第1,744回 77年目2月 カンナ神威VS越後しのぶ
小川あかりが裁く最初の試合、第2試合はエナ・ガロニンティスVS金森麗子。
「反則5カウント、場外20カウント、おーけい?」
たどたどしい説明の小川あかりに場内爆笑。
さて試合、SPZタッグ王者のエナさんはマキーナ姫とのタッグで真価を発揮するタイプで、シングルマッチでは試合を作るのが下手なタイプ。この日も金森の重たいエルボーで動きが止まってしまう。片膝をついたところへシャイニングウィザードの連発をもらってしまう。それでも金森のハイキックを水面蹴りで切り返すなど渋い技術を見せた。
しかし落ち着いていた金森、2度目のトライでハイキックを決めて、SPZ世界タッグ王者のエナさんから3カウントを奪った。勝負タイム19分11秒。
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休憩前の試合に元SPZ王者のマキーナ姫が登場。前の試合でエナさんがやられてしまったので自らドレスを脱いだ。対戦相手はテディキャット堀。
T堀、ワイルドな投げ技で応戦したが、マキーナ姫の壁は高く、最後はコブラツイストであっさりやられてしまった。勝負タイム11分29秒、その試合が終わると休憩。
休憩時間中、マキーナ姫とエナさんはグッズ売り場に立ち、「ネグシハベシ国産 ミネラルウォーター500ml(500円)」をサイン入りで売り出す暴挙に出た。
休憩後第4試合は外人同士のタッグマッチ、クリス・モーガン&ルミー・ダダーンVSガラパシ・ガルパン&キラー・キエフ。
久々来日のガルパンだったが、タッグリーグを全勝で制したモーガン組の連携が勝り、最後は分断作戦にはまったキエフがポセイドンボンバーに屈した・・・勝負タイム14分24秒。
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セミ前第5試合は、欲野深子が登場、こんかいは新人のアドミラル・ヤジマをパートナーに、ブルーフェンリル、レッドフェンリルと激突。キーパーソンとなったのはヤジマ。外人組の猛攻をしのいで欲野につなげるのか、それともその前に沈んでしまうのか。しかし力任せのラリアットでブルーフェンリルをなぎ倒すなどいい動きをみせ、満を持して欲野が登場。欲野深子はいつも通りの冷酷な精密機械。フェンリルの大振りチョップにも動じず逆に相手の動きをよく見た掌底でたじろがす。
「こういう動きはなかなかできるものではないです」
解説の杉浦社長も褒めるしかない。最後は
「ヤジマ、逆カット!」
乱闘を命じておいて、孤立したレッドフェンリルを掌底で殴り倒して完全勝利。勝負タイム20分24秒。アポカリプスの旗を掲げる欲野であった。
そしてセミは小下小石VSサキタン。タッグ王者のエナを撃破し、さらに上位への食い込みをうかがう小下がサキタンと激突。試合前のあおりVTRで運営と思われる黒服が現れ、サキタンに「丸め込みでいいんで、小下に花を持たせてもらえませんか」と、負けブックを要請。場内爆笑。
「おじさん、バカ言わないでよ」
バキッ
黒服を容赦なく蹴り倒すサキタンだった。コワイ。
試合はサキタンのスピードが勝り、小下にプロレスをさせなかった。小下が動き疲れたのを見計らってバックを取り、えぐい角度のバックドロップ!!小下耐えられず3カウントを喫した。勝負タイム9分49秒。
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メインはSPZ戦、王者カンナ神威に挑む今回の挑戦者は越後しのぶ。
欲野もダメ、サキタンもダメ、お姫さまもダメとあっては、SPZマッチメイク委員会は半ばやけくそで越後を挑戦者に選ぶしかなかった。
「同期のあいつに追いつくときがきた。」
「・・・さあ、いきましょうか」
恒例のセレモニーのあと、ゴング。
―打撃を入れてあいつの動きを止めるしかない
しかしその辺はカンナも心得ていて、キックは徹底して避ける手に出た。そして隙あらば絡み付いて得意のグラウンドに持ち込む。
「やはり試合運びではカンナ神威が何枚も上ですね」
解説の杉浦社長が指摘。猪突猛進型ファイトでカンナ神威の牙城を崩せるわけがない。
―くそう、ねちねちと・・・・
離れて打撃を入れようとするが読み切っていたカンナは絡み付いて腕関節を取ってゆく。焦れた越後は頭突きで形勢逆転を図るが、ムッとしたカンナはいきなり裏投げ!!
―これ以上は受けられない
越後は早くも得意のハードブラックキックを繰り出すが、受けきったカンナ神威、サソリ固め、ヘッドショットキックの猛攻。なんとかエルボー連発で手数を返した越後だったが
「そろそろ終わりにしましょう」
カンナ神威、スッとタックルでなぎ倒し、足を取ってリング中央に移動し、サソリ固め!がっちり決まっており脱出できない!!こうなってしまっては越後、ギブアップするほかなかった。勝負タイム48分34秒。
「くそ…ダメだった…」
若手に抱えられて引き揚げる越後、涼しい顔でベルトを巻きトロフィーを抱くカンナ神威、王者が11回目の防衛に成功。当分この人を脅かす選手は出てくるのだろうか・・・・
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