第1,768回 79年目5月奈良大会、ひねりの効いたカード
79年目5月
「バトル・カデンツァ」開幕。
シリーズ初戦岡山大会で新人の米野香月デビュー戦、相手は1期先輩の斉藤智子。やはりっ先輩の壁は厚く、打撃をもらってたじろいでしまい、ドロップキックで腰から崩れたところを押さえこまれてあえなく敗北。勝負タイム5分15秒。
シリーズ5戦目、松山大会で新人の市ヶ谷麗華デビュー戦。なんと対戦相手は実力派外人のリクペチ・メンデス。万が一にも市ヶ谷に番狂わせを起こさせてはならないと判断した杉浦社長がこのマッチメイク。
「だってねえ、デビュー戦は地方の体育館の第1試合でぶざまにやられてプロの洗礼を浴びるって相場がきまっていますから」
―は、速い・・・
メンデスのスピードに翻弄された市ヶ谷、ミサイルキック2発を返したのは立派だったが、続く回転式のエルボーをまともに食らって敗北。勝負タイム6分8秒。
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シリーズ第6戦奈良大会、地方興行だがひねりのきいたカードを組んだので超満員の札止め。この大会は全試合で大日本テレビのカメラが回った。
第1試合はリクペチ・メンデスVSユン・メイファ。
AACの実力派、メンデスが有利に試合を運び、最後はカウンター気味のトラースキックでメイファを仕留めた。勝負タイム7分55秒。
「WELCOME TO SPZ」
セブン山本統括部長の挨拶があったのち、第2試合はタッグマッチ、テディキャット堀、市ヶ谷麗華VS金森麗子、斉藤智子。
新人にあまり任せられないと、テディキャット堀が速めの仕掛け、裏投げ、ブレーンバスターと金森を追い詰めるも、2度目のブレンバスターを切り返した金森、うまく斉藤にスイッチ。斉藤、まず裏拳でT堀を黙らせてから金森を呼び込み、自らはT堀を分断。これでリング上は金森と市ヶ谷麗華の1対1.
「はっ」
金森、新人相手に容赦せず、ハイキック、これはなんとかロープへのがれた市ヶ谷だったが
「うーりゃっ」
続くハイクラッシュに市ヶ谷悶絶、3カウントを奪われた。勝負タイム11分5秒。
休憩前第3試合は注目のカード、越後しのぶVS結城千種。
入社2年目、若手の結城がどこまで食い下がれるかが焦点だったが、越後、トップグループの貫録で、DDT、延髄斬りの猛攻で結城を追いこみ、最後は滞空時間の長いブレーンバスターで結城を仕留めた。勝負タイム13分58秒
「イージーマッチだったな。おい山本、前半の試合に出すんじゃねえよ」
試合後マイクでがなりを決めた越後さんだった。その試合が終わると休憩。
休憩後第4試合はレッドフェンリル、ブルーフェンリルVSスーパージョーカー、アドミラル・ヤジマ。4人ともラフファイトを得意とする選手、バタバタした試合展開となったが、最後はスーパージョーカーが急降下ミサイルキックでレッドフェンリルを沈めて終了、勝負タイム16分36秒。
セミファイナルはカンナ神威が登場、ベテランの長原ちづるとタッグを組んで、最強外人クリス・モーガン、キラー・キエフと激突。一進一退の攻防が展開されたが、最後は分断作戦に成功した日本人チーム、長原が巧みにモーガンを場外に連れ出す間に・・・
「はっ!」
カンナ神威、鮮やかな裏投げでキエフを仕留め終了。勝負タイム23分18秒の激戦を制した。
そしてメインイベント、
小下小石、マキーナ姫、エナ・ガロニンティスに対するは、欲野深子、サキタン、スパルタン子。明日に迫ったSPZ世界タッグの前哨戦。6人が6人とも実力者なので一進一退の攻防。アポカリプスの3人は悪の連携で追い込むも、マキーナ姫、エナさんもネグシハベシ国の意地を見せて懸命のファイト。
欲野のKOスリーパーがエナを捕らえるが、これはよく見ていた小下がカット。そしてサキタンと小下がスピーディーな攻防をやってのける。これで息が乱れた小下へ、スパルタン子がノーザンライトSH,ラリアットの猛攻、しかし小下返してエナにつなぐ。
最後は6人が入り乱れる攻防、どちらに転ぶかわからない展開となったが、どさくさの中マキーナミスティカを仕掛けようとしたマキーナ姫、しかし欲野もスモールパッケージに切り返す!巧い。
ワン、トゥ・・・
なんとか全身をよじってフォールを返したマキーナ姫だったが、これで脇腹を痛めてしまったらしく苦悶の表情!
「くっ」
「あらら、でも、これで終わり!!もーらい!」
苦しむマキーナ姫へ欲野深子、タックルで倒して足を取って逆片エビ固め。
「姫さま!!・・・あっ-」
エナさんのカットはサキタンが阻止。これ以上我慢すると翌日のタイトル戦に差し支えると判断したマキーナ姫、無念のタップ、
勝負タイム54分35秒。地方のメインでこの熱戦。奈良のファンはSPZコールで応えた
「うう」
脇腹を押さえてうずくまるマキーナ姫
「あらはー、姫さまー、そんなに弱くてよくタイトルマッチとか言ってられるわねえ」
サキタンがマイクアピール。
「明日の新潟、タイトルマッチ辞退して温泉にでも入ってたらどうかしら、はははは」
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