第1,675回 私たちは、ガチンコで、セメントです。
「青コーナー、ネグシハベシ国タンバー出身、エナ・ガロニンティス!!
そして、ネグシハベシ国出身、マキーナ・オケッチ・ネグシハベシ!!」
場内どよめき。どうやら東欧の王国出身というギミックなのか、エナとコールされたメイド服の女性がマキーナのドレスを脱がす。中にリングコスチュームを着てきたようだ。そしてエナが自らメイド服を脱いでリングコスチュームに。場内どよめき。
試合の方はエナがベーシックなグラウンドレスリングに終始し、マキーナもまだきょう来日したばかりで時差ボケがあるのかパッとしないファイト。そうこうしているうちにエナがユンメイファの蹴りを食らって悶絶!!もんどりうって場外へ転落!!
「ギギギ・・・・ひ、姫様!」
「エナ!!」
そこへ背後から越後の蹴りが!
「がっ」
不意の一撃を食らってしまったマキーナ、無念の3カウントを聞いた。勝負タイム24分58秒。
ウァハハと勝ち誇りながら引き揚げる越後。姫様大丈夫ですかと駆け寄るエナ。
そのあと、
「ニホンノ、ミナサン、ニー、アイサツ、ガ、アリマス」
起き上がったマキーナが汗を拭いた後、マイクを取り挨拶。
セブン山本統括部長が同時通訳
「私たちはまだ日本語をよく話せませんので、通訳を通すことをお許しください。」
場内どよめき
「私たちは東欧の小国、ネグシ・ハベシ国からやってきました。私はネグシハベシ国の第一皇女、マキーナ・オケッチ・ネグシハベシです。こちらは秘書官のエナ・ガロニンティス」
どわああああ
「私たちの国、ネグシハベシ国はとても貧しく、これといった産業がないので、国家財政はとてもやばい状態にあります。消費税を55パーセントに上げても社会保障費がまかなえず、官吏の給与も下がる一方で、王室の費用も削られるありさまで、民の中には王室廃止を叫ぶものまで出始めました」
「さいわいわが国には古来から伝わる『タントラ』という格闘術があり、王家の人間はみな習得を義務付けられます。こんかい私が日本に来たのは、プロレスのリングに上がって闘い、ファイトマネーを稼いで本国に送金し、国家財政の足しにするためです」
どわあああああ
「私たちネグシハベシ国は人口617名の小さな国ですが、ハートとソウルは日本人にけっして負けません。私たちのやっていたタントラは・・・・その・・・・ガチンコで、セメントです」
ええええええええ!!
たぶんセブン山本が意図的に意訳したのだろう。
「今日は負けましたが、明日から始まるリーグ戦、ネグシハベシ国を代表してマキーナ・オケッチ・ネグシハベシが参戦します、相手があることなのでどこまでできるかわかりませんが、・・・その・・・ガチンコセメントファイトを貫き、ねがわくば優勝賞金を頂きたいと思います」
どわああああああ
Xの正体は、東欧の小国からやってきたお姫様だった。
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