第1,855.5回 信州・戸台の山奥にて
時に、西暦2091年
SPZのトップレスラー、結城千種は仇敵、SPZ王者市ヶ谷レイカに勝つために
自分を極限まで追い込まんと、長野県長谷村の山奥で特訓を行っていた。
新宿からウルトラあずさで一時間強。
中央線の岡谷からローカル線に乗り換えて一時間弱
伊那市からタクシーで1時間。
三峰川山奥の静かな集落、戸台。
この民宿に拠点を置いた結城千種は特訓を続けた。
戸台の集落から歩いて2時間、南アルプス山奥から流れる戸台川・・・・その河原で
結城千種は連日過酷な特訓を行っていた・・・
北側には南アルプスの名峰、鋸岳(2685m)がそびえている。
もちろんあおりVTRをつくるためカメラは回っている。
(はああっ)
ジャージ姿のまま激流にざんぶと飛び込み、川の流れにふんばって立つ。
7月だが川の流れは痛いほど冷たい
(市ヶ谷さんのパワーに対抗するには、こっちも強靭な足腰を身につけて持って行かれないようにするだけ・・・・)
下半身がしびれるまで激流に立つ訓練を繰り返し。そのあと河原で腕立て伏せ、
「991,992,993・・・」
鬼気迫る訓練を続ける結城千種。
時折河原を通り過ぎる登山者が奇異の目を向けるが、結城千種はそんなものは気にしない。
(自分をぎりぎりまで追い込まないと、あの人には勝てない)
そして夜は戸台の民宿に戻り、山菜主体の食事を済ませたのち
自室で市ヶ谷レイカのビデオを繰り返し見る。
(勝つ、勝つ、勝つ、勝つ・・・・それしかない)
結城千種、負けたら即引退マッチまであと2日。
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巡業先で京スポ記者の取材を受けた市ヶ谷様
「馬鹿ですね。無駄なあがきを」
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