第1,810回 結城千種、女王へ
80年目3月
「いいえ、聞こえてます。
写真集?
私に?」
前SPZ最強王者、カンナ神威に水着の写真集オファー。トップ選手が水着の写真集を出すことは練習の妨げとなるのでありえないのだが、「もう峠を越えた選手だからいいだろう」とSPZ運営が判断したのか、写真集の撮影が行われた。
けっこうきわどいショットもあって業界騒然。
しかしこれはもうSPZ運営はカンナ神威をシングルタイトル戦線からフェードアウトさせてくぞという意図が見え見え。
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「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。
初戦青森大会のメイン後、SPZ王者マキーナ姫が市ヶ谷レイカとの共闘を表明。
「王国を再興するためには、市ヶ谷財閥に支援してもらうのが一番・・・タッグ王座も取りに行きます」
シングルプレーヤーではきついと判断したのか、マキーナ姫は市ヶ谷レイカと手を組んだ。
「足は引っ張らないでくださいね」
市ヶ谷レイカも凱旋帰国以降確固としたパートナーがいないので、マキーナ姫の申し出を快諾した。
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第5戦宇都宮大会メインでSPZ戦。
「このチャンス、絶対にものにする」
マキーナ姫は試合運びは堅実なのだが、馬力や打撃で試合を支配してくるタイプではない。自分のレスリングを貫けば結果はついてくる。
王者マキーナ姫に対するは結城千種。
1か月休養して本来のハイスパートプロレスを取り戻したのか、結城千種が得意のフロントスープレックスを乱発。とにかくマキーナの動きを止めようとする戦術。
対するマキーナは結城の右腕を集中攻撃。この流れに焦れた結城
「これで決めさせてもらうわ」
早くも得意のタッチアウト(旋回式垂直落下ブレーンバスター)。
ワン、トゥ
「くっ」
一発目は何とか返したマキーナだが、
結城千種、逆エビ固めで動きを止めてから、満を持して二発目のタッチアウト炸裂!
ワン、トゥ、スリ
39分4秒、これで3カウントが入った。
「やった、やたあああああ!!」
結城千種の腰に伝統のベルトが巻かれる。
結城千種、とうとう団体の頂点に駆け上がった。
第234代SPZ世界王者の誕生。
「これは、時代が変わりましたかねえ」
テレビ解説の杉浦社長がぼそりと。
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