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2014年1月11日 (土)

第1,653回 小川あかり負けたら即引退デスマッチ

(ここまでのあらすじ)

時に西暦2082年、日本屈指の女子プロレス団体SPZで繰り広げられていた壮絶な親子間暴力抗争がついに最終決戦を迎えていた。ぐだぐだファイトで醜態ばかりをさらす三流レスラー・小川あかりに引導を渡すべく、実の母親フローラ小川54歳が若返りの秘薬を手にしSPZマット復帰!そしてついに真の力を開放する!

「でもね、あかり、あなたも強くなったようだから、母さんも本気を出すしかないわね」

場内に響くドラムロール。

場内どよめき。ついに元SPZ王者フローラ小川が本気を出すのか!

フローラ小川は静かに瞑想を始めた、そのあと

「フゴォォォォォォぉぉ!!フルパワー!!100%中の100%!!!」

あられもない声で気合を込めるフローラ小川、現役時代に使った筋肉細胞を再起動させている。

「問題は、この筋肉の動きに腱や靭帯がついて行かないことだけど、30分くらいなら何とかなるらしいの。さあ、覚悟なさい」

そして

「これが最終決戦よ。お互い、負けた方が勝ったほうの言うことを一つだけ、聞くというのはどうかしら。ただし生命や金銭の要求はNGね。」

 「母さん・・・・」

「あたしの要望は一つ。小川あかり、負けたら即引退して」

どええええええええええ

小川あかり、覚悟を決めたのか返答した

 「・・・・わかったわ。」

どわああああああ

本部席のアナウンサーも絶句、

「か、かいせつの杉浦さん・・・・、本当に小川あかりは負けたら引退しちゃうんですか」

「・・・・そうみたいですねえ」

カンッ

***************************
因縁の対決のゴングが鳴った。場内大爆笑。

ついにフルパワーを解禁したフローラ小川だが、ファイトスタイル自体は変わらない。

「眠りなさいっ」

フローラ小川、いきなりスリーパーで実の娘を落とそうとするが、小川あかりもポイントをうまくずらしての防御。

ならばとフローラ小川、大振りのエルボーを繰り出すが、小川あかり、スピードを生かしドロップキック連発。ダウンしたところへレッグドロップを落とす。このあたりのつなぎはさすが。

「くっ」

フローラ小川、なおもエルボー、そして
べちーん。実の娘に張り手!場内どよめき。

これでムッとした小川あかり、ノーザンライトスープレックス。やはり腰が悪いのでそこを狙った。しかも2連発。しかしフローラ小川、ノーザンをやり返し逆エビ固め。

「ああああああああっ」

しかし耐えた小川、ロープに逃れて起き上がるやネックブリーカー。

フローラ小川、ミサイルキックで勝負をかけたがここで痛恨の自爆。

ふらふらと起き上ったフローラ小川、そこへ突進してきた小川あかり
「えいっ」

2度目のネックブリーカー炸裂。
懸命に起き上がろうとしたフローラ小川だが
「ごぼっ」

口から緑色の液体を吐いてしまい活動停止。すかさず足を取って丸め込んだ小川あかり、3カウント奪取に成功。勝負タイム15分27秒。

「グぐぐ…そんな・・・フルパワーでも勝てないなんて・・・・ごぼぼぼぼぼ」

呆然とするフローラ小川54歳、場内爆笑。

しかしそこへリングに上がった2人

「フローラ小川」

リングに上がったのは欲野深三医師と欲野深子!

「やはりお前は失敗作だったようだ。」

(続きます)

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