入れて4分24秒、3カウント奪取。

そのあとセブン山本統括部長が挨拶

「WELCOME TO SPZ」

「まあ今日はメインが玄海VSダークジョーカーのSPZ戦、セミがいつもの小川母娘ネタ対決に、そしてSPZ VS IWWF3対3シングルもあるから面白いカードが並びました。それではみなさん今日は楽しんでってください」

続く第3試合は欲野深子VSカンナ神威。新人の神威、レスリングの飲み込みは早いのだが欲野の壁は高い。ボディスラムで叩きつけられただけで動きが止まってしまう。
「いくよっ」
2度目のボディスラムで8分54秒、欲野が勝利。勝利者賞の10万円を掲げてガッツポーズ。

休憩前は6人タッグマッチ、NOTORI、ダークヴィーナス、サキタンのアポカリプス勢に対するはダイナマイトへリング、ブラディキラー91号、92号の外人連合軍。一進一退の攻防が展開され、最後は6人が入り乱れる中、落ち着いて農鳥を決めたNOTORIがへリングからフォールを奪った。勝負タイム14分35秒。

休憩後いよいよ「SPZ VS IWWF 3対3シングル戦」が。

勝ったチームには賞金100万円、負けたチームには罰ゲーム。

まずは小早川志保VSゴールドフェンリル。しかしパワーの差は歴然で、いいように投げちぎられた挙句、ゴールドフェンリルの逆片エビにやられてしまった。勝負タイム11分19秒。

続く試合は長原ちづるVSレミー・ダダーン。

「デヤアアアア」
パワーでは完全に上をゆくダダーンが攻め込み、さして長原の見せ場もないまま12分35秒、フェイスクラッシャーでカウント3。これでSPZチームの負けが確定。

続く3戦目は菊次VSクリス・モーガン。

懸命に動き回って菊次だったが・・・こちらも馬力の差は歴然であった、
「はっ」
菊次、最後の力を振り絞りムーンサルトプレスを決めたがクリス、やすやすと跳ね返し、ネックブリーカー、逆片エビ固めで反撃、しかし菊次諦めず2度目のムーンサルト、デスバレーで勝負をかける。これでクリスの目の色が変わった。

ポセイドンボンバー炸裂。誰もが試合はこれで終わったと思ったが、菊次、意識は残っていてサードロープに足を延ばした。

どわあああああ
「・・・はああっ」
菊次、ボディスラムで転ばせるや3度目のムーンサルト!!!

ワン、トゥ、スリー。
ええええええええええええええええええ!!

菊次がモーガンに勝った。勝負タイム15分23秒。場内は満場のキクジコール。とはいえ対抗戦は1勝2敗で敗れたため、敗者チームの3人はリング上で座らされ、

「へぶっ」「ああっ」「ぐわっ」

顔面パイ投げの罰ゲームを受けた。

顔面を真っ白にして引き揚げる菊次長原小早川の3人、シュールな光景だ。

そしてセミファイナルは、例によって家庭内暴力対決・・・・・

2013年11月25日 (月)

第1,620回 母さんが間違っていたわ

73年目7月
「サマースターナイツシリーズ」開幕。

「母さんが間違っていたわ」

フローラ小川が巡業全戦出場を表明

「ビッグマッチだけ出場してあかりを再起不能に追い込もうというのも甘かった。やはりレスリングに一番必要なのは実戦カンをみがくことだから」

ということでフローラ小川53歳がまさかのシリーズ参戦。年齢的負担を考えてアポカリプス陣営に加わってのタッグマッチで出場。しかしまだ本調子ではないのか「20%の力」でファイトし、戦績はあまりよくなかった。

シリーズ第4戦神戸大会メインでSPZ世界タッグ選手権、王者菊次莉乃、長原ちづるに対するは前王者の玄海恵理、小川あかり組。

「玄海さんもああ見えて最近は結構粗さがある。どうにもならない相手じゃあない。やりあって小川さんを引きずり出そう」

連携技を駆使して玄海に向かっていった王者チームだが、玄海も得意のラストライドを長原に決め、いい流れで小川にタッチ。
―小川さんは、攻めやすい
菊次が得意のノーザンで小川を投げるも小川返す。ドドドドド
そして腕関節を取って反撃したところで深追いせず玄海にタッチ。

「いっくよー」
しかし長原もいい動き、ブレンバスターで玄海のガタイを投げ切りそこへ菊次がミサイルキックの追い打ち。

「うがあー」

玄海、苦し紛れに小川にタッチ。

―よしいける、小川さんを潰すだけ

しかしそこに落とし穴が。不用意に組みついてきた菊次、するするっとストレッチプラムに取った小川
「ひあああああッ」

長原があわてて救援に入ろうとするが玄海が動きをよく見ていて突き飛ばす。長原場外転落。痛みに耐えきれず菊次、ギブアップしてしまった。勝負タイム36分10秒、前王者チームがベルト奪還。

「まあ、動きや力はともかく、テクニックなら強いひとともそこそこ渡り合えますから」(小川)

***************************

第6戦金沢大会のメインはあばしりタッグ戦、

王者小川あかり、小早川志保に対するはブラディキラー91号、ブラディキラー92号組。

パワーで攻める外人勢に対し、小早川がスピードで対抗。しかしラリアットの2連発を食らってピンチ。それでも力攻めをいなして小川にスイッチ。んで、小川はいつも通りのマイペースファイト。寝かそう寝かそうという小川一家伝統の地味なファイト。

逆さ押さえ込みを繰り出した時には場内どよめき。外人勢の力押しを受けながらも懸命のファイト。最後は相手の息が乱れた頃合いを見計らってストレッチプラムで勝利。勝負タイム30分22秒、王者組が初防衛に成功。小川あかり、タッグ2冠王を守った。

そして最終戦は新日本ドーム大会。

2013年11月24日 (日)

第1,619回 くそみそテクニック

最終戦はさいたまドーム大会。

第1試合はテディキャット堀VS野村あおば。テディキャット堀の東都デビュー戦だったが、まだプロとしてのスピードに欠け野村に一方的に攻め込まれチョップ連打でなぎ倒されてそのまま3カウントを許した。勝負タイム5分28秒。

続く第2試合は新人のカンナ神威VS山科瞳。入社3年目の山科が優位に試合を進め、最後は鋭いエルボーを入れてカンナ神威から3カウント奪取。勝負タイム7分48秒。

外人同士のタッグマッチの後、休憩。

休憩後第4試合は欲野深子、サキタンのアポカリプスコンビが入場。対戦相手は小早川志保、ユン・メイファの日韓越境タッグ。しかしあばしり王者になって自信をつけたのか、小早川が積極的な攻め。最後は12分49秒、ダイビングプレスで欲野深子から3カウント。

セミ前第5試合はタッグマッチ。晴れて世界タッグ王者になった菊次莉乃、長原ちづるがアポカリプスのダークヴィーナス、NOTORIと対戦。一進一退の攻防が展開されたが、飛び技を積極的に繰り出した菊次が優位に立ち、最後はムーンサルトプレスをかっこよく決めてNOTORIから3カウント奪取。勝負タイム22分59秒の熱戦を制した。

+++++++++++++++++++++++++

そしてセミ、小川あかりが弱り切った表情で入場。対戦相手は先月と同じく実の母親フローラ小川53歳。しかしリングインしたフローラ小川、淡々とした表情でロングガウンを脱ぐ。表情や風貌、体のつくりは若々しく、そんな雰囲気はみじんもない。

「欲野先生にお願いしてips細胞を大量注入してもらって若返りに成功したわ」

あははハハハハハ!!
場内爆笑

「あかり、あなたは格闘技に向いてないのよ。大ごとになる前に、母さんがあなたを再起不能にしてあげるわ」

 「わ、私だってパワーはともかく、テクニックならSPZで一番なんだから」

「なにがテクニックよ。あんたみたいのはね、『くそみそテクニック』っていうのよ。」

 「・・・・くっ」

「さあ、おしゃべりはおしまいにしましょう。40%の力で相手してあげる。40%。」

もう言葉もない。

「フォォォォォォ・・・・アアアアアアッー」

あられもない声で気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。

「問題は、この筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」

異様な雰囲気の中ゴングが鳴った。裁くレフェリーはセブン山本。
小川あかり、覚悟を決めたのかアームホイップで転ばせて執拗なスリーパー責め。そして実の母親にギロチンドロップ。しかしフローラ小川もエルボーで応戦。単純な攻防でも盛り上がった。

「もう逃げられないわよ」

フローラ小川、数十年ぶりのストレッチプラム!しかし小川あかり懸命にこらえてロープへ。なお追撃せんと組みつくフローラ小川だったが、逆に体勢を入れ替えて押し倒した小川あかり、うまく片足を取って
逆片エビ固め!!

「あおおおーっ!」
腰に致命的爆弾を抱えるフローラ小川、苦しみだし、

「・・・・がふあっ」
口から怪しい緑色の液体を吐いてしまった。どよめく場内。なんとかロープに逃れたフローラ小川だがもう戦意はなくなっていた。どうやら内部で深刻なエラーが発生したようだ。

「い、いまだ」
すかさずネックブリーカーを決めた小川あかりがフローラ小川から3カウントを奪取。
勝負タイム8分36秒。
「ギギギ」

マットに倒れ伏し、口から緑色の液体を垂れ流しながら苦しむフローラ小川。勝ったものの呆然とする小川あかり。

「おっかしいなあ」
欲野深三医師がノートPC片手にリングに上がり、フローラ小川の状態をチェック。
「でもこれで実戦データが取れた。再調整が必要やね。」

謎のナース軍団が現れフローラ小川の身体を銀色のシートで包み、ストレッチャーに乗せて引き揚げた。場内爆笑。
小川あかり、呆然とした表情で引き揚げた。

*******************

埼玉大会メインは特別試合、玄海恵理VSクリス・モーガン。
SPZとIWWFの頂上決戦。玄海の圧倒的パワーの前にモーガンも伝家の宝刀ポセイドンボンバーで応戦。これでダメージを負った玄海へパイルドライバー2連発。劣勢となった玄海だが、ノーザンで体勢を立て直すと
「気持ちよく眠らせてやるぜ」
玄海ラストライド。19分26秒、これでモーガンを沈めた。

2013年11月23日 (土)

