第1,767回 長原ちづる、SPZ復帰
79年目4月
新人スカウトで市ヶ谷麗華を獲得。あの市ヶ谷財閥の家系で柔道をかじっていたが、プロレス入りを決断。
新人テストで米野香月を獲得。岐阜県出身でレスリングの経験があったので採用された。
「現役生活の最後は、SPZでやろうと思って」
一昨年12月から無期限遠征に出ていた長原ちづるがSPZ復帰。海外マットでひとしきり暴れたのでSPZにリターンしてきた。
「旗揚げ78周年記念 エッセンシャルシリーズ」開幕。
ドーム級の会場を回るビッグなシリーズだ。
シリーズ第7戦九州ドーム大会メインはSPZタッグ選手権、王者越後しのぶ、金森麗子に挑むのは欲野深子、サキタンのアポカリプス頂上コンビ。
―勝てば、SPZのベルト総取り・・・・
すでにあばしり王座、SPZ王座に君臨している欲野深子、残るタッグベルトも奪わんと攻めかかったが、越後も猛烈な蹴りで欲野を流血に追い込む。ならばと連携に活路を見出した挑戦者チーム、そして最後は金森を捕まえて分断作戦。
「これで決めるよーー」
ムーンサルト、DDTの猛攻でタイムアップぎりぎり59分55秒で金森から勝利を収めたサキタン。これで王座移動。
「やりーっ、三冠王!!」
欲野深子、おそらく団体史上初となる、SPZシングル、SPZ世界タッグ、あばしりタッグの3冠王同時戴冠に成功。SPZの管理するベルトがすべてアポカリプスへ行ってしまった・・・
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シリーズ最終戦は新日本ドーム大会。
オープニングマッチではユン・メイファが鮮やかな飛び蹴りでファンシーローズ2号を仕留めた。
第2試合はアドミラル・ヤジマVS金森麗子。一昨日の福岡でタッグベルトを失った金森、さすがに元気のないファイト。そのままヤジマのラフ殺法に押し込まれ、なんとパワーボム、ラリアットの猛攻の前に13分9秒、フォール負け。
続く第3試合はエナ・ガロニンティス、テディキャット堀VSブルーフェンリル、レッドフェンリルのタッグマッチ。エナさんがマキーナ姫以外の選手とタッグマッチに出るのは珍しい。楽な相手ではなかったが、エナさん、めったに見せないフライングニールキックでブルーフェンリルをなぎ倒し13分13秒、勝利。その試合が終わると休憩。
休憩後、外人同士のタッグマッチを挟んで第5試合は6人タッグ戦、
小下小石、長原ちづる、結城千種VSサキタン、ジョーカーウーマン、スパルタン子。正規軍とアポカリプス軍の軍団対決となった。
1年5か月ぶりにSPZマット復帰となった長原は大半を若い小下、結城に任せフォローに徹していた。最後は6人が入り乱れる展開。だが乱戦の中、小下がつかまってしまい、サキタンとスパルタン子の連携技・ダブルインパクトを食らってしまい16分53秒、無念の敗北。
セミはカンナ神威VS越後しのぶのシングルマッチ。
早期にSPZベルトに挑戦するためにも負けられないカンナ神威、着々と攻め立ててゆくが越後もブラックキックを繰り出し応戦。しかし最後はカンナ神威がタイミングよく繰り出したネックブリーカーで3カウント。勝負タイム20分45秒。
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メインイベントはSPZ選手権、王者欲野深子に挑む今回の挑戦者はマキーナ姫。
「ネグシハベシ国のため・・・もう一度ベルトを巻く」
お互いグラウンドを得意としているだけあって地味な攻防が延々と続く、あまりドーム向けではない試合となった。それでも随所にチョップの攻防、ニーアタックの応酬などがあり盛り上がった。青コーナー下ではセコンドについたエナさんが懸命に声援を送る。
しかし45分過ぎ欲野がKOスリーパー、しかしマキーナとっさに手を差し込んで落ちるのを防止、そしてストレッチプラムで反撃。かなりの時間をかけてロープへ逃げた欲野だったが。ブレイクの次の瞬間。マキーナ姫は欲野の左腕をたぐって巧みに丸め込んだ。
ワン、トゥ、スリ
虚を突かれた欲野は無念の3カウントを聞いた。マキーナ姫が王者に返り咲いた。エナがリングに上がり、マキーナ姫のもとに駆け寄る。勝負タイム48分23秒。
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