第1,648回 フローラ小川の100パーセント
74年目7月シリーズ最終戦 新日本ドーム大会
そしてセミ前第5試合。因縁の抗争。まず小川あかりが弱り切った表情で入場。対戦相手は先月と同じく実の母親フローラ小川54歳。しかし表情や風貌、体のつくりは10代後半のそれで若々しく、年配の雰囲気はみじんもない。
「欲野先生にお願いしてips細胞を大量注入してもらって若返りに成功したわ」
あははハハハハハ!!
場内爆笑
「あかり、あなたは格闘技に向いてないのよ。大きな事故をやらかしちゃう前に、母さんがあなたを再起不能にしてあげるわ」
「・・・・くっ」
「さあ、おしゃべりはおしまいにしましょう。100%の力で相手してあげる。100%。」
場内どよめき。ついに元SPZ王者フローラ小川が本気を出すのか!
小川あかりは静かに瞑想を始めた、そのあと
「オンマイタラシティソワカ・・・・ハイャアアアアア・・・・フォォォォォォ・・・・アアアアアアッー、ぬおおおー かっー、あおおーっ、うーっ、ふはーっ!!」
あられもない声で気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。
「問題は、この筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」
因縁の対決のゴングが鳴った。場内大爆笑。
いきなりスリーパーで実の娘を落とそうとしたフローラ小川だが、小川あかりもポイントをずらして防御。ならばとフローラ小川、大ぶりのエルボーを繰り出し小川あかりに嫌な顔をさせる。
「これなら」
小川あかり、ボディスラム。とにかく腰を狙えば動きが止まる。
これでムッとしたフローラ小川
ばちーん!
張り手攻撃!小川あかりがのけぞったところを
ばちーん!
もういっぱつ張り手!壮絶な母娘間バイオレンスに場内はヒートアップ。
勢いに乗るフローラ小川はボディスラムのお返し。小川あかり、いつものぐだぐだになってきたなと思った次の瞬間、
バックを取るふりをしてスッと、スタンディングの状態でフローラ小川の左腕を極めた
ぐきっ!!
「ギャー――――アー」
フローラ小川54歳の絶叫
「ストップストップストップストップ」
カンカンカンカン
危険と判断したセブン山本が試合を止めた。勝負タイム14分46秒。
フローラ小川、左ひじを押さえて憤怒の表情。そして痛みをこらえてマイクを握った
「あかり・・・・・」
「母さん・・・・」
「つ、強くなったわね・・・・どうやらあなたのことを見くびっていたようだわ。だけどね。なまじ強いばかりに、私の本当の恐ろしさを知ることになるのよ。」
「・・・・・・」
「とりあえずひじをやっちゃったから来月はお休みして、9月、さいたま、血みどろパーティーの始まりよ。あははハハハハハ」
とかなんとか言って、左ひじを押さえながら引き揚げたフローラ小川。場内爆笑。
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セミは長原ちづるが登場し、コーカサスの強豪、ガラパシ・ガルパンと対決。しかし9分過ぎにガラパシが仕掛けた変形ドラゴンスリーパーで長原が失神してしまい、危険と判断したガイア尾白川レフェリーが試合を止めた。勝負タイム9分31秒。ぐったりとしてしまった長原ちづる、起き上がれず担架で運ばれた。
メインはSPZ戦、王者菊次莉乃に挑むは玄海恵理。先に入場してコーヒーコークを飲んで攻撃力を高める。
「うおー、燃えてきたぜー、あいつをぶっコロしてやるーーー」
場内爆笑。
「うおおおおおおお」
玄海頭突き乱打。接近戦はやばいと判断した菊次が間合いを取ってドロップキックの反撃。しかし玄海も頭突きをぶちこみ怯んだところをボディスラムで投げ捨てる、そして起き上がったところをラリアット!しかし菊次も何事もなかったように起き上がりドロップキックで反撃。そして早くもムーンサルト炸裂。しかし玄海1で返す。菊次エルボー。そしてローリングソバット。玄海苦しみながらも重爆ドロップキック。
「うごごご」
玄海も最近は簡単に動きが止まるようになってきた。棒立ちになったところへ菊次がエルボーでタコ殴り。膝をついたところへ菊次ノーザン。一度はカウント2.8で返した玄海だったが、立て続けに2発目を食らっては万事休す。勝負タイム20分4秒、王者が2度目の防衛に成功。
「く、そ・・・・・・・」」
玄海、がっくりと肩を落として引き揚げた。
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