第1,618回 73年目6月 バトルアトランティス

73年目6月
「バトルアトランティス」開幕。

初戦新潟大会第1試合で越後しのぶデビュー戦。ちょっと動きが硬く、5分ほどで先輩の野村あおばに敗北。

今シリーズは地方でタイトルマッチを開催。まず第2戦の奈良大会メインはあばしりタッグ戦。王者NOTORI、ダークヴィーナスに挑むのは本隊の小川あかり、小早川志保組。一進一退の攻防が展開された。小川はいつものように地味地味地味なグラウンドレスリングに終始。この流れに焦れたダークヴィーナスがダークVキックで突破口。しかし最後は合体攻撃に活路を見出した挑戦者チームが合体パイル、サンドイッチラリアットと畳み掛けて28分44秒、王座奪取。

「よし!やったー」

小早川志保はこれが初めてのベルト。小柄な体でやってきた苦労が報われたか。

そして第3戦高松大会ではSPZ選手権、王者玄海恵理に挑むのは先月と同じ菊次莉乃。
「タイトル戦線は欲野深子、サキタンといった若手の有望株が上がってくるまでは菊次をつなぎで当て続けるしかない」と会社サイドは判断した。
「今回はビッグマッチじゃないからそんなにあいつに花持たせなくていいだろう」
玄海が容赦のないラッシュ。ラストライドを2度菊次が回転エビで切り返したシーンでは沸いたが、

「じゃあぺしゃんこにしてやる」

パワースラムで終了。勝負タイム18分12秒、王者が2度目の防衛に成功。これで通算防衛回数を18とし、歴代9位のコンバット斉藤に並んだ。

++++++++++++++++++++++++

第7戦岡山大会でのメインはSPZ世界タッグ戦、王者玄海恵理、小川あかりに挑むのは菊次莉乃、長原ちづる組。
「玄海さんはどうにもならない、小川さんを集中攻撃しよう」(長原)

しかし小川さんもその辺は良くわきまえていて、引きどころを誤らない堅実なファイトを見せて玄海をフォロー。そして玄海の重爆攻撃。ドロップキック一つも脅威。圧倒的肉体が長原を襲う。
「気持ちよく眠らせてやるぜ」

ラストライドはぎりぎりで返した長原だが、キャプチュードをもらってしまった。一度は菊次がカット、ここで小川が菊次と乱闘をおっぱじめる。ああこりゃあ終わるなという雰囲気の中玄海が2度目のキャプチュード
しかし長原ギリギリで返した!
ドドドドドド

「ウアーッ」
そして長原、ジャーマンで反撃、玄海のガタイを投げ切った!2で返した玄海だが頭を打ってしまって様子がおかしい。レフェリーが状況を確認するも朦朧とした受け答え。

「い、いまだ!」
場外で小川を鉄柵の外に抛り捨てた菊次が入ってきて、長原は玄海を肩車して菊次がコーナー最上段に登り
ダブルインパクト炸裂!

いくら頑健な肉体を誇る玄海でもこれは返せず、3カウントを許してしまった。勝負タイム28分41秒、王座移動。王者組は3度目の防衛に失敗。

「まあ、あいつらの執念に負けた。長原も強くなったな」(玄海)

2013年11月22日 (金)

SPZスター選手列伝94 カガミ・アスカ

SPZスター選手列伝 94

従業員コード 109

カガミ・アスカ

本名・加賀美明日香。2058年1月15日、長崎県諫早市出身。柔道の経験を買われ、SPZにスカウトされ、2073年4月17日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 神田幸子戦でデビュー。抜群のルックスとスタイルで会場人気を集めたが、突如2075年にインドにレスリング修行に出る。約1年の修行でインド式レスリングを伝承体得し、カガミ・アスカとして再デビュー。サウンドクリエーターと名乗り、独特の入り方の足殺し関節技で上位戦線をかきまわし、SPZ世界王者に輝く。得意技はアキレスけん固め。

2081年4月22日、新日本ドーム大会での対 サキタン戦で引退。稼働月数97ケ月、出場試合数概算 655試合

タイトル歴

第200代SPZ世界王者
第205代SPZ世界王者
第130代SPZ世界タッグ王者(パートナーはフォルトゥナ紫月)
第135代SPZ世界タッグ王者(パートナーは閼伽裏)
第137代SPZ世界タッグ王者(パートナーはNOTORI)
写真集1冊

(セブン山本コメント)

もうこんな選手は現れないのではと思わせる個性的なキャラクターで、1年間休んだのを逆手にとってインドの山奥でレスリング修業してきたというギミックを与えられ、独特の関節技で相手に悲鳴をあげさせることを生きがいとする「サウンドクリエーター」と名乗り、対戦相手を恐怖に陥れた。そして試合で勝ったら紅茶をたしなむパフォーマンス。これも大うけであった。馬力で押す北条や玄海とは真逆のスタイルだが、トップ戦線でも良く活躍され、あの玄海をしばしばギブアップに追い込むテクニックを持っていた。
引退後は郷里の長崎へ帰り、実家の会社に入社し、資材担当として第2の人生を過ごされている。

2013年11月21日 (木)

プロレス技シリーズ64 ドリー式場外落とし

今回ご紹介するのは

テキサスブロンコ、ドリー・ファンク・ジュニアの定番ムーブ、

「ロープを利用した場外落とし」です。

1.自らロープを背に立ち、相手を誘い込む、

2.そのあと相手の首根っこを左手で捕らえ、右手でトップロープをつかむ

3.トップロープをつかんだ反動でジャンプし、自分の尻をトップロープの上にちょこんと座る感じで乗せる、両足先は相手の内腿にあてがう

4.ロープの弾みを利用して相手を勢いよく後方、場外マット上に反り落とす

(そのあとロープをつかんだ右手を離せば相手の上に自分も落ちる。離さなければ自分はエプロン上にとどまる・・・状況に応じて使い分けている節がありました)

技と呼べない技ですが、ドリーが頻繁に見せていた手法ですので技なのでしょう。不利な状況に陥った時にとりあえず場外に落として流れを変える。タッグマッチ終盤の分断作戦用にと用途が広い技です。さすが元NWA王者、というインサイドワークの巧みさを示してくれます。

この技がクローズアップされたのは90年11月の最強タッグ帯広大会(馬場・アンドレVSファンクス)で、この技で場外に落とされた馬場さんは受け身をミスったのか、上に落ちてきたドリーの当たり所が悪かったのか、大腿骨骨折の重傷を負い、6か月間の長期欠場を余儀なくされました。あの馬場さんが、何回も対戦して手の内がわかっている相手とやっても一つミスれば大怪我する。プロレスの怖さを教えてくれました。

ディフェンディングチャンプの小ずるいムーブということもあって、使用する選手はなかなか見当たらないのですが、西村修がたまにドリーへのリスペクトを込めて使っています。

先日、ファンクスの限定復活の時も見ました。ドリーが老躯をちょこんとトップロープ上に乗っけるや西村を場外に落としました。「あの技だ!」昔を知るファンが少しどよめきました。

2013年11月20日 (水)

今年もあと40日20131120

みなさんこんばんわ。

今週のスポーツニュースのようなもの行きます

◆プロレス

渕さん11月シリーズ「王道ルネサンス」全戦出場予定

井上雅央とシングルマッチが何回か組まれている。悲しき中年VSロートル。観に行きたいなあ・

11.24長野大会 蝶野参戦

ディーロ&バンビと組んで6人タッグに出場。かつてのnwoみたいに悪の外人軍団を組むというアングルなのか?

KENSO 最強タッグにエントリーされず

このままリストラされてしまうのか。ごつい外見して、キャラも立っているのにああもったいない・・・

◆野球

中村紀5000万でDeNA残留

40歳でフル出場できないので仕方ない。5番サードで使うより代打の切り札の方が怖そうなのだが・・・・

巨人・西武片岡どりか

背番号8を用意して手薄な二塁手を取りに行くとか・・金満球団さすがっす。

◆大相撲

琴欧洲大関陥落

長らく大関を張っていたが、ケガで2場所連続途中休場のため関脇に降下。1月場所で10勝以上すれば大関復帰できるのでまだ復帰の目はある。

豪栄道大関昇進なるか

2年も関脇を張っているほど、地力のある人で、大関2人が休場している今、格上は4人しかいないので、今がチャンス。しかし安美錦&旭天鵬のベテランに連敗するなどいまひとつ突き抜けられない。

◆その他

2015年ブルートレイン全廃

寝台特急あけぼのは車両老朽化に伴い2014年春廃止。後継車両を作るほど乗車率は良くない。厳寒の東北日本海側を走ってきたがもう車両はボロボロというのはわかるが・・・

豪華列車北斗星・カシオペア・トワイライトエクスプレスも、「北海道新幹線開業に伴い、電圧が上がる青函トンネルを通過するための旅客列車をけん引できる電気機関車がなくなる」問題をクリアできず北海道新幹線開始までに廃止。

(JR貨物は電気機関車を新たに作るが、あくまで貨物用で旅客をけん引しない縛りになっているし、経営がぼろぼろのJR北海道にブルートレインだけのために機関車を新造する余裕などないし、東日本も他社の区間のために機関車を作る費用を出すわけにはいかない。国鉄分割民営化の悪い面が出た。)

もう食堂車で飯を食うにはななつ星などの金満クルーズトレインに乗るしかないのか・・・・・・

今週はこんなところ・・・・

2013年11月19日 (火)

SPZスター選手列伝93 フェアリー三井寺

SPZスター選手列伝 93
従業員コード 106

フェアリー三井寺

本名:石山法子、2055年10月3日、滋賀県大津市出身。SPZの新人テストに合格し、SPZ63期として2071年5月15日、岡山武闘館大会での対 真鍋つかさ戦でデビュー。グラウンドの技術はしっかりしたものがあり、パワーもあるのでタッグタイトル戦線にもしばしば顔を出し、アプリコットつばさとのコンビであばしりタッグ王者に輝く。得意技はSTF。
2081年2月15日、横浜スペシャルホール大会での対 サキタン戦で引退。稼働月数118ケ月、出場試合数(概算)852試合。

タイトル歴
第97代あばしりタッグ王者(パートナーはアプリコットつばさ)

