第1,787回 長原ちづる 最終試合
79年目2月
「引退か・・・やっぱりちょっとセンチになっちゃうね・・」
SPZ70期の団体最古参・長原ちづるが引退表明。得意のジャーマンスープレックスが必殺技にならなくなった時点で引退を考えていたらしい。
「長原ちづる 引退シリーズ&マキーナ姫さよならシリーズ」開幕。
第4戦神戸大会でSPZタッグ戦。
王者カンナ神威、テディキャット堀に対するは、小下小石、結城千種組。
昨年末のさいたまドームメインと同一カードだったが、あれから結城、さらに成長したらしく、カンナ神威と互角にやりあう。T堀はいつも通りのぐだぐだ。けっきょく最後は孤立したカンナ神威へ集中砲火を浴びせ、28分22秒、小下がバックドロップでカンナ神威から見事3カウントを奪った。
「獲った・・・」
小下、結城ともにタッグベルトは初戴冠。
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シリーズ最終戦は横スペ大会、
第1試合は米野香月VSエレナ・ライアン。新人の米野、動きはまだまだで、疲労したところをアームホイップで転がされてそのまま上に乗られて8分35秒、3カウント。
外人同士のシングルマッチを挟んで、第3試合はアドミラル・ヤジマ、スパルタン子VSブルーフェンリル、レッドフェンリルのタッグマッチ。一進一退の攻防を制したのはスパルタン子、12分41秒、ノーザンでレッドフェンリルを仕留めた。その試合が終わると休憩。
休憩後のシングルマッチはガラパシ・ガルパンVSルミー・ダダーン。この試合はルミーが豪快なパワースラムで12分46秒、ガルパンを下した。
そして第5試合は欲野深子、サキタンVS金森麗子、テディキャット堀。
いくら最近不調のアポカリプスのトップ2とはいえ、このクラスの相手なら楽勝で、最後はサキタンがムーンサルト、シューティングスタープレスと飛び技を連発し13分32秒、勝利。
そして
「次の試合に登場する長原ちづる選手はこの試合が最後のファイトとなります。ファンの皆様より一層のご声援をお願いいたします。」
ドワアアアア
定型のアナウンスがあった後、SPZ70期、長原ちづるがさすがに神妙な表情で入場
対戦相手は入社2年目の斉藤智子。
「でりゃあ」
斉藤のハイキック、頭突きを食らって長原、もう青息吐息。これ以上相手の攻めを受けられないと判断したか
―これが最後のジャーマン!!
長原ちづる、バックを取って華麗なる人間橋!!
ワン、トゥ、ドドドドド
かろうじて返した斉藤だが動きが止まった。
―じゃあこれでトドメ!
再度、バックに回った長原、今度は脇の下に頭を入れ
「うりゃ」
バックドロップ炸裂。これは斉藤受けきれず、12分57秒、3カウントを喫した。
試合終了後、SPZ本隊の全選手が上がり、長原を胴上げ、そして杉浦社長から金一封の贈呈。セブン山本統括部長からは記念品の贈呈。
「ありがとーう!」
引退試合を勝利で飾った長原ちづる、リング上で一礼して引き揚げた。
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