第1,672回 あたしの必殺技受けても、立っていられる?
75年目7月
「サマースターナイツシリーズ」開幕。
シリーズ7戦幕張大会ではSPZタッグ戦、王者菊次、長原が挑戦者のガラパシ・ガルパン、デイジー・エビルを退けた。SPZマットにも慣れてきたガルパンの厳しい攻めをしのぎながら、最後は24分34秒、長原が得意の得意のジャーマンでデイジーを下した勝利。
そして最終戦は新日本ドーム大会。
第1試合、新人の金森麗子が登場し、ソフィア・プリチャードと対戦。新人にはやや荷が重いカードだが、案の定金森の防戦一方で試合が進む
「ギャーッ」
金森麗子、ドラゴンスクリューで悲鳴を上げもがき苦しむところを押さえ込まれて6分53秒フォール負け。
第1試合終了後
「お暑い中お越しいただきまして誠にありがとうございます」
すっかりおばさんと化した杉浦美月社長があいさつ。
「きょうはセブン山本が新戦力を探しにヨーロッパ出張中ですので、私が本日の司会を務めさせていただきます。」
第2試合は韓流スター、ユン・メイファが登場し、デイジー・エビルとシングル対決。昨日の幕張で世界タッグどりに失敗したデイジー、この日はメイファとの殴り合いをやってのけ、最後は9分11秒、鋭いキックでなぎ倒して3カウントを奪った。
第3試合はタッグマッチ。山科瞳、野村あおばに対するはジ・USA、エレナ・ライアン。アイドルタッグの2人が中堅外人とぶつかった一戦は、USAのパワーが爆発。強烈なパイルドライバーで野村を沈めた。勝負タイム12分28秒。その試合が終わると休憩。
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休憩後第4試合は菊次莉乃が登場。入社3年目の越後しのぶとタッグを組んで、シルバーフェンリル・ブルーフェンリルと激突。フェンリル軍2人の奇声交じりのパフォーマンスに菊次、戸惑いながらのファイト。しかし若い越後が奮起し、鋭いエルボー、キックでフェンリル軍をきりきり舞いさせる。
「これで終わりだ!!」
シルバーフェンリルをスピンキックで退けた越後、コーナーに上がって勝利をアピール。勝負タイム23分8秒、
そのあと越後しのぶがマイクを握った。
「目の前の敵は全部ぶっ壊してやる!わたしはカンナ神威に追いつきたいんだ!来月のSクラに出場させろ!」
その次のセミ前、アポカリプス軍と小川あかりが因縁の激突。
サキタン、ダークヴィーナスVSカンナ神威、小川あかりのタッグマッチ。
「来たわね、先生にたてつく愚か者のハナタレがーー」(サキタン)
試合はダークヴィーナスとカンナ神威が壮絶な打撃戦。ダークVキックがカンナ神威をぐらつかせる。ダークヴィーナスは掌底が入って夕血。双方大ダメージを負いパートナーにひとまずタッチ。小川あかりはベテランらしくつなぎのファイトに終始。そしてカンナとダークヴィー明日が再びやりあう。
カンナの腕ひしぎはあまりにロープに近い。ならばとカンナ神威、タイガースープレックス。小川がスッとリングに入ってサキタンをけん制。そのまま3カウントが入った。勝負タイム27分39秒。
「覚えてろよーっ!このハナタレ」
サキタンが捨て台詞を残して花道を逃走。欲野深子がメインに出ることもあり、かつ人員がいないので小川を痛めつけることができなかった・・・
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セミは最強外人対決。クリスモーガンVSガラパシ・ガルパン。モーガンがパワーの差を見せつけるようなド迫力ファイト。追い込まれたガルパンがSTF、アキレス腱固めで反撃、そして裏投げ。どちらに転ぶかわからなくなった試合はモーガンがカウンター気味にはなった膝蹴りが入ってしまい、そのまま押さえ込んだモーガンが14分29秒、勝利。
そしてメインはSPZ戦、王者欲野深子に対する挑戦者は長原ちづる。
「気合充分!!」
トップグループの中でまだベルトを巻いたことのない長原ちづる、意気込んで欲野に向かっていった。一進一退の攻防が続いたが。20分過ぎに長原が仕掛けた戦慄の裏投げ!一度は返した欲野だが、完全に足元がふらついていた。
「もういっぱつ!」
2発目の裏投げ、これも欲野返す。ならばと長原は
「あたしの必殺技受けてもたっていられる?」
ジャーマン発動、いつみても見事なブリッジ。欲野返せず、カウント3が入った。
「獲った――――――!!」
長原ちづる、笑顔でSPZベルト初戴冠。
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