(セブン山本コメント)
派手な大技をあまり使わない地味で堅実なファイトのせいか、キャリアのほとんどを前座で過ごすことになった
SPZがエンタメ路線になってからはアプリコットつばさとのタッグで前座試合を沸かせた。それでも地方の試合では時たまメインやセミで奮戦する場面もあった。

引退後は会社に残り、経理担当としてSPZ本社オフィスで勤務されている。

2013年11月18日 (月)

SPZスター選手列伝92 神田幸子

SPZスター選手列伝 92
従業員コード 108
神田幸子

本名・同じ。2056年12月7日、茨城県ひたちなか市出身。SPZの新人テストに合格し、2072年4月22日、どさんこドーム大会での、対フェアリー三井寺戦でデビュー。デビュー戦を勝利で飾る。練習熱心な性格で暇さえあればサンドバッグを叩いて打撃の強化に励んでいる。守勢に回った時の対応が課題だが、北条との同期タッグで奮戦を続けている。得意技は裏拳、ステップキック。

2080年11月26日、横浜スペシャルホール大会での対 小川あかり戦で引退。稼働月数104ケ月、出場試合数(概算)744試合

タイトル歴
第128代・第132代・第134代SPZ世界タッグ王者(パートナーは北条咲)
第99代あばしりタッグ王者(パートナーは菊次莉乃)

(セブン山本コメント)

こちらの選手もデビュー戦を勝利で飾るほどの格闘センスに秀でた人だった。練習熱心な性格で、早朝練習でも早くから来てサンドバッグを叩いていた猛者。驚異的な破壊力を持つその打撃は団体トップクラスの選手も警戒するレベルの破壊力だった。しかし守勢に回った時の対応に難があり、シングルでは頭角を現すことはできなかったが、北条咲のパートナーとしてタッグ戦線では手堅い活躍を見せた。

引退後は稼いだ金を元手に地元の茨城でファッションビジネスの会社を立ち上げ、第2の人生をスタートさせているらしい。

2013年11月17日 (日)

SPZスター選手列伝91 北条咲

SPZスター選手列伝 91
従業員コード 107

北条咲

本名・同じ。2057年3月7日、富山県射水市出身。学生時代は弓道に打ち込むが、SPZのスカウトの目に留まり、SPZ64期として2072年4月16日、京都府立体育館大会での対 フェアリー三井寺戦でデビュー。持ち前の馬力でデビュー3連勝という団体初の離れ業をやってのける。鍛え上げた体から繰り出すラリアット、パワーボムなどの大技は破壊力抜群で、順当にトップグループに入りSPZ世界王者に輝く。得意技はラリアット、パワーボム。

2080年6月23日、さいたまドーム大会での対 小川あかり戦で引退。稼働月数99ケ月、出場試合数概算818試合

タイトル歴

第192代SPZ世界王者
第198代SPZ世界王者
第201代SPZ世界王者
第203代SPZ世界王者
(通算防衛回数 8回)

第128代SPZ世界タッグ王者(パートナーは神田幸子)
第132代SPZ世界タッグ王者(パートナーは神田幸子)
第134代SPZ世界タッグ王者(パートナーは神田幸子)

(セブン山本コメント)

物おじしない性格ともって生まれた馬力で、入門時から将来を嘱望され、団体始まって以来初となる「デビュー戦から3連勝」をやってのけ、「壁となる選手と当てないと本人のためにならない」と判断した上層部によりシリーズ最終戦のカードがあわてて対ペガサス藤原に差し替えられたという伝説もある。そのパワーで試合を支配し、相手が疲れたところを見計らってラリアットやパワーボムの大技攻勢で試合を決めるという理詰めのファイトを得意とされ、シングルマッチの勝率もよかった。

玄海恵理とのパワー対決は見ごたえがあり、自らの腰を犠牲にして玄海へパワーボムを決めて勝利した一戦は多くのファンの記憶に残っている。
引退後はSPZフィーバー秋葉原店の店長に転身し、グッズ販売人を務める傍ら、テレビ解説に時折起用され理路整然とした語り口で好評を博している。

2013年11月16日 (土)

第1,617回 この親不孝者!

そしてセミ前、小川あかりが弱り切った表情で入場。

対戦相手は先月と同じく実の母親フローラ小川53歳。しかし表情や風貌、体のつくりは若々しく、そんな雰囲気はみじんもない。

 「欲野先生にお願いしてips細胞を大量注入してもらって若返りに成功したわ」
どええええええええええ!!!

場内爆発

 「あかり、あなたは格闘技に向いてないのよ。大ごとになる前に、母さんがあなたを再起不能にしてあげるわ」

ようするに小川あかりのぐだぐだファイトに見切りをつけ、自ら引導渡し役を買って出たということのようだ。しかしそのためにips細胞の力を借りるとは・・・

「こんなのって・・・ありえない」
 「さあ、おしゃべりはおしまいにしましょう。30%の力で相手してあげる。30%。」
もう言葉もない。

 「フォォォォォォぃ」
気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。

 「問題はこの筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」
異様な雰囲気の中ゴングが鳴った。裁くレフェリーはセブン山本。

小川あかり、覚悟を決めたのかアームホイップで転ばせて執拗なスリーパー責め。しかしフローラ小川もドロップキックで応戦。単純な攻防でも盛り上がった。

「てやっ」
小川あかり、実の母親にチョップの連打でたじろがせる。しかしフローラ小川、
「この親不孝者」
エルボー炸裂。しかし小川あかりコーナー最上段にすばやく登って
「せい」
ミサイルキック。

「・・・・がふあっ」
もろにくらったフローラ小川、口から怪しい緑色の液体を吐いてしまった。どよめく場内
そのままフローラ小川棒立ち。内部エラーが発生したようだ。

「い、いまだ」
すかさずネックブリーカーを決めた小川あかりがフローラ小川から3カウントを奪取。
勝負タイム10分36秒。

「ギギギ」
口から緑色の液体を垂れ流しながら苦しむフローラ小川。勝ったものの呆然とする小川あかり。

「おっかしいなあ」
欲野深三医師がノートPC片手にリングに上がり、フローラ小川の状態をチェック。
「でもこれで実戦データが取れた。再調整が必要やね。」
謎のナース軍団が現れフローラ小川の身体を銀色のシートで包み、ストレッチャーに乗せて引き揚げた。場内爆笑。

小川あかり、呆然とした表情で引き揚げた。

+++++++++++++++++++++++++

セミは長原ちづるVSクリス・モーガン

先月、玄海に惜敗したモーガンはリベンジするべくSPZマットに継続参戦。この日は新進の長原と対戦。しかし馬力の差は歴然であり、モーガンが余裕のファイト。観客にアピールしてからの強烈なパイルドライバーで悶絶させてからパワースラム。8分9秒、モーガンの完勝。
「玄海!シングルマッチ!シングルマッチ!」
モーガン様、アピールしてから引き揚げた。

そしてメインはSPZ戦、王者玄海恵理に挑むのは菊次莉乃。パワーはともかくスピードがあり、若手期待の星なので挑戦者に抜擢された。

しかし試合が始まるや玄海のペース。落差のあるバックドロップで菊次を悶絶させる。懸命にムーンサルトを繰り出した玄海だったが
「効かねえなあ」
強烈ラリアットのお返し。ワン、トゥ・・・ドドドドドド
そして玄海、ニーアタック、スクラップバスターの凄い攻撃。

「オラオラオラー」
そしてラストライド炸裂。しかし菊次返してミサイルキックで反撃しようとしたが玄海見切ってかわした。
壮絶な自爆。
玄海パワースラム、菊次返す!
「しぶてえやつだ、でもこれで終わり!」
玄海2度目のラストライド、
ワン、トゥ…どドドドドドド

菊次返した!ギリギリで。場内どよめき。あの玄海のラストライド2発を返した選手はいまだかつていない。しかし菊次頭を打ってしまったのか起き上がれない。ピクピクと痙攣している。
「よく頑張った、終了!!」
最後はキャプチュードで投げて3カウントを奪った玄海、21分32秒、粘る菊次を振り切って初防衛に成功。

2013年11月15日 (金)

第1,616回 カンナ神威、デビュー

73年目5月

新人スカウトで佐藤しのぶ獲得。空手の経験がありそこそこ伸びるだろうと判断された。リングネームは新潟県出身ということで越後しのぶと改められた。
サキタンが首の負傷のため欠場。せっかく悪役軍団入りしたのに間が悪い。

「バトル・カデンツァ」開幕。

初戦山梨カイメッセ大会第1試合で堀咲子改めテディキャット堀のデビュー戦。相手は野村あおば。野村が何もさせず、DDTでもうろうとさせて
「はい、立って」
強烈なエルボーをぶち込んで4分16秒、フォール勝ち。プロの洗礼を叩き込んだ。

第2試合はカンナ神威デビュー戦。北海道出身者を強調したマスクウーマンというキャラにした。相手は小早川志保。
「せいっ」
強烈なタックル、ニーアタックを叩き込んでプロの厳しさを教える小早川。ニーアタック2発を耐えたカンナ神威だったが、
「くらえ」
ダイビングプレス2連発に屈した。勝負タイム7分52秒。

「動きは結構いい、あと1年もすれば恐ろしい存在になると思う」(小早川)

*********************

シリーズ第4戦鹿児島大会でSPZタッグ選手権、王者玄海恵理・小川あかり組に対するはアポカリプスからダークジョーカー、ダークヴィーナス組。一進一退の攻防が続く。ダークヴィーナスのダークVキックが小川を苦しめ、ダークジョーカーは玄海にジョーカーアタック。

しかし勝負はダークヴィーナスに狙いを絞った玄海が強烈なパワースラムを決めて3カウント。勝負タイム21分14秒、王者組が2度目の防衛に成功。

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そして最終戦は横スペ大会。
「WELCOME TO YOKOHAMA」

第1試合開始前、セブン山本統括部長がマイクを握った。

「皆様お忙しい中SPZの横浜興行にお越しいただきまして誠にありがとうございます。んで、本日のメインなんですが、クリスモーガンは『錆びたベルトなんかいらない!』とかぬかしやがったので、王者玄海に挑む挑戦者は消去法で菊次ちゃんです。んでセミはモーガン対長原ちゃん、そしてセミ前は小川あかりVSフローラ小川Ver2です。(爆笑)お楽しみいただければ幸いです。

