第1,643回 SPZ選手権 玄海恵理VS小川あかり
74年目4月
そして最終戦は新日本ドーム大会。
「旗揚げ73周年記念興行」と題され、「全6試合予定」とだけアナウンスされ、全カード事前発表なしという斬新な手を使ったにもかかわらず、超満員の盛況となった。入場テーマ曲が鳴って初めてどの選手かが分かる仕組み。
まず「A HOUSE CAT」がかかり、デビュー1年の新鋭、テディキャット堀が入場。そのあと「オーメンズ・オブ・ラブ」がかかり、SPZのアイドルレスラー・山科瞳が入場。
オープニングマッチはテディキャット堀VS山科瞳。この試合は7分9秒、山科が先輩の貫録を見せてネックブリーカーで快勝。
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続く第2試合、早くも「ディヴェルティメントK138」がかかったので場内どよめき。
なんとNOTORI、ダークヴィーナス、フローラ小川のアポカリプス3人が登場し、小早川志保、野村あおば、越後しのぶの本隊チームと激突。この日のフローラ小川は50%の力でファイト。
運営曰く「ちょっと内臓系におかしなところがあったので」負担のかかるシングルマッチは回避されたらしい。試合はダークヴィーナスが無慈悲なキックで大暴れ。しかし越後も頭突きで反撃したから盛り上がった。
フローラ小川もネックブリーカーを繰り出すなど、動けないなりにいい動き。若手の越後も懸命にこの流れについて行ってなかなかへたばらない。最後は6人が入り乱れる乱戦のなか、掌底で越後をなぐり倒したダークヴィーナスがフォール勝ち。
ダークヴィーナスのテーマ曲「LAMENT」が流れる中、悪の軍団3人がハイタッチをかわす。
勝負タイム20分44秒の熱戦。勝利して花道を引き揚げるフローラ小川も珍しい。
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そのあと場内に流れたのは「シンクロナイズド・ラブ」。あばしり王者チームが早くも登場
休憩前第3試合はあばしりタッグ王者の欲野深子、サキタンが登場し、ウトン・ヴェゲアラカ、ジ・USAと対戦。外人組のパワーを小悪魔系の2人が懸命にしのぐパターンとなったが、最後は欲野がつかまってしまい、15分16秒、合体パワーボムで終了。
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休憩後第4試合は長原ちづるVSガラパシ・ガルパン。
シングルではこれが初対決。グラウンドテクニックはガラパシの方に分があったが、長原も投げ技で応戦。そこそこ盛り上がったが、12分過ぎに長原が足関節を痛め精彩を欠くようになった。
「うらーーー」
長原、ここで勝負に出て得意のジャーマン。ガラパシ返そうとするが、力なく足が動くのみ。13分37秒、長原がうまく勝利を収めた。
「UWFメインテーマ」が流れる中、長原ちづるがコーナーに上がって勝利をアピール。
セミの顔合わせに場内どよめき。
菊次莉乃VSカンナ神威。斬新な顔合わせだ。しかし現時点では力の差は歴然。菊次が余裕の試合運びで、8分0秒、ダイビングプレスで勝利。
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となるとメインイベント、旗揚げ73年記念試合・SPZ選手権試合は・・・今日の参戦メンツでまだ闘ってないのは・・・・類推したファンがざわざわ。場内どよめき。
そして次の瞬間、「セントポール組曲第4楽章」が流れるや場内さらにどよめき。
小川あかりが長い花道を歩いてリングイン。
そして「いざゆけ若鷹軍団」が流れて、玄海がリングイン。そのあとコーヒーコークを飲むパフォーマンス。これを飲むことで攻撃力が大幅アップする設定なのである
場内にあおりビデオが、
「オンドゥルギッタンディスカー」
2月シリーズ初戦の山口大会でタッグパートナーの玄海に裏切られた小川あかり、恨み炎上ということで玄海とのシングルマッチを直訴。ただ普通に頼んでもマッチメイク委員会は承知しないので、小川あかり、なんとSPZマッチメイク委員会を高級料亭で社内接待し、カード変更を承知させてしまった!!
場内爆笑。
ここで王者玄海恵理がマイクを取った。
「ふ、あんたは前座でフローラ小川と遊んでんのがお似合いなんだよ。キナ、撲殺してやるから・・・・10分だ、10分でお前を地獄へ送ってやるぜ」
玄海恵理、やる前から勝ちを確信している。何せ相手はSPZベルトに挑戦するのもどうかと思われる三流レスラー。それでも淡々と認定証の読み上げ、チャンピオンベルトの返還とお決まりのセレモニーが進んだので場内は笑いに包まれた。
「か、解説の杉浦さん・・・・」
「まあ、大相撲も五日目六日目あたりで結びの一番で結果のわかりきっている横綱VS平幕の一番を組むでしょう。あれと同じと・・・・考えてください」
ゴングが鳴った。結果の見えている試合だけに缶ビールを開けるファン多数。
玄海いきなり頭突き、頭突き、のけぞる小川、そして玄海さらに頭突き。小川あかり、懸命にグランドに持ち込もうとするが玄海頭突き、ダメだパワーが違いすぎる。公開残虐ショーだこれは。
小川あかり、懸命に寝かそうとするがまるで大人と子供。玄海、逆エビで痛めつけておいてのバックドロップ!!
「ううう」
小川あかり、ドロップキックを打ち込んでいくが玄海の岩のような肉体には通じない。そして玄海はステップキック。
「ぐいー」
痛みにのたうちまわる小川、玄海スクラップバスター、ノーザンの猛攻、。小川返して懸命に腕を取って寝かそうとするが玄海ふりほどいて
「おらあああああ」
伝家の宝刀、ラストライド炸裂。小川あかり返せず終了。勝負タイム19分41秒、王者が防衛に成功。
「0.01%くらいはチャンスあると思ったんですけどね・・・・腕関節取るしか勝ち目はないと思ってましたけど…・向こうもちゃんとわかって防御してましたねえ・・・・」(小川あかり)
こうして最初で最後の、小川あかりのシングルベルト挑戦は終わった。
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