あと、本日の第一試合で期待のニューフェイス・カンナ神威の東都デビュー戦もございますので。それでは皆様ご唱和願います。」
「アポカリプス!アポカリプス!アポカリプス!」

場内爆笑。

そして第1試合はカンナ神威VSユン・メイファ。早くも外人戦を組むあたり会社の期待の大きさを物語っている。懸命に腕関節を取っていった。ユンも新人に負けてたまるかと鋭いソバットを連発。
「SHAAAAA」
最後はユンのスクラップバスターがまともに入り、カンナ神威は3カウントを喫した。勝負タイム8分57秒。

第2試合は山科瞳VS野村あおば。今シリーズこの2人は新人2人の壁役をかわるがわる務めた。そんなアイドルレスラーが直接対決。一進一退の攻防が展開されたが、最後はネックブリーカーを決めた山科が勝利。

休憩前第3試合は小早川志保VS欲野深子。先月ヒールターンした秋川美喜子のなれの果てが欲野深子。
しかしスピードでは小早川が上をいっているので、欲野深子ペースをつかめずズルズルと行ってしまいニーアタックにやられてしまった。勝負タイム13分38秒。

休憩後はゴールドフェンリル、エレナ・ライアン、ダイナマイト・へリングの外人3人にダークジョーカー、ダークヴィーナス、NOTORIのアポカリプス3人が激突する6人タッグマッチ。目まぐるしい攻防が展開。新外国人のエレナライアンも気後れすることなく裏拳をNOTORIに叩き込むいい動き。最後までめまぐるしい攻防が続いたが、エレナ・ライアンがつかまってしまい、ダークジョーカーが膝蹴りを入れて3カウント。アポカリプスが12分17秒、試合を制した。

2013年11月14日 (木)

72歳のダブルアームスープレックス(5)

メインイベント 三冠戦 曙VS諏訪魔

まず新PWF会長としてドリーがリングに上がり挨拶。そのあと「横綱インパクト!」で始まる曙のテーマ曲が流れ、ゆったりと、でも決然とした表情で曙が入場。支援者が多数動員されたのか、「曙道」の幟が多数立ち並ぶ。そのあと諏訪魔のテーマが流れ、これまた「諏訪魔会」の幟が立ち並ぶ中、諏訪魔がリングイン。腰には新三冠ベルトが巻かれている。

さて試合開始のゴング。まずとにかく攻めて諏訪間のスタミナを奪って優位に立とうというのが曙の作戦らしく、タックルでも動じず、グラウンドを仕掛けてきたが曙も上に乗って体重をかけて流れを手放さない。そして早い段階でエルボードロップを決める。場外乱闘でも手数を上回ったが突進をかわされ鉄柱に肩を激突。これで諏訪魔が攻めに転じるがどこか迫力なく、曙のスクラップバスターに悶絶。

それでも曙をドロップキックで場外に落としトペスイシーダを決めるなどしたが、曙が要所で反撃し、大筋では曙が試合の流れを握っていたように思う。焦った諏訪魔は早くもラストライドを狙ったが曙はリバースでクリア。しかし諏訪魔、フロントスープレックスで曙を投げる、曙対策として用意してきた万力スリーパーを繰り出す。

これで落とそうとしたのか、執拗に繰り出してきたが曙なんとか耐えきってロープへ。やはり「前哨戦でやられているうちに耐え方を覚えた」というのは本当だったか。ぐったりとした曙だったが諏訪魔のフォールを2で返す。

なおもスリーパーを狙った諏訪魔だったが、曙は気合一閃起き上がりバックフリップ気味に叩きつけて脱出。これで流れが一気に傾いたか、コーナーに追い詰めての体当たり、のど輪落としでラッシュをかけた曙、ダウンする諏訪魔へボディプレス3連発!

ああ諏訪魔が潰されてしまう!!懸命に返した諏訪魔だがもうフラフラか。様子がおかしい。勝機と判断した曙が組みついてパイルドライバー(ヨコヅナインパクト)の態勢に。ああ決まった、諏訪魔が脳天からマットへ。ロープ際でどうかなと思ったが、諏訪魔ピクリとも動かず3カウントを聞いた。

試合終了のゴング、王座移動。曙、両国でベルト奪取!

曙のパワーの前に屈した諏訪魔、若手2人の肩を借りながら引き揚げた。曙3巻ベルト奪取、ドリーからベルトを受け取り感極まった表情。そこへ第3試合に登場したドーリングがやってきて、ベルト挑戦をアピールしてから、べるとにむかってツバを吐く!!(自分の席からは角度的に見えなかったが)さっさと引き揚げるドーリングに「ジョーお前何考えてんじゃー」と絶叫する曙。そのあと「このベルトをかけてどこでも誰とでも戦います!」と力強くマイクで締めた。曙、その体格的にベルトは巻けず、肩にかけての記念撮影。そのあと雲竜型のパフォーマンスも見せた。

まあヨコヅナインパクトへ向けてのダメージの積み重ねがうまく成功したという感じで、曙が作戦勝ちをおさめたかと思わせる内容だった。メインが終わったのが夜8時前、4時間弱にわたる熱戦だった。

しかしこれだけ内容よく、このメンツでいい試合を提供できても2500名という散々な客入りは今後に暗雲を残した。(営業力が弱いんだろうな・・・・)ファンクスが出場しなかったらと考えるとぞっとする。これから全日本はどうなってゆくのだろう。そう思わざるを得ない両国大会だった。

2013年11月13日 (水)

ストーブリーグ真っ盛り20131113

皆さんこんばんわ。日増しに寒くなってゆくこの時期いかがお過ごしでしょうか

今週のスポーツニュースのようなもの、行きます。

■野球

落合中日GM、年俸大幅カット

4位ということもあって主力選手軒並み年俸減。減額制限の25%ダウン続々。背広組ならともかく前監督が契約更改に立ち会うとは。他球団の前に更改日程を組み込んだのがポイントか。これを糧に来年勝利への執念を燃やすか。岩瀬さんは現状維持でした。

井端巨人入りか?

引退も視野に入れてはいるようだが、中日の情報も持ってくるので巨人としては欲しいのだろう・・・・井端が金満打線の2番とか8番に入ったら…コワイ、怖すぎる・・・

■プロレス

曙、最強タッグリーグのパートナーに金丸を指名

10.27両国のあおりVTRではSUSHIと発表されていたが、曙が「勝てるパートナーを」ということでジュニア王者の金丸をパートナーに指名。まあSUSHIだと役不足の感はまぬかれない。シングルチャンピオンコンビ爆誕。最強タッグの台風の目となるか。

■相撲

大相撲九州場所開幕

福岡出身の元魁皇浅香山親方が地元企業を回って営業してチケットを売りさばいた九州場所、盤石の横綱白鵬をマレス(稀勢の里)が追いかける展開だと思う。新入幕のエジプト出身大砂嵐はブレイクするか。39歳にして前頭2枚目まで上がった旭天鵬は無事に場所を完走できるか。見どころはそこそこあります。

元魁皇の浅香山親方、引退したのに太る

企業回り、宴席回り、接待、そして現役時代のようなハードな稽古をしないとあってはぶくぶくと太ってしまうのか・・・・ベルトのバックルが弾けてしまったこともあるそうだ・・・現役引退してクルマの運転ができるようになったのはいいが、駐車場で横に他のクルマを止められるとドアを全開にできないため、車に入れないらしい。笑った。

今週はこんなところ

2013年11月12日 (火)

72歳のダブルアームスープレックス(4)

第3試合 ドーリング、ジェームス・ライディーンVSディーロブラウン、バンビキラー

外人4選手によるタッグマッチ。4名ともごつい身体をしておりパワー自慢の攻防が続くので感情移入しにくい試合。ライディーンはゼロワンで活躍している顔にペイントを施したレスラーだが、ドーリングに比べると攻めやすいと判断されたのか、ディーロ組の標的になり捕まる場面が目立った。

しかし相手チームの攻めをしのいでドーリングが出てくると攻守一変、最後は4人が入り乱れる攻防、先に勝負をかけたディーロ、(武藤の!)LOVEポーズからのシャイニングウィザードを決めたまでは良かったが、続くムーンサルトは自爆。このチャンスにドーリング、得意のレボリューションボム。抱え上げたままくるくる回してから落とす。初めて見た。これで3カウントが入った。ドーリング、エース外人の貫録を示す勝利。敗れたディーロとバンビ、場外で悔しがる。放送席の蝶野アドバイザーが握手を求めるが、無視して引き揚げた。

その試合が終わると休憩。その前に次期シリーズの概要と、次々期シリーズ「世界最強タッグリーグ」のエントリーメンバー発表。曙SUSHI組って・・・

休憩時間、ロビーでファンクスの2人が(Tシャツを買った人限定で)サイン会。ファンクスを一目見ようと人だかり。

第4試合 アジアタッグ戦 鈴木鼓太郎、青木篤志VS入江茂弘、石井慧介

DDTプロレスの2人がアジアタッグに挑戦するカード。紙テープはこの興行で一番多かった。入江がそのガタイを生かした攻めを見せる。石井も素早い動きでいい場面を見せ、その場飛びの宙返りキック3連発からのタイガースープレックスなど猛攻を見せたが、受けきった王者組が攻勢に転じ、分断に成功しリング上は青木と石井の状況をつくる、このチャンスにバックドロップ、アサルトポイントとたたみかけた青木が勝利。王者組が防衛に成功。

第5試合 世界ジュニア選手権 金丸義信 VS SUSHI

「スシ食いねえ」に乗ってSUSHI入場。ダンスを披露した後オーバーマスクを取って戦闘モードに移行。試合は王者の金丸が試合を支配してた感があった。場外戦でもフェンスの上からギロチンなど非情な攻め。金丸、コーナーのSUSHIを逆さ吊りにしてのミサイルキックも決める。

追い込まれたSUSHI、必殺技のカツオの一本釣り(変形フィッシャーマンバスター?)を決めるが、それまでにダメージの蓄積がないので金丸返す。金丸コーナーに上がったSUSHIへ雪崩式バックドロップ。そしてムーンサルト。そして大技を仕掛けようとしたところへSUSHI、TEKKAMAKIで丸め込もうとしたがカウント2、これでSUSHI、攻め手がなくなってしまった。

金丸、15分経過のアナウンスと同時に決めに来て、垂直落下式ブレンバスター、そして変形の垂直落下式ブレーンバスター(タッチアウト)で勝利。金丸が地力の差を見せて6度目の防衛に成功。
がっくりと引き揚げるSUSHI、防衛に成功した金丸のもとへ、前の試合に出てきた同じバーニングの鈴木が背後から歩み寄りマイクで「金丸さん、金丸さん、次、やりましょう」と挑戦を呼びかける。金丸も快諾し、次の防衛戦は鈴木と行うことになった。

セミファイナル、秋山準、大森隆男VS潮崎豪、宮原健斗。

ひとりずつリングインしたこの試合。宮原、潮崎、大森、秋山の順に入場。ああこれは宮原格上げの試合ではないか。
結果から言えば、メインの試合がそんなに長引かないカードということもあったのか、25分を越える熱戦となった。

秋山準率いるバーニングを離脱し、自分の力でトップを取りに行くと決意した潮崎は、若手有望株の宮原とタッグを組んでの出陣。しかし秋山大森も昔の全日本で長くタッグを組んだ間柄、必要以上に攻めさせない。潮崎のチョップがうなりを上げるが秋山もニーで反撃、そして時間経過とともに宮原がつかまる展開。それでも宮原、大森にライガーボム、ジャーマンという大技攻勢で追い込むも、パワーボム狙いを冷静にアックスギロチンドライバーできり返した大森、アックスボンバーで勝利。まあ宮原がこのメンツの中でよくねばったなと思わせた試合。

はい勝ちました仕事終わりーそれじゃあねと言った感じで引き揚げる秋山大森、負けてリング上でたたずむ潮崎組をなんと第3試合に出てきたディーロブラウン&バンビキラーが襲う!

不意打ちを食らってたじろぐ潮崎、カンカンカンと乱打されるゴング。しかしなぜ中堅外人の2人が襲うのか。ストーリーラインづくりなのか。あわてて青木や鈴木が制止に入ったが外人組の猛威は止まらない。缶ビールをあおって中身を潮崎に吹きかけるなどやりたい放題。そこへ助けに入ったのが第0試合に出たKENSO。さすがに巨漢のKENSOが出てきたとあっては分が悪いと悟ったのか、外人2人は引き揚げて行った。

潮崎と共闘しようというのか、KENSO,、しかし潮崎は握手もせずさっさと引き揚げた。そして流れるKENSOのテーマ曲。ストーリー作りにしても流れが単純だ。

2013年11月11日 (月)

72歳のダブルアームスープレックス(3)

第2試合 渕正信 西村修 VSドリー・ファンク・ジュニア、テリー・ファンク

まず「デンジャーゾーン」がかかり、西村と渕が入場。そのあとなぜか「CRUSH」がかかり、全日本プロレスのアドバイザー、蝶野が入場。両手には花束を持っている。そして、
「スピニングトーホールド」がかかり、ファンクスが入場。ドリーはよぼよぼの老人、テリーもだいぶ老けた、しかし、ドリーは階段を使わずロープをつかんでマットに膝をついてリングイン。なんだコンディションよさそうじゃんと感じた。蝶野から花束を受け取った後、3人で記念撮影。その後リングアナのコール。大声援。この二人の参戦がなければ今日の客入りは悲惨なことになっていたと思われる。

ドリーがテンガロンハットを取る。老いた肉体を隠すため2人ともおそろのTシャツを着た状態でのファイト。
先発はテリーと西村、ひとしきり組み合うだけで大歓声。そのあとドリーにタッチ、ドリーは72歳なのに技は結構出していた。基本的な攻防から西村をスクールボーイで丸めたり、片方の腕を足の間に入れるドリー式のバックドロップを見せる。そして河津落とし。泣けてきちゃう。

そして西村とエルボースマッシュの打ち合い、そのあとロープ際へ西村をおびき寄せ、自らトップロープ上に座って西村の首を取って場外へ落とす独特のムーブ。馬場さんを長期欠場に追い込んだあの技を出してくるとは。

場外へ落ちた西村をテリーが迎え撃ちチョップ、パンチといった荒々しい攻め。何とかリング内に戻った西村だがテリーのDDTを食らってしまう。カットへ入る渕にブーイング。
試合開始から10分近くたったところで西村がようやく渕にタッチ。テリーが渕を殴る。そしてスピニングトーホールドを狙うも渕はスモールパッケージで切り返す。なんと味のある攻防。今度はドリーと渕の攻防。ドリーもエルボースマッシュをかましていくも渕さんは顔面蹴りでお返し。

72歳に顔面キックをかますとは・・・・これでドリーは唇を切ってしまい血をにじませながらのファイト。渕さんがドリーをコーナーにたたきつけんと振ったが、テリーが身を挺してガード。この辺は兄弟ならではの連携。またドリーと西村の攻防。今度はサーフボードストレッチの攻防で客席を引っ張る

72歳ドリーの奮戦に場内大歓声。そして西村はドリーにコブラツイスト。テリーがカットにはいろうとするが和田京平が厳格なレフェリングで「駄目だよ」と制止。「京平見逃してやれよ」とのヤジも。しかしドリー何とか振りほどいて逆にコブラツイストで反撃。渕さんがカット。ブーイング。

西村がドリーにボディスラム!72歳になんてことを
そして西村はおきて破りのスピニングトーホールド狙いを見せるもテリーがカット。残り時間3分、このあたりから試合が荒れ始めて、ドリーが西村へスピニングトーホールド、そしてカットにはいろうとした渕にもテリーがスピニングトーホールド!西村懸命に耐えてロープへ。ならばとドリー、西村を捕らえてダブルアームスープレックス。手間取ったものの西村を投げ切った。こんな72歳いますか。場内どよめき。しかしそのあとのフォールは渕がカット。ブゥー。

ならばとテリーと二人がかりでのダブルアーム。しかしこのフォールも渕がカット。残り時間が迫る中ドリーが西村を逆さ押さえ込み!しかしこれも渕がカット。ここで20分タイムアップ!!

ドリーはがーっと行くファイトをしない選手だが、それでもこの年齢で20分戦い抜くこと自体が凄い。持てる技をひとつひとつしっかりと出していたドリー。相手が手の合う渕、西村ということもあったが、年齢を考えると凄いこと。感動した。テリーは殴る主体だったが往年の荒々しさをよく出していた。

闘い終わってノーサイド、4人で手上げ、記念写真。そしてテリーとドリーがマイク。夢のような試合を見させてもらった。疲労からか、さすがにリングを降りるときは慎重に階段を降りたドリーさん。かなりの時間をかけて引き揚げた。

あとの試合はもうどうでもいいとも思うが、ここで帰ってしまうのは凄い失礼にあたるのでメインまで観戦する。

2013年11月10日 (日)

72歳のダブルアームスープレックス(2)

ペットボトルの水を飲んだりして午後4時を待つ。1階席が半分くらい埋まったかなと思われる頃、場内が暗転して、リングアナがゴングを5回叩く。武藤全日本であった前説MCは無く、そのまま第1試合のあおりVTRが流れはじめた。

第1試合 宮本和志 荒谷望誉 VS 井上雅央 佐藤光留

第1試合は曲者ぞろいのタッグマッチ。見どころは2009年に引退したが4年ぶりにリング復帰を果たした荒谷。やはり小遣い稼ぎなのか、リングコスチュームが少しだぶだぶに見えるほど荒谷はスリムになっていた。(丸刈りにした髪型の印象もあるが・・・)以前は太ってはいたがごつい外見だったのに。リングコスチュームは昔のままで、背中のスポンサー広告「つぼ八」もそのままだったので場内少し笑い。

先発は宮本と井上。宮本は例によってパワーをアピールしつつのファイトで井上を攻める。ひとしきりやりあった後、宮本が荒谷にタッチ。
場内沸く。佐藤が強烈なローキックを荒谷に見舞うと荒谷は苦悶の表情。やはり久々のリング復帰で状態は万全でないのは明白。耐久力が落ちているのか。ほうほうの体で宮本にタッチを求めるが宮本は「もっと闘え」とタッチを受け入れない。笑い。今度は井上が荒谷の腕を取って攻め込んでゆく。うめき声をあげる荒谷のやられっぷり。なんとか荒谷がブレーンバスターで井上を投げ切って、宮本にタッチ。

宮本はやたらパワーをアピールし、2人まとめてラリアットでなぎ倒す。そして佐藤にジャーマン。自軍に有利な状況を作って荒谷にスイッチしたが、荒谷のダメっ子ぶりは際立っていて、コーナーに振って、串刺しラリアットか何かを狙うも、4年前と同様にキックで迎撃されてしまう。
宮本の串刺し攻撃はヒットするがなぜか荒谷だけキックで迎撃される。
このあたりから4人が入り乱れる乱戦チックになってきて、リング上は荒谷と佐藤、ああこれは荒谷がやられて終わるなという雰囲気の中、ラリアットを叩き込んだ荒谷が佐藤へブレンバスターか何かを狙うが、佐藤、技巧派らしく一瞬の切り返しでグラウンドのアームロックに捕らえる。あわてて宮本がカットに入るが、蹴りを入れてカットが成立したにもかかわらずゴングが鳴った。ようするに宮本のカットが入る寸前に、荒谷が痛みに耐えかねギブアップしてしまったようだ。さすが荒谷さん。

オープニングマッチを制し意気揚々と引き揚げる井上と佐藤。釈然としない表情の宮本。試合後、ふがいない荒谷に宮本が(一応後輩なのに・・・)張り手と蹴りを入れてブッ倒してから引き揚げた。ムザンに倒れ伏す荒谷。ここで「天才バカボンの春」が流れ、がっくりと肩を落としながら起き上がり、しょんぼり一人引き揚げる荒谷。それでも温かい拍手が送られた。やはり荒谷さんはこうでなくては。

さあ、いよいよお目当ての第2試合。私は思わず居住まいを正した。

2013年11月 9日 (土)

72歳のダブルアームスープレックス(1)

全日本プロレス 2013.10.27両国大会観戦記

2013年夏、歴史は繰り返し、全日本プロレスは二度目の大分裂を引き起こした。

親会社が変わり、全日本の看板を守ろうとするグループと、全日本を飛び出し新たなプロレスを希求するグループに分かれた。私は渕さんのファンなので、全日本プロレスを支持しているが、正直言って集客力はがた落ちし、後楽園ホールでも700人程度しか集められない二流団体に成り下がってしまった。それなのに両国国技館でビッグマッチを開催するというのは正気かとも思うが、おそらく分裂前に会場を押さえていたからやらざるをえないのだろう。

破滅的ガラガラを回避するために全日本サイドはさまざまな手を打ったが、てこ入れ策の一つで衝撃的だったのが、伝説的レスラー、ザ・ファンクスの復活である。当初は久々に来日し、国技館に来場するだけという話のようだったが、小遣い稼ぎをしたいファンクス側と集客のカンフルにしたい全日本サイドの思惑が一致し?直前になってドリー、テリーVS西村、渕という夢のタッグマッチが組まれるに至った。

しかしファンクスもドリーが72歳、テリーが69歳のおじいちゃん、多くは望めないだろう。試合をやるとは言っても軽く手合わせするエキシビション的なものだろうと予想したが、これはいい意味で裏切られることになった。

「ファンクス復活するよ、相手は俺と西村だよ」という話を渕さんから直接聞いて、これは万難を排して両国へ観に行かねばならぬと判断した。前夜会社で仕事が終わらず徹夜して、朝から新宿の漫画喫茶で仮眠して、昼過ぎに私は総武線で両国へ向かった。今の全日本は両国をフルハウスにする力はないので、当日券をおもむろに買いに行ってもまず大丈夫である。14時30分頃両国駅に降り立った。

先ず国技館の窓口でチケットを買う。1階の升席7,000円を購入。2人で1枡だが、今の全日はそんなに入らない団体なので1枡を占領できるだろうと考えたし、実際にもその通りであった。いったん両国駅前へ戻ってナポリタンの昼食を済ませ、15時過ぎの開場と同時に国技館に入る。ロビーでは物販。プログラム2000円は高すぎて買えない。

ふだん相撲観戦では2階席から見ているので、プロレスとはいえ両国国技館の1階に足を踏み入れることができてうれしい。
指定された枡は前から7列目であった。1階はそこそこ観客が入ってきているが、2階は気の毒なほどガラガラであった。この分では会場設備や整理スタッフの経費を賄えるかどうか覚束ないだろう。

第1試合開始は16時だが、15時半から「第0試合」が行われる。KENSO対Mr450という外人レスラーのシングルマッチ。KENSOは大柄だしそこそこの実力を持っているが、きょうは前座の前座に回された。あれだけの選手をもったいない使い方だ。

まだ観客がわらわらとはいってくる中、「TOKYO DRIFT」がかかり、赤いロングタイツのKENSOが入場してきた。スカスカの国技館、入場する汗をかいたKENSO。シュールな光景だが、KENSOはいつものように4つのコーナーに上がって、エルアギラインペリアルのポーズを決める。
そのあと対戦相手のMr450が入場し、第0試合のゴングが鳴った。

第0試合は3分少々で終わってしまった。軽量の450がヘビー級のKENSOにどこまで食い下がれるかが見所だったが、450の動きを張り手で止めたKENSOが攻め込んでゆく。450もKENSOのプランチャをかわしたり、素早くコーナーに上がってKENSOの背中めがけてのミサイルキックを見せるなどしたが、KENSOは再度の張り手で流れを変えると、ブレーンバスターで叩きつけ、コーナー最上段に登ってダイビングエルボー。これは何とか返した450だが、KENSO、さっさと勝負をつけに来て、得意の葉隠れ。これであっさり勝利。

450が引き揚げた後、KENSOがまばらな客席へいつも通り、「しゃべってもいいですかー」から始まるマイク。第0試合に回されたせいか、「私はぶれない、絶対にあきらめない」と叫ぶ。そして再び四方のコーナーに登ってから、悠々と引き揚げた。ここで時刻は15時45分、試合よりもその前後が長い。まだ第1試合開始には15分ほどある。

2013年11月 8日 (金)

アングル会議

横浜のお嬢様プロレス団体は、70年目前から杉浦美月社長、セブン山本統括部長の体制で従前のバチバチシングル対決路線から方向性を転換し、エンタメ性、ストーリーライン重視の笑って楽しい女子プロレス団体に舵を切りつつあった。これだと選手の負担が少なくて済むが、しかしアングルを考えねばならない

「フローラ小川復活の仕込みはうまくいきましたが、同じネタをいつまでも引っ張るわけにもいきませんので次の企画を考えないといけませんね」

毎月アングルの企画会議が横浜の本社会議室で行われる。

「今度はいってくる新人に超怖いヒールのギミックやらせましょう。ライラ神威を超える危険なヒールで。ヤンデレって言うか性格が完全に破綻していて、実家は島根県の地場企業のお嬢様で食うための心配がなく凶暴性を満足させる趣味としてプロレスをやるって設定はどうですか。で、エースを徹底的に付け狙って痛めつけるの」

 「うーん、テレビ放送あるからあんまり過激なことはできないと思うのよねえ」

「あと考えたんですけど、小川あかりの次のヒロインとして、殺人SEレスラーを投入するのはどうですか。IT会社でSEをやっていたがデスマ続きで頭がおかしくなって凶暴性が増してしまったって言う設定でノートPCを叩きながら入場して、必殺技の名前がカットオーバー。ピンチになるとドライバーの凶器攻撃を繰り出すって」

 「うーん・・・・・一部の人には受けそうな気がするんですけど、どうなんでしょうねえ」

アイデアを出すのがセブン山本で、それを杉浦社長や上原次長、そして取引先のイベント会社を交えて検討する

「じゃあ、いま鉄道ファンの女の子がまた増えていますから、鉄子キャラのレスラーを投入しませんか。試合中ことあるごとに指差喚呼しまくって進行!って言うの。」

 「誰にやらせるんですかそんなキャラ。ま、まあネタのひとつとして検討しましょう」

「こんなのはどうですか、教会の修道院で育った子で恵まれない人に還元するためにプロレスをはじめたって言う設定で、絶対的ベビーフェースなんだけど、どこか宗教チックな雰囲気を漂わせて、めいそうでダメージ回復させたり、勝った場合は試合後延々と説法会を始めたりっていうのは」

 「大昔の無我の二番煎じじゃないですか」

「ま、まあ当分セミのお笑いは小川母娘の家庭内暴力で引っ張るから、新しいアイデアフラッシュを次回のうちあわせまでに持ち寄ってください。じゃあ今日は時間も押してるのでこのへんで」

このように集客のためのギミックを検討するのはなかなか難しい。

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そのころ新宿二丁目の洋食店「ザ・ガロニ」

「西花子さん、若返りに時間制限付で成功してリングで戦ってるって言うのは本当ですか」

スポーツ紙の記者が突撃取材してきた。先月衝撃の復活を遂げてからこれで4人目だ。

西花子53歳、(元SPZ王者フローラ小川)笑顔で答えた。

「ええ、ips細胞の力で何とか・・・ということになっています。詳しいことは杉浦さんに聞いてください」

真相は言わぬが花。このうさんくささがプロレス。

2013年11月 7日 (木)

連載大ピンチ

美少女コンシューマーゲーム「レッスルエンジェルスサバイバー」のリプレイをやりはじめたのが、確か2006年の暮れだったと思います。

あれからもう7年になるのですが、まだ77年目9月までしか進行していません。

まだ雇っていないキャラは、橘みずきや結城千種くらいなのですが、ここまできたら99年まで何が何でも完遂したい気もします。

もうすぐ3代目ヒロインの小川あかりが引退するので、そうしたらもう淡々と進めてもいいかなとは思いますが、まだあと22年6ヶ月、270ヶ月もあります。

だいたい通常月で1時間ちょっと、リーグ戦の月で3時間ほどかかっていますので、まだ相当の時間をこのゲームにささげなければいけません。

金やモノの無駄遣いには気づいても時間の無駄遣いにはなかなか気づきません。

やり始めたころはバイオハザードやったりランブルローズやったり、ラブプラスやったりとほかのゲームもやりつつWASをやっていましたが、いまはもうそれどころではなく(PCの美少女ゲームは時たまやりますが)

10月21日から1週間の働かされっぷりがごらんの有様です。

月曜日7時出勤 24時退勤

火曜日9時出勤 24時退勤

水曜日9時出勤 24時退勤

木曜日9時出勤 24時退勤

金曜日9時出勤 22時30分退勤

土曜日9時出勤 翌朝8時30分退勤

んで、日曜日は休みを何とかもぎ取りましたが、国技館にプロレス観戦に行くために新宿の漫画喫茶でうたた寝しながら待機・・・・

一応在庫がまだ4年分あり、年内はなんとか連載継続できるかなという状態ですが、このままではあっさり枯渇するのが目に見えています。

1週間分まとめてではありますが、毎日更新を続けてきましたが、勤め先の会社のブラックッぶりがより進行しており、進退を真剣に考えている状況ですが、会社を辞めて無職になってしまうと3次元の女の子と(まだあきらめていないのかと自分でも苦笑しますが)触れ合う可能性が絶無になるので、悩ましいところです。

まだいくつかやってみたいブックがありますので、まあなんとか、気力の続く限りはがんばって行きたいと思います。

2013.10.27 東京新宿のマンボーにて konno

2013年11月 6日 (水)

寒風が吹き付ける20131106

全国のプロレスファンの皆様こんばんわ。いかがお過ごしでしょうか

今週のスポーツニュースのようなもの

■プロレス

・次期三冠挑戦者はドーリング

 まあ強豪外人の頭ということで。しかし今の曙を沈める技がドーリングにあるのか。

・最強タッグKENSOエントリーされず

 曙と組ませてやれよとも思うが。リストラ要員なのか・・・・

■野球

 日本シリーズマー君敗れる(11/2)

テレビ観戦しましたけれど、8番ロペスって・・・・・あの打線は反則でしょう。

 第7戦を制した楽天優勝

美馬が良く6回まで無失点でしのいだ。9回のマー君登場には泣けてきた。けっきょくボウカー様はヒット1本・・・・来季の去就が気になる。

中日井端退団

WBCであれほど活躍した人をレギュラーシーズンで不調だったからと言って大減俸させちゃあいかんでしょう。日本代表のなり手がいなくなります。

■マラソン

川内優輝 初のアメリカ遠征、ニューヨークシティマラソンは11位

タイムは2時間12分台。

次回出走は11/17の埼玉上尾シティマラソンでハーフを走る。

今週はこんなところ

2013年11月 5日 (火)

第1,615回 引退したあとの紅茶もまた格別

旗揚げ72周年記念興行

セミ前、驚愕のフローラ小川再登場でざわめきのなかなかおさまらない場内だったが、次のアナウンスが入って場内さらに沸きたった

「次の試合に登場する カガミ・アスカ選手はこの試合が最後のファイトとなります。ファンの皆様、より一層のご声援をお願いいたします」

セミはカガミ・アスカ最終試合。対戦相手は入社2年目のサキタン。

「とうっ」

一つ一つの技を的確に決めて行ったカガミ、エルボーの打ち合いでも引かず、組みついてパイルドライバーを決める。これは返したサキタンだったが、続くDDTに屈した。勝負タイム16分59秒、カガミが有終の美を飾った。

試合後、カガミがお茶会パフォーマンス。

「私はサウンドクリエーター。引退試合を終えて飲む紅茶もまた格別ですわ・・・・。サキタンさん、いい試合でしたわ。私の跡目をついでアポカリプスの代表にならない?」

 「えっ…カガミさん、でも、私は・・・」

「同期の秋川ミッキーさんもヒールになっちゃったし。このさいYOU入っちゃいなさい。いまなら特製インドカレー缶詰1ケース付けるけど、どう?」

「のった!」

がっちりとカガミ、サキタンと握手して手上げ。そしてセブン山本が乱入し、

「どうだ見たかくされSPZファンども。これで我がアポカリプスは選手6人(NOTORI,ダークヴィーナス、ダークジョーカー、欲野深子、サキタン、フローラ小川)プラスアドバイザーの欲野先生を擁する巨大組織になった、玄海恵理なんか目じゃねえぜ!!」

「うっさいだまれ」

いつのまにか入場した玄海がセブン山本の背後から延髄ラリアット!殺伐!!

「グワーッ!!」

あわれ悶絶したセブン山本、カガミに抱えられて引き揚げた。

その流れのままメインの玄海恵理VSクリス・モーガン。

組み合う、ただそれだけで大歓声。タックルの打ち合いは互角。ならばと玄海、頭突き連打。そしてニーアタック。一進一退の攻防から玄海、ノーザンを決めて優位に立ったがモーガンも反撃。そしてポセイドンボンバーを繰り出す。玄海ピンチ、それでも返してパワースラムで反撃。両者ダウン。

ワーワーワーワ

死闘だ・・・

しかし先に起き上ったのは玄海で、組みつくや得意のラストライドで高く担いで落とした。20分25秒、玄海が日米頂上決戦を制した。

「誰の挑戦でも、受ける!SPZのエースは自分だ!」

そうマイクで一言発した後、

カガミ・アスカの引退セレモニー。シックな私服姿に着替えたカガミが花道を歩いて入場。

「去り際は美しく。みなさん、お別れですわ」

胴上げも記念品贈呈もないシンプルな引退セレモニーだった。テンカウントゴングのあと一言だけ発して、花道をさがった。

そして花道奥で最後のお茶会パフォーマンス。セブン山本部長がティーポットから紅茶をカップに注ぐ。

「引退セレモニーのあとの紅茶もまた格別ですわ・・・みなさん、ごきげんよう。」

場内どよめき。

紅茶を優雅に飲み干した後、カガミはバックステージへ引き上げた。

***********************

カガミ・アスカ

SPZ65期

2073年4月17日、釧路厚生年金アリーナ大会での対 神田幸子戦でデビュー。2081年4月22日、新日本ドーム大会での対 サキタン戦で引退。稼働月数97ケ月、出場試合数概算 655試合

タイトル歴

第200代SPZ世界王者

第205代SPZ世界王者

第130代SPZ世界タッグ王者(パートナーはフォルトゥナ紫月)

第135代SPZ世界タッグ王者(パートナーは閼伽裏)

第137代SPZ世界タッグ王者(パートナーはNOTORI)

写真集1冊

2013年11月 4日 (月)

第1,614回 フローラ小川、26年ぶりの復活

そしてセミ前の第6試合、小川あかりが「セントポール組曲」に乗って入場。いつものように落ち着いた表情でリングイン。

そして対戦相手、Xの入場を待つ。

しばしの沈黙の末、かかった音楽は

モーツァルトの名曲、

 

「ディヴェルティメントK138」

ええええええええええええええええええええ?

その意味を知っている固定ファンはどよめき。

花道奥に現れたのは黒いフードつきコートをかぶった謎の女性。なぜか花道を特製電動台車に乗って運ばれ、リングイン。ここでスモークの演出があり、煙の中から姿を表したのは、

フローラ小川だった。

そう、SPZ元王者の、フローラ小川。

現役時代と変わらないリングコスチューム、なぜ、SPZ34期でもう53歳のはずなのに。しかし表情や風貌、体のつくりは若々しく、そんな雰囲気はみじんもない。

「まさか・・・母さんなの?」

「そうよ。欲野先生にお願いしてips細胞を大量注入してもらって若返りに成功したわ」

どええええええええええ!!!

場内爆発

「か、かいせつの杉浦さん・・・・・」

「こ これは・・・・まさか・・・・」

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ips細胞

古来より権力者、科学者、大富豪の間でアンティエイジング、若返りの法は探求が行われてきて 試行錯誤が繰り返されてきたが 21世紀も後半に入り 薬物の力で 老いた肉体を一定の時間内という制約はあるものの 若返りすることができるという魔法の薬が誕生した 

周知のとおり老化とは 個々の細胞が分裂を繰り返す際に テロメアDNAが作用し 臓器や皮膚といった 組織器官が老化現象を起こしてゆくのが根幹であるが それではそのテロメアDNAの情報を薬物の力で上書き更新してしまえばいいんじゃね と考えた科学者が 若返りのips細胞を開発しだしたが 最終的に人体に投与するにあたり生命に与える副作用の影響が懸念され 臨床実験は進行しなかった

しかし 第三世界や争乱の繰り返される国家やテログループの間では 巨大製薬企業と結託して地下施設でこっそりと非人道的な実験が繰り返され 実用化へのハードルは確実にさがりつつある この薬品を投与することで 老いた人間を若い兵士の肉体に変化させ 部隊の戦闘効率を格段に上げることで 世界のパワーバランスを変えてしまうのではと 危惧されているが 全容はいまだ闇の中で進行しているというのが 実態であろう

高幡書房 「貴方にも出来る!若返り実践テクニック」より

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「あかり、何回も言ってるけどね、あなたはどんくさいから格闘技に向いてないのよ。母さんがあなたを再起不能にしてあげるわ」

「こんなのって・・・ありえない」

科学常識を無視した、フローラ小川の若返りに動揺する小川あかり、それでも本人かどうかを確認するために、質問をぶつけた。

「1998年横浜ベイスターズ38年ぶりのセリーグ優勝を決めた試合で決勝タイムリーを放ったのは?」

 「進藤達哉」

「大関千代大海が封印を解いた超奥義・空気投げを発動した相手は誰?」

 「バルト」

21世紀の後半、振り込め詐欺防止のために親子間でしか知らない符丁やクイズを持っておくのは常識である。あっさりと正解を口にしたフローラ小川に、あかり絶句

「そんな・・・つまらないことを知っているのは確かに母さんだわ・・・。」

どわはははははは

「さあ、おしゃべりはおしまいにしましょう。20%の力で相手してあげる。20%。」

もう言葉もない。元SPZ王者のフローラ小川、三流の小川あかりを抹殺するのは20%の力で事足りると判断したか

「フォォォォォォぃ」

気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。

「問題はこの筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」

どわあああああああああ!!

異様な雰囲気の中ゴングが鳴った。

覚悟を決めて小川あかり、組みついてスリーパー。そしてグラウンドの攻防をやってアームホイップ。そして腕関節を取りに行く。

「えいっ」
フローラ小川、現役時代の動きそのままのドロップキック。場内どよめき。しかし8分過ぎに異変が。

流れの攻防の中、小川あかりが足を取る。
逆片エビを仕掛けられたフローラ小川が懸命にロープに逃げたが、起き上がろうとしたところ

「ごぼっ・・・」

口から緑色の液体を吐いてしまった。どよめく場内、そのまま棒立ち。

「い、いまだ」
すかさずネックブリーカーを決めた小川あかりがフローラ小川から3カウントを奪取。
勝負タイム9分23秒。

「ギギギ・・・」

口から緑色の液体を垂れ流しながら苦しむフローラ小川。勝ったものの、実の母親の惨状に呆然とする小川あかり。

「おっかしいなあ」

欲野医師がノートPC片手にリングに上がり、フローラ小川の状態をチェック。

「でもこれで実戦データが取れた。再調整が必要やね。」

謎のナース軍団が現れフローラ小川の身体を銀色のシートで包み、ストレッチャーに乗せて引き揚げた。場内爆笑。

「・・・・・・・・・」
小川あかり、呆然とした表情で引き揚げた。

2013年11月 3日 (日)

第1,613回 超格闘マシーン・欲野深子 爆誕

73年目4月 旗揚げ72周年記念エッセンシャルシリーズ

最終戦は新日本ドーム大会。

第1試合は山科瞳VS野村あおば。

SPZの旗揚げ72周年記念大会は、いつもと変わらない前座試合からはじまった。野村が先輩の意地を見せて試合をリードし、最後はミサイルキックで山科を吹き飛ばして3カウント。勝負タイム10分3秒。

そのあとセブン山本統括部長がリングに上がってあいさつ。

「WELCOME TO SPZ、どーも、セブン山本です」

「知ってのとおりきょうはセミでカガミ・アスカの最終試合がある。みなさん、紅茶とお菓子の用意はいいですか!」

わ―ドドドド。

ペットボトルの紅茶と袋菓子をかざすファン多数。なかにはティーカップを持ち込む猛者もいた。

「皆さん・・・わかっていますねー。あときょうはセミ前で隠し玉サプライズ戦士を用意しました。小川あかり VS X!」

どえええええええ

「エックスって誰でしょうか。あっと驚きますよ。仕込みにそうとうお金を使っていますから。」
さんざんあおった後、

「あと、メインは玄海さんと世界一のレスラー、クリス・モーガンのスペシャルシングルです。

「みなさん、あの玄海がズタズタに蹂躙される様を見ましょう。あいつの心を折るために招聘費用かけたんで。あと、SPZは72周年を迎えました。ありがと。そんじゃね」

第2試合はザ・ダークヴィーナスVSユン・メイファ。韓国出身でIWWFマットで暴れているユン・メイファだが、ダークヴィーナスがいきなり猛攻を仕掛け、ほとんどいいところなく5分1秒、シャイニングウィザードに敗北。コーナーに上がってアポカリプスの旗を振るダークヴィーナス。

第3試合はNOTORI,ダークジョーカーVSメアンドロス、ダイナマイト・へリング。カード編成の都合とはいえ前SPZ王者のメアンドロスが前半の試合に登場。ダークジョーカーとド迫力の攻防を繰り広げた。しかし得意のムーンサルトはNOTORIがカット。ならばとNOTORIを捕らえて、へリングを呼び込みダブルインパクト!いかにNOTORIでもこれは返せず15分43秒、無念の3カウントを聞いた。

ここでまたしてもセブン山本が登場

「カガミが引退しちゃうから、我々アポカリプスは新戦力を投入する!いでよ!新メンバー、欲野深子!!」

どわあああああ

花道奥から来たのは万札をあしらったコスチュームを着た秋川美喜子。ご丁寧に頬に$マークの赤いペイント。そしてうしろを歩くのは中年の医師!先月から肉体改造に入っていたようだが、いったいどう変わったのか?

「どうも、SPZの皆さん、素敵なお医者さん、欲野深三です。」

マイクを握った欲野医師。アポカリプス病院の腕利き外科医師でSPZの選手ケアをしている内輪同然の人間。

どわあああ

「山本君に頼まれて、このたびSPZのアドバイザーに就任しました。やはりプロレスの基礎は体作りだと思いますので、スポーツ医学の面でアポカリプスの面々をサポートしてみたいと思います。んで、ここにいる秋川君、じゃなかった。欲野深子さんは私が育てた格闘マシーン。なにせ都内の我が病院で医療用ソファに縛り付けて100時間ぶっ通しで古今東西の格闘技のビデオを強制観戦させたからな。今頃人を殴りたくてたまらないはずだ

場内爆笑

「もうこの子は入社2年目の秋川美喜子ではない。わしが育てた格闘マシーン、欲野深子だ。ドゥハハハハ、んで、山本君、改造費用100万円、安いもんだろう。これ請求書。翌月20日払いでブルーライト銀行の口座に振り込んでおいてくれたまえ、ドゥハハハハ」

「・・・・・・・・・」

請求書を手渡してから本部席に陣取る欲野医師だった。

そして休憩前第4試合、

プログラムでは秋川美喜子VS小早川志保と記されていたが、機転を利かせたリングアナが欲野深子とコールした。

しかし試合が始まるや、小早川が殴る蹴るの猛攻。やはりキャリアの差は埋めがたい。リニューアルした欲野深子もどこが変わったの?という内容。タックルの打ち合いでも圧されてしまう。ならばと腕固めを仕掛けた欲野だが、耐えきった小早川がヒップアタックで3カウントを奪った。勝負タイム16分50秒。

「おかしいですね、コンピュータでは97%の確率ではり倒せるはずだったのですが」

担架で運ばれる深子さんを見ながら欲野医師がつぶやく。

「まあいいでしょう、オフの間に再改造しますし、今日のセミ前でもう一人私のクランケが出ますから」

ええええええ!!

マッド医師、欲野深三がSPZマット侵攻を明言。これはえらいことになってしまった。

+++++++++++++++++++++++++

休憩後に好カード。菊次莉乃、長原ちづるのタッグにレミー・ダダーン、ゴールドフェンリルのタッグマッチ。だがパワーの差は歴然で、菊次がダダーンの力押しに苦しむ展開。何とかムーンサルトで反撃し長原にタッチ。長原、懸命にサソリ固めで極めにかかったが、ダダーン、ロープに懸命に逃れる。

「うがあー」
ダダーンが不用意に突進してきた勢いを利用して長原、スクールボーイ気味に丸め込んで17分45秒、SPZの2人が勝利。

「これで勝ったと思うなよ」

ダダーン、達者な日本語でマイクアピールして引き揚げた。

(続くセミファイナル前、小川あかり VS X )

2013年11月 2日 (土)

第1,612.5回 旗揚げ72周年記念興行 アポカリプス

時に西暦2081年

横浜のお嬢様プロレス団体SPZは、旗揚げ72周年を迎え、その記念興行を新日本ドームで行うことになった。

今回は広告宣伝に気合が入っており、駅貼りポスターやデジタルサイネージなどの媒体を活用し、記念興行のカードを告知した。

SPZ旗揚げ72周年記念興行

 「アポカリプス!!」

メインイベント 特別試合 60分1本勝負

(博多が生んだ最強女 VS 世界最強の女子プロレスラー )

玄海恵理 VS クリス・モーガン

ついにこの日がやってきた

無敵の玄海恵理を倒すのはこの人しかいない。世界最強の女子プロレスラー、IWWF世界チャンピオン、クリス・モーガンがSPZマット初登場し、玄海と初対決。「旗揚げ72周年興行の最期を飾るにふさわしい好カード。呼んでくるのに相当お金使ってます」(セブン山本)

セミファイナル サウンドクリエーター最終章

カガミ・アスカ VS サキタン

あの変態サウンドクリエーター・カガミ・アスカの引退試合の相手には若手のサキタンが抜擢された。サキタンの動きを止めて、得意の関節地獄に持ち込み、カガミが有終の美を飾るか。「皆さん、お茶とお菓子を持参しましょう」(セブン山本)

スペシャルシングルマッチ

小川あかり VS X

「エックスって誰でしょう。ひとついえるのは、小川あかりは、真の恐怖と絶望を味わうことになります、なにせXの正体は・・・くふふふふ」(セブン山本)

シングルマッチ

小早川志保 VS 秋川美喜子

先シリーズから「スターになるために」禁断の肉体改造に入った秋川美喜子、その成果を先輩相手に示せるか?

他、数試合予定

この4試合が大書きされたポスターが貼られまくった。

「過去数年のドーム大会とはものが違います。なにせ興行タイトルが『 アポカリプス 』ですから。まあチケット買ってください。真の恐怖とサプライズとバイオレンスをお見せできるので」

ドヤ顔で記者会見するセブン山本統括部長だった。

2013年11月 1日 (金)

第1,612回 無敵のクリス・モーガン

73年目4月

SPZは創立以来初めてアメリカの大手プロレス団体、IWWFと提携を結び、アメリカ東海岸で活躍する強豪美女レスラーが多数参戦する事態となった。IWWFのトップスター、クリス・モーガンがSPZマット初参戦。さまざまな顔合わせにファンは沸いた。

第3戦仙台のメイン6人タッグではじめて玄海とモーガンが手合わせ。
「力が凄い」(玄海)
最後は乱戦の中クリスがポセイドンボンバーで小早川を倒した。

そして1日のオフを置いた第4戦、広島若鯉球場大会。セミ前で組まれたのは小川あかりVSクリス・モーガン。

「小さいのが来たな」(モーガン)

試合前半は遊んだモーガン。強烈なチョップでたじろがせてから、壊れたおもちゃを投げ捨てるようなボディスラム。パワーの差を示す。小川もSTFを繰り出したがロープに近い。最後はモーガンがポセイドンボンバーで小川を仕留めた。勝負タイム13分23秒。

「玄海ってやつとシングルでやらせろ。錆びたベルトに興味はないが」

そしてセミでは菊次がゴールドフェンリルのコブラツイストに不覚。SPZはIWWFに蹂躙されてしまうのか・・・

広島大会のメインはあばしりタッグ戦、王者NOTORI、ダークヴィーナスのアポカリプス勢に挑むのは元王者のレッドロシアン、ダイナマイトへリング組。好勝負が展開されたが、最後はシャイニングウィザードを連発したダークヴィーナスがへリングから勝ちをもぎ取った。

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第5戦九州ドームでは若手の長原ちづるがモーガンに挑んだが。モーガンのパワーに苦しむ。
「いいいやああああ」
長原、得意のジャーマンでモーガンを追い込んだ。これで目の色を変えたモーガン、フェイスクラッシャーでカウント3奪取。
「SPZに少しは骨のあるやつもおるようだな」

勝負タイム14分35秒。

福岡大会メインイベントでは菊次がダダーンに18分47秒、ラリアットで敗北。もうこれはエースの玄海しかいない状況である。

シリーズ第6戦なにわパワフルドーム大会ではメインでSPZタッグ戦、

王者玄海恵理、小川あかりに対するは菊次莉乃、長原ちづる組。若手の進境著しい2人がタッグベルト初挑戦。玄海はともかく小川に的を絞ればなんとかなる。

「あんなのに負けるわけにはいかねえんだよ」

序盤から玄海が前面に立って奮闘。猛烈な頭突きで菊次を昏倒させ、早い段階から長原にラストライド、菊次にもラストライド。焦った菊次がムーンサルトで勝負をかけるが玄海やすやすと跳ね返して小川にタッチ。
「チャンス」
長原が得意のスープレックス攻勢、ジャーマン、ノーザンで小川を追い込んだが、懸命に返した小川、掌底で反撃してから玄海にタッチ。

「オラーッ」
最後は玄海がカウンター気味の掌底で長原を殴り倒し20分36秒、3カウントを奪取して初防衛に成功。

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第7戦名古屋しゃちほこドーム大会。第2試合に登場したカガミ・アスカはねっとりと秋川をいたぶり、15分39秒、ストレッチプラムでギブアップ勝ち。
「あと・・・ひとつですわね」

名古屋大会メインでは菊次VSクリス・モーガンの初対決。

「また小さいのか」(モーガン)

ところが菊次がエルボー乱打で攻め込む。場内どよめき。

「小川とかいうのと比べて重さがあるな」

モーガン、ならばとパワースラム、パイルドライバー2連発の猛攻。菊次懸命に返す。最後は強烈なニーリフト一発で菊次を潰したモーガンが20分6秒、片エビ固めで勝利。
「私と対等に戦える者はいないの?」

最終戦新日本ドームで行われる玄海恵理との直接対決を前に無敗でSPZのわき役をことごとく撃破したモーガン。これは楽しみな対決になってきた